著者
風早 康平 高橋 浩 森川 徳敏 高橋 正明 東郷 洋子 安原 正也 佐藤 努 岩森 光 田中 秀実
出版者
一般社団法人日本地球化学会
雑誌
日本地球化学会年会要旨集 2017年度日本地球化学会第64回年会講演要旨集
巻号頁・発行日
pp.35, 2017 (Released:2017-11-09)

スラブに含まれる水は,間隙水(H2O)と鉱物水(OH)の2種類があり,前者は沈み込みに伴う圧密によりスラブから絞り出され,比較的低圧側で放出される.また,後者は温度・圧力の上昇とともに含水鉱物の分解により放出される.Jarrard (2003)やHacker (2008)により世界の沈み込み帯における水収支の見積もりが行われている.本講演では,まず,西南日本弧(フィリピン海プレート:南海トラフ)と東北日本弧(太平洋プレート:日本海溝)について,沈み込み帯における水収支について示す.そして,これらの地域の掘削井や温泉に含まれるスラブ起源水の化学的指標(Li-Cl-Br)を用いて,スラブ起源水の空間分布の特徴と沈み込み帯の構造の関係について議論したい.
著者
田中 孝治
出版者
愛知大学経営総合科学研究所
雑誌
経営総合科学 (ISSN:09166432)
巻号頁・発行日
no.105, pp.23-53, 2016-02-23
著者
田中 孝治
出版者
愛知大学経営総合科学研究所
雑誌
経営総合科学 (ISSN:09166432)
巻号頁・発行日
no.105, pp.23-53, 2016-02
著者
寺田 勝彦 武田 芳夫 福田 寛二 田中 清介
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.25, no.6, pp.362-367, 1998-09-30 (Released:2018-09-25)
参考文献数
19
被引用文献数
4

人工股関節置換術後のトレンデレンブルグ徴候の出現の有無を,股関節外転筋・内転筋の筋機能から明らかにすることを目的とした。対象は当院で変形性股関節症の診断のもとに,人工股関節置換術を施行した35例39関節(トレンデレンブルグ徴候陽性18例20関節,陰性17例19関節)であった。術後8週時の股関節の筋機能を,等速運動機器で測定した。得られた筋トルク曲線より,筋力的要因として股関節内外転0°の外転筋・内転筋トルク値,また筋収縮的要因として外転筋・内転筋のピークトルク値までの立ち上がり時間の4指標を求めた。トレンデレンブルグ徴候陽性群および陰性群間には,外転筋・内転筋トルク値に差は認めなかった。しかし,トレンデレンブルグ徴候陽性群では外転筋の立ち上がり時間が有意に延長し,内転筋の立ち上がり時間が有意に短縮していた。また筋機能から,トレンデレンブルグ徴候陰陽性の判別の可能性を検討するために判別分析を行った。外転筋トルク値と立ち上がり時間の2指標だけでは,トレンデレンブルグ徴候陰陽性の判別は明確ではなかった。しかし,内転筋トルク値と立ち上がり時間を加えた4指標においてはトレンデレンブルグ徴候陰陽性の判別が明確で,39関節中36関節(92%)で判別可能であった。したがって,人工股関節置換術後のトレンデレンブルグ徴候の出現の有無は外転筋力の低下だけで判断できず,個々の外転筋・内転筋の筋機能として,両筋の力と立ち上がり時間の不均衡,すなわち瞬発力の不均衡によって引き起こされることが示唆された。
著者
服部 律子 武田 順子 名和 文香 布原 佳奈 松山 久美 田中 真理 小森 春佳 澤田 麻衣子
出版者
岐阜県立看護大学
雑誌
岐阜県立看護大学紀要 = Journal of Gifu College of Nursing (ISSN:13462520)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.63-73, 2019-03

A 県の1 次産科医療機関に勤務する経験7 年目以上の助産師を対象に、助産師が日ごろ感じている「気になる母子」とはどのような母子であるか、また一次医療機関と他機関の連携について明らかにするために質問紙調査を行った。調査内容は助産師が「気になる母子」と感じた経験の有無や具体的な場面、また「気になる母子」への対応、組織やチームの対応、他の医療機関との連携の課題、行政との連携の課題などである。勤務助産師180 名に質問紙を郵送し、そのうち返信があったのは68 名であった。「気になる母子」であると認識したことがある助産師は64 名(94%)であり、気になる場面としては【児の接し方や児への愛着に問題があると思われる場合】【母に精神的な問題があると思われる場合】【夫婦関係や家族関係に問題があると思われる場合】などであった。また「気になる母子」への対応は【地域の保健センターへ連絡する】【母の話を聞くようにする】【スタッフ間で状況を共有し対応を検討する】【母の様子を見守る】などであった。これらは日ごろから妊産婦に寄り添ってケアを行っている助産師が気づく視点であり、助産師はまず妊産婦の話を聞くことで状況を把握したり、問題解決に繋げたりする支援を行い、スタッフ間で状況を共有し対応を検討し保健センターへ連絡していた。 行政の保健師との連携における課題として【保健師と直接的な連携が取れていない】【「母と子の健康サポート支援事業」の依頼基準が不明確であり、緊急性が伝わりにくい】【退院後の保健師のケアの現状が分からない】【保健師との情報共有の場があるといい】などであった。行政の保健師とは、顔の見える関係づくりを進め、お互いの支援について理解を深めることが連携を築くことになると示唆された。「気になる母子」への介入は助産師の気づきを医療施設のチームそして地域へ広げていくことで、母子と家族への支援へ繋げることができると考えられる。
著者
亀井 裕子 三木屋 良輔 田中 毅 畠中 耕志 中川 司 森野 恭典
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.34 Suppl. No.2 (第42回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.D0214, 2007 (Released:2007-05-09)

