1 0 0 0 奇談全集

著者
田中貢太郎 著
出版者
改造社
巻号頁・発行日
vol.現代篇, 1929
著者
田中 康雄
出版者
北海道大学大学院教育学研究科附属子ども発達臨床研究センター
雑誌
子ども発達臨床研究
巻号頁・発行日
vol.1, pp.3-10, 2007-03-30

児童精神科医の視点から子どもたちの生きづらさについて、考察した。 生きづらさを問い続けるためには、生きるということ、さらには「豊かに生きる」ということを思索する必要がある。その意味で、生きがい感を持ちながら「生きる」ということを総括し、精神医学全体がもつ不確実性について言及した。故に近年問題視される発達障害という定義について、より熟考する必要性があることも強調した。 実際の子どもたちが抱える「生きづらさ」について提示しながら、解決に向け試みた。結果として、根源的にある、他者の意識について推量する想像力を行使することで、異質な他者を排除せず、認めあう自由を相互に手に入れることができるための「思いやり」の重要性を指摘した。 子ども発達臨床研究センターが、学際的に分野横断性と当事者性とをバランスよく持ち続け、鳥の目と蟻の目をもって、現在の社会状況に向き合える機能を持つことに期待したい。
著者
田中 信徳
出版者
公益社団法人 日本植物学会
雑誌
植物学雑誌 (ISSN:0006808X)
巻号頁・発行日
vol.55, no.650, pp.55-65, 1941
被引用文献数
15

本報ニ於テハはたがや (<i>Bulbostylis barbata</i>), かはらすがな? (<i>Cyperus sanguinolentus</i>), こしんじゅがや (<i>Scleria tesselata</i>), ひめくぐ (<i>Kyllingia brevifolia</i> var. <i>leiolepis</i>), いぬのはなひげ (<i>Rhyncospora japonica</i>)ノ5種ニツキ其染色體數ト花粉發達トヲ記シタ。染色體數ハはたがやn=5, かはらすがなn=24, こしんじゅがやn=14, ひめくぐn=60, いぬのはなひげn=31デアル。<br>いぬのはなひげヲ除イタ4種ニ於テハ本科特有ノ花粉發達ガ見ラレタ。即チ減數分裂ニヨツテ生ジタ4核ノ内, 楔形ヲナシテヰル花粉母細胞内ニテ最外側ニ位置スル1核ノミ花粉核トシテ生長シ, 他ノ3核ハ母細胞ノ内方隅ニ押込メラレテ退化スル (コレラノ内方隅ニテ退化スル3核ヲ&ldquo;<b>先端核</b>&rdquo;ト名付ケル)。花粉核ハヤガテ花粉第一分裂ヲ行ヒ内方ニ生殖核, 外方ニ榮養核ヲツクル。前者ハソノ周園ニ發達シテクル隔膜形成體ノ融含ニヨツテ生殖細胞トナル。<br>所ガいぬのはなひげニ於テハ4核ノ内3核ガ退化スルコトニハ變リガナイガ, 母細胞ノ内方隅ニ於テデハナク, ソノ反對側ノ廣イ場所即チ楔形細胞ノ底面ニ於テ退化スル(コノ場合ノ退化スル3核ヲ前記ノ先端核ト區別シテ&ldquo;<b>底位核</b>&rdquo;ト名付ケル)。コノ新事實ハ從來本科ノ花粉發達ガ被子植物群中全ク他トカケハナレテ居リ, 相互間ノ關係ガ不明デアツタノニ對シテ一ツノ手懸リヲ與ヘタモノトシテ意義ガ大キイ。即チ花粉發達過程ノ細胞學的見地ヨリ見ル時, 本科ニ最モ近似ノ花粉發達型ヲ有スルとうしんさう科(Juncaceae)ト系統的ニ近縁デアルコトガ知ラレタノデアル。とうしんさう科デハ4核ノ内3核ハ母細胞ノ外側ノ廣イ場所ニ移動シ&ldquo;底位核&rdquo;トナリ, 生殘ル1核ハ母細胞ノ中央ニ殘リ花粉核トナル(とうしんさう科デハコノ生キ殘ル花粉核ヲ漫然ト&ldquo;先端核&rdquo;ト呼ンデヰルガ,&ldquo;花粉核&rdquo;ト呼ブベキデアル)。コノ底位核ハ丁度いぬのはなひげノ退化スル3核ニ相當スル かやつりぐさ科ノ先端核或ヒバ底位核ハ殆ド分裂セズ, 稀ニ分裂シテモ再ピ一ツニ融合シテシマフガ, とうしんさう科ノ底位核ハ明ラカニ花粉第一分裂ヲ行ツテ生殖核ト榮養核トニナル然シ花粉四分子ニマデ分化スルコトナク, 結局1個ノ退化花粉四分子型ノ花粉トナル。換言スレバいぬのはなひげノ花粉發達ハとうしんさう科ノソレヨリ退化ガ更ニ一歩進ンデヰルモノト言ヘヨウ, ソシテ底位核ノ更ニ退化シ状態ガすげ屬ほたるゐ屬等ノ光端核ト考ヘラレル。<br>本科ノ花粉發達ハ現在マデ9屬ニ就イテ研究報告セラレテヰルガ, 4核ノ内3核ガ退化スルコトハ凡ベテニ共通デアルガ, ソノ退化ノ程度ニ僅カヅツノ差ガアリ, ソノ程度ハ染色體基本數ト聯關スル傾向ガアル。
著者
遠藤 なつ美 田中 知己
出版者
日本家畜管理学会
雑誌
日本家畜管理学会誌・応用動物行動学会誌 (ISSN:18802133)
巻号頁・発行日
vol.52, no.4, pp.163-170, 2016

