著者
中谷 利雄 脇田 崇弘 大田 陸夫 田中 勝久 若杉 隆
出版者
公益社団法人日本セラミックス協会
雑誌
日本セラミックス協会学術論文誌 : Nippon Seramikkusu Kyokai gakujutsu ronbunshi (ISSN:18821022)
巻号頁・発行日
vol.111, no.1290, pp.137-141, 2003-02-01
被引用文献数
8

Powders in the CeO_2-ZrO_2-MO_x system were prepared by coprecipitation method. Influence of adding a third components MO_x of transition metal oxides and rare earth metal oxides on the specific surface area (SA) and oxygen storage capacity (OSC) were investigated. It was found that transition metal oxides decrease drastically both SA and OSC values at 1000℃. On the other hand, rare earth metal oxides slightly decreased OSC values. The OSC values of the 20CeO_2- (80-y) ZrO_2-yMO_x powders with y=0-20 mol% LaO_1.5, showed a maximum at around 6 mol% LaO_1.5. In the CeO_2-ZrO_2-MO_x system, 20CeO_2・74ZrO_2・6LaO_1.5 (mol%) powders exhibited the most efficient performance with a high thermal stability up to 1000℃.
著者
大西 仁 田中 健二 永岡 慶三 松川 正樹 高津 直己 佐々木 正實 鈴木 龍太郎 川村 洋介
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.96, no.578, pp.33-39, 1997-03-15
参考文献数
4
被引用文献数
1

光ファイバーケーブル等の通信基盤が各家庭まで整備され、各家庭と講師が映像、音声、データを双方向で自由にやりとりできる時代を想定し、その時代における在宅学習のモデルとして、双方向教育番組の制作実験を行った。制作は、放送教育開発センターに講師、通信総合研究所、新世代通信網実験協議会、大阪産業大学に学生を配し、ATMネットワークにより接続し、映像、音声、計算機データの交換を可能にすることにより実現された。番組は、「住空間における断面図」をテーマとし、講師と学生が映像、音声による質疑応答、共有CADソフトを用いての演習等のインタラクションが盛り込まれた。
著者
田中 元志 高木 相
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMCJ, 環境電磁工学
巻号頁・発行日
vol.93, no.495, pp.49-55, 1994-03-08

ノイズパラメータが制御できる場合ノイズ発生器(CNG)を用い、テレビ画像に及ぼす電磁ノイズ(非ガウス性ノイズ)の影響について主観評価実験を行った。その結果、ノイズの微細構造の影響は小さく、電力による影響が大きいことが明かとなった。静止画上と動画上での評価を比較すると、電力が小さいところで若干の違いが見られるが、全体的にはほぼ同様な結果が得らた。また、HDTV画像に対して、その周辺から発っせられる電磁ノイズの影響について実験を行ったが、ノイズの混入は殆ど見られなかった。
著者
大畠 雅之 田中 賢治 中村 昭博
出版者
長崎大学
雑誌
長崎醫學會雜誌 : Nagasaki Igakkai zasshi (ISSN:03693228)
巻号頁・発行日
vol.79, no.4, pp.313-317, 2004-12

漏斗胸に対する胸骨翻転術,胸骨拳上術に変わる治療として2001年よりNuss法を行っている. Nuss法は金属プレートにより変形胸骨を表面より支える方法で現在まで12例に施行した. 8例にステンレス鋼を4例にチタン合金のプレートを使用した. 手術時間は48分から4時間11分で平均1時間47分であった. 出血量は前例20g以下であった. 術後の鎮痛として10例に硬膜外麻酔を用いた. 術後合併症が2例に発生し,1例は皮下気腫,他の1例は術後金属プレートの偏位のための金属プレートの抜去術が行われた. Nuss法後2年が経過した1例に金属プレートの抜去術が行われたが,胸郭の変形,再陥凹を認めていない. 多くの患児とその家族は術後の結果に非常に満足しているが,成長過程にある小児の場合注意深い経過観察が重要であると思われる.
著者
下山 節子 水町 淑美 平川 オリエ 田中 利恵
出版者
日本赤十字九州国際看護大学
雑誌
日本赤十字九州国際看護大学intramural research report (ISSN:13478877)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.159-167, 2005-03-01

