著者
高橋 諒 蓑田 和麻 舛田 明寛 石川 信行
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第33回全国大会(2019)
巻号頁・発行日
pp.3C4J903, 2019 (Released:2019-06-01)

カスタマーとクライアントのマッチングビジネスを展開するリクルートでは、クライアントの情報をカスタマーに伝達するために日々大量の原稿が作成されている。本論文では、機械学習を用いてそれらの原稿の誤字脱字を検出する方法を提案する。このシステムは主に2つのパートで成り立っている。1つは複数のBidirectional LSTMを用いて各文字に対して誤りがないかの確率を算出するパート。もう一つはそれらの出力値を入力として、文全体で誤りがあるかないかを判定するランダムフォレストアルゴリズムである。この方法の有効性を示すために人工で作成した文と我々のサービスで持つ実データを用いて検証を行った。
著者
武石 勝 筏圭 太朗 武田 英嗣 石川 信幸 田上 雅之 中俣 由紀子 石橋 晃
出版者
日本ペット栄養学会
雑誌
ペット栄養学会誌 (ISSN:13443763)
巻号頁・発行日
vol.5, no.2, pp.63-69, 2002-04-10 (Released:2012-09-24)
参考文献数
22

Although a large number of ferrets as a pet are increasing in Japan, they are imported from USA, Canada, and New Zealand etc. Because there are a few available reports on the nutritional character of them, in order to develop a diet for ferrets, three experiments were conducted using gonadectomized male and female ferrets. In Expt.1, the intake of diets with one of four protein sources, meat meal, chicken meal, fish meal and soybean meal was compared. The intake of diet with meat meal was most among them. In Expt.2, the intake of meat meal diets with five crude protein (CP) levels from 20 to 40% CP were compared. The diet with 30% CP was most consumed. When the meat meal diet with 30% CP was supplied daily the consumption of CP and digestible energy per metabolic body size (BW kg0.75) were estimated to be 11.3 g and 150 kcal/day, respectively. In Expt.3, the digestibility of nutrients and the absorbed rate of amino acids of meat meal diet with 30% CP were determined by total feces collection method. The digestibilities were estimated to be 83.0% for CP,96.0% for crude fat, and 74.2% for nitrogen free extract, respectively. The average absorbed rate of AA was higher than 70%. The obtained values except digestibility of NFE were higher than those reported in cats.
著者
岸部 麻里 岸山 和敬 中嶋 雅秀 石川 信義 小原 雅人 荒川 穣二 山川 康 飛澤 慎一 飯塚 一
出版者
公益社団法人 日本皮膚科学会
雑誌
日本皮膚科学会雑誌
巻号頁・発行日
vol.113, no.1, pp.31-36, 2003

2001年2月から5月までの4カ月間に当科で15歳以上の麻疹44例を経験し,臨床症状・検査所見の検討を行った.年齢は15歳から41歳(平均20.6歳)で,麻疹ワクチン接種者が4例いたが,未接種またはワクチン歴の不明なものが9割以上を占めていた.臨床症状では,全例発熱を認め,咽頭痛,咳嗽,下痢,嘔気/嘔吐を認めた.Koplik斑は42例(96%)に認め,診断上有意義な所見であった.臨床検査成績について,同時期に当院小児科で経験した15歳未満の麻疹患者と比較した結果,15歳以上例で血小板減少,肝機能障害の出現を高頻度に認めた.合併症は,細菌性肺炎が1例,麻疹脳炎が1例であった.妊婦麻疹を3例経験し,2例に切迫流早産を生じたが,その後の妊娠経過は良好で3例とも出産に到り,児に異常は認められなかった.近年,麻疹感染の高年齢化やこれに伴う妊婦麻疹の増加が指摘されており,思春期・成人の麻疹感受性者に対する麻疹ワクチン接種が必要と考えた.
著者
岸田 広平 武部 匡也 石川 信一 キシダ コウヘイ タケベ マサヤ イシカワ シンイチ Kishida Kohei Takebe Masaya Ishikawa Shin-ichi
出版者
心理臨床科学編集委員会
雑誌
心理臨床科学 = Doshisha Clinical Psychology : therapy and research (ISSN:21864934)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.3-16, 2016-12-15

