著者
池田 博
出版者
日本大学
雑誌
日本大学芸術学部紀要 (ISSN:03855910)
巻号頁・発行日
vol.30, pp.5-15, 1999-07-15

これは映画作品における文体論である。映画の文体については、拙著「映像の詩学」(審美社刊)においてもふれているが、この場合の「スタイル」とは、「manner of writing」「mode of expression」の意である。
著者
池田 悠平 岡田 佳子 堀江 亮太 菅谷 みどり
雑誌
マルチメディア,分散協調とモバイルシンポジウム2016論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, pp.149-161, 2016-07-06

近年,日本では単独世帯の増加や高齢化が進み,セラピーロボットの需要が高まっている.そのようなロボ ットとしてパロが挙げられるが,人が行動を起こすことが前提でありパロの方から行動を起こすことはない.そこ で,本研究では人の行動を前提とせず人の感情を推測できるロボットの実現を最終目的とし,第一段階として,記号 / 感情モデルをもとにした新しい感情の推測手法の提案をする.記号 / 感情モデルとは,客観的に読み取りやすい 「記号」 と,客観的に読み取りづらい 「感情」 とを分ける考え方である.本研究では,「記号」 には表情を,「感情」 に は脳波と脈拍を用いて,どちらが真とする感情の値との誤差を低く推測できるか実験を行った.結果,脳波と脈拍の方が誤差が小さいという結果になった.そこで,より正確さを向上させるため,感情の起伏の度合いとタイミン グを測定,主観評価と比較する実験を行い,より正確に感情を推測できた.そこで,人数を増やして実験を行った ところ,個人によって誤差の大きさが違った.そこで属性のアンケートを取り相関を調べたところ幾つかの属性と誤差の大きさが相関を持つことが示唆された.
著者
高橋 功次朗 丹原 惇 森田 修一 小林 正治 池田 順行 林 孝文 齋藤 功
出版者
特定非営利活動法人 日本顎変形症学会
雑誌
日本顎変形症学会雑誌
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.1-7, 2017

Cephalometric prediction is still widely used for treatment planning in surgical orthodontic patients. However, there have been few reports on the relationship between mandibular midline changes by orthognathic surgery and the amount of bilateral setback movement on lateral cephalograms. The aim of this study was to clarify the relationships between the difference in mandibular setback amount for deviated and non-deviated sides and the amount of middle region displacement on cephalometric prediction in patients with mandibular prognathism and deviation.<br>The subjects comprised 15 patients diagnosed as mandibular prognathism with skeletal deviation at the orthodontic clinic, Niigata University Medical and Dental Hospital. All patients underwent only mandibular setback surgery involving midline correction by sagittal split ramus osteotomy(SSRO). Frontal and lateral cephalograms taken just before and immediately after orthognathic surgery were used for measurements. X-Y coordinates were constructed using the occlusal plane on the preoperative lateral cephalogram for the X coordinate and the perpendicular line drawn intersecting the X line at the Sella for the Y coordinate. The amount of posterior movement of the distal segment and middle region displacement were determined by superimposition of pre-and postoperative lateral cephalograms. The postoperative midline changes were measured linearly using a study model taken at just before orthognathic surgery. We examined the relationship between the average amount of operative movement for deviated and non-deviated sides and the amount of anteroposterior changes of the incisal region. The relationship between the difference in operative movement for deviated and non-deviated sides and postoperative midline changes was also examined.<br>Significant correlations were found between the bilateral difference of operative movement and the amount of anteroposterior changes of the incisal region. A significant correlation was also revealed between the bilateral difference of operative movement and horizontal middle region. In addition, a significant regression formula was obtained as β=0.65α+1.17(α: bilateral difference of mandibular posterior movement (mm), β: lateral movement of mandibular midline(mm))by regression analysis.<br>The present results suggest that, in cases with skeletal deviation, it is possible to regard the average value of anteroposterior movement of distal segments on both sides as a predictive factor for the posterior position of the incisal region. Also, the results suggest that the amount of midline correction can be predicted from the bilateral difference of operative movement. Since there is diversity and much variation in the movement of distal segments, it is not easy to predict the amount of midline displacement during orthognathic surgery. However, this regression formula may be useful for orthodontists and surgeons to plan surgical orthodontic treatment.
著者
池田 正人
雑誌
歯科審美 = Journal of esthetic dentistry (ISSN:09161945)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.47-54, 2002-09-01
参考文献数
6
著者
池田 拓也 中西 亨 伊藤 源士 高木 康之
出版者
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
雑誌
気管支学 (ISSN:02872137)
巻号頁・発行日
vol.28, no.6, pp.426-430, 2006
参考文献数
12
被引用文献数
6

