著者
近藤弘隆 鈴木優 石川佳治
雑誌
第76回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, no.1, pp.527-528, 2014-03-11

Wikipediaには通常の記事に付随する「ノートページ」と呼ばれるページが存在し,議論や会話のために用いられる.記事が論争に発展しやすい話題である場合,ノートページでの議論が長くなる場合があり、ページのどこに議論の要点が存在するのかを把握するのが困難である.そこで本研究では編集者の発言の主ページへの反映度合いを重要度とし,それを算出する手法を提案する.どの発言者が重要であるのか,議論のどこに要点が存在するのかを重要度に基づいて利用者に提示することで,利用者がノートページを読み理解する際の負担を軽減することが期待できる.
著者
吉田 一正 武田 賢一 河崎 雄司 西田 陽二 近藤 清彦 原田 智也 山口 耕介 山崎 章 井岸 正 清水 英治
出版者
一般社団法人 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
雑誌
日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌 (ISSN:18817319)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.204-207, 2012-10-31 (Released:2016-04-25)
参考文献数
7

慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者のリハビリテーションでは下肢の活動量についての検討はされてきたが,上肢の活動量についての検討は十分とはいえず,COPD患者で上肢活動量の評価方法は確立されていない.COPD患者(17人)の上肢の活動量,動作の障害程度をActiwatch 2 とPFSDQ-Mで評価し,呼吸機能,呼吸筋力,6-minute pegboard and ring test(6-minute PBRT)で測定される上肢運動能等との関係を調べた.6-minute PBRTでのリング数とActiwatch 2 のカウント数との間に正の相関(r=0.53, p<0.05)を認めた.6-minute PBRTは上肢の活動量のサロゲートマーカーとなり,呼吸リハビリテーションを考えるうえで,上肢活動量の推測とリハビリテーションの効果判定に有用である可能性がある.
著者
近藤次郎著
出版者
コロナ社
巻号頁・発行日
1977
著者
近藤 智彦
出版者
創文社
雑誌
創文 (ISSN:13436147)
巻号頁・発行日
no.517, pp.6-9, 2009-03
著者
近藤 寿人 蒲池 雄介
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1999

細胞分化をすすめる転写制御因子のうち、SOX因子群はとりわけ細胞分化の決定に中心的な役割を果たしている。現在20数種類が知られているSOX因子は、そのアミノ酸配列の類似性から、AグループからGグループまでに分類されている。いずれのSOX因子もHMGドメインによってほぼ同一の塩基配列に結合しながら、制御標的遺伝子も、制御する細胞分化のレパートリーもグループ毎に異なる。SOX2を例として、制御標的遺伝子の一つδクリスタリン遺伝子のエンハンサーに対する制御機構を解析した。δEF3の候補分子を、酵母細胞の中での遺伝子活性化反応によってクローニングした結果それがPax6と同一であることが明らかになった。そしてSOX2,Pax6,エンハンサーDNAの3者の共存によってはじめて、強い転写活性化複合体が形成されることを確認した。このSOX2とPax6の協調による遺伝子の活性化が、水晶体分化の開始反応であると考えられる。SOX因子は、それ単独でDNAに結合しただけでは、SOX因子自体が持つ転写活性化機能を発揮することができず、DNA上の近傍に結合したパートナー因子との協同作用によってはじめて制御活性を示すことを示した。SOXやパートナー因子の発現の変化に連動して、SOXの制御下にある遺伝子のセットが切り替わることが細胞分化の重要な制御機構の一つであると考えられる。SOXグループ毎にパートナー因子が異なるために、グループ毎に特異的な作用がうまれ、SOX因子群が細胞分化のスイッチとして作用する。
著者
小野 倫太郎 本村 知華子 高松 伸枝 近藤 康人 赤峰 裕子 松崎 寛司 村上 洋子 網本 裕子 田場 直彦 本荘 哲 柴田 瑠美子 小田 嶋博
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.64, no.2, pp.149-155, 2015 (Released:2015-09-30)
参考文献数
17
被引用文献数
1