腹膜透析および血液透析者の家族が抱える健康問題を比較し、透析者家族のQOL向上を目指した看護援助の課題を明らかにすることを目的として研究を行った。対象は、腹膜透析者の家族22名と血液透析者の家族43名。健康関連QOL尺度SF-36日本語版1.2による質問紙調査を実施した。調査期間は、2002年3月(腹膜透析者の家族)と2003年9月(血液透析者の家族)であった。腹膜透析の家族と血液透析者の家族のQOLを比較した結果、腹膜透析者の家族は、精神的負担感が強いことが明らかとなった。特に、精神的健康感が低かったのは、腹膜透析者の家族の年齢60歳以上、女性、家族自身が病気をもっている、透析歴5年未満の家族であった。週3回外来通院する血液透析とは異なり、腹膜透析が在宅療養であることも家族の精神的負担を強くしていると考えられる。腹膜透析者の家族がもつ精神的健康問題については、家族に対するカウンセリングや家庭訪問など積極的な介入の必要性が示唆された。
著者
三浦 剛史 松本 常男 野村 敏 田中 伸幸 清水 建策 粟屋 ひとみ 塚本 勝彦 松永 尚文
出版者
日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.39, no.4, pp.361-367, 1999-08-20
被引用文献数
4

当科に入院したIII,IV期肺癌患者73例に対する病状説明の過去2年間の内容を検討した.肺癌であるということは全体の71%で患者本人に伝えられていたが,予後について説明されたのは11%に過ぎなかった.入院時のアンケート調査では患者本人の91%が告知希望であったが,52%の家族は反対していた.患者,家族ともに告知を希望していた群では全例で病名が伝えられていた。本人の希望はあるものの当初は告知に反対であった家族の59%で説得に成功して病名告知がなされた,非告知の症例では腺癌およびPS2以上の症例が比較的多かった.
著者
赤石 美奈 田中 譲
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.33, no.6, pp.791-801, 1992-06-15
被引用文献数
4

北海道大学で開発されているIntelligentPad システムでは あらゆるメディアをコンピュータ上の一枚の紙(パッド)とみなし メディアをパッドというタイナミック・オブジェクトとして扱う.各メデイアに対応し 各パッドが定義さね各パッドはそれぞれ固有の機能を持つさらに パッドの磯能はパッドを貼り合わせることで機能の合成ができる合成されたパッドもまた一枚のパッドとして扱えるこれらのパッドを制御するパッドとしてステージパッドを新たに開発したステージパッドは劇のメタフアを用いている劇は舞台 楽屋 役者 台本 観客などで構成される舞台はステージパッド 楽屋はドレッシングルームパッド 役者は制御対象となるパッド 台本はエディタ用のパッドで実現されるこれらのパッドの合成により劇を実現する劇の構成要素はすべてパッドであり 部品として交換・再利用できる.また 劇自身もパッドであり 劇(パッド)を合成することで劇中劇も実現される本論文ではパッドによる劇の構成と ステージパッドの動作機構について解説するとともに それらの応用例について述べる
著者
石橋 理恵子 丸山 千寿子 田中 利枝 南 昌江 島田 朗 内潟 安子 黒田 暁生 横野 浩一 筒井 理裕 目黒 周 小山 一憲 大村 栄治 清水 一紀 高橋 和眞 中村 佳子 益子 茂 丸山 太郎
出版者
THE JAPAN DIABETES SOCIETY
雑誌
糖尿病 = JOurnal of the Japan Diabetes Society (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.48, no.3, pp.189-195, 2005-03-30
被引用文献数
1

1型糖尿病患者の治療および, 食生活の実態を明らかにすることを目的に調査を行った. 糖尿病専門医14名に計463部の調査票を配布し, 外来時に1型糖尿病患者に渡してもらい, 留め置き法で回収者に直接郵送してもらった (回収率54.4%). コントロールとして, 健常者166名に食生活習慣調査を実施した. 健常者に比べ, 1型糖尿病患者は望ましい食生活習慣が形成されていたが, 食事にストレスを感じる者が多かった. さらに, 1型糖尿病患者を食事療法実践意識により4群に分類したところ, 食事療法実践意識が高い者は他群に比較して有意にカロリーに配慮する者が多く, 野菜摂取量も多く, 海藻や果物, 低脂肪乳摂取頻度も高かったことから, 食事療法を遵守していると考えられた. しかし, 食事療法実践意識によりHbA<sub>1</sub>cや低血糖回数に差はみられず, 1型糖尿病の食事療法の教育内容を検討しなおし, ストレス軽減に考慮した栄養教育を展開していく必要があると思われた.
著者
西田 裕介 久保 晃 田中 淑子
出版者
公益社団法人日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学 = The Journal of Japanese Physical Therapy Association (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.29-31, 2002-02-20
被引用文献数
3

