著者
後藤 仁志 林 稔 安藤 怜 酒井 哲郎
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
水工学論文集 (ISSN:09167374)
巻号頁・発行日
vol.47, pp.547-552, 2003-02-10 (Released:2010-06-04)
参考文献数
11
被引用文献数
1 5

The Lagrangian model of solid-liquid two phase flow is proposed by combining the Moving Particle Semi-implicit (=MPS) method with the Distinct Element Method (=DEM). The governing equations of two fluid model is discretized by the MPS method, with the model of interparticle collision in solid phase based on the DEM. The relationships of present model with the previous Lagrangian model of a motion of single sediment particle and the non-Newtonian fluid model are discussed. The performance of the present model is investigated by simulating the dropping lump of mud into still water. By comparing the solutions of three models, such as the present model; the two fluid model by the MPS method without the DEM; and the MPS method with the passively moving solids module, the effect of cohesion of mud is reproduced well by the present model.
著者
茂渡 悠介 酒井 幹夫 水谷 慎 青木 拓也 斉藤 拓巳
出版者
日本混相流学会
雑誌
混相流 (ISSN:09142843)
巻号頁・発行日
vol.24, no.5, pp.681-688, 2011-03-15 (Released:2011-06-15)
参考文献数
11
被引用文献数
3 3

Numerical approaches of the solid-liquid flows were not established so far. This is because the modeling of free surface and solid phase was difficult, furthermore the calculation cost might become excessive. In the present study, a new method is developed to simulate the solid-liquid flows involving the free surface. In this method, the solid-liquid flows were computed by combining the Discrete Element Method (DEM) and the Moving Particle Semi-implicit (MPS) method. This is called the DEM-MPS method. In the present study, the validation of the DEM-MPS method was performed in a solid-liquid flow involving free surface in a rotating tank. The angle of repose and solid distribution were compared between the simulations and experiments. The simulation results were in good agreement with those obtained by the experiment.
著者
戒田 拓洋 最上 雄一 泉 聡志 酒井 信介
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集A編 (ISSN:18848338)
巻号頁・発行日
vol.77, no.777, pp.731-735, 2011 (Released:2011-05-25)
参考文献数
5

In order to rationalize the safety margin of pressurized components subject to local metal loss, we applied a probabilistic reliability method. The modeling of the local metal loss is based on API 579-1/ASME FFS-1 and we investigated the safety margin for the pressure equipment subjected to local metal loss utilizing the actual corrosion rate data. Probabilities of failure of both shallow metal loss and deep metal loss were calculated. These results showed the relation between time until next inspection and probability of failure was cleared. We also analyzed the sensitivity of an assessment curve based on the reliability index for local metal loss. The reliability-based assessment curve was available regardless of COV of the shape of metal loss.
著者
渡邉 玲児 宮田 高道 稲積 泰宏 酒井 善則
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.93, no.9, pp.1645-1648, 2010-09-01

本研究では,Web画像データベースによる画質改善法とTV正則化法を用いた復元法を組み合わせ,画像のテクスチャ成分を復元しつつ,かつブロックノイズの発生を抑える手法を提案する.実験結果により,提案手法が画質改善に有効なことを示す.
著者
酒井 敏
出版者
東京家政学院大学
雑誌
東京家政学院大学紀要 (ISSN:02866277)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.85-94, 1976-10-31

"Woman" has always been an important main theme of literature in any age and in any nation of the world, because of the fact that women have been regarded more or less as a beautiful, graceful and lovable being throughout many centuries, and also because literature as an art has been pursuing beauty all the time. That is why "woman" was and is one of the most essential objects of expression for art whose foremost aim is to seek beautiful things and express them in an actual, yet imaginative form so as to provide us with some aesthetetic delight. Now the present writer intends to take up some women appearing in several works of the Middle English literature, and to make an inquiry into their characters and personality with special reference to the ideal images of women in the Middle Ages. Here in this small tentative paper we shall deal with, for example, Wealhtheow in Beowulf, Guenevere in Malory's Morte d' Arthur as main characters, and in addition to them, we shall also look into two maidens with the same name of Elaine found in the Arthurian legend. They are respectively typical women living in the days of King Arthur, and at the same time they represent different aspects of the ideal type of the woman in those days. That is, each one of them is described in such a way that she becomes a symbol of the ideal which has been longed for by most people in the Middle Ages.
著者
酒井 弘憲
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.50, no.2, pp.151-153, 2014