症例は10歳女児.柑橘類を摂取後の運動負荷でアナフィラキシーを起したエピソードを3回認めた.柑橘類による食物依存性運動誘発アナフィラキシー(Food-dependent exercise-induced anaphylaxis:FDEIA)を疑い,負荷試験を行った.オレンジ摂取と運動負荷の組み合わせは陰性であったが,アスピリン内服とオレンジ摂取の組み合わせで眼瞼腫脹,喘鳴を認め,オレンジによるFDEIAと診断した.フルーツアレルギーではOral allergy syndrome(OAS)の症例が多く,FDEIAは稀である.本症例ではイムノブロット法にて9kDa,39kDa,53kDaの抗原を認め,オレンジによるインヒビションにて39kDa,53kDaの抗原が特異抗原アレルゲンと考えた.本症例はスギ特異的IgE抗体強陽性であったが,スギ抗原とは共通抗原性は認めなかった.オレンジ抗原として知られるCit s群とは異なる39kDa,53kDa蛋白が原因となるFDEIAは報告がない.
著者
近藤 健 コンドウ ケン
出版者
国際基督教大学社会科学研究所
雑誌
社会科学ジャ-ナル (ISSN:04542134)
巻号頁・発行日
no.35, pp.1-19, 1997-01

Populism and nationalism have come to the forefrontof Amencan political discoursein the post-Cold War period. For example, Michael Lind's recent book, The NextAmerican Nation, in which he argues for an interracial America based on nationalismand interracial populist majority coalition building, has been widely reviewed anddiscussed.Why populism and nationalism now? Behind these arguments, there is acommon recognition that the United States now faces the critical problems of a deepening racial cleavage, a widening income gap that is leading to middle class decline,and a sense that without change, American society is going to disintegrate Criticshave emerged who consider multiculturalism elitist, and instead propose transracialnational identity with vernacular American culture. They argue for a rekindling ofupward mobility for the working class and the protection of middle class income by restricting immirgration and managed trade (economic natronalism and populism).Those arguments are surely debatable. They are to a certain extent persuasive, however, for the critics have shown that the Democratic and Republican parties are notresponsive, or cannot find effctive policies, for these problems, and the traditionalliberal-conservative paradigm is no longer workable. Whether a new majority coalition based on economic populism and nationalism will be realized or not, populistand nationalist sentiments wrll affect American politics and external affairs in thepos-Cold War era.
著者
近藤 祐介
出版者
九州歯科大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2017-04-01

フレイルとは高齢者の筋力や活動が低下している状態であり,歯科口腔領域においては食環境の悪化から始まる筋肉減少を経て生活機能障害に至るものをオーラルフレイルと呼ぶ.オーラルフレイルを引き起こす要因は様々であるが,加齢に伴う唾液腺の機能低下も一因となる.超高齢社会に突入した本邦ではフレイルに陥る高齢者は飛躍的に増加することが予想される.そこで我々は,高齢者における唾液腺機能低下のメカニズムを解明し治療法を開発することにより,オーラルフレイルを予防することを目的とし,本研究を立案した.研究には16週齢と48週齢の老化促進モデルマウスであるSenescence-Accelerated Mouse Prone 1 (SAMP1) を用いた.In vivo 解析において16週齢と48週齢のSAMP1を比較すると,耳下腺唾液量は同等であったが,顎下腺唾液量は48週齢で有意に低下した(p=0.005).Ex vivo顎下腺灌流モデルにおいても,副交感神経刺激による顎下腺からの分泌量は48週齢で有意に低下したが(p=0.036),副交感神経刺激と交感神経刺激を同時に行ったところ唾液分泌量は16週齢と48週齢で同等であった.一方,細胞内Ca2+濃度を評価したところ,副交感神経単独刺激および副交感神経,交感神経同時刺激のいずれにおいても16週齢と48週齢で同等であった.HE染色においては,顎下腺では48週齢でのみリンパ球浸潤の増加が確認され,耳下腺では16週齢と48週齢いずれにおいてもリンパ球浸潤は認めなかった.免疫組織化学では耳下腺,顎下腺ともに16週齢と48週齢においてAQP5,NKCC1,TMEM16Aそれぞれの発現に明らかな差はみられなかった.
著者
小倉 幸雄 井上 芳光 内之宮 愛子 北村 優佳 大森 隆裕 大上 安奈 Jason Kai Wei Lee 近藤 徳彦
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
体育学研究 (ISSN:04846710)
巻号頁・発行日
vol.61, no.2, pp.607-619, 2016 (Released:2016-12-14)
参考文献数
41