日本人の20歳代健常成人105名を対象に, 前腕長および下腿長と身長との関係を検討し, 各肢長と身長との関係を分析した。測定方法は, 身長は, 背臥位にて頭頂から足底までを計測した。前腕長は, 端座位にて上腕骨外側上顆から橈骨茎状突起まで(以下 : 前腕長(1)), 肘頭から橈骨茎状突起まで(以下 : 前腕長(2))を計測した。下腿長は, 背臥位にて膝関節外側裂隙から外果下端まで(以下 : 下腿長(1)), 腓骨小頭から外果下端まで(以下 : 下腿長(2))を計測した。統計学的手法には, 各肢長の測定値と身長においてピアソンの相関係数の検定を用い, また, 目的変数を身長, 説明変数を前腕長(2)・下腿長(2)とする重回帰分析を行った。ピアソンの相関係数の結果より, 全体および男性においては身長と高い相関関係を示した(男性 : r=0.65〜0.85,全体 : r=0.76〜0.86)。一方, 女性では男性および全体と比較すると相関係数が低かった(r=0.57〜0.70)。重回帰分析では, 女性においても高い相関係数が得られ(男性 : r=0.89,女性 : r=0.81,全体 : r=0.92), 重回帰分析より求めた回帰式を用いることで, 身長の推定が可能であると考えられる。このことは, 身体に高度な変形を呈する症例や立位保持が困難で身長の測定が不可能な症例に対して, 栄養状態や体格を把握した上で理学療法を実践する際に有意義であると思われる。
著者
大久保 隆夫 田中 英彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告コンピュータセキュリティ(CSEC) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.20, pp.241-246, 2009-02-26
被引用文献数
4

セキュアなアプリケーション開発のためには,開発の最上流からセキュリティを考慮した開発が必要になるが,セキュリティ知識不足やセキュリティ分析,設計作業が重いことなどが原因で,適切に行われず,脆弱性を生む一因となっている.筆者らは,最小限のセキュリティ知識でも効率的なセキュアな開発を可能にする手法として,アスペクト指向の概念に基づいた開発手法を研究している.本稿では,要求分析および設計段階において,ミスユースケースを拡張した記法を用いてセキュリティ要求が,設計時にセキュリティを挿入する箇所をパターン化したセキュリティ設計がそれぞれパターン化可能であり,それらによってセキュリティ作業の省力化,再利用が実現できることを示す.Security consideration in early development stages is important for secure application software development. However, lack of security knowledge and heavy security tasks make it difficult that is one of the reasons of software vulnerabilities. In this paper, we propose two kinds of security pattern: secuirty requirement patterns and security design patterns. We present that these pattern make security design laborsaving and reusable.
著者
田中 完爾 木室 義彦 山野 健太郎 平山 満 近藤 英二 松本 三千人
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.88, no.9, pp.1759-1770, 2005-09-01
被引用文献数
20

ロボットが作業環境内における自己位置を推定するために, 安価かつロバストなランドマークが望まれる. 本論文では, このような要求を満たすものとして, RFIDタグを利用する自己位置推定法を提案する. 従来の位置推定用RFIDシステムでは, 空間配置が既知のタグを用いたり, 各タグに位置情報を記録したものが多い. これに対し, 本手法では, オフィスや家庭などでユーザが多目的に使用するタグを想定し, タグの配置が不規則かつ未知の場合を対象とする. タグの発信時刻や発信強度のばらつき, 障害物による電波遮へい, 不測のタグの配置変更などの不確かさのもとで, タグの信号と自己位置との関係をサポートベクタマシンを用いてロバストに学習する方法を示す. また, 提案した自己位置推定法を利用して, ユーザがタグに関する専門的な知識を必要とせずに, 最適なタグ配置作業を行うための方法を提案する.
著者
安本 亮二 浅川 正純 尾崎 祐吉 堀井 明範 梅田 優 田中 重人 森 勝志 西島 高明 山口 哲男 川喜多 順二 西尾 正一 前川 正信
出版者
社団法人日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科學會雜誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.79, no.11, pp.1765-1768, 1988-11-20
被引用文献数
2

