著者
小山内 康人 高橋 裕平 田結庄 良昭 土屋 範芳 林 保 蛭田 真一
出版者
国立極地研究所
雑誌
南極資料 (ISSN:00857289)
巻号頁・発行日
vol.34, no.3, pp.445-481, 1990-11

第31次南極地域観測隊(JARE-31)夏隊のセールロンダーネ山地地学・生物調査は, 山地全域においてヘリコプターを用いて実施された。ヘリコプター偵察飛行及び調査慣熟のための陸路調査が1989年12月25日から29日にかけて実施されたのに引き続き, 本調査が1990年1月5日から30日まで行われた。そのほかにあすか観測拠点付近の小山塊における調査・観測が1月1日と1月31日に実施された。調査・観測は38日間におよんだ。今回の行動形態は, 内陸山地でヘリコプターを導入した日本南極地域観測隊としては初めての例であるので, 計画作成から実施経過までを通信, 装備, 食料などの設営面を含めて詳しく報告する。調査結果については現在, 整理・研究中であり, 今後個別に発表されるので, ここでは概要を述べるにとどめる。
著者
吉野 孝 林 良彦 山下 直美
出版者
和歌山大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

多言語間コミュニケーションの方法として,機械翻訳を用いる方法と用例対訳を用いる方法がある.本研究では,多言語間コミュニケーションの高信頼化のために,折り返し翻訳の高信頼化に関する研究,多言語用例対訳の高信頼化に関する研究を行った.さらに,上記の研究成果を応用した,医療分野および教育分野を対象とした多言語支援ツールの構築に関する研究を行った.
著者
松林 靖明
出版者
甲南女子大学
雑誌
甲南女子大学研究紀要. 文学・文化編 (ISSN:1347121X)
巻号頁・発行日
vol.43, pp.A23-A33, 2007-03-20

The Bessho-Ki is one of the tales of war written in the age of wars. I examined mainly the books quoting passages from it and those influenced by it to take up various general issues which had not yet been examined.
著者
水野 勉 堀内 学 大橋 義納 西本 誉 小林 延行 加藤 耕明
出版者
公益社団法人日本磁気学会
雑誌
日本応用磁気学会誌 (ISSN:18804004)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.290-293, 2006-03-01
被引用文献数
2

This paper describes the effect of the solenoid dimensions in an electromagnetic launcher on the height of projection. The height of projection is calculated by combining the circuit equation and the equation of motion. The magnetic force is carried by the finite element method. The calculation errors of the height of projection are respectively 5.5%. In conditions where the charging voltage V=68V and capacity C=3.66mF (input power W=8.46J), the height of projection of a solenoid with an outer radius r_0=19mm and length l=22mm reaches a maximum.
著者
及川 晴 及川 昌典 青林 唯
出版者
日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.57, no.2, pp.192-200, 2009-06-30
被引用文献数
1 5

目標はポジティブな感情を活性化させる行動表象であるという視点に基づき(Bargh,1990;Custers&Aarts,2005a,b),本研究では,感情誤帰属手続き(AMP,Affect Misattribution Procedure;Payne,Cheng,Govorun,&Stewart,2005)が潜在目標の測定に応用できる可能性を検討するために,日本人大学生62名を対象とした実験を行った。勉強目標や遊び目標に関連した画像をプライム刺激として用いたAMPは,高い信頼性と中程度の効果サイズを示した。また,潜在目標(AMP)と顕在目標(自己報告)は,勉強に関しては中程度の相関を示したが,遊びに関しては相関を示さなかった。さらに,冬休み中の遊び行動は潜在指標と相関を示したが,顕在指標とは相関を示さなかった。これらの結果は,1)潜在指標と顕在指標は社会的望ましさが影響する程度に応じて一致・不一致を示し,また2)潜在指標は顕在指標よりも未統制の行動をよりよく予測するという,潜在・顕在指標に関する一般的な仮説と整合していた。本研究では,潜在目標の個人差が顕在目標とは独立して日常行動を予測することが示唆され,また,AMPの潜在目標指標としての妥当性が確認された。
著者
吉野 諒三 松本 渉 林 文 山岡 和枝 鄭 躍軍 佐々木 正道 林 文 山岡 和枝 佐々木 正道 鄭 躍軍 前田 忠彦 土屋 隆裕
出版者
統計数理研究所
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2006

