著者
今林 修 堀 正広 田畑 智司 高口 圭轉 島 美由紀 舩田 佐央子
出版者
広島大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

本研究は、チャールズ・ディケンズの言語と文体の本質的な特徴を解明ための共同研究プロジェクトで、18世紀から19世紀にいたる主要な小説家の全作品を網羅する大規模な電子コーパスを構築し、それとディケンズの全作品、手紙、演説からなる電子コーパスから最新のコンピュータ技術を駆使したデータ分析とフィロロジーに立脚した伝統的で精緻なテクストの読みとを融合させた研究である。
著者
田畑 智博
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会研究発表会講演集 第30回廃棄物資源循環学会研究発表会
巻号頁・発行日
pp.13, 2019 (Released:2019-11-20)

本研究では、自然災害による太陽光発電設備の被害の影響を、廃棄物の観点から考察することを目的とする。先ず、我が国における災害事例をレビューし、被害の特徴を考察した。続いて、2018年に発生した実際の災害事例を参考にして、太陽光発電設備の破損に伴う廃棄物の発生量を推計した。 太陽光発電設備由来の廃棄物は、量と質の両面から問題が大きいことから、廃棄物の速やかな回収・リサイクル、適正処理を実施できるルートづくりが急務であることを論じた。
著者
田畑 智博 縄井 あゆみ 大野 朋子
出版者
社団法人 環境科学会
雑誌
環境科学会誌 (ISSN:09150048)
巻号頁・発行日
vol.32, no.5, pp.164-168, 2019-09-30 (Released:2019-09-30)
参考文献数
12

本研究では,2015年4月に発生したゴルカ地震(ネパール地震)から3年半後における復旧状況を調査したので報告する。筆者らは,2018年11月に現地に赴き,カトマンズ渓谷のカトマンズ及び周辺都市部の調査を行った。カトマンズ市内は建物被害が少なく復興が早かったものの,カトマンズ市外の都市では今なお多くの場所で住宅再建が続いていた。世界遺産であっても,寺院の再建が進行中であったり,崩壊したまま放置されている建物もみられた。住居建物の建築資材を調査した結果,都市部における殆どの建物は,焼成レンガ・日干しレンガとRC造の柱・梁で構成されていた。ネパールでは,家族が複数世代で居住し,その都度住居の上階を増築する行為を行っていることがわかった。このような建築行為が,地震による被害を増幅させたと予想される。
著者
森田 紘圭 大西 暁生 田畑 智博
出版者
社団法人 環境科学会
雑誌
環境科学会誌 (ISSN:09150048)
巻号頁・発行日
vol.32, no.4, pp.113-124, 2019-07-31 (Released:2019-07-31)
参考文献数
17

東日本大震災における災害廃棄物の多量発生を契機に,現在,各地域の自治体では,積極的に災害廃棄物処理計画の策定を進めており,それに伴い災害時の広域的な処理体制構築や準備が進められているところである。一方,個々の被災現場におけるがれき処理においては,高齢化による自助努力の難しさやボランティアの不足などの課題があり,十分に対策が進んでいない。本研究は,災害時における廃棄物処理,特に初動期における被災家屋におけるがれき処理段階を取り上げ,地域の世帯特性に応じた対応可能性について基礎的分析を行うものである。具体的には,多摩川水系のうち東京都・神奈川県の洪水想定区域内に居住する住民400人を対象に,水害発生時における災害廃棄物処理への対応に関するアンケート調査を実施することで,世帯特性に応じたがれき処理への対応可能性や支援希望などを把握し,その結果を用いて地域ごとの各世帯における災害廃棄物処理への対応可能性や地域コミュニティや行政に対する支援ニーズの分析を行う。分析の結果,1)初動期の被災家屋のがれき処理においては住民が行政・ボランティアなどに希望する支援として清掃・運搬を行うための機材調達や運搬などの支援ニーズが高いこと,2)60歳以上を中心として構成される世帯では自分や家族のみによるがれき処理が困難であること,3)60歳未満を含む世帯であっても夫婦のみの世帯は支援を依頼する主体が少ない傾向があること,などが明らかとなった。また,多摩川水系で支援の必要性を確認すると,対象地域において比較的高齢化が進んでおり外部支援が必要となることが明らかとなった。
著者
蔡 佩宜 田畑 智博 白川 博章
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会研究発表会講演集 第26回廃棄物資源循環学会研究発表会
巻号頁・発行日
pp.161, 2015 (Released:2015-10-20)

本研究では、災害廃棄物の広域処理に対する理解や抵抗感といった住民の意識に関する基礎的な知見を得るため、住民を対象としてインターネット調査を行うとともに、クロス分析やテキストマイニングを用いて災害廃棄物の広域処理に関するキーワード間およびキーワードと他の要素との関連性を分析する。また、分析を通じて、災害廃棄物の受け入れ賛否に関する意思に、どのような要因が影響しているのかを明らかにする。
著者
堀 正広 田畑 智司 今林 修 地村 彰之 島 美由紀
出版者
熊本学園大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

山本忠雄著Growth and System of the Language of Dickens(1950)に基づいた多機能搭載型電子版The Dickens LexiconはDickens Lexicon Onlineとして近い将来一般公開する基盤が構築された。
著者
篠﨑 香織 伊波 和恵 田畑 智章
出版者
The Academic Association for Organizational Science
雑誌
組織学会大会論文集 (ISSN:21868530)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.194-199, 2015-07-31 (Released:2015-07-31)
参考文献数
10