最終濃度3,000μg/mlになるように作成したHPC-PEPを8例に,Saline-PEPを3例に投与し,両群における,1)尿中PEP濃度の経時的推移,2)PEPの血液内への移行,さらに,3)尿中PEP濃度を用いた薬物動態力学的パラメーターの違いを検討した.HPC-PEP法では,尿中PEPの時間的推移は投与後6時間後では61.0μg/ml(15〜90μg/ml),12時間後では16.4μg/ml(0.09〜73μg/ml),1日目では18.3μg/ml(0.3〜105μg/ml),2日目では13.1μg/ml(0.24〜50μg/ml),3日目では6.25μg/ml(0.07〜53μg/ml),4日目以降は平均値0.03μg/ml以下でいずれも測定限界以下であった.一方,Saline-PEPを膀胱内へ注入した場合,投与後3時間後では0.05μg/ml(0.04〜0.06μg/ml)を示したが,それ以降3日目まですべて測定限界値以下であった.薬物動態力学理論で解析すると,Saline-PEP法では半減期が平均4.18時間であるのに対し,HPC-PEP法では平均51.0時間と有意に延長しており,PEPの膀胱内での貯留性が示唆された.以上より,HPC-PEPの膀胱内注入療法は薬物動態の検討より,従来のSaline-PEP法より優れている臨床的に有用な膀胱内注入療法と考える.
著者
西崎 祐輔 瓜田 明 田中 周治
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
年次大会講演論文集 : JSME annual meeting
巻号頁・発行日
vol.2002, no.3, pp.335-336, 2002-09-20

Aerodynamic characteristics and near-field flow fields of rectangular flat-plate wings with very small aspect ratios, λ=1&acd;0.05 at full angles of attack, α=0&acd;90 deg, have been presented. The flow details were investigated using oil film flow visualization and PIV measurements. The typical features of surface flows on wings with various aspect ratios can be classified into 6 types, i.e., un-separated(US), partially separated(PS-1) with U-type flow reattachment, PS-2 with O-type reattachment, PS-3 with long cigar-type reattachment, PS-4 with indistinct reattachment and fully separeted(FS). The aerodynamic characteristics and near-flow structures of test wings can be classified into three groups corresponding to their aspect ratios, which are (1) small aspect ratio wing (λ=1), (2) smaller aspect ratio wings (λ=0.75&acd;0.66) and (3) very small aspect ratio wings (λ=0.5&acd;0.05). It has been confirmed that the aerodynamics and detailed flow structures investigated exhibit very close correlations.
著者
西崎 祐輔 瓜田 明 田中 周治
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
年次大会講演論文集 : JSME annual meeting
巻号頁・発行日
vol.2003, no.2, pp.341-342, 2003-08-05

3 dimensional wake structures behind rectangular flat-plate wings with aspect ratios of 0.1&acd;1.0 have been investigated using Laser Doppler Velocimeter and yaw-probe. Flow details, such as vorticity vectors and vortex lines in the wakes, have been analyzed for the 5 typical flow configurations (PS-1&acd;PS-4,FS), which were classified in the previous report from the measurements of aerodynamic characteristics and surface flow visualization. Trailing vortices are clearly formed for flow configurations, PS-1 and PS-2. Ring-type vortices are shed for FS. Vortex structures for PS-3 and PS-4 appear to be mixed types of trailing vortices and ring-type vortices.
著者
寺本 研一 高瀬 浩造 寺岡 弘文 有井 滋樹 斉藤 佳子 田中 雄二郎
出版者
東京医科歯科大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2001