急変する世界情勢を考慮し、特に日本と他の東アジアやその周辺諸国の人々の価値観、対人的信頼感など人間関係に関する意識、自然観や生命観など、各国の人々の意見を、偏らずに集約する統計的方法にもとづいて面接調査を遂行した。政治体制と国民性との交絡など多様な側面が明らかなってきたが、特に、洋の東西を問わず、「家族の大切さ」の普遍的価値が浮き彫りとなった。我々は、これを「文化の多様体解析」としてまとめあげた。
著者
中林 一樹
出版者
公益社団法人 東京地学協会
雑誌
地学雑誌 (ISSN:0022135X)
巻号頁・発行日
vol.110, no.6, pp.938-949, 2001-12-25 (Released:2009-11-12)
参考文献数
8
被引用文献数
1

In the 21st Century, it has been announced that several earthquakes will occur beneath Tokyo Capital Region. The Tokyo Metropolitan Government implements two kinds of hazard assessments for countermeasures against the earthquake disasters. One is the disaster damage estimation for Tokyo and a disaster scenario for Earthquake that occurres just beneath Cental Tokyo. According to the Report published in 1997, approximately 378, 000 buildings will be burnt down, 43, 000 buildings will be demolished, 7, 200 people will be killed. A disturbance of the water supply will continue for one month and the interruption of piped gas will continue for two months, more than two million people will be evacuated to shelters located mainly in public schools. The other assessment concerns research on the vulnerability of built-up areas against earthquakes measured according to each community area. According to the area vulnerability research, the most vulnerable areas are located as a ring-zone around the CBD and as a finger-zone along Japan Railway's Chuo-line from central Tokyo to the west suburban region (Pictorial 4-1). These zones are made up wooden houses in crowded areas without city planning nor building permission.TMG learned much from the Kobe Earthquake of 1995 and has enlarged earthquake countermeasures to make Tokyo an earthquake-resistant city and to secure effective disaster countermeasures, quick recovery and reconstruction to protest the livelihood of the populace, and to ensure urban redevelopment. The most important measure is the Promotion Plan for Earthquake-resistant City Development Projects, because the implementation of such projects can reduce the damage in Tokyo (Pictorial 4-2). The Preparedness Plan for Urban Reconstruction is one of the new measures that was established after the Kobe Earthquake.
著者
雪野 繼代 田中 邦明 丸山 功 小西 史子 熊谷 多妙子 羽田 尚彦 林 雅弘
出版者
公益社団法人 日本栄養・食糧学会
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.55, no.6, pp.331-337, 2002-12-10 (Released:2009-12-10)
参考文献数
29
被引用文献数
1 3

工業パイロットスケールで大量培養したドコサヘキサエン酸 (DHA) 富化 Chlorella vulgais CK22株の脂質特性を分析した。純度92.9%のDHAを培養液に添加・培養し, DHA富化 C. vulgaris CK22の細胞成分を調べたところ, DHA添加量と関係し, クロロフィル含量は減少傾向を示したが, 総脂肪酸およびDHA含量はいずれも増加した。しかもDHAの取り込み増加による脂質過酸化の進行はなかった。また, 細胞内に取り込まれたDHAは中性脂質 (NL) のみならず, 糖脂質 (GL) およびリン脂質 (PL) においても認められた。さらにDHA富化 C. vulgaris CK22株の6カ月間にわたる脂質安定性をみたところ, 保存中DHAの若干の減少はあったものの, 過酸化物価の上昇はなかった。
著者
浜林 正夫
出版者
一橋大学
雑誌
一橋論叢 (ISSN:00182818)
巻号頁・発行日
vol.64, no.1, pp.1-16, 1970-07-01

論文タイプ||論説
著者
浜林 正夫
出版者
一橋大学
雑誌
一橋大学研究年報. 経済学研究 (ISSN:04534751)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.89-132, 1973-03-31
著者
若林 上総 加藤 哲文
出版者
日本行動分析学会
雑誌
行動分析学研究 (ISSN:09138013)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.2-12, 2013-07-31