背景.気管原発の神経鞘腫は稀な疾患である.治療としては外科的切除の場合が多く,気管支鏡下に切除された症例は少ない.症例.症例は58歳,男性.主訴は血痰.気管支鏡検査で気管下部左主気管支直上に,膜様部から隆起する腫瘤を認め,生検で神経鞘腫と診断した.壁外浸潤はなく,気管支鏡下切除の適応と考え,全身麻酔下に高周波スネアで切除し,残存腫瘍をAPC (argon plasma coagulation)で凝固焼灼した.3年彼の気管支鏡検査で再発を認めていない.結果.気管原発の神経鞘腫に対し高周波スネアとAPCを用いて気管支鏡下に切除した.3年間再発はなく本法は有用である.
著者
池田 友仁 志賀 和人 志賀 薫
出版者
一般財団法人 林業経済研究所
雑誌
林業経済 (ISSN:03888614)
巻号頁・発行日
vol.70, no.2, pp.9-28, 2017 (Released:2017-07-01)
参考文献数
21

本論文では、2000年に地種区分の見直しが行われた秩父多摩甲斐国立公園を事例に地域制国立公園の理念が地種区分と施業規制にどのように反映されているか、その実態を明らかにした。このため、国立公園地域の施業規制の実態と森林所有者に対する地種区分の決定過程を検討し、多摩川・荒川源流部の埼玉国有林と水道水源林の森林管理計画と施業区分の変遷から地種区分の変更が森林施業に与えた影響を小班単位に分析した。地種区分の見直しの際に国・都県と東京大学秩父演習林には、関東地方環境事務所から事前協議が行われたが、東京大学秩父演習林以外では当時の記録は確認できず、私有林所有者への対応は関係都県に任され、公示後に初めて見直し結果を知ったとする私有林所有者もみられた。土地所有権の制限を伴う地種区分の根拠と決定過程の透明性の確保や多様性を持つ地権者の森林管理の実態解明とともに専門的技術者や情報を持たない私有林所有者に対する支援が必要となる。
著者
木村 久江 浜谷 小百合 園田 純子 山本 比佐子 二木 栄子 池田 博子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集 平成24年度日本調理科学会大会
巻号頁・発行日
pp.109, 2012 (Released:2012-09-24)

一人暮らしの調理に関する基礎的研究○木村久江1)浜谷小百合2)園田純子3)山本比佐子4)二木栄子5)池田博子6)  1)西南女学院大短大2)北九州市立赤崎小3)山口県立大4)福岡県立青豊高  5)元西南女学院大6)元西南女学院大短大【目的】現在は社会状況の変化により年齢層を問わず一人暮らしの者が増えており、今後さらにこの傾向が強くなると考えられる。本研究は、一人暮らしの生活をするうえで作れるとよい料理を知り、調理教育の参考に資するために行うものである。【方法】対象者は高校生41名、大学生(短大、専門学校含む)219名、小学生の保護者68名である。調理法別の料理(93種類)について、「知らない料理」、「作れる料理」、「買って食べる料理」、「作って食べる料理」、「一人暮らしで作れるとよい料理」についてアンケート調査を行った。大学生は調理実習履修以前に実施した。【結果】知らない料理で、若者・保護者ともに多かったのは、紅白なますで若者では40%、保護者10%であった。煮物や和え物、酢の物等日本の伝統的な料理が多かった。作れる料理は、飯・パン・麺類、卵料理が高い割合であった。和風酢の物や煮物、洋風汁物、蒸し物、揚げ物は概して低い傾向がみられた。保護者は若者に比べ全般に割合が高かった。買って食べる料理で多かったのは、若者、保護者ともに、焼売、いなり寿司で、若者は洋風の料理、保護者は和風の料理が多かった。その特徴は、食頻度の高い料理で料理法は煩雑なものであった。作って食べる料理では、若者ではご飯物および卵料理が多く、保護者は主食、副菜ともに作って食べる料理の種類が多く割合も高かった。作れるとよい料理は若者では肉じゃがが76.5%で多く、スパゲッティ類、白飯・麦ごはん、味噌汁と続く。保護者は1位が白飯・麦ごはん、味噌汁とも86.8%で、カレーライス、目玉焼き・ハムエッグと続き、若者は自分の好きなもの、保護者は日常手軽に作れるものに多い傾向がみられた。
著者
池田 敬子 Ikeda Keiko
雑誌
論集
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.1-17, 1980-12
著者
池田 修一
出版者
日本神経治療学会
雑誌
神経治療学 (ISSN:09168443)
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, pp.32-39, 2016