<p>本研究では、加速度センサーによって測定した行動量の増加を指標とした発情発見補助装置の有用性を検討するため、国内で最近開発された発情発見補助装置(ハツハツ)を用いて以下の試験を実施した。実験1において、ホルスタイン種搾乳牛10頭の頚部に加速度センサーのタグを装着し、発情周期における行動量の変化を解析した結果、発情日においては1時間当たりの行動量が、黄体期の平均行動量に比べて9.2 ± 3.3(5.2〜11.0)倍に増加するピークが認められた。さらに、日内の行動量がピークとなる時刻は、その殆どが日中の作業時間帯に生じており、発情周期における観察日間(黄体期、発情日前日、発情日、排卵日)での有意な差は認められなかった。実験2において、搾乳牛14頭の合計27発情周期について発情行動の観察と排卵の確認を行い、ハツハツによる発情検知率との比較を行った。その結果、目視観察による発情検知率は14/27周期(51.6%)であったのに対し、ハツハツによる発情検知率は23/27周期(85.2%)と目視観察よりも有意に高かった(<i>P</i> < 0.05)。ハツハツにより黄体期に発情が誤検知された周期は8/27周期(29.6%)だった。以上の結果から、加速度センサーによる発情検知システムは、飼養頭数の少ない小規模な牛群においても目視観察による発情発見の補助手段として十分活用できることが示された。</p>
著者
谷川 力 沢辺 京子 山内 雅充 石原 新市 富岡 康浩 木村 悟朗 田中 和之 鈴木 悟 駒形 修 津田 良夫
出版者
日本衛生動物学会
雑誌
衛生動物 (ISSN:04247086)
巻号頁・発行日
vol.66, no.2, pp.31-33, 2015
被引用文献数
5

国内で感染したと推定されるデング熱患者が千葉市で2014年9月8日に確認された.翌日,患者宅周辺を対象としてヒトスジシマカの成虫防除を実施した.防除対策の対象範囲は,航空写真を利用して住宅地周囲の植栽や蚊成虫の潜伏場所を検討し,患者の家を中心とする半径100メートルの円内および近隣の公園とした.殺虫剤の散布前に6カ所で8分間の人を囮にしたスイーピング法によってヒトスジシマカ成虫の密度を調べたところ平均2.8頭であった.密に茂った藪や生け垣など大きな成虫潜伏場所に対する殺虫剤散布には動力噴霧機を使用し,7%エトフェンプロックス水性乳剤を50倍希釈し,500 ml/m<sup>2</sup>で散布した.狭い空間や物陰,小さい植栽への散布にはハンドスプレイヤーを利用し,フェノトリンを50倍希釈し,50 ml/m<sup>2</sup>で散布した.さらに,公園周辺の排水溝にはフェノトリン含有の液化炭酸ガス製剤を1 g/m<sup>2</sup>で散布した.その結果,散布直後にはヒトスジシマカの密度は平均1.2頭に減少していた.
著者
田中 繁宏 Shigehiro Tanaka
雑誌
武庫川女子大学紀要. 自然科学編 (ISSN:09163123)
巻号頁・発行日
vol.57, pp.1-8, 2010-03-31

