著者
孫 誌衒 歳森 敦 植松 貞夫
出版者
日本図書館情報学会
雑誌
日本図書館情報学会誌 (ISSN:13448668)
巻号頁・発行日
vol.51, no.2, pp.49-61, 2005-06-15

公共図書館におけるインターネットサービスに対する利用者の選好意識構造を把握するために, コンジョイント分析法を用いて「サイトの制限」, 「職員の援助」, 「時間の制限」, 「待ち時間」, 「プライバシー」, 「活字資料との併用」, 「申込みの有無」の7つの要素について茨城県立図書館の来館者470人を対象に調査を行なった。その結果, インターネットへの習熟度や来館目的によって, 「職員の援助」や「サイトの制限」などの評価に差が生じること, また, 利用者は「プライバシー」を重視する傾向が強いことなどが分かった。このような違いを踏まえて, それぞれの図書館でインターネットサービスの位置づけを明確にすることや重点を置くべき提供環境などについて考察した。
著者
植松 友彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IT, 情報理論 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.384, pp.15-24, 2006-11-21

シャノン理論とは、情報理論における各種の符号化問題に対して、符号化の限界について研究する分野である。シャノン理論の主要な研究分野は、情報源符号化、通信路符号化、乱数生成、予測、検定などであり、時代と共に広がっている。小文では、通信路符号化問題を例に挙げ、シャノン理論の研究対象となった問題の見所について解説し、他の分野と関係を持ちながらシャノン理論がどのように発展しきたかについて概説する。
著者
植松 裕子 斎藤 英雄
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会冬季大会講演予稿集 (ISSN:13434357)
巻号頁・発行日
no.2006, pp."7-5-1", 2006-11-20

現実世界のテーブルに置いた野球盤の上に,3次元の野球選手によって再現した試合を複合現実提示するARアプリケーションを提案する.ユーザは,webカメラを装着したLCDモニタを通して野球盤を見ることで,好きな視点からその試合を鑑賞することができる.
著者
栗原 淳 植松 友彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IT, 情報理論 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.142, pp.35-40, 2011-07-14

秘密分散法は,安全な清報管理を実現する手法として注目を浴びている.その中で,線形ブロック符号を用いて構成される秘密分散法について,符号とアクセス構造の関連性の解析が行われてきている.しかしながら,符号の構造と,非資格者集合から漏洩する情報量の関連性は未知である.すなわち,既存の手法によって任意の線形符号から構成された秘密分散法では,'弱いランプ型しきい値法'のように,秘密の一部の要素が非資格者集合から確定的に復号されうる.小文では,秘密分散において秘密の一要素たりとも確定的には復号できない非資格者集合を'アクセス拒絶集合'と定義し,線形符号を用いた秘密分散法において,指定した集合がアクセス拒絶集合となるための,符号ならびにその双対符号の満たすべき条件を明らかにする.また,組織的パリティ倹査行列を有するCを双対符号とする線形符号C^⊥を用いた秘密分散法の構成法を与える.提案した構成法は,しきい値型と同様のアクセス構造を実現できることに加え,要素数α以下の全ての集合がアンチアクセス集合であるという特性('α-強秘密保護特性'と呼ぶ)を有する.さらに,この構成はCの有する一般化ハミング重みとMDS-rankによって特徴づけられることを明らかにする.
著者
植松 敬三 内田 希
出版者
長岡技術科学大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
1999

アルミナセラミックスの加圧成形による製造を対象に、その破壊源形成に及ぼす製造時の基幹的因子の影響を解明することを目的に研究を行い、当初の目的を達成した。得られた結論は次のとおりである。原料粉体は粗大粒子を含み、それらは従来の粉砕処理では十分に除去できず、高性能アルミナセラミックスの破壊源となり得るものである。粉体粒子の液中での分散状態は、顆粒特質に著しい影響を及ぼし、その加圧成形体構造、従って破壊源形成および焼成時の材料変形とも密接に関係する。成形条件、特に雰囲気中の湿度は得られた焼結体の構造と特性に著しい影響を及ぼす。CIP処理は強度向上には有益だが、変形防止の点ではむしろ有害である。新規評価法により焼結体の機械加工傷の具体的構造を検討し、表面傷と破壊強度との関係が従来の破壊理論で整理され得ることを明らかにした。材質中の粒径と破壊源の寸法とは密接に関係し、粒径の減少により強度が増すのは、それにより破壊源が小さくなるためである。高強度材料開発で粗大傷の防止が最も重要である。本研究開発した新規評価法は、レーザー蛍光顕微鏡に基づく構造評価法、赤外線浸液透光技術、定量的な浸液透光偏光顕微鏡技術である。以上のとおり、本研究では最新の評価技術を用い、また必要に応じて新規評価法の開発を行い、それらを駆使することにより、セラミックス製造プロセスのすべての段階について厳しい検討を行い、製造に係わる種々の要因と、セラミックスの構造ならびに特性の関係を解明し、破壊源の形成原因を明らかにし、さらにそれらの防止法を提案できた。これらはセラミックスの進歩に大いに貢献しその社会的活用をいっそう促進する原動力になるものと考えられる。
著者
佐藤 和好 佐藤 匠海 武蔵 徳明 田中 諭 内田 希 植松 敬三
出版者
公益社団法人日本セラミックス協会
雑誌
日本セラミックス協会学術論文誌 : Nippon Seramikkusu Kyokai gakujutsu ronbunshi (ISSN:18821022)
巻号頁・発行日
vol.109, no.1276, pp.1055-1056, 2001-12-01
被引用文献数
1

