著者
酒井 貴庸 設楽 雅代 脇田 貴文 金澤 潤一郎 坂野 雄二 園山 繁樹
出版者
NPO法人 日本自閉症スペクトラム支援協会 日本自閉症スペクトラム学会
雑誌
自閉症スペクトラム研究 (ISSN:13475932)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.19-28, 2014-11-30 (Released:2019-04-25)
参考文献数
26

発達障害児者への適切な関わりには周囲の理解が必要とされており、教育現場においても国内外を問わず、発達障害の理解が重要視されている。そして、特別支援教育の推進や近年の発達障害への認知の広がりに伴い、発達障害についての講演や研修会が全国各地で開催されている。また、発達障害をもつ生徒に関わる教師に対し、障害特性に関する知識の促進や対処方法についての知識や技術を促進することを目的とした介入研究が報告されているが、研修によって得られた知識を標準化された尺度で測定している研究は、極めて少ない。そこで、発達障害の障害特性に関する知識の程度(知識度)に着目し、自閉性スペクトラム障害(Autistic Spectrum Disorder:ASD)の障害特性知識尺度(LS-ASD)の開発を試みた。なお、本研究では、高等教育機関における発達障害関連の相談の中で相談件数が最も多く、気分障害や不安障害との合併といった二次障害のリスクが特に高いASD に焦点をあてた。LSASD は、能力測定の分野においてさまざまな成果を上げている項目反応理論(IRT)に基づいて開発された。学生、医療福祉従事者、教師の825 名の回答データについて分析し、最終的に44 項目において内容的・基準関連妥当性、信頼性が確認された。IRT に基づいて開発された尺度であるため、LS-ASD は十分な信頼性を維持しつつ、回答者の知識度に合わせた項目を抜粋しての使用やComputer Adaptive Test としての使用可能性をもつ尺度となった。
著者
田澤 祐太 酒井 久治 大木 伸一郎 井元 俊之
出版者
日本水産工学会
雑誌
日本水産工学会誌 (ISSN:09167617)
巻号頁・発行日
vol.51, no.3, pp.201-205, 2015

船外機は,プロペラを含む動力伝達部とディーゼル機関またはガソリン機関の原動機部を組み合わせた可担式の小型舟艇用推進装置である。これを無動力船のトランザムに取り付けるだけで,動力化を可能にするものであり,沿岸漁業における重要な小型漁船用推進装置である。海面漁業における船外機付漁船数は25400隻であり,漁船総数の38%を占めている。また,近年では環境問題への対応策として,同装置の原動機は4ストローク機関が主流になっている。一方,船外機の冷却は海水による直接冷却方式である。独立した熱交換器がなく,シリンダブロック内にある狭隘な冷却通路を海水が通過することにより冷却する方式である。帰港後には冷却水通路の清水洗浄が容易でないため,冷却水通路内に残る海水が蒸発して塩が析出し,またスライムなども蓄積しやすくなる。その結果,冷却水通路が閉塞され,冷却海水の流量不足によるオーバーヒートを起こしやすくなる。これは,船外機の寿命を大幅に縮めて,廃棄される原因になっている。これらの防止対策は,フラッシングキットや水洗キットと呼ばれるものが市販され,冷却水通路に取り付けたプラグから,また船外機の冷却海水取り入れ口から,清水を供給し,清水によるフラッシングを行なうものである。冷却水通路内に塩の析出を防止することに重きをおいたものであるが,閉塞気味の冷却水通路を直接的に復旧するものではない。このため,冷却水通路を簡単に洗浄し,析出物および堆積物を積極的に除去できる装置の開発が望まれる。一方,著者らは,プレート式熱交換器を対象として,同熱交換器を通過する冷却海水に,胡桃の粒子や,ホタテガイの貝殻の粉末(以降,貝殻粉末という)と微小径の空気を混入させて,汚れを除去する洗浄システムを構築し,洗浄効果を報告した。これらのシステムでは,熱交換器の開放清掃やブラシによる清掃を伴わず,海水および清水を冷却伝熱面に沿って通過させるだけで,洗浄を可能にした。以上の背景と現在までの研究成果を踏まえて,本研究は船外機の狭隘な冷却水通路に析出した塩や堆積したスライムを除去するため,清水に貝殻粉末および圧縮空気を混入させて循環させる洗浄装置を試作した。そこで,堆積物を付着させたアクリル管を用いて,貝殻粉末の混合率などの最適条件を洗浄効果である付着物の除去率から求めた模擬実験,実機の洗浄実験を実施したので報告する。
著者
酒井 志郎 佐野 裕
出版者
横浜国立大学
雑誌
横浜国立大学教育紀要 (ISSN:05135656)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.130-157, 1977-11-30

This Report aims to study about the Swimming Curriculum in the training Cource for primary School teacher in Japan. Collected Rate by mailed questinnaire are as 80.4% (37/46) of National universities and 56.25% (9/16) of private colleges. According to our studies approximately 70.2% of National universities Swimming curriculum is as a necessary Subject, 24.3% as an elective subject, and have no Swimming curriculum 5.5%. About contents of swimming curriculum many universities Lecture on 「swimming Medicine」 (92.3%), 「Method of swimmig coach」 (34.6%), 「Swimming Administration」 (42.3%) and 「Science of Swimming」 (34.6%), and to practice such as crawl stroke. Back stroke. Breast stroke, side stroke and so on. But Butterfly stroke is not one of a main program.