We examined the effects of different fluid temperatures of 5, 15, 25, and 35℃ on thermoregulatory responses during prolonged exercise in the heat because it is speculated that fluid at temperatures of between 5 and 15℃, as recommended by the Japan Sports Association, would have different effects on thermoregulatory parameters. Six men from an university track and field team performed 4 sets of cycling exercise (one set=15-min exercise with a 5-min rest period) at 50%VO2max under conditions of 32℃ and 60% relative humidity. The volume of water provided was 80% of the total sweat rate in the non-drinking (control) trial divided by 4 equal aliquots. The increase in rectal temperature, mean skin temperature and mean body temperature during exercise showed no significant differences across all the fluid temperatures. Similarly, local sweat rate, skin blood flow and cutaneous vascular conductance were similar among the conditions. These results suggest that iso-volumetric fluids with varying temperatures (5-35℃) have no effect on rectal temperature and heat loss responses during prolonged exercise in a hot environment.
著者
近藤 浩子 牛久保 美津子 吉田 亨 豊村 暁 佐光 恵子 神田 清子 常盤 洋子 堀越 政孝 松崎 奈々子
出版者
北関東医学会
雑誌
北関東医学 (ISSN:13432826)
巻号頁・発行日
vol.66, no.1, pp.31-35, 2016-02-01 (Released:2016-04-05)
参考文献数
6
被引用文献数
3

群馬県内病院看護職の「在宅を見据えた看護活動」の実態把握を目的として質問紙調査を行った. 調査内容はA. 退院後の患者の生活をイメージした看護の提供, B. 地域の社会資源の活用, C. 患者・家族の負担軽減のためのケア方法の簡素化, D. 病状変化を予測した対応, E. 多職種との協働に関する25項目であった. 回答は, 県内11病院の看護職から2,136件が得られた. 調査結果によると, 入院前の生活状況の把握, 本人・家族の希望の把握, サマリーの記載に関しては比較的よく実施され, 実施率が5割を超えていた. しかしながら住居環境の把握や社会資源の把握, 障害認定や介護認定の評価・相談, ケア方法の簡素化, 今後を予測した対応, 多職種との連携はあまり実施されておらず, 実施率が4割以下であった. したがって, これらの視点について総合的に育成していく現任教育プログラムの開発が求められていることが示唆された.
著者
川本 智章 井戸 健一 人見 規文 磯田 憲夫 大谷 雅彦 木村 健 望月 真 広田 紀男 近藤 雅雄
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.241-246, 1989-02-25 (Released:2009-07-09)
参考文献数
20
被引用文献数
2 3

症例は49歳,男性.昭和58年,肝機能障害を指摘された.昭和62年4月,当科を受診し,多発性の高エコー病変を指摘され入院.既往歴として25歳時,輸血歴がある.39歳より糖尿病を指摘され,Glibenclamideを内服している.飲酒歴はビール1本/日,30年間.入院時,皮膚症状はなく,軽度の肝機能障害を認めた.腹腔鏡検査では軽度の白色紋理と小陥凹を認め,多数の円形~地図状の暗紫青色病変がみられた.超音波腹腔鏡にて同病変は高エコーに描出された.紫外線照射により,生検標本の暗紫青色部に,淡い赤色蛍光がみられた.生検組織像はchronic persistent hepatitisであり,暗紫青色部には脂肪変性を認めた.ポルフィリン体の分析では,尿中ウロポルフィリン,及び7-カルボキシルポルフィリンの増加を認め,皮膚症状を欠く晩発性皮膚ポルフィリン症と診断された.本症例の確定診断には,腹腔鏡検査,及び超音波腹腔鏡画像誘導下の狙撃生検法が極めて有効であった.
著者
近藤 崇史 福井 勉
出版者
JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION
雑誌
日本理学療法学術大会
巻号頁・発行日
vol.2012, pp.48100264-48100264, 2013