世の中,統計ブームである.2012年10月,トーマス・ダベンポートがハーバード・ビジネス・レビュー誌で「データサイエンティストは21世紀で最もセクシーな職業である(Data Scientist:The Sexiest Job of the 21st Century)」というセンセーショナルな記事を書いて以来,新聞やニュースを見てもビッグデータ,データサイエンティスト,統計(なかには,データねつ造,改ざんといった好ましくない報道もあるが)といった言葉を目にし,耳にしない日はないと言えるだろう.書店を覗いても,ビジネス誌で「統計」の特集が幾つも組まれているし,それまで一部の専門家だけのものであった「統計」の本がベストセラーになったりしている.ややブームが行き過ぎの感もあるが,データを扱う業務に携わっている立場からすると,脚光が当たるのは有難いことには違いない.こうやって見てみると,我々の身の回りには「統計」「データ」に関する情報が満ち溢れている.しかし,多くの人がそれらの言葉や情報を正しく理解できているとは言い難い.ビッグデータは無限の可能性を持った宝の山であるかのようにもてはやされ,データサイエンティストはハリー・ポッターのように玉石混交の巨大データから,いとも簡単にダイヤモンドのように有用な情報を掘り出すことができるかのような漠然とした幻想が世の中に充満している.もちろん,マスコミの情報操作も(意図するか否かは別として)多分にあるし,不親切な公的統計の提供方法などにも問題があることは確かである.なお,府・行政の名誉のため一言申し添えるならば,安倍内閣の日本再興計画(2013年6月14日公表)の1項目であるIT戦略で,一般国民が公的統計データをより使いやすくするための取り組み(どんな情報がどこにあるかというインデックス作りと検索窓口の一本化)を始めており,2014年度からはそれが実現化しはじめるはずである.常に物事を悲観的に見る必要はないが,楽観的に見すぎることも危険なことである.正しい統計リテラシーを身に付け,マスメディアに流れるデータや情報を冷静に客観的に見つめ分析することは,現代に生きる我々には必要不可欠な常識といってもよいのかもしれない.このたび縁あって,ファルマシア誌から「6 回の予定で,気楽に読める統計に関する話題提供を」ということで依頼を受けた.本誌を目にされる大方の読者は統計にはあまり馴染みがなく,数式アレルギーの方も少なくないと拝察する.著者自身も正直なところ,好きか嫌いかと問われれば,数式は苦手な方である.そのため,タイトルも「数式なしの統計のお話」とし,データを見る目を養うヒントや,統計にかかわりを持った人物のお話などを中心に紹介することにした.本誌の専門記事に目を通したあとで気分転換の気軽な気持ちで読んでいただき,多少でも統計に興味を抱いていただければ望外の喜びである.
著者
倉田 敬子 松林 麻実子 酒井 由紀子 上田 修一 三根 慎二 國本 千裕 林 和弘 石田 栄美 宮田 洋輔 前田 知子 森岡 倫子 横井 慶子 加藤 信哉
出版者
慶應義塾大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

学術研究において,デジタルを基盤とするオープンと共有がどのように進んできているかを明らかにすることが本研究の目的である。研究成果のオープンアクセス化は全分野で半分を超え,電子ジャーナルではデジタルで読みやすい新しい論文形式が進んだ。研究データ共有の体制が整備されている先進事例も見られたが,多くの研究者のデータへの意識は非常に複雑で多様であり,研究実践と深く関わらざる得ないデータ共有は,成果のオープン化以上に実現に困難が多く,多様な視点から検討する必要がある。
著者
鈴木 和次郎 中野 陽介 酒井 暁子
出版者
一般社団法人 日本生態学会
雑誌
日本生態学会誌 (ISSN:00215007)
巻号頁・発行日
vol.66, no.1, pp.135-146, 2016 (Released:2016-06-01)
参考文献数
13
被引用文献数
2

要旨: 福島県の西端に位置する只見町は、日本有数の豪雪地帯で一年のうち半年は雪の中にある。約74,000 ha の広大な面積の90%以上を山林原野が占め、人口はわずか4,600 人程である。第二次世界大戦後の只見川電源開発による巨大な田子倉ダムと水力発電所を持つが、特筆される産業はなく、過疎・高齢化が地域社会の衰退に拍車をかけている。そうした中で、只見町は平成の広域合併を選択せず、独自の町づくりに着手した。その指針として町民参加によって「第六次只見町振興計画」が策定され、活動のスローガンとして「自然首都・只見」宣言が採択された。それは、これまで地域振興の大きな障害と考えられてきた豪雪とブナ林に代表される自然環境を、受け入れてさらに価値を見出し、それらに育まれてきた伝統的な生活・文化・産業を守ることによって地域の発展を目指すとの内容である。只見町は、これを具体化する包括的な手段として、ユネスコMAB 計画における生物圏保存地域(Biosphere Reserve, 国内呼称:ユネスコエコパーク)を目指すことを戦略的に選択した。ユネスコエコパークでは、原生的な自然環境と生物多様性を保護しつつ、それらから得られる資源を持続可能な形で利活用し、もって地域の社会経済的な発展を目指す。只見町では、歴史的に見ると、焼畑を中心に、狩猟、採取、漁労、林業などの複合的な生業によって地域社会が成り立ってきた。こうした自然に依存した生活形態は、現在でもなお色濃くこの地域社会を特徴付けている。只見ユネスコエコパークでは、こうした伝統的な生活や地場産業を大切にし、地域の発展を模索する。また、こうした取り組みを、過疎と高齢化に直面する全国各地の山間地の自治体に発信することで、ユネスコが期待する世界モデルとしての機能を担ってゆきたい。
著者
福光 正幸 長谷川 真吾 岩崎 淳也 酒井 正夫 高橋 大樹
雑誌
研究報告マルチメディア通信と分散処理(DPS) (ISSN:21888906)
巻号頁・発行日
vol.2016-DPS-166, no.6, pp.1-8, 2016-02-25

