著者
山田 健人 林 睦
出版者
慶應義塾大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2013-04-01

CD26は広汎なヒトがんに発現している。ヒト化抗CD26抗体(Ab)でがん細胞を処理するとがん細胞の増殖抑制と共にCD26とAbは細胞質内から核内に移行した。クロマチン免疫沈降法にてCD26とPOLR2Aの転写調節領域が特異的に会合することを同定した。Abに抗がん分子Xを結合させたところ、X結合Abが、Abのみよりも極めて高効率にCD26依存性にがん細胞の増殖能の極度の低下を誘導した。一方、CD26を発現する正常ヒト内皮細胞やTリンパ球では、Ab核内移行はなく増殖抑制は認められなかった。X結合Ab-Xをマウスへ投与したところ、異種移植したヒトがんの増殖抑制能は、Abよりも強い効果が得られた。
著者
小林 恵美子
出版者
金沢大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

本研究では、未成年大学生が飲酒、喫煙をするか否かを合理的に判断する背景について、次のことを実証した。飲酒に対する社会的制裁と非飲酒に対する社会的報酬の推定値は抑止要因として、そして、飲酒に対する社会的報酬と非喫煙に対する社会的制裁は促進要因として作用していることが明らかになった。さらに、飲酒、喫煙に対する「制裁>報酬」となった時にこれら違法行為を自重すること、また、非飲酒に対する「制裁<報酬」となった時に飲酒を自重することが示された。
著者
小林 恵美子 松原 斎樹 藏澄 美仁 飛田 国人
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
no.24, pp.241-244, 2006-12-20
被引用文献数
4

In this paper, we introduce the importance of the use of supplementary air-conditioning behavior toward energy conservation. The questionnaire survey was done for the resident of housing complex in Kyoto city in the summer and winter. The results indicate the possibility that making good use of supplementary air-conditioning conserve behavior energy.
著者
小林 伸行 黒田 潔 鈴木 順行 大島 優香
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.56, no.8, pp.515-524, 2013-11-01 (Released:2013-11-01)
参考文献数
4
被引用文献数
1 1

有機低分子化合物の新規性調査では,化学構造検索が可能なデータベースを利用することが多い。これらデータベースが複数存在する中で,調査担当者はすべてのデータベースを利用することなく,目的に応じてデータベースを選択している。今回,STN InternationalのREGISTRY,MARPAT,およびDWPIのDCRの3データベースの化学構造検索結果を比較検討した。これにより,各データベースの特徴を再確認し,今後の調査におけるデータベース選択の指針とするために評価を行ったので報告する。
著者
小林 陽太郎
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.996, pp.72-75, 1999-06-21

問 5月の連休に小渕首相と共に訪米され、米財界人と対話の機会を持たれましたね。小林会長はもう20年以上、日米財界人会議に関わってこられたわけですが、最近の日米関係はどうですか。 答 財界人会議は本来、民間ベースなのですが、5、6年前はそんな感じじゃなかったですね。
著者
辻野 孝輔 鴫谷 篤人 小林 亙 泉 知論 尾上 孝雄 中村 行宏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CAS, 回路とシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.333, pp.55-60, 2003-09-22

近年、2チャンネル・ステレオを用いた三次元音響効果システムが研究、開発されている。こうしたシステムにおいては、頭部伝達関数(HRTF: Head Related Transfer Function)を用いて音源の立体感を表現することが一般的であるが、従来の手法には、演算量が大きくリアルタイム実装に適さないという問題点があった。これに対し、頭部伝達関数の特徴が周波数帯域によって異なることを利用した、組み込み実装に適した低演算量のアルゴリズムが提案されている。我々は、このアルゴリズムを利用した音像定位処理の高精度実装を行い、また、実装したシステム上で移動音を自然に表現するための音像位置の補間手法の検討および評価を行ったので、これを報告する。
著者
小坂 丈予 小坂 知子 平林 順一 大井 隆夫 大場 武 野上 健治 木川田 喜一 山野 眞由美 油井 端明 福原 英城
出版者
日本地球化学会
雑誌
地球化学 (ISSN:03864073)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.119-128, 1997
被引用文献数
7

Geochemical study on Yugama, a crater lake at Kusatsu-Shirane volcano, has been conducted since 1966. Amounts of various cationic species in Yugama water started increasing around 1981, slightly before the phreatic eruptions in 1982-1983, and kept increasing until 1985. In 1986, they turned to decrease and at present restore their former levels before the eruptions. The concentration of sulfate ion showed a secular change similar to those of cationic species, but no such variation was observed for chloride ion even during the 1976 and 1982-1983 eruptions. However, it started increasing in 1989. A high correlation between the concentrations of chloride and hydrogen ions suggests an increasing influx of hydrogen chloride from the deep volcanic systems under the lake. A Cl<sup>-</sup>-SO<sub>4</sub><sup>2-</sup> is an excellent monitor of the variation in volcanic activity at Kusatsu-Shirane volcano; all of the three past activities since 1966, i.e., the high-level subsurface activity in 1968, the eruption in 1976 and the eruptions in 1982-1983, showed a reverse secular change with time in the Cl<sup>-</sup>-SO<sub>4</sub><sup>2-</sup> plot. This could be attributable to the function of Yugama water as a condenser of volatiles released underground.
著者
山本 清 酒井 敏夫 増田 充 林 義久 古谷 浩通 黒坂 二助 国香 直彦 奥山 順三 古川 照雄 高崎 信三郎
出版者
日本体力医学会
雑誌
体力科學 (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.1, no.3, pp.156-160, 1951-10-01