The number of families engaging in childcare and elderly care simultaneously is expected to rise, because there is a trend towards delayed marriage and child-bearing while the healthy life expectancy remains roughly stable. The questionnaire survey we conducted shows that there are people who are faced with all of the three activities of work, childcare, and elderly care. Those people often experience three-way conflict among those activities, which we call “WOP conflict,” because it involves work, the family of orientation, and the family of procreation. We conducted a series of interviews to identify the problems associated with people who are faced with all three activities. Some people who are faced with work, child care, and elderly care entrust one of the latter two to their spouses, and concentrate on balancing the remaining two activities. However, this can lead to strained human relations at work, in the family of orientation, or in the family of procreation. We argue understanding and cooperation from family members and colleagues help people who are faced with the WOP conflict. Close partnership with service providers including local governments also helps reduce burden on these people. For future work, we will continue to interview people who are faced with the three activities of work, childcare, and elderly care. We will also work towards identifying conditions that facilitate closer cooperation among the relevant entities including local governments.
著者
林 良嗣 加藤 博和 〓巻 峰夫 加河 茂美 村野 昭人 田畑 智博
出版者
名古屋大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2007

社会基盤整備プロジェクトのLCAにはSocial/Dynamic LCA概念の具体化が必要であることを示し、各社会システムに対してLCAを実施したところ、以下に示す成果を得た。1.交通・流通システム:1)道路改良事業の事業計画段階において、環境負荷削減効果を自動車走行への波及効果を含めて定量的・包括的に評価するための方法論を構築し、自動車走行状況に応じた削減効果の発現条件を明らかにした。2)航空路線を削減し新幹線輸送に転換させることの有効性について、LCAを導入して検証を行う方法を提案し、新幹線整備をCO_2排出量の観点から評価した。3)容器入り清涼飲料水の流通段階の環境負荷排出の内訳をLCAにより詳細に分析し、流通・販売形態によってLC-CO_2が大きく異なることを明らかにした。2. 廃棄物処理・上下水道システム:1)ごみ処理事業を対象とし、中長期視点から処理施設の維持・更新とごみ処理に係るLCC、LC-CO_2を算出することで、将来からみた現在のごみ処理施策の実施効果を評価するモデルを開発した。地方都市でのケーススタディでは、現在のごみ処理施策実施に伴うLCC、LC-CO_2を積算し、これらを削減するための処理政策を提案・評価した。2)生活排水処理システムについて、計画段階でLCAを適用のするために必要な原単位を整理・分析し、実際の計画へ適用したところ、排水処理技術の進展についても考慮が必要なことが明らかになった。3. 都市システム:1)地域施策や活動にLCAを適用する際の課題を整理し、地域性の表現、地域間相互依存の考慮といったLCAの手法面で検討が必要な項目を明らかにした。2)郊外型商業開発のLCAを用いた分析の枠組みを整理し、時系列的な変化を考慮することの必要性や統計データの精度に改善の余地があることを示した。なお、日本LCA学会誌Vol.5 No.1(2009年1月発行)において、研究分担者・加藤博和が幹事を務めた特集:「社会システムのLCA:Social/Dynamic LCAの確立を目指して」は、本研究の成果公表の一環として位置づけられている。
著者
徳丸 勝悟 長谷川 洋 坂本 英至 小松 俊一郎 河合 清貴 田畑 智丈 深見 保之 秋田 昌利 都築 豊徳
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.38, no.5, pp.521-526, 2005-05-01
被引用文献数
7

症例は61歳の男性で, 上腹部痛, 発熱を主訴に近医を受診し, 肝左葉に腫瘤を指摘され紹介となった.当院のダイナミックCTで肝外側区と一部内側区におよぶlow density tumorを認め, その辺縁部は徐々に不均一に造影された.腫瘍マーカーは正常範囲であった.胆管細胞癌を第1に疑い, 平成15年4月7日にリンパ節郭清を伴う肝左葉切除術を行った.病理組織像では腫瘍のほとんどが肉腫様構造を呈し, ごく一部に腺管様構造を認めた.また, その境界には移行部を認めた.肉腫様変化を伴う胆管細胞癌と診断した.術後経過は良好であったが, 外来通院中に残存肝へ転移が出現した.化学療法, 放射線療法にて一定の効果を得たが徐々に状態が悪化, 平成16年1月15日に永眠された.肉腫様変化を伴う胆管細胞癌の報告は極めて少なく, 本邦では我々が検索しえたかぎり13例を認めるのみであった.その臨床的特徴をまとめたので報告する.
著者
下田 正弘 小野 基 落合 俊典 蓑輪 顕量 永崎 研宣 宮崎 泉 鶴岡 賀雄 中村 雄祐 MULLER Albert 苫米地 等流 三宅 真紀 田畑 智司
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010-04-01

研究成果の概要(和文):知識の蓄積・発信の手段が紙からデジタル媒体へと大規模に移行し、ウェブをとおして知識が世界規模で連結されつつある現在、研究資源と研究成果の双方を適切に継承する知識の枠組みを構築することは、人文社会学における喫緊の課題となっている。本研究は、国内の学会や機関、およびドイツ、アメリカ等で進める関連諸事業と連携して、仏教研究の知識基盤をSATデータベースとして構築し、次世代人文学の研究モデルとして提供するものである。http://21dzk.l.u-tokyo.ac.jp/SAT/参照。