1)ES細胞より肝細胞の分化誘導に関する研究前年度までの研究で、我々はマウスES細胞より胚様体細胞を経由してアルブミン産生細胞を分化させることに成功した。この細胞は尿素合成能、アンモニア分解能を持ち、肝細胞にきわめて近い細胞と考えられた。この細胞をC57BL/6マウスに肝障害の条件下細胞移植したところ生着し、アルブミンを産生した。しかしながら、同時に20-30%の頻度で奇形腫の発生をみた。今回、奇形腫発生を抑制するために、細胞のセレクションを行った。まず、胚様体細胞より単層細胞培養を行い15日目に分離し、パーコール法により比重で細胞をセレクションした。この細胞群はoct3/4の発現はネガティブであった。この細胞を上述の肝障害モデルマウスに移植したところ奇形腫の発生は認めなくなった。以上より、ES細胞より奇形腫の発生しない細胞群の回収が可能になった。また、さらにこの細胞群をFACS, MACSを使用し他の血球成分を除去することによりアルブミン陽性細胞を多く得ることが可能になった。また、これらの細胞は四塩化炭素による強い肝障害マウスにおいて凝固因子を有意に増加させることが判明した。2)カニクイザルES細胞ES細胞の臨床応用を目指して霊長類カニクイザルES細胞から肝細胞の分化誘導を試みた。霊長類ES細胞の分化誘導はマウスES細胞の分化誘導と異なる方法が必要であるが、我々の方法でアルブミン産生細胞を誘導することができた。3)血からの肝細胞の分化誘導我々は膀帯血からの肝細胞分化誘導に成功したが、アルブミンとCK-18、アルブミンとCK-19を発現する2種類の細胞を確認した。現在、胆管上皮細胞に分化誘導が可能かどうか研究中である。
著者
影山 京子 橋本 悟 田中 義文
出版者
日本臨床麻酔学会
雑誌
日本臨床麻酔学会誌 (ISSN:02854945)
巻号頁・発行日
vol.28, no.7, pp.980-985, 2008-11-14 (Released:2008-12-13)
参考文献数
2

麻酔科領域には紛争, 訴訟に発展する数々の特殊な問題が潜んでいる. 第一に,「麻酔担当医と患者との人間関係, 信頼関係が十分に形成されない間に麻酔が実施される」, 第二に, 患者側の「麻酔の危険性」に対する認識不足, 第三に,「全身麻酔は患者の不可視の状態の下に行われ, 医療行為の過程が患者にはわからない」, 第四に「局所麻酔の場合, 患者にとって簡易な医療行為にみえるにもかかわらず発生した結果はきわめて重大・深刻である」ということである. これらの特殊性を理解したうえでの慎重な麻酔業務の遂行と, 不幸にして事故が発生した場合,「過失」に相当するか否か慎重に検討し, 事故の再発防止と当事者, 被害者両者の救済に努める必要がある.
著者
森 定雄 高山 森 後藤 幸孝 永田 公俊 絹川 明男 宝崎 達也 矢部 政実 高田 かな子 清水 優 大島 伸光 杉谷 初雄 大関 博 中橋 計治 日比 清勝 中村 茂夫 杉浦 健児 田中 鍛 荻原 誠司
出版者
公益社団法人日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.45, no.5, pp.447-453, 1996-05-05
被引用文献数
7 2

較正曲線作成用標準試料の相違が平均分子量計算値にどのような影響を与えるかを比較し検討した.ここではポリスチレン(PS)試料の重量平均分子量(M_w)で, 示差屈折計で得られた値のみについて比較した.較正曲線作成に同一供給会社の標準試料を用いた場合(9測定機関)の第1回ラウンドロビンテスト(RR-1)(分子)と第2回テスト(RR-2)(分母)のM_wの比は平均値で1.03〜1.04となった.このうち最も大きい比は1.17,最も小さい比は0.95であった.高分子領域の標準試料濃度を低くし, 1溶液中の標準試料混合数は3〜4点とし, 同じけた数の分子量領域では標準試料使用数は少なくとも2点用い, 適切なカラム組み合わせのもとで測定することによりこの比は1.01〜1.03とすることができた.較正曲線作成用標準試料の供給元が異なっても, 測定点を通るスムーズな直線ないし三次式が求められる限り, 試料の分子量測定値に大きな差が認められないことが分かった.いいかえると, 同一標準試料を用いても, 測定点をスムーズに通らない較正曲線では分子量測定値に大きな差が認められた.比較検討の結果, 不適切なデータを除いたRR-1とRR-2の全平均値のRSDは約3.9%となり, このときの三つのPS試料のM_wは次のようになった.PS-1 3.98×10^5,PS-2 2.40×10^5,PS-3 1.66×10^5.これらの数値は標準試料の供給元の相違によらず, 現時点における適切な測定条件を考慮して得ることができる平均分子量値とRSDであると結論付けられる.