1 0 0 0 OA 農業蟻(上)

著者
酒井,温理
出版者
東京昆蟲學會
雑誌
昆蟲
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, 1926-06-15
著者
酒井 温理
出版者
東京昆蟲學會
雑誌
昆蟲
巻号頁・発行日
vol.1, no.2, pp.121-124, 1926
著者
酒井,温理
出版者
東京昆蟲學會
雑誌
昆蟲
巻号頁・発行日
vol.1, no.2, 1926-11-25

1 0 0 0 農業蟻(上)

著者
酒井 温理
出版者
東京昆蟲學會
雑誌
昆蟲
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.55-57, 1926
著者
宮田 淳 酒井 雄希 河内山 隆紀
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

妄想すなわち誤った信念の形成には「結論への飛躍バイアス」と呼ばれる認知的バイアスが関わり、これは健常者にみられる「保守性バイアス」の裏返しと推定されるが、その神経基盤はよく分かっていない。本研究では、妄想の形成機序およびその神経基盤を、認知的バイアス課題および構造的・機能的な脳領域間結合解析を用いて解明することを目指した。結果、健常者における脳白質の統合性(構造的結合性)と保守性バイアスが正の相関を示した。また統合失調症において、脳の機能的結合性と結論への飛躍バイアスとが負の相関を示した。これらの結果により、妄想に関わる認知的バイアスの神経基盤が明らかとなった。
著者
酒井 雅史
出版者
大阪大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2019-04-01

本研究は、西日本諸方言の敬語運用の地理的バリエーションを明らかにしようとするものである。これまでの方言敬語に関する研究では、敬語形式の地理的分布と特徴的な運用が個別に指摘されてきているという問題があった。本研究では、この問題に対して、各地に赴いて収集した会話データを分析することで、敬語形式の体系とその運用の双方に関する記述を行い、敬語運用ということばの運用に関する分布を明らかにする。さらに、どのように方言が形成されるのかという課題に取り組む方言形成論の分野では昨今議論が活発になってきているが、敬語運用の地理的分布を明らかにすることによって当該分野に新たなモデルを提示する。
著者
喜多 一 北村 由美 日置 尋久 酒井 博之
巻号頁・発行日
pp.1-246, 2019-04-01

Version 2019/04/01
著者
猪俣 朋恵 宇野 彰 酒井 厚 春原 則子
出版者
日本音声言語医学会
雑誌
音声言語医学 (ISSN:00302813)
巻号頁・発行日
vol.57, no.2, pp.208-216, 2016 (Released:2016-05-20)
参考文献数
30
被引用文献数
8 12

年長児の読み書き習得に関わる認知能力と家庭内の読み書きに関連した環境要因を検討した.年長児243名に対し,ひらがな1から3文字の音読と書取,音韻認識課題(単語逆唱,非語復唱),RAN課題,図形の模写と記憶課題,語彙課題を実施した.保護者には,家庭内で子どもが読書活動に従事する頻度,および家庭内で子どもに文字の読み書きを教える頻度について聴取した.重回帰分析の結果,RAN,単語逆唱,非語復唱の成績は音読成績を有意に予測したものの,環境要因に関する尺度は,音読成績に有意な貢献を示さなかった.書取については,RAN,単語逆唱,非語復唱,図形模写の成績,および家庭での書き指導頻度が有意な予測変数であった.年長児におけるひらがなの読み書き習得には,これまでに報告されている認知能力の貢献度が高い一方,書字の習得においては,家庭での文字指導頻度も関与している可能性が示唆された.
著者
酒井 真理 藤本 尚弘 石井 克典 浅野 智之 村田 勲 中村 浩之 李 千萬 金田 安史 粟津 邦男
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会 年会・大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.2009, pp.676, 2009

ホウ素中性子捕獲療法(BNCT)とは腫瘍に取り込ませたホウ素に対して中性子を照射し、そこから放出されるα線やLi線によって腫瘍細胞のみを死滅させることのできる治療法である。現在BNCTは原子炉で行われており、これを加速器中性子源によって行えるようにする必要がある。本研究ではそのための細胞レベルでの基礎検討を行った。
著者
梶浦 大吾 酒井 啓太 原 哲也
出版者
京都産業大学
雑誌
京都産業大学論集. 自然科学系列 (ISSN:13483323)
巻号頁・発行日
vol.34, pp.230-247, 2005-03

スカラー場の非最小結合はBrans-Dicke(B-D)理論[1]として知られており,アインシュタインの一般相対性理論の拡張の一つとして,その理論的意味が論じられている.ここでは,スカラー場に加えてベクトル場も非最小結合をしている場合,どのような効果が期待できるかを調べた.簡潔なモデルの下でのベクトル場を導入し,ラグランジアン密度から計量,ベクトル,スカラーを変分して0にして各々方程式を導いた.ベクトル場を導入しても,等価原理は成立しており,粒子の測地線の式は変更されない事が分かった.また弱い近似でベクトル場の効果を調べたが,スカラー場とほぼ同じ形で効果が期待される.
著者
酒井 保蔵
出版者
宇都宮大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2014-04-01

磁気分離による放射性セシウム汚染汚泥の除染技術を検討した。原発事故による放射性セシウムは最終的に土壌中の常磁性バーミュキュライトに保持され、雨水により下水中に流入し、汚泥に捕捉される。最大磁束密度1Tのマグネットバーを用いた磁気カラムに汚染汚泥を通すことで、カラムに保持される少量の放射性セシウム濃縮汚泥と大部分の除染汚泥に分離できた。実汚泥では0.37Bq/Lから5.4Bq/Lまで濃縮され1/15まで減容することができた。