著者
宗森 信 山本 勇麓 日色 和夫 田中 孝 熊丸 尚宏 林 康久 都甲 仁
出版者
公益社団法人日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.27, no.5, pp.T19-T23, 1978-05-05

2種類の合成試料水中のヒ素の分析に関する共同実験を行った.参加分析所は12箇所,分析方法はJISK0102-1974に規定されたジエチルジチオカルパミン酸銀-吸光光度法を用い,各分析所では1口2回ずつ3日間で計6回の分析を実施した.試料Aではヒ素含有量の標準値0.0220ppmに対し定量値の総平均値が0.0222ppm,試料Bでは0.0250ppmに対し0.0255ppmであった.試料Aでは定量結果は正確であったが,分析所間のばらつきが比較的大きく,又3箇所の分析所では分析所内平均値が管理限界を越えていた.一方,共存物質が存在する試料Bでは分析所内及び所間のばらつきは小さかったが,量結果に偏りがあった.
著者
田中 祥夫
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文報告集 (ISSN:09108017)
巻号頁・発行日
no.450, pp.103-112, 1993-08-30
被引用文献数
3

"Kasaku Tatekata Jomoku" is important as germination of the .modern building codes system in Japan. This paper investigates the enacting conditions of this code, and reports the following points. (1) Kanagawa Prefecture was aiming at the promotion of urban sanitation, mainly owing to a proposal of D.B. Simmons (1872). (2) Kanagawa Prefecture put an urban renewal project into practice in 1873 as a part of (1), and enacted "Kasaku Tatekata Jomoku" as the building rules of the new urban area. (3) I am convinced that the governor, Oe chiefly promoted enacting this building code.
著者
近藤 史生 天野 和彦 田中 亜紀子 向野 義人
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.196, pp.9-12, 2002-07-06
被引用文献数
2

ヒトの動きは多関節多軸を連動させることにより、手先の微細な動きやスポーツ動作のようなダイナミックな動きを可能としている。スポーツ選手のパフォーマンスの低下が生じる際には、この多関節の連動のうち、いずれかの部位に原因があると考えられる。本報告では、卓球競技歴7年以上のスポーツ選手を対象にして多関節の連動異常を調べる理学検査法である経絡テストにおける負荷動作のうち肩関節屈曲動作を鍼刺激前後において三次元計測した。
著者
樫村 修生 川野 因 田中 越郎 前田 直樹 関口 健
出版者
東京農業大学
雑誌
東京農業大学農学集報 (ISSN:03759202)
巻号頁・発行日
vol.49, no.3, pp.119-124, 2004-12

本研究では,箱根駅伝出場をめざす大学陸上競技長距離選手において,短期的な高所トレーニング合宿時の栄養調査およびHb濃度測定を実施した。ヘモグロビン濃度は8名が低下傾向を示す,いわゆる貧血症状であった。貧血傾向にある選手にヘム鉄剤を服用し,貧血の改善が可能かどうか検討した。その結果,鉄剤服用選手は,合宿直後および2週間後においてヘモグロビン濃度が改善された。また,合宿前のHb濃度は,1年生が4年生の濃度より有意に低かった。また,本合宿時における1日の鉄分摂取量は平均10.5mgであり,不足気味であった。我々は,貧血検査,鉄剤服用および栄養改善などの貧血予防対策により箱根駅伝出場を果たすことができたと推察する。
著者
田中 秀和
出版者
新潟医療福祉大学
雑誌
新潟医療福祉学会誌 (ISSN:13468774)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.38-42, 2007

今日の日本では,若年労働は不安定化し,格差の拡大が叫ばれている^<註1)>。また,格差社会の不利益を被っているフリーター・ニートについては,その実像がはっきりしない形で世間に伝わっているのが現状である。その原因はフリーター・ニートの問題は本人の自己責任で済まされる問題ではなく,公共政策が不可欠であるのにも関わらず,そのような取組みは不十分であることに起因している。本稿では,フリーター・ニートが個人の自己貴任のみに属する問題ではないことを述べ,社会福祉士が今日の格差社会の中でどのような役割を果たしていくべきであるのかについて検討した。検討の結果,若者再チャレンジ金の創設の必要性と,社会福祉士が企業を訪問し,企業が若年者の雇用問題についてより詳しく認識できるように若年者の声を代弁すべきであるという2つの提案を行った。
著者
田中 康夫
出版者
低温生物工学会
雑誌
凍結及び乾燥研究会会誌 (ISSN:02888297)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.83-85, 1982-08-20

冷凍生地を製パンに使用することによって,従来両立が困難であったがために製パン業界を悩ませてきた新鮮パンの提供と労務対策という,2つの問題の同時解決が可能となる.冷凍生地とは,発酵工程を終え,分割,整形まで終わった生地を凍結したもので,ふつう-20℃に1〜3週間くらい貯蔵される.解凍後は膨張工程である焙炉(ほいろ)発酵と焙焼だけが行なわれて,パンは常に新鮮なうちに消費者に提供される.この方法は多くの利点をもっているが,解凍後の焙炉発酵が著しく遅延したり,パンの品質低下が起こりやすいという欠点のために,普及が妨げられている.これは酵母の凍結障害に起因するもので,そのためパン酵母の凍結障害の防止法や冷凍耐性酵母の検索が強く求められている.そこで冷凍生地中における酵母の凍結障害に影響を与える要因につき検討すると共に,冷凍耐性機構の解明を目的として,冷凍耐性酵母と非耐性の酵母につき2,3の特性の比較を行なった.
著者
田中 大輔 大鐘 武雄 小川 恭孝
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.82, no.11, pp.2133-2141, 1999-11-25
被引用文献数
39

同一チャネル干渉除去技術として基地局にアダプティブアレーを用いたSDMA方式を検討した.SDMA方式においては,所要の誤り率特性を得られない場合も起こりうるので,チャネルの割当可否を事前に,かつ容易に判断する手法が必要となる.ユーザからの信号が特定の到来方向を有する場合には,アレーの応答ベクトルによって与えられる空間相関を用いる手法が考えられる.本論文では,2ユーザ及び3ユーザにおけるチャネル割当基準を検討した.このとき空間相関値はそれぞれ一つまたは三つ与えられるが,2ユーザの場合は各ユーザの平均SNRと相関値が割当基準となり,3ユーザの場合は各ユーザの平均SNRと三つの相関値の積と2乗和の関係が割当基準となることが明らかとなった.また,3ユーザの場合に孤立セルにおいて呼損率特性を評価した結果,SDMAを用いない場合と比較して収容トラヒックはおよそ3.5倍まで上昇することが明らかとなった.