1) 第27回關東大聖驛傳選手の體力醫學的調査を行い從來云われていた事實の檢討を行つた。<BR>2) 高度に訓練を行つた選手は, 健康なる時には少々の疲勞と思われる状態でも, 自己の肉體的彈力性のため疲勞と云われる程負荷が過重とはならない。<BR>3) 試驗前の精神緊張は相當張いが, 非訓練者のそれと比べ相違している。<BR>4) 疾走後疲勞困憊の域に達しても, 約2時闇以内に適當なろ休養をとれば, ほとんど回復することが觀察される。
著者
井上 啓史 辛島 尚 鎌田 雅行 執印 太郎 倉林 睦 大朏 祐治
出版者
社団法人日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科學會雜誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.97, no.5, pp.719-729, 2006-07-20
被引用文献数
10 4

(目的)5-アミノレブリン酸(5-ALA)膀胱内注入による蛍光膀胱鏡を用いた膀胱癌に対する光力学的診断の有用性および副作用の検討.(対象と方法)膀胱癌18例(男性15例女性3例,年齢中央値71(44〜84歳),初発症例8例,再発症例10例)を対象とした.検査前に5-ALA溶液を膀胱内注入し,白色光源および蛍光光源を用いて観察し,膀胱生検を行った.本法の有用性は蛍光励起の程度とその部位の病理組織像との対応で評価した.またROC曲線下面積(AUC)を算出し,通常の白色光源下膀胱鏡診断法と比較検討した.(結果)全129生検検体(隆起病変部45検体,非隆起部84検体)中,76検体(内,上皮内癌19検体)が悪性,21検体が異形成と病理学的に診断された.全検体における本法の的中精度は77.0%で,感度89.5%,特異度58.5%であった.AUCはいずれの場合も本法が通常の白色光源下診断法を上回り,特に全症例(p=0.010),非隆起病変(p=0.007),再発症例(p=0.002)において有意な差を認めた.5-ALAの膀胱内貯留時間(中央値80(30〜150)分)は診断精度には影響しなかった.副作用は軽度の膀胱刺激症状のみで,全身的な副作用は認めなかった.(結語)本法は有用かつ安全であり,今後,膀胱癌に対する標準的検出法の一つとなりうると考えた.
著者
津田 尚胤 貝戸 清之 青木 一也 小林 潔司
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.801, pp.801_69-801_82, 2005 (Released:2006-05-19)
参考文献数
17
被引用文献数
17 16

本研究では橋梁部材の劣化予測のためのマルコフ推移確率モデルを推定する方法論を提案する. その際, 橋梁部材の劣化状態を複数の健全度で定量化するとともに, 時間の経過により劣化が進展する過程をハザードモデルで表現する. その上で, 一定期間を隔てた時点間における健全度の推移関係を表すマルコフ推移確率を指数ハザード関数を用いて表現できることを示す. さらに, 定期的な目視検査による健全度の判定結果に基づいて, マルコフ推移確率を推定する方法を提案する. ニューヨーク市の橋梁を対象とした実証分析により提案した方法論の有効性を検証するとともに, サンプル数と指数ハザードモデルの推定精度の関係について考察する.
著者
中谷 敏昭 林 達也
出版者
天理大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

高齢者が自立生活を維持するためには下肢筋機能が維持されていることが望ましい.本研究では,連続ジャンプ(SSC動作)を用いて下肢筋力や筋パワーなどの筋機能を改善する運動プログラムの効果と中止の影響を検討した.連続ジャンプは,Borg-RPEで14.3程度,着地時の床反力は体重の約2倍程度であった.3ヶ月間のトレーニグでは,下肢筋力やバランス能力が改善した.トレーニグ終了後は,脚伸展能力が低下する傾向にあった.トレーニング期間を5ヶ月間に延ばした場合には,下肢筋力とバランス能力が改善した.連続ジャンプを用いた本課題のトレーニグは,高齢者の下肢筋機能やバランス能力を改善するプログラムと言える.
著者
小林 奈穂美 五十嵐 透子
出版者
一般社団法人日本認知・行動療法学会
雑誌
行動療法研究 (ISSN:09106529)
巻号頁・発行日
vol.39, no.2, pp.111-120, 2013-05-31
参考文献数
18

本事例では、治療に抵抗を示す思春期強迫性障害の17歳の女子高校生に対して、マーチ&ミュール(2008)の児童・思春期のCLに対する治療法を参考に、行動療法の曝露反応妨害法を用い、CL、母親、およびセラピストによる自宅訪問を含んだ"チーム"による治療を行い、4カ月半で症状が改善した。"チーム"治療の際の、治療導入時の働きかけ、治療過程における"チーム"の役割と家族を"チーム"に含めることの重要性およびCLの主要な生活の場である自宅での治療について考察し、思春期強迫性障害CLに対する"チーム"による治療の必要性を検討した。
著者
土屋 隆 横山 和也 小林 達郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMD, 機構デバイス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.578, pp.7-13, 2000-01-21

各種メータ等の検針システム内で使用されるリードスイッチの磁石のバックラッシュに起因する誤作動を改善するために、感動値15AT以上において感動値と開放値との差(PI-DO)が5.5AT以上となるワイドディファレンシャルタイプのリードスイッチ設計を行った。 現在量産されている汎用型リードスイッチの寸法を基に、バネ部の厚さ、接点部の厚さ、オーバラップ、及び接点メッキ厚さについてシミュレーションを行った。その結果、開発目標を満足するリードスイッチの設計ができた。