【はじめに】末期肺癌患者1症例の理学療法を担当した。余命が1~2ヶ月であり、理学療法開始時より安静時から呼吸困難感の訴えが強く、呼吸困難感の改善を目的としてスクイージングを行ったので、その効果を検討した。【症例・経過】症例は83歳、男性。身長158cm、体重35kg。診断名は肺癌、慢性肺気腫、慢性心不全、肺炎。主訴として呼吸困難がある。現病歴は2004年11月に肺癌と診断され、2005年6月21日に症状悪化により外来通院から入院に至った。安静時から呼吸困難感の訴えが強く、ほぼベッド上での生活をされており、経鼻4L/分で酸素療法を実施していた。MRCはGrade5。胸部単純X線所見では左上中葉中枢に腫瘤が認められた。また横隔膜は低平化、肺は過膨張しビール樽状胸郭を呈していた。胸部CT所見では両上葉で気腫性変化、左上葉中枢に腫瘍が認められた。肺機能検査では呼吸困難度(ボルグ)3、動脈血酸素飽和度(%SpO2)98%、脈拍(HR)80回/分、呼吸数(RR)26回/分、平均血圧(MBP)73.3mmHg、胸郭拡張差1.75cmであった。理学療法プログラムとしては、2005年7月16日~8月24日(3~4回/週、23回介入)の間でスクイージングを行い、その前後でボルグ、%SpO2、HR、RR、MBP、胸郭拡張差を測定した。【結果】スクイージングの前後でボルグ、%SpO2、HR、RR、胸郭拡張差が有意に改善し、MBPは有意に低下した(P<0.01)。そしてRR、胸郭拡張差はボルグと有意な相関(P<0.05)がみられた。【考察】スクイージング前後でHR、RR、%SpO2が改善されたことから、呼吸筋の仕事率が軽減したことが予想され、これによりボルグの改善が得られたと考える。その結果、リラクゼーションが得られ胸郭拡張差の改善にも関与したことが示唆された。また、MBPに有意な低下がみられ、RR、胸郭拡張差はボルグと有意な相関がみられたことからリラクゼーションとの関連が示唆された。指標ではないが「少し楽になった」という声も聞かれ、タッチングによる心理的効果によってもリラクゼーション等の相乗効果による呼吸困難感の改善が得られたと考える。【まとめ】終末期になると肺癌による肺障害が進み通常の理学療法が実施困難になる場合が多い。しかし、スクイージングを行うことで呼吸困難感の改善がみられ、リラクゼーションの効果も示唆された。本症例においてADLに対する効果は認められなかったが、スクイージングが末期肺癌患者に対する緩和的な治療としても適応と考えられた。今後は末期肺癌患者に対して動的な改善の検討が必要性であると感じた。
著者
谷村 圭哉 谷田 彩花 田中 美子 佐々木 大樹 松本 耕三 Keiya TANIMURA Ayaka TANIDA Yoshiko TANAKA Daiki SASAKI Kozo MATSUMOTO 京都産業大学総合生命科学部動物生命医科学科 京都産業大学総合生命科学部動物生命医科学科 京都産業大学ミツバチ産業科学研究センター 京都産業大学生物工学研究科 京都産業大学総合生命科学部動物生命医科学科
出版者
京都産業大学先端科学技術研究所 ; 2002-
雑誌
京都産業大学先端科学技術研究所所報 (ISSN:13473980)
巻号頁・発行日
no.15, pp.13-32, 2016-07