研究動向本論文の目的は,児童青年期の怒りに対する認知行動療法に関する展望を行うことであった。まず,児童青年期の怒りに関連する代表的な診断基準として,秩序破壊的・衝動制御・素行症群や抑うつ障害群について概観したうえで,怒りに関連した診断基準に最も近いものとして,重篤気分調節症が紹介された。次に,怒りに関連する代表的な理論として,学習理論,社会的情報処理モデル,ストレス相互作用説,認知モデルに関する説明を行った。さらに,それらの理論に基づく介入技法として,社会的スキル訓練,問題解決スキル訓練,自己教示訓練,リラクセーション,認知再構成法が紹介された。続いて,児童青年期の怒りに対するメタ分析の結果と代表的な治療プロトコルの概要が紹介された。その後,児童青年期の怒りに関する自己記入式のアセスメントの展望が行われた。最後に,児童青年期の怒りの問題点として,診断基準の洗練化,アセスメントにおける構成概念の混同,怒りに関連する認知的側面に関する基礎研究とそれに基づく介入の必要性が議論された。
著者
石川 信一 岩永 三智子 山下 文大 佐藤 寛 佐藤 正二
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.58, no.3, pp.372-384, 2010-09-30 (Released:2012-03-07)
参考文献数
34
被引用文献数
3 8

本研究の目的は, 小学校3年生を対象とした集団社会的スキル訓練(集団SST)の実施による進級後の抑うつ症状への効果を検討することであった。本研究では, ウェイティングリストコントロールデザインが採用された。対象児童は, 先に集団SSTを実施する群(SST群114名)と, SST群の介入終了後, 同一の介入がなされるウェイティングリスト群(WL群75名)に割り付けられた。集団SSTは, 学級単位で実施され, 上手な聞き方, あたたかい言葉かけ, 上手な頼み方, 上手な断り方, 教師に対するスキルの全5回(1回45分)から構成された。加えて, 獲得された社会的スキルの維持促進の手続きとして, 終了後に集団SSTのポイントが記述された下敷きを配布し, 進級後には教室内でのポイントの掲示, ワンポイントセッション, ブースターセッションといった手続きが採用された。その結果, SST群とWL群において, 訓練直後に社会的スキルの上昇がみられ, 進級後もその効果が維持されていることが示された。さらに, 訓練群とWL群は, 1年後の抑うつ症状が有意に低減していることが示された。以上の結果を踏まえ, 早期の抑うつ予防における集団SSTの有効性と有用性に加え, 今後の課題について議論がなされた。
著者
石川 信 加藤 順
出版者
日本大腸肛門病学会
雑誌
日本大腸肛門病学会雑誌 (ISSN:00471801)
巻号頁・発行日
vol.61, no.10, pp.1010-1014, 2008 (Released:2008-11-05)
参考文献数
41
被引用文献数
8 7

大腸憩室は,欧米,本邦ともに年代とともに増加してきている.本邦での1980年の報告では大腸憩室の保有率は5.5%を占めるに過ぎなかったが,1990年代の発表では10.9%∼39.7%の頻度と報告されている.また,罹患率は加齢とともに増加し,40歳以下では16∼22%の頻度であるが,80歳以上では42∼60%に達する. 欧米において大腸憩室はS状結腸を中心に左側に群発するが,本邦では右側型が多くみられるのが特徴である.しかし,近年は右側型に左側型が合併した両側型が増加してきており,また,年齢とともに左側結腸の憩室が増加する傾向にある. 出血の頻度に関しては欧米の報告では大腸憩室の3∼47%に認めるとされるが,本邦では数%に過ぎず頻度は低い.しかしながら高齢者に多くみられるとの報告があり,今後高齢化が進む本邦においても憩室出血例が増加することが懸念される.
著者
石川 信敬 中谷 千春 兒玉 裕二 小林 大二
出版者
The Japanese Society of Snow and Ice
雑誌
雪氷 (ISSN:03731006)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.31-43, 1994
被引用文献数
4 1