We experienced a world wide spread novel influenza A( H1N1) virus infections in 2009. We can now get easily large amounts of news of novel influenza virus infections by internet. According to studying of Japanese government strategy of prevent 0 entering the Japan, we should take care about whether a novel influenza virus could already be in Japan. We also should be take care in making diagnostic standard on novel influenza virus infections in order to avoid doctors misunderstandings in diagnosing of novel influenza virus infections. The strategy of prevent 0 entering and the local closing of schools might be effective to prevent spreading novel influenza infections. Considering the examination of medical cares against novel influenza infections, medical facilities of outpatient of fever should be largely increased in future.
著者
伊藤 知子 田中 陽子 成田 美代 磯部 由香
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品科学工学会誌 : Nippon shokuhin kagaku kogaku kaishi = Journal of the Japanese Society for Food Science and Technology (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.54, no.11, pp.463-467, 2007-11-15
被引用文献数
4

ツタンカーメンエンドウの子葉細胞および単離デンプンを用いて,細胞内デンプンの糊化について検討を行った.細胞内デンプンの規則構造の崩壊は,単離デンプンと比較して,崩壊が始まるのが遅く,抑制されることが明らかとなった.また溶解度,膨潤力ともに単離デンプンと比較して抑制されていた.小豆の場合と比較して,細胞壁の性状,また抑制のパターンは若干異なるが,ツタンカーメンエンドウの子葉細胞内デンプンの糊化はその他のあん原料豆と似た性質を示したことから,ツタンカーメンエンドウは製餡適性を有すると考えられた.
著者
田中 英一郎 瀬戸口 隼 森 崇 三枝 省三 弓削 類
出版者
バイオメカニズム学会
雑誌
バイオメカニズム
巻号頁・発行日
vol.21, pp.145-156, 2012
被引用文献数
1

<p>全身動作である歩行を補助するモビルスーツ型全身動作補助機を開発した. 本装置は, 上肢補助部と下肢補助部をモジュール化しているため分離ができ上下肢単体でも使用可能である. 同時に, 装着者および装置の両方を個別に免荷可能な走行リフターを開発し, これらを併用することにより転倒防止を図り, 移動しながら歩行障害患者の上下肢を使った歩行動作のリハビリテーションを可能とした. 本論文では, ニューロリハビリテーションでの使用を想定し, 歩行動作を上肢・下肢共に補助する全身動作補助機を製作し, 本装置を使用して歩行したときの脳活動の変化を把握し, 運動学習に対する有用性を検討したので報告する.</p>
著者
弓削 類 青景 遵之 中川 慧 波之平 晃一郎 田中 英一郎
出版者
バイオメカニズム学会
雑誌
バイオメカニズム学会誌 = Journal of the Society of Biomechanisms (ISSN:02850885)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.36-40, 2010-02-01
参考文献数
10

モビルスーツ型自立歩行支援ロボットを使って,免荷時のロボット使用時の歩行と通常歩行の健常者における脳活動を比較し,脳機能の視点から月面歩行のシミュレーションとしての可能性を検討した.月面歩行のシミュレーションを歩行と捉えるか,ジャンプと捉えるかでシミュレーションの方法が変わってくるものと考えられる.月面歩行のシミュレーションの技術開発は,ニューロリハビリテーションやスポーツ医学等の隣接学術領域にも多くの知見を与えるものと思われる.
著者
田中 久哉
出版者
The Society of Practical Otolaryngology
雑誌
耳鼻咽喉科臨床 補冊 (ISSN:09121870)
巻号頁・発行日
vol.1994, no.71, pp.1-20, 1994