【はじめに、目的】我々は,昨年の第47 回日本理学療法学術大会において健常者の歩行踵離地(以下:HL)のタイミングが遅れるほど,歩行時の立脚中期から立脚後期にかけての足関節底屈モーメントの活動が高まり,股関節屈曲モーメントの活動は低くなるといった足関節と股関節が相互に代償している可能性について報告した.その際,足部内の力学負担に関しては足部を1 つの剛体として捉えたため,その詳細は明らかにできなかった.アキレス腱炎,足底筋膜炎に代表される足部に関するスポーツ障害ではアキレス腱炎では足関節底屈モーメント,足底筋膜炎では中足趾節関節(以下:MP関節)屈曲モーメントが高まり,繰り返しのメカニカルストレスが障害に結びつくと予想される.従来の光学式手法による運動解析では,足部を1 つのセグメントとして捉えるもの,または複数のセグメントからなる足部モデルにおいても関節角度のみを算出しているものが多く,足部内の力学作用に関する検討は少ない.そこで今回は,剛体リンクモデルではなく,矢状面内での足関節およびMP関節の関節モーメントを算出し,HLのタイミングとの関係性を検討することを本研究の目的とする.【方法】対象は健常成人21 名(男性:17 名,女性:4 名,年齢:28.9 ± 2.5 歳)とした.測定には3 次元動作解析装置(VICON Motion system社)と床反力計(AMTI社)を用いた.標点はVicon Plug-In-Gait full body modelに準じて反射マーカー35点を全身に添付した.動作課題は自由歩行を7 回行った.得られた下肢の力学データは左右分けることなく採用し,解析に用いた.計測にて歩行速度,歩幅および矢状面上の足関節・MP関節の関節モーメントを算出するため,足関節中心,第2 中足骨頭背側マーカー,床反力作用点の位置座標,床反力データを得た.矢状面内での足関節およびMP関節の関節モーメントは,宮崎ら(1994)の先行研究の方法を参考に算出した.解析項目として1 歩行周期中の算出した足関節底屈モーメントおよびMP関節屈曲モーメントの最大値とHLのタイミング(歩行周期中の百分率;%)の関係を分析した.統計分析は統計ソフトSPSS 18J(SPSS Inc.)を使用した.統計手法には偏相関分析を用い(制御変数;歩行速度,歩幅),有意水準は1%未満とした.【倫理的配慮、説明と同意】文京学院大学大学院保健医療科学研究科倫理委員会の承認を得たうえで,対象者には測定前に本研究の趣旨を書面及び口頭で説明し,参加への同意を書面にて得た.【結果】全対象の自由歩行から立脚期の力学データを抽出した左下肢68 肢,右下肢79 肢であった.HLのタイミングが遅れるほど立脚中期から後期にかけての足関節底屈モーメントは大きく(r=0.54,p<0.01),MP関節屈曲モーメントも大きかった(r=0.36,p<0.01).【考察】健常者の歩行動作では,HLのタイミングが遅れるほど足関節底屈筋,足趾屈曲筋(特にMP関節屈曲作用の筋群)による力学的負担がともに大きくなることが確認された.このような力学的負担はアキレス腱炎,足底筋膜炎につながるメカニカルストレスとなり得ることが示唆された.Wearing(2004)らによるfluoroscopyを用いた運動解析によれば足底筋膜炎の症例では歩行立脚後期の第1 中足趾節関節伸展角度が低下していたとされる.よって,本研究の結果とWearingらの先行研究を踏まえて考えるならば,MP関節伸展制限および踵離地のタイミングが遅れることによるMP関節屈曲モーメント増加といった力学的負担が足底筋膜炎へとつながる可能性が推察された.上記の理由から臨床場面でのアキレス腱炎,足底筋膜炎の症例においての評価・介入の指標として歩行時のHLのタイミングを考慮にいれた解釈を行うことの重要性が示唆された.【理学療法学研究としての意義】本研究の結果より歩行観察時にHLのタイミングを指標とすることにより,立脚中期から後期にかけての足関節底屈モーメントおよびMP関節屈曲モーメントによる力学的負担(メカニカルストレス)を解釈できることが明らかとなり,アキレス腱炎,足底筋膜炎の症例に対しての理学療法評価および介入の効果判定などの臨床推論に活用できることが本研究の意義であると考える.

1 0 0 0 OA 史料通信叢誌

著者
[近藤瓶城] [編]
出版者
[史料通信協会]
巻号頁・発行日
vol.拾壹, 1893
著者
近藤 伸介
出版者
佛教大学大学院
雑誌
佛教大学大学院紀要. 文学研究科篇 (ISSN:18833985)
巻号頁・発行日
vol.45, pp.35-48, 2017-03-01

唯識において他者という存在は、アーラヤ識を基盤とする識=表象として自己と同程度の実在性を持つ。唯識における自己と他者は、共に識として存在し、同じく識である環境世界=器世間を共有し、互いに影響を与え合いつつ共存している。よって唯識とは、自分の心しか存在しないという独我論ではなく、自己も他者も器世間も他ならぬ識としてのみ存在するという唯心論である。本稿は、『阿毘達磨大毘婆沙論』及び『大乗阿毘達磨集論』における「共業」から始め、『摂大乗論』における「共相の種子」、『唯識二十論』に見られる有情どうしの交流と辿りながら、唯識における「他者」について考察し、有部の「共業」が唯識の「共相の種子」へと移行したこと、また有部において心の外にあった器世間が唯識において心の中へ取り込まれたこと、さらに有情どうしの交流が物質的身体による交流から、識と識との交流へと変化したことを明らかにする。共業共相器世間唯心論独我論