熱収支法を用いて実験流域内の融雪特性を求めた.まず標高,斜面,森林密度の3地形要因で流域の特徴を表現し,次に気象要素と各地形要因の関係を調べ,気温と水蒸気量は標高に,風速は標高と森林密度に,日射量は森林密度と斜面に依存することを明らかにした.さらに得られた気象要素と地形要因との関係を用いて基準点の観測値を補正し,流域内任意の標高の融雪熱収支を求めた.本実験流域においては,流域下部では風速と日射に対する森林の遮蔽効果により融雪量は小さいが,標高に伴って森林面積が減少することにより高地程融雪量が増大するという融雪特性が明らかになった.なお全面積の70%は流域下部にあるため,流域全体の融雪量は基準点の約81%であった.
著者
石川 信一 岩永 三智子 山下 文大 佐藤 寛 佐藤 正二
出版者
日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.58, no.3, pp.372-384, 2010-09-30
被引用文献数
8

本研究の目的は,小学校3年生を対象とした集団社会的スキル訓練(集団SST)の実施による進級後の抑うつ症状への効果を検討することであった。本研究では,ウェイティングリストコントロールデザインが採用された。対象児童は,先に集団SSTを実施する群(SST群114名)と,SST群の介入終了後,同一の介入がなされるウェイティングリスト群(WL群75名)に割り付けられた。集団SSTは,学級単位で実施され,上手な聞き方,あたたかい言葉かけ,上手な頼み方,上手な断り方,教師に対するスキルの全5回(1回45分)から構成された。加えて,獲得された社会的スキルの維持促進の手続きとして,終了後に集団SSTのポイントが記述された下敷きを配布し,進級後には教室内でのポイントの掲示,ワンポイントセッション,ブースターセッションといった手続きが採用された。その結果,SST群とWL群において,訓練直後に社会的スキルの上昇がみられ,進級後もその効果が維持されていることが示された。さらに,訓練群とWL群は,1年後の抑うつ症状が有意に低減していることが示された。以上の結果を踏まえ,早期の抑うつ予防における集団SSTの有効性と有用性に加え,今後の課題について議論がなされた。
著者
中西 陽 石川 信一 神尾 陽子
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.64, no.4, pp.544-554, 2016
被引用文献数
7

本研究では, 中学校の通常学級集団で実施する社会的スキル訓練(Social Skills Training: SST)が, 自閉スペクトラム症的特性の高い生徒の社会的スキルと学校適応感の向上に効果があるかどうかについて検討した。自閉スペクトラム症的特性の程度は, 対人応答性尺度(Social Responsiveness Scale: SRS)を用いて評価された。SST介入群は, 自閉スペクトラム症的特性の高い生徒9名(Higher levels of autistic-like traits: H-ALT), 低い生徒54名(Lower levels of autistic-like traits: L-ALT)からなり, 全3回のSSTプログラムに参加した。その間, 統制群(H-ALT5名, L-ALT51名)には特別な介入は行わなかった。その結果, H-ALTの生徒に関しては, 統制群では肯定的な変化が示されなかったのに対し, 介入群では有意な社会的スキルの向上と身体的ストレス反応の低下が示された。L-ALTの生徒に対しては, 統制群と比較して介入後に学校適応感の向上が示された。したがって, 本研究でのSSTは生徒の自閉スペクトラム症的特性の水準に応じて異なる効果が期待できる可能性が示された。
著者
富田 斉 今野 武津子 石川 信義
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.19, no.12, pp.1391-1391, 1987-12-15 (Released:2013-05-24)
参考文献数
27