The scoring system is widely accepted as a simple and useful method for evaluating the degree of facial palsy, but there have been some problems in objectivity and reproducibility. This study investigated a new objective method of analyzing facial movements and examined the physiological range of asymmetry and differences between genders.<BR>Facial expression data input to an Apple Computer using Quick Tim e was analyzed by applying digital image editing techniques.<BR>Forty-six healthy volunteer subjects were analyzed utilizing this method. To quantify facial movements, several points on the face were identified to accurately monitor their movements. Twenty-four white marks were placed on the face, and 10 pictures in a series from resting to maximum movements were imported. The movements of each marker were expressed on a coordinate axis. Four voluntary facial movements (forehead wrinkling, eye closing, grinning and whistling) were examined.<BR>The trajectory of the marks were expressed n umerically and changes in an area within a polygon produced by connecting all marked points with a line were measured. The ratio of the area of maximum movement to the area at rest was obtained and used for comparative investigation.<BR>The differences in the ratio between the left and right sides were less than 6% in any area and any movement. There were no significant differences due to gender. Some areas obtained by subdividing showed larger changes with facial movements than other areas.
著者
井上 涼 森 拓郎 田中 圭 瀧 裕 五十田 博
出版者
一般社団法人 日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
vol.26, no.64, pp.917-922, 2020-10-20 (Released:2020-10-20)
参考文献数
14
被引用文献数
6

In order to continue using wooden houses after the earthquake, it is necessary to accurately judge the damage level and make appropriate repairs. Therefore, an evaluation index for estimating the experience deformation from the damage situation of interior and exterior finishes is proposed. When evaluating the finish damage level of the static resisting wall test and the shaking table test, it was found that internal finish damage was more accurately estimated than external ones. When the cloth was torn along the gypsum board joint, the deformation was classified as D2 level damage.
著者
赤津 裕康 土井 愛美 正木 克由規 田中 創始 兼松 孝好 小嶋 雅代 明石 惠子 岩田 彰 鈴木 匡 木村 和哲 浅井 清文 間辺 利江 大原 隆弘 竹尾 淳 川出 義浩 木村 雄子 近藤 麻央 伊藤 禎芳 長野 弘季 野崎 耀志郎
出版者
一般社団法人 日本老年医学会
雑誌
日老医誌 (ISSN:03009173)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.358-366, 2018
被引用文献数
2

<p><b>目的:</b>今後の超高齢社会を乗り切っていく重要な1つの方策は意識改革である.その要になるのはヘルスケア・メディケーションを行いつつ自らの最終ゴールを見つめる,即ちアドバンスケアプランニング(Advance care planning:以下ACPと略す)と事前指示(Advance directive:以下Adと略す)を行うことである.また,パーソナルヘルスレコード(Personal Health Record:以下PHRと略す)の匿名開示,病理解剖はあまり言及されていない.しかし,死後のことも事前に考え,意向を聞いておく環境整備も必要である.この死後対応を含めたAd/ACPの啓発・浸透が国民の意識改革にもなっていく.本研究は地域住民の意識をアンケート形式で把握し,講演(啓発活動)での変容を捉えることを目的とした.<b>方法:</b>高齢化の進む大都市旧ニュータウン住民へAd/ACP啓発講演を行い,その前後での意識調査を行った.意識調査はアンケートでの自記式4択を主体に末期認知症になった状況を主に想定した6大項目,38問を設けた.<b>結果:</b>参加者は35名(男7名,女22名)で40歳代~80代以上で70歳代が25名であった.途中退出者が数名発生したため,前後変容に関しては,統計的解析は不可能であったが意識変容の傾向は得られた.特に死後の対応(献体)に関しては有意差をもった意識変化を認めた.また蘇生・延命の希望者数と救急搬送希望者数に乖離を認めた.<b>結論:</b>医療行為への希望・不安はその情報量に加え,置かれた状況でも変容する.今回の意識調査で,死後の社会貢献意識に講演前後で変化が観られた.また蘇生・延命と救急搬送は別物と捉える地域住民が多い点も明らかとなった.今後のAd/ACPの普及,意識改革では,この点を念頭においた地道な活動と医療・介護者,地域の方々,家族,本人との連携が必要である.</p>