A confocal scanning laser microscope (CSLM) was applied to identify the location of fracture origin in alumina ceramics. Alumina-referceram was ground to obtain JIS R-1601 specimens using a grinding machine. They were fractured in four point bending to measure strength. CSLM and scanning electron microscope (SEM) micrographs of fracture surface were compared. With a CSLM, the location of fracture origin could be easily determined, while it was very difficult with a SEM. Fracture toughness K_<IC>=2.3MPa ・ m^<1/2> ealculated from the measured size of fracture origin and the flexural strength
著者
植松寿樹 編
出版者
紅玉堂書店
巻号頁・発行日
vol.第1巻, 1926
著者
植松 希久磨
出版者
工学院大学
雑誌
工学院大学共通課程研究論叢 (ISSN:09167706)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.73-78, 2010-10-31

中国文明について、世界システムの枠組みから、中国史の中心─ 周辺の接合構造を捉えなおせば、そこに大きく中国史の歴史的な異文化接触の経験が浮かび上がってくる。現代世界システムとの関連の中で引き起こされている、中国文明の諸問題を考察するためには、それがいかなるものであったかを見ておかなければならない。中国は内陸アジアに成立し、単に農耕社会であっただけでなく、秦・漢時代には西域を支配して絹馬交易を行い、また広く東アジアの海域においても、朝貢貿易を展開した。では、秦・漢から隋・唐にいたる漢民族を中心に築いた中華帝国の時代を見てみることにする。
著者
片山 寛則 菅原 悦子 植松 千代美 池谷 祐幸
出版者
神戸大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

東北地方より収集したイワテヤマナシを含む野生ナシ、在来品種の有用形質評価(香気、加工特性、早晩性)と新規利用法の開発、個体識別を行った。収集個体は香気成分、有機酸、糖類ともに多様性が高かった。在来品種'サネナシ''ナツナシ'は香りの強いエステルが存在しニホンナシやセイヨウナシとは異なるさわやかな香りだった。'ナツナシ'などニホンナシの約7倍の有機酸量をもつ個体も存在し優れた加工特性を示した。
著者
植松 貞夫
出版者
筑波大学図書館課
雑誌
つくばね : 筑波大学図書館報 (ISSN:13497707)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, 2004-12-22
著者
植松 智 審良 静男
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.95, no.6, pp.1115-1121, 2006-06-10 (Released:2009-03-27)
参考文献数
7
被引用文献数
1 6 2

Toll-likeレセプター (TLR) は自然免疫において重要な働きをする受容体である. 個々のTLRは病原体間でよく保存された病原体の構成成分を認識する. TLRが病原体成分を認識すると炎症反応に関わる遺伝子が誘導され, さらに引き続いて獲得免疫も活性化される. TLRのシグナル伝達経路の解明やシグナル分子の遺伝子多型の解析によって, 感染症, 動脈硬化, 免疫不全といった様々な疾患とTLRの関係が明らかになってきた.
著者
浦 幸帆 長田 和雄 香川 雅子 三上 正男 的場 澄人 青木 一真 篠田 雅人 黒崎 泰典 林 政彦 清水 厚 植松 光夫
出版者
日本エアロゾル学会
雑誌
エアロゾル研究 (ISSN:09122834)
巻号頁・発行日
vol.26, no.3, pp.234-241, 2011 (Released:2011-09-28)
参考文献数
25

Water-insoluble filtered residue materials of atmospheric wet and dry deposition are composed of mineral dusts and organic materials such as pollens. The number of pollens in the filter residue of deposition samples at Tottori was counted for 2 sizes at about 45 and 30 µm using a confocal laser microscope. Non-destructive X-ray fluorescence (XRF) analysis was used to measure Fe content of the filter residue. Relationship between Fe content analyzed by XRF and insoluble residue weight corrected for pollen weight assuming pollen density of 0.9 g/cm3 showed a linear relationship, suggesting that insoluble residue corrected for pollen weight contains Fe of 3.7 % by weight on the average. The average Fe content is consistent with the values reported for Asian dust (Kosa) events in Korea and China. Because Fe content of insoluble residue in filter samples is easily measured by XRF method, mineral dust amounts in the filter residue samples can be estimated from Fe content of the sample and the average fraction of Fe for Asian dust.
著者
植松 光夫
出版者
北海道大学低温科学研究所 = Institute of Low Temperature Science, Hokkaido University
雑誌
低温科学 (ISSN:18807593)
巻号頁・発行日
vol.68, pp.49-52, 2010

西部北太平洋亜寒帯域は霧の多発する海域である. 海霧のpHは2.8-5.5と酸性を示し, 粒径分布は陸上の霧の一山型とは異なり, 霧粒の直径は7.0μmと27.5μmにピークを持つ二山型であった. エアロゾルと海霧のイオン成分の比較から, 硝酸イオンを含む粗大粒子が, 霧によって選択的に除去される事を明らかにした. これは大気経由の人為起源窒素化合物が海霧により海洋へ供給され, 海洋生態系へ影響を与えていることを示唆する.Chemical and physical properties of sea fog over the sub-arctic North Pacific regions were determined. The mean size distribution of liquid water content (LWC) of sea fog indicated two peaks, which was different from the common single modal spectra of terrestrial fog. The mean pH values of fog water ranged from 2.8 to 5.5 over the investigated regions. Nitrate existed as coarse particles acts as condensation nuclei (CN) of sea fog droplets. These results suggest that sea fog over the subarctic North Pacific is one of important scavengers of natural and anthropogenic substances transported from the Asian continent and atmospheric nitrogen deposition to the marine environment may stimulate phytoplankton growth.大気圏と生物圏の相互利用. 北海道大学低温科学研究所編