先天性左心室憩室は極めてまれな心奇形であり,しばしば正中線上の異常を合併する.症例は,18歳男児で心不全から肺炎を併発し死亡した.剖検にて心房中隔欠損,両大血管右室起始,左心室憩室,dextroversionの心内奇形と胸骨下1/3の欠損,心膜・横隔膜の部分欠損,腹直筋離開の正中線上の異常を伴い,Cantrell症候群と診断した.本邦における先天性左心室憩室の13例を集計し,文献的考察を加えて報告した.
著者
石川 信一
出版者
同志社大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010

本研究の目的は,不安障害の児童を対象に家族に焦点を当てた認知行動療法の効果を検討することであった。対象者は12名の不安障害の基準に合致した児童であった。親子認知行動療法では,児童と親は10セッションからなる集団認知行動療法プログラムに参加した。さらに,親のみを集めた4セッションも準備された。分析の結果,3ヶ月時点において,6名が主たる不安の基準から外れることが示された。また,臨床家評定と親評定の不安尺度においても改善がみられた。
著者
白神 哲夫 石川 信行 石黒 守幸 山下 英治 溝口 茂
出版者
社団法人日本鉄鋼協会
雑誌
鐵と鋼 : 日本鐡鋼協會々誌 (ISSN:00211575)
巻号頁・発行日
vol.82, no.9, pp.777-782, 1996-09-01

Effects of Ni and Si on delayed fracture properties of high strength steels with 1420MPa grade were investigated. 0.25% to 3.5% of Ni or 0.25% to 1.7% of Si was added respectively to 0.3%C-boron-containing steel. Delayed fracture test and measurement of diffusible hydrogen were carried out using bar steels for prestressed concrete with a diameter of 7.1 mm. As each addition of Ni or Si was increased, diffusible hydrogen decreased and delayed fracture properties improved in condition as heat treated. Diffusible hydrogen in Ni-containing steels increased after polishing the surface in comparison with as heat treated and no diffusible hydrogen in Si-containing steels was varied. In Ni-containing steels, Ni concentrating and Ni-sulphide forming at the surface retarded the absorption of hydrogen and delayed fracture properties were improved, while in Si-containing steels, variation of microstructure decreased trapping sites of hydrogen and consequently the absorption of hydrogen was prevented and delayed fracture properties improved.
著者
石川 信一 坂野 雄二
出版者
一般社団法人日本認知・行動療法学会
雑誌
行動療法研究 (ISSN:09106529)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.145-157, 2003-09-30
被引用文献数
1

本研究の目的は、認知の誤りと不安の関連を検討することであった。本研究では、児童の認知の誤りを測定するChildren's Cognitive Error Scale(CCES)を作成し、 CCESと特性不安との関連を検討した。まず、217名の児童を対象に、自由記述にて児童が不安や心配を感じる不安場面を収集した。その結果、12の不安場面が抽出された。次いで、5人の臨床心理学を専攻する大学院生が不安場面における認知の誤りの項目について検討を行った。その結果、認知の誤りの項目として23項目が抽出された。さらに、それらの項目について、819名(男子408名、女子411名)を対象にした主成分分析の結果、20項目が抽出された。CCESは再テスト法と、Cronbachのα係数によって、十分な信頼性があることが示された。CCESの妥当性については、小学校教諭2名を対象としたインタビューを用いた内容的妥当性の観点から確認された。また、CCESの合計点について性差、学年差について検討するために2要因の分散分析を行ったところ、女子のほうが男子よりも認知の誤り得点が高いことが示され、学年差はないことが示された。最後に、認知の誤りと特性不安の関連を検討するため、CCESの合計点を高群、中群、低群の3群に分類した。群を要因とした分散分析の結果、認知の誤り得点高群は、中群、低群より特性不安が高いことが明らかになった。以上のことから、認知の誤りを示す児童は不安が高いことが明らかになり、本研究の結果から、児童の不安障害に対して適切な治療をするためには、認知の誤りに対する介入の必要性が示唆された。