商用オンラインストレージサービスに保存されたユーザデータは,ターゲット広告配信や犯罪捜査の目的でサービス事業者側で解析されたり,第三者からの攻撃により改変/漏洩される恐れがある.その対策として,ユーザ側でデータを暗号化し,さらに,秘密分散法により分割して,複数のオンラインストレージに分散保存して守る技術が提案されている.しかし,強力な攻撃者から標的にされた場合,この対策だけでは十分ではない.攻撃者は,標的ユーザの通信を傍受することで分散保存先の特定が可能であり,さらに,その全ての攻撃に成功した場合は,保存データを消失させたり,暗号データを奪うことも可能である.また,奪われた暗号データが,オフラインのブルートフォース攻撃により解読される恐れもある.そこで,本稿では,秘密分散法に匿名通信技術を援用した P2P 型ストレージ技術を提案する.提案法では,P2P ノードが相互に匿名通信を用いてデータを送受信して保存し合うことにより,攻撃者の通信傍受による分散保存先の特定が不可能になり,分散保存先への攻撃を困難にできる.ところで,提案法のようにデータを不特定な P2P ノード群に分散保存して秘匿する場合,一般的には,その分散保存先の情報を復元用メタ情報としてユーザ端末などに残す必要がある.しかし,そのメタ情報は格好の標的であり,攻撃者によるユーザ端末の盗難やハッキングを受ける恐れがある.そこで,本稿では,ブロックチェーンの技術を援用することで,メタ情報も P2P ストレージ上に秘匿し,ユーザ端末でのメタ情報の保存を不要にし,復元時にはユーザ名とパスワードのみを用いて,P2P ストレージ上の保存データに安全にアクセスできる仕組みも提案する.
著者
倉田 敬子 上田 修一 松林 麻実子 三根 慎二 酒井 由紀子 加藤 信哉 森岡 倫子 林 和弘 國本 千裕 横井 慶子
出版者
慶應義塾大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

イーリサーチと呼ばれる研究プロセスの特徴,および学術コミュニケーションのデジタル化とオープン化の現状を明らかにすることが本研究の目的である。研究計画ごとにインタビュー,質問紙調査,ウェブの検索・データ収集などの多様な方法により調査を行った。主要な成果は,日本人研究者のデータを巡る実践と意識のモデルの構築,日本の学術雑誌のデジタル化の現状の把握,生物医学分野のデジタル化現況,一般人の医療情報等専門情報のニーズと探索の実態の把握である。
著者
末宗 洋 田中 直樹 酒井 浄
出版者
The Pharmaceutical Society of Japan
雑誌
Chemical and Pharmaceutical Bulletin (ISSN:00092363)
巻号頁・発行日
vol.38, no.11, pp.3155-3157, 1990-11-25 (Released:2008-03-31)
参考文献数
6
被引用文献数
6 6

Diastereoselective acetalization of methyl pyruvate and methyl phenylformate with (R)-1, 3-butanediol afforded predominantly (2R, 4R)-2-methoxycarbonyl-2, 4-dimethyl (or 4-methyl-2-phenyl)-1, 3-dioxanes (1a, 4a) under thermodynamically controlled conditions. The (2S, 4R)-isomer (1b) was obtained as the major product under kinetically controlled conditions.
著者
酒井 浄 中村 紀雄
出版者
The Society of Synthetic Organic Chemistry, Japan
雑誌
有機合成化学協会誌 (ISSN:00379980)
巻号頁・発行日
vol.36, no.2, pp.93-106, 1978-02-01 (Released:2009-11-13)
参考文献数
91
被引用文献数
2 2

Advances in Prostaglandin (PG) fields after the discovery of PGG2 and PGH2 are reviewed. Biological activities of PGG2, H2, I2 and TXA2 are briefly explained, and the synthetic studies on these new PGs reviewed. Improvements in the synthesis of primary PGs are also summarized.
著者
酒井 浄 末宗 洋
出版者
The Society of Synthetic Organic Chemistry, Japan
雑誌
有機合成化学協会誌 (ISSN:00379980)
巻号頁・発行日
vol.46, no.4, pp.334-343, 1988-04-01 (Released:2009-11-13)
参考文献数
48
被引用文献数
1 1

Starting with (+) - and (-) -limonenes as chiral synthons, syntheses of biologically active compounds such as prostaglandins, (+) -brefeldin A and nepetalactones have been studied. The key-step of these conversions is based on the stereoselective cyclization of 3, 4-disubstituted 4-pentenals into cis-3, 4-disubstituted cyclopentanones using the Rh (I) -complex.Ring cleavage and reconstruction of five and six membered rings under acetalization conditions are also discussed.