著者
近澤 征史朗 小林 秀樹 堀 泰智 星 史雄 金井 一享 伊藤 直之 佐藤 淳 山本 祥大 立花 麻子 春原 瑠美 打出 毅 折野 宏一 渡辺 清隆 樋口 誠一
出版者
動物臨床医学会
雑誌
動物臨床医学 (ISSN:13446991)
巻号頁・発行日
vol.19, no.3, pp.71-77, 2010-09-20 (Released:2011-12-16)
参考文献数
28

犬の多中心型リンパ腫(Multicentric Lymphoma: ML)における血清フェリチン濃度を指標とした病態モニタリングの有用性を評価した。ELISA (enzyme-linked immunosorbent assay)法を用いて測定したMLの診断時血清フェリチン濃度は健常犬と比較して有意に高値を示し(平均値±標準偏差:1448±546および373±122 ng/ml,p<0.0001),化学療法の経過に伴って大きく変動した。また,完全寛解時の血清フェリチン濃度は健常犬と同等レベルまで低下し,再燃時には再び上昇する傾向を認めた。血清フェリチン濃度は他の悪性腫瘍,炎症など様々な疾患で高値を示すためMLの初期診断には適さないものの,MLの再燃予測あるいは抗がん剤治療中の病態モニタリングに有用な指標になり得る可能性が示唆された。
著者
南澤 汎美 渡辺 みどり
出版者
山梨医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1995

本研究は新設の看護学科が将来付属病院を中心としてどのような看護を開発してゆく必要があるかについて考える資料にするために、当該病院を利用している入院患者の実態を知るとともに看護婦の独自な機能役割の一つとして将来とも重要な終末期の看護について大学病院という従来、先端医療を掲げてきた場所で殆ど重点が置かれて来なかった領域を実際にこれに携わってきた看護婦の意見を通じて考察することである。今年度はこの後半の目的のために、当該病院に3年以上勤務している看護婦を対象としてアンケート調査を行った。質問紙の内容構成は看護婦個人の臨床経験歴および終末期看護についての関心度、実際に自分が経験したターミナルケアの中で評価できると考える看護事例の内容とその理由、もしあれば逆に評価できない事例の内容とその理由を記述する、そして現実にターミナルケアを行う上で当院で困難があると考える問題は何か、それらを総合して大学の付属病院で終末期看護を進めることが望ましいと考えるか否かについて意見を求めた。約100名の看護婦から回答が得られた。半数以上の看護婦が5年以上当該病院での経験者であった。43名の看護婦が良い看護ができたと評価できる事例を記述しており、34名が良くなかったという事例を記述していた。回答した大部分の看護婦は終末期看護については積極的に取り組みたいとしているが、最終的に当該病院もその一つである大学付属病院で終末期看護を行うことについては意見があい半ばした。この理由を明らかにするために調査の記述についての分析をもう一歩深めることが必要と考えている。
著者
加藤 あすか 今井 智也 大槻 武志 加藤 隆義 小沢 建斗 斉藤 友貴哉 高橋 雄太 中川 貴博 山崎 礼華 和多田 昇平 渡辺 俊也 渡邉 逸人 和田 雅昭 長崎 健
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告組込みシステム(EMB) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2010, no.5, pp.1-6, 2010-08-02
被引用文献数
1

近年,水産資源の保護管理が重要視されていることを受け,著者らはマリンブロードバンドを構築し,ナマコのリアルタイム資源評価を実施している.本研究では,リアルタイム情報と親和性の高いデジタルサイネージを用いて開発した資源評価情報配信システムと,稚内水産試験場★1 および中央水産試験場★2 への導入事例について報告する.In recent years, it has been necessary to manage the aquatic resources, we have constructed a marine broadband framework and have been carried out the real-time resource assessment of the sea cucumber. In this paper, we report on the development of real-time aquatic resource assessment system by using the digital signage system and the introduction case to fisheries experiment stations★1★2.

1 0 0 0 種の起源

著者
ダーウィン著 渡辺政隆訳
出版者
光文社
巻号頁・発行日
2009
著者
中村 俊一郎 峯村 治実 山口 智久 清水 洋 渡辺 尚 水野 忠則
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告システムソフトウェアとオペレーティング・システム(OS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1995, no.115, pp.123-128, 1995-11-30
被引用文献数
3

ビデオサーバーの性能(同時ビデオ配信数)向上を目指した分散RAID方式ビデオサーバーの提案を行う。本方式は通常ディスク群に対して適用されるRAID技術をサーバー群に対して適用するものであり、ディスクRAID技術と同様に性能及び信頼性の向上を図ることを狙ったものである。これが実現すると普及型の安価なパソコンサーバーを追加していくことにより、ビデオサーバーをスケーラブルに性能向上出来るという非常に大きな利点が得られる。ここではRAIDO型の分散RAID方式ビデオサーバーの試作を行ったので、その方式と評価結果について述べる。In this paper, we present a distributed RAID style video server that addresses the problem of increasing video stream supplying capability in VOD systems. "Distributed RAID Style" means extending the RAID method usually applied to disks to the servers, so as to achieve improvements in performance and reliability. The great advantage of this architecture is that the linear performance improvement can be achieved by adding inexpensive servers. Here we describe the implementation of RAID Style video server that we conducted and its evaluation result.
著者
西山 莉紗 竹内 広宜 渡辺 日出雄 那須川 哲哉
出版者
The Japanese Society for Artificial Intelligence
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.24, no.6, pp.541-548, 2009
被引用文献数
1 2