A relatively high incidence of chronic limb pain, frequently complicated by violent, tremulous involuntary movements, has been noted in Japanese girls following human papillomavirus (HPV) vaccination. The average incubation period after the first dose of the vaccine was 5.47±5.00 months. Frequent manifestations included headaches, general fatigue, coldness of the legs, limb pain and weakness. The skin temperature examined in the girls with limb symptoms exhibited a slight decrease in the fingers and a moderate decrease in the toes. Digital plethysmograms revealed a reduced height of the waves, especially in the toes. The limb symptoms of the affected girls were compatible with the diagnostic criteria for complex regional pain syndrome (CRPS). The Schellong test identified a significant number of patients with orthostatic hypotension and a few patients with postural orthostatic tachycardia syndrome. Electron–microscopic examinations of the intradermal nerves showed an abnormal pathology in the unmyelinated fibers in two of the three girls examined. The symptoms observed in this study can be explained by abnormal peripheral sympathetic responses. The most common previous diagnosis in the studied girls was psychosomatic disease. Additionally delayed manifestation of cognitive dysfunction in the post–vaccinated girls has been paid much attention: memory loss, difficulty in reading textbooks and/or calculation.
著者
廣瀬 和俊 乳原 善文 平松 里佳子 澤 直樹 長谷川 詠子 高市 憲明 池田 健次 熊田 博光 村上 元昭
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.103, no.6, pp.1388-1390, 2014-06-10 (Released:2015-06-10)
参考文献数
9
被引用文献数
1 1

症例は68歳,女性.ラミブジン耐性慢性B型肝炎に対し核酸アナログ製剤のアデフォビル(ADV)が追加投与された.ADV開始後より低P,低K血症,低尿酸血症,尿糖,汎アミノ酸尿および骨型優位の高ALP血症を認め,全身に骨痛が出現,レントゲンで偽骨折を呈し右腸骨生検で骨軟化症と診断.ADVによる薬剤性Fanconi症候群および低P血症性骨軟化症を疑い,ADVを中止,経口P製剤および活性型ビタミンD製剤を開始したところ骨痛は消失,各種検査所見も改善した.
著者
山岸 裕和 小坂 仁 長嶋 雅子 桒島 真理 宮内 彰彦 池田 尚広 小島 華林 松本 歩 山形 崇倫
出版者
一般社団法人 日本てんかん学会
雑誌
てんかん研究 (ISSN:09120890)
巻号頁・発行日
vol.35, no.3, pp.693-701, 2018
被引用文献数
1

<p>ペランパネル(PER)は、AMPA受容体を非競合的に阻害する新規の抗てんかん薬である。日本国内の使用実績の報告は少ない。今回、知的障害者や12歳未満の小児を含む難治性てんかんの33例について、PERの治療効果と副作用を検討した。発作が50%以上減少した症例を「有効」とし、両側性けいれん性発作への進展を含む焦点発作(Fs)と全般発作のうち強直、間代発作(GTCS)に対する有効率を検討した。FsおよびGTCSに対しては50%の症例で有効であった。全体では52%の症例に有効であった。12歳未満でも12歳以上と同等の有効率が得られた。併用薬剤別では、有意差は得られなかったものの、KBrを併用した2症例でともに有効であった。CBZやPHTといったCYP3A4を誘導する薬剤との併用例の有効率はそれぞれ30%、18%と低い傾向があった。副作用の出現率は55%で、情緒・行動面の異常が30%、傾眠・眠気が18%、めまいが15%であった。若年者や知的障害者では情緒・行動面の異常が出やすく、注意を要する。</p>
著者
池田 善昭
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
地理学評論 (ISSN:00167444)
巻号頁・発行日
vol.38, no.5, pp.287-307, 1965