これまでにハチミツが血糖値をあまり上昇させないという報告や、砂糖と比較して体重をあまり増加させないという報告がされている。しかし、その真偽やメカニズムについては、まだ明らかにされていない。本研究は、肥満性2型糖尿病動物を用い、ハチミツが糖尿病に与える影響とそのメカニズムを解明することを目的としている。 本研究では、肥満性糖尿病マウスを用い、ハチミツと各種糖を長期間投与し、血糖値、インスリン値を測定し、糖尿病に及ぼすハチミツの影響を調べ、さらにその影響に関与する遺伝子の探索を行った。 各種糖を投与した結果、ハチミツ群では、グルコース群やスクロース群に対して体重や脂肪量が増加していなかった。また、投与4週間後、12週間後の経口糖負荷試験(Oral sugar tolerance test(OSTT))では、グルコース投与群やスクロース投与群に対し、ハチミツ投与群は相対的に低い血糖値を示した。血中脂肪関連物質に関しては、遊離脂肪酸において、ハチミツ群で他の群と比較して有意な減少が認められた。血中インスリン濃度を測定したところ、 各種糖投与60分後において、ハチミツ投与群はPBS投与群、グルコース投与群と比較して有意に低い値を示した。ハチミツの影響をさらに調べるために、肝臓においてインスリンシグナル経路について調べてみたが、影響は見られなかった。そのため、肝臓において脂質代謝に関わるタンパクについて調べたところ、AMPK‒activated protein kinase(AMPK)のリン酸化がPBS群とハチミツ群では高くなっていた。 本研究において、NSYマウスへのハチミツは、スクロースの投与と比較して体重や血糖値の上昇を抑え、血中遊離脂肪酸濃度を減少させることが確認された。そして、その要因の一つとして、ハチミツはAMPKのリン酸化を亢進させていると考えられる結果を得た。
著者
渡辺 徹 瀧澤 栄史東 田中 敏春 廣瀬 保夫
出版者
一般社団法人 日本臨床救急医学会
雑誌
日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
巻号頁・発行日
vol.18, no.5, pp.624-628, 2015-10-31 (Released:2015-10-31)
参考文献数
10

目的:院外心肺停止症例における声門上気道デバイス使用下での呼気終末二酸化炭素(end-tidal CO2,以下EtCO2)測定の臨床的意義を明らかにする。対象と方法:2011年10月1日から2012年9月30日までの1年間,新潟市における院外心肺停止症例でラリンゲルチューブ(laryngel tube,以下LT)が挿入された例を対象とした。救急車内収容時にEtCO2の測定を行い,測定時の心電図波形,自己心拍再開の有無などについて前方視的に検討した。結果:院外心肺停止症例数は869例,うちLT挿入例でEtCO2の測定を実施したのは160例。全測定例のEtCO2値(mmHg)は中央値で19,測定時の心電図波形別ではVF・PEA 群(n=35);25,Asystole群(n=125);17と,VF・PEA群で有意に高値であった(p<0.01)。自己心拍再開群(n=8)では53で,非自己心拍再開群(n=152)の18に比べて有意に高値であった(p<0.01)。結論:声門上気道デバイス使用下の院外心肺停止例においてEtCO2値は,ROSCの有無,心電図波形の有無と関連していた。声門上気道デバイス下でもEtCO2値は病態を反映し,EtCO2値が高値を示す場合は,ROSCの可能性が高いことが示唆された。

1 0 0 0 OA 観察研究

著者
田中 優 川口 昌彦
出版者
日本臨床麻酔学会
雑誌
日本臨床麻酔学会誌 (ISSN:02854945)
巻号頁・発行日
vol.36, no.7, pp.676-680, 2016-11-15 (Released:2016-12-09)
参考文献数
11

観察研究には,コホート研究,横断研究,ケースコントロール研究,ケースシリーズ研究,記述研究がある.各々の研究デザインの良いところとそうでないところが存在する.観察研究はバイアスがあり,知っておかないと,論文の内容について誤解を生じる可能性がある.結果に影響を与えるものに偶然誤差,系統誤差,結果-原因,交絡があり各々調整方法がある.こういったことを踏まえて論文を読んでいけば大きな誤解は防げると思われる.
著者
野村 俊之 岩垂 正宏 田中 直也
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SP, 音声
巻号頁・発行日
vol.98, no.424, pp.19-26, 1998-11-20
参考文献数
17
被引用文献数
8

本稿では、1999年2月に規格化予定のMPEG-4/CELPに関して、その概略と特徴、符号化アルゴリズムについて解説する。MPEG-4/CELPはMPEG-4オーディオ規格を構成する符号化方式の一部であり、音声信号向けの汎用符号化方式として採用されている。MPEG-4/CELPは、他の規格に比べ、ビットレート制御機能と階層符号化機能を有することを最大の特徴とする。ビットレート制御機能によりMPEG-4/CELPは、4〜24kbit/sのビットレートで高品質な符号化品質を達成する。階層符号化機能は、多地点テレビ会議、無線通信、インターネット通信・放送などにおいて高品質な通話を可能とする。