It is important for R&D managers, consultants, and other people seeking broad knowledge in technology fields to survey technical literature such as research papers, white papers, and technology news articles. One of the important kinds of information for those people regards the effectiveness of new technologies in their own businesses. General search engines are good at selecting documents revealing the details of a specific technology or a technology field, but it is hard to obtain useful information about how a technology will apply to individual business cases from such search results. There is a need for a technology survey assistance tool that helps users find technologies with suitable capabilities. In this paper, two technical tasks were tackled to develop the prototype of this assistance tool: Extraction of advantage phrases and scoring for the advantage phrases to find novel applications in the target technology field. We describe a new method to identify advantage phrases in technical documents and our scoring function that gives higher scores to novel applications of the technology. The results of evaluations showed our phrase identification method with only a few phrasal patterns performs almost as well as human annotators, and the proposed scoring conforms better to the decisions made by professionals than random sort.
著者
渡辺 隆一 大久保 明紀子 井田 秀行
出版者
信州大学
雑誌
信州大学教育学部附属志賀自然教育研究施設研究業績 (ISSN:03899128)
巻号頁・発行日
vol.43, pp.13-16, 2006-03-25

The leaf phenology of Betula ermanii was observed in Shiga Heights, central Japan from 1985 to 2004. During this period, 5 birches were selected and their phenological traits analyzed using succes- sive automatic daily photography. The annual variation of mean temperature at this monitor station, specifically over the last 10 years, has become increasingly warm. According to observable facts, these birches have gradually tended to accelerate the time of leaf flushing and delay the time of leaf coloring. This process is indispensable in clarifying the effects of global warming on ecosystems while continuing similar monitoring in/for the future.
著者
渡辺 治
出版者
賃社編集室
雑誌
賃金と社会保障 (ISSN:09114718)
巻号頁・発行日
no.1533, pp.6-66, 2011-03
著者
渡辺 学 高田 博行
出版者
立教大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2003

日独両言語における若者語および若者語研究の最新状況を文献調査や国際レベルでの情報収集を通してつねに把握しながら、とりわけ携帯メールのテクストに現れた若者語の特性と相違点を明らかにすることを試みた。具体的には、アンケート調査に基づく日独携帯メールテクストコーパスの作成と対照比較分析により、まず共通点として話し言葉の特性が書き言葉に浸透していく様子が観察された。他方、ドイツ語においては、文字(言語記号)中心のいわば「単線的コミュニケーション」につながる表現形態が目立つのに対して、関西方言の関東方言との偏差をも視野に入れて収集を進めた日本語の文例を分析した結果、顔文字・絵文字が頻繁に出現するほか、(疑似)方言語法、古語語法、幼児語法(ベビートーク)も現れることが分かった。これらの語法に限定するかぎり、日本語ではメールテクストにおいて日常語の「話し言葉性」からの意識的シフトが行われることがあり、ドイツ語ではそれがないものと暫定的に推論することができる。これらの特徴はひとり言語現象としてとらえることができるのみならず、言語行動のあり方の特性として把握可能であるばかりか、全角入力が基本となる日本の携帯メールで顔文字・絵文字が頻出するなど、メディアや(メディア)テクノロジーのあり方とも関連していること、それらの規制を受けていることも明らかとなった。メディアジャンルとしては、研究分担者が電子掲示板に注目して、その言語的特徴を調査したことが研究の裾野を広げるのに大いに役立った。さらに、資料として「日独若者語対照基礎語彙表」をまとめることができた。この語彙表は、日常語にまでおよぶ日独の若者語語彙の意味機能的な対応づけの試みであるとともに、収集した携帯メールテクストのコーパスとも合わせて今後の日独若者語対照研究の基礎資料として裨益するものと思われる。
著者
渡辺 恒夫 小久保 秀之 高澤 健司 河野 貴美子
出版者
国際生命情報科学会
雑誌
Journal of International Society of Life Information Science (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.106-111, 2008-03-01

自然の修復的効果を、皮膚伝導水準(SCL)と心拍(HR)という心理生理学的指標を用いて評価することを試みた。12名の大学生が2つの実験条件の双方に、心理生理学的計測の被験者として参加した。自然条件では被験者は10分間のストレス課題の後、自然環境AVをパソコン画面上で8分間視聴し、都市条件では同じ手続きで都市環境AVを視聴した。ストレス課題は70-80dBの騒音中でクレペリン検査を受けることであり、自然環境AVは無人の海岸風景の映写、都市環境AVは幹線道路の交通混雑の映写だった。両条件ともAV視聴中にSCLは低下を続け、条件の間に有意差は見られなかった。一方HRは都市環境AVで上昇し、自然環境AVでは低下し、両条件間で有意な差が認められた。SD法によるこれら環境刺激への心理的評価等に基づいて、自然環境刺激はリラックスを、都市環境刺激は退屈をもたらしたと解釈された.
著者
渡辺 裕子 鈴木 和子
出版者
千葉大学看護学部
雑誌
千葉大学看護学部紀要 (ISSN:03877272)
巻号頁・発行日
no.15, pp.149-154, 1993-03

家族成員間の介護労働の分散化とは何かを明かにするため,要介護老人を介護している18家族について,家族の介護労働に関するデータを収集し分析した。その結果,介護労働の分散化を構成する因子として,(1)家族成員(2)介護労働(3)人間関係を抽出し,この構成因子の特徴の組み合わせにより,介護労働の分散化の分類を試みた。また,影響因子の作用としては,(1)促進(2)阻害が,影響因子の内容としては,(1)情緒,(2)コミユニケーション,(3)手段,(4)認識を抽出した。これにより,家族の介護労働の分散化を総合的に捉え,誰にどのような援助が必要かを導き出す援助アセスメントに有効な示唆が得られた。