研究の目的 発達障害のある生徒が在籍する高等学校の学級において、学業達成を支援するために、相互依存型および非依存型集団随伴性にパフォーマンス・フィードバックを組み合わせた介入を実施し、その効果、ならびに介入受容性を検討した。研究計画 ベースライン条件、相互依存型集団随伴性にパフォーマンス・フィードバックを組み合わせた条件、非依存型集団随伴性にパフォーマンス・フィードバックを組み合わせた条件によるABCデザインを2クラスで実施した参加者間マルチベースラインデザイン。場面 定時制高校の授業内で行われた漢字テストの場面。参加者 高校1年生の2クラスとそこに在籍する発達障害のある生徒4名。独立変数の操作 相互依存型および非依存型集団随伴性にパフォーマンス・フィードバックを組み合わせた介入。パフォーマンス指標 学級全体の強化基準への達成率、漢字テストの得点、および介入受容性尺度得点。結果 相互依存型および非依存型集団随伴性にパフォーマンス・フィードバックを組み合わせた介入条件は、学級全体のテスト得点の増加に影響を与えたことが考えられた。各介入条件の介入受容性得点も高得点を示した。結論 相互依存型および非依存型集団随伴性にパフォーマンス・フィードバックを組み合わせた介入条件により、発達障害のある高校生を含んだ学級全体の学業達成を促進した。また、この介入条件の社会的妥当性も示された。
著者
倉林 修一
出版者
慶應義塾大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

本研究の成果として,Web動画像・音楽メディアを対象とした感性自動分析・個人化・配信システムを構築し,Web上の実データを対象としたメディア処理機構として公開した.特筆すべき成果として,Web分野における国際会議であるICIW2012 (The Seventh International Conference on Internet and Web Applicationsand Services) において,実現したシステムに関するデモンストレーション発表を行い,Best Papers Awardを2件受賞した.本研究の国際的展開として,スロベニア・リュブリャナ大学,フィンランド・タンペレ工科大学との間において,感性自動分析・個人化・配信システムの国際共同研究を行った。
著者
津金澤 洋平 小林 薫 弓削 康平
出版者
日本計算工学会
雑誌
日本計算工学会論文集 (ISSN:13478826)
巻号頁・発行日
vol.2007, pp.20070010-20070010, 2007 (Released:2007-03-26)
参考文献数
15

位相最適設計ツールは,非常に多くの設計変数を扱うためこれまでは適用対象は専ら線形弾性問題に限られてきた.しかし,近年の計算機の性能向上は目覚ましく,今後は非線形問題への適用が期待される.著者らはCAEによるコスト削減効果が高いと言われる自動車衝突安全設計に着目し,これに役立つ位相最適設計ツールの開発を念頭に,グランドストラクチャ法による3次元骨組み構造の衝突最適設計のアルゴリズムを提案した.本研究ではこの方向の研究の一環として,自動車車体設計で重要な位置を占めている薄肉鋼構造の衝突変形時の位相最適設計アルゴリズムを提案する.この最適化アルゴリズムでは最適化を行なう際に繰り返し実施する衝突解析には,自動車の衝突解析で一般的に使われている陽的時間積分法を採用し,要素として陽的時間積分法と組み合わせると非常に計算速度が速いことで知られるBelytschkoとTsayの1点積分シェル要素を使用する.位相最適化には設計変数に局所的な密度を採用する密度法を用いる.密度法ではヤング率や降伏応力を密度のべき乗の関数と仮定し,弾塑性変形には,塑性流れ則を適用する.広く知られている均質化法を用いた位相最適化に比べ複合材のマルチスケール解析を必要としないために材料非線形を伴う最適化において計算コストの負担が軽いという長所があるが,一方でこの方法はチェッカーボード模様が設計領域内に現れやすいという実際の設計に適用する際の問題がある.この問題の対策として各種のフィルターによる除去のほか,節点に密度を配置して要素内の密度は形状関数による内挿によって決定する方法などが提案されている.本研究では後者の方法を採用し,1点積分シェル要素に対する有効性を数値例によって検討する.また本研究では構造物のエネルギー吸収量をパラメータとする目的関数を設定し,設計変数に対する感度は節点変位の履歴より差分近似によって計算する.数値例として,エネルギー吸収量最大化設計計算を示し,目的関数の収束状況,得られたトポロジーデザインの明確さなどからアルゴリズムの実用性に関する基礎的な検討を実施した.その結果,1)1点積分シェル要素に対して節点に密度を配置する法が特に面内変形によるチェッカーボードパターンの抑制に有効であること,2)一定密度以下の要素の削除アルゴリズムを節点密度法と組み合わせて使用するとより明確な位相形状が得られること,3)複数の荷重ケースに対する衝突最適化に対しても明確な位相形状が得られること,4)周期構造を有する耐衝突部材の位相最適設計にも有効なことなどを確認した.