この研究は島根県内の諸都市について,買廻購買および通勤流動の地域的な中心地としての機能を統計的に調査したものに,それらの都市圏の2, 3の例について,地域開発の点から眺めた経済構造の現地聴取調査を加え,現状の概況を整理したものである.<br> 島根県は,山陽に比べて経済開発のきわめて立ち遅れた山陰の一つとして,いわゆるベルト地帯にみられるコンビナート形成や農業近代化などの,経済の高度成長からとり残された地方である.したがって,都市の成長も都市圏の拡大と並行せず,しかも,各都市の核心地域としての機能も松江市・出雲市などを除いてきわめて弱い。また,核心都市も山陰本線沿線に飛石状に分布し,都市連合は全くみられない.しかも,東部から中部の山間は広島県の経済圏に全く依存し,さらには都市域においても松江市以外は年々多くの人口を県外に流出している.このことは,地域開発計画においてもきわめて深刻な課題となっており,流通革命の進行する中で,経済圏の質的拡大への要求を生んでいる。<br> 松江市周辺では,中海干拓工事が既に着工し,さらに宍道湖岸の旅館団地造成,島根半島のスカイライン計画が既に実施段階に入り,県内への観光客の増大が国立公園への島根半島・隠岐・三瓶山の編入後みられるようになり,県下東部沿岸地域にはようやく開発の効果が姿をあらわそうとしている.また,江川開発構想が三江線完成計画の発表と並列的に話題にのぼりはじめた.これらの問題を,松江市・出雲市・江津市を中心に整理した。
著者
伊勢崎 賢治 岩崎 稔 宮城 徹 Mohamed Abdin 福田 彩 池田 満
出版者
東京外国語大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2015-07-10

現在「過激化」は、安全保障、国際政治、教育、心理学の重大な学術的焦点である。「過激化」は対称性において分析される。インドではカシミールにおいてムスリム若年層の過激化の一方、ヒンドゥー至上主義を支持層とする政権による同若年層の凶暴化が建国の理想である多元民主主義を脅かす。スリランカでは反イスラムの教義化が多数派仏教徒を暴徒化させる。宗教を国家の求心力の要としてきたパキスタンではテロ化に収束の兆しはない。バングラディッシュでもISISの浸透が国家権力への脅威になる。本事業は「過激化」の歴史的分析、アクター、それらが発する言説の分析、そして「脱過激化」への処方箋における当該国の最新の叡智を結集した。
著者
池田 大輔 山田 泰寛 廣川 佐千男
雑誌
情報処理学会論文誌数理モデル化と応用(TOM) (ISSN:18827780)
巻号頁・発行日
vol.46, no.SIG2(TOM11), pp.56-66, 2005-01-15

本論文では,複数の文字列に共通な部分を見つける問題を考察する.まず,この問題をパターンから生成された文字列の集合が与えられたときに,そのパターンの定数部分を見つける問題(テンプレート発見問題)として定式化する.パターンとは定数と変数からなる文字列で,パターンが生成する語は変数を定数文字列で置きかえて得られる.置きかえに用いられる文字列中の部分文字列の頻度分布はベキ分布に従うことを仮定し,高確率でテンプレート発見を解くアルゴリズムを構築する.共通部分の発見問題の1 つである最長の共通部分列を探す問題はNP 完全であることが知られているが,問題の再定式化,部分文字列の集合による定数部分の表現方法,部分文字列の頻度と総出現数から共通部分を発見する手法により,テンプレート発見問題は高確率でO(n) 時間で解けることを示す.ここで,n は入力文字列の長さの和である.さらに,このアルゴリズムがノイズに対し頑健であることと,複数のテンプレートが混在する場合でも有効であることを,Web 上の実データに適用することで実証する.
著者
池田 翔太 梶 克彦
雑誌
マルチメディア,分散協調とモバイルシンポジウム2016論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, pp.899-904, 2016-07-06

本研究では,目の前にあるビーコンを手などで覆ったり開いたりを繰り返し,管理端末側の受信電波強度の変化から対応するビーコンの識別を行う.近年 Bluetooth Low Energy (BLE) を用いたビーコンが普及してきておりイベントなどで多く用いられている.しかし,ビーコンを複数管理しようとする時,ビー コン 1 つ 1 つを容易に識別するために明確な手段がない.提案手法では,BLE ビーコンを識別するために BLE の受信電波強度の変化を使用する.BLE は出力電波が弱く,BLE ビーコンは手のひらサイズの小型 のものがほとんどである.ビーコンを両手で覆えば容易に BLE の電波を減衰させられる.ビーコン識別 のためにアルゴリズムを検討し,管理アプリを作成した.またビーコン識別実験を行い,複数あるビーコ ンの中から目的のビーコンを 15 秒以内に識別でき,識別の正答率も 100%であった.