著者
Kim Chae-Su 金 采洙
出版者
筑波大学比較・理論文学会
雑誌
文学研究論集 (ISSN:09158944)
巻号頁・発行日
no.17, pp.17-39, 2000-03

1. 西欧人の宇宙体験と文化意識 去る20世紀は資本主義、社会主義、共産主義といった政治的経済的思想によって支配されていた時代だというならば、これからの21世紀は文化に関する思想にとらわれる時代として診断される。 ...
著者
金子,晃
出版者
土質工学会
雑誌
土と基礎
巻号頁・発行日
vol.24, no.10, 1976-10-25
著者
坂本 杏子 佐藤 智照 小竹 直子 〓 瑩 チュウ ロザリン 金 英周 小野 創 酒井 弘
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. TL, 思考と言語 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.184, pp.23-28, 2008-08-01
参考文献数
6
被引用文献数
1

本研究では,成人日本語母語話者が新奇動詞を学習する際に,助詞を手がかりにした意味推論を行うかどうかを検討する実験を行った.その結果,日本語母語話者は助詞の違いに応じて使役事象から異なる局面を切り出して動詞と対応づけることが明らかにされた.さらに動詞の意味推論には,名詞句とガ格助詞を手がかりとした項構造の決定と,項構造に基づく事象の切り出しという二つの段階が関与していることが示唆された.
著者
金子 成延 児玉 偉丈 神山 紀子 渡辺 寛人 早瀬 文孝
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.60, no.8, pp.439-442, 2013-08-15 (Released:2013-08-31)
参考文献数
17
被引用文献数
4 9

押麦加工した大麦に加水後加熱して生じる揮発性化合物を連続水蒸気蒸留法で抽出してGC,GC-MSで分析し,炊飯した大麦の香気成分についてアルデヒド11種,アルコール11種,ケトン9種,カルボン酸1種,フラン化合物2種を同定した.AEDA法により最大のFDファクターを示したアルデヒド4種(hexanal,(E,E) -2,4- nonadienal,(E) -2-nonenal,(E,E) -2,4-decadinenal) が炊飯大麦の香気の特徴に関与していることが明らかになった.
著者
松波 寿典 児玉 徹 佐野 広伸 金 和裕
出版者
日本作物學會
雑誌
日本作物學會紀事 (ISSN:00111848)
巻号頁・発行日
vol.85, no.3, pp.231-240, 2016
被引用文献数
2

米の食味は,品種,環境,栽培技術が相互に作用しながら,水稲の生育および収量形成過程に影響した後,適正な収穫および乾燥・調製が行われ,決定される.そのなかでも,極良食味米は,品種が遺伝的に備えている米の食味官能特性や理化学的特性などの食味ポテンシャルが生産者の栽培管理技術により最大限発揮された生産物であると考えられる.本総説では,美味しい米を作るための栽培技術要素に関するこれまでの知見を整理するとともに,さらなる美味しい米作りに向けた栽培学的アプローチの方向性について検討した.美味しい米を作るためには,健全な根を発達させるための土をつくり,活着が良好となる健苗の育成や高温登熟を緩和できる適期に適切な栽植密度で移植を行い,低タンパクな玄米を生産する低次位・低節位分げつを確保した後,深水管理や中干しにより速やかに過剰な分げつを抑制する.また,幼穂形成期の栄養診断に基づく穂肥施用で籾数を適正に制御し,出穂期以降は良好な登熟に向けて高温対策と根の機能維持のための水管理(掛け流し,間断灌漑)を行い,適期収穫した後は,低めの温度設定で素早く乾燥調製することが重要であるとまとめられた.そして,さらなる美味しい米作りに向けた今後の栽培学的アプローチとしては,良食味米産地の中でも極上の米を生産する地域や篤農家圃場の地理的,気候風土的な条件と食味ポテンシャルを発揮させる個々の技術要素が水稲の生育や収量形成過程,食味関連特性に及ぼす影響を解析することが重要である.
著者
金子 奈美
出版者
日本イスパニヤ学会
雑誌
HISPANICA / HISPÁNICA (ISSN:09107789)
巻号頁・発行日
vol.2015, no.59, pp.61-83, 2015

スペイン・バスク地方の作家ベルナルド・アチャガが2003年にバスク語で発表し、2004年に彼自身によるスペイン語訳が刊行された長篇小説『アコーディオン弾きの息子』は、その複雑な構造を大きな特徴とする。本稿では、作中に二人の作者及び語り手が存在すること、すなわち小説全体が主人公ダビの回想録を彼の友人ヨシェバが書き直した本と設定されている点に着目して、作品の複雑な構造を捉え直すとともに、ヨシェバの書き直しがダビの自伝的語りに対しどのような機能を担っているかを考察する。とくに分析の対象とするのは、 ダビが回想録を執筆することで向き合おうとしたいくつかのトラウマ的出来事が、作中のどのセクションで、ダビとヨシェバのどちらによって、どのように 語られるかという点である。分析の結果、ダビの過去のトラウマをめぐる語りが作品構造の一つの軸を成していること、そしてそれぞれのトラウマ的経験の異なる語られ方とそこにおけるヨシェバの介入の効果が明らかになる。
著者
津金 麻実子
出版者
中央大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2016-07-27

昨年度までに、リポソーム内でmiRNAを等温増幅し、検出することに成功した。これはプライマー、DNAポリメラーゼ、制限酵素を用いて標的microRNAを55℃の等温で増幅し、蛍光プローブ(SYBR GreenⅠ)で検出する方法である。本年度は等温増幅反応試薬内封リポソームとエキソソームと融合させ、リポソーム内でエキソソーム由来microRNAの検出を試みた。オクタデシルローダミンで膜染色したエキソソームと核酸等温増幅反応の反応液を内封したリポソームを混合後、電気刺激により膜融合させて55℃で2時間反応させた。しかし、リポソーム内でSYBR GreenⅠの蛍光は観察されなかった。電気融合はエレクトロポレーション用のキュベットを用いたが融合効率が低いことや、エキソソーム内のmiRNA濃度が低いことが理由として考えられる。最近、カバーガラスとアルミテープで作製した電気融合チャンバーを用いると融合効率が高く、さらに顕微鏡観察下で融合を実施できることがわかった。そこで、融合効率を上げるためのマイクロチャンバーデバイスの開発を行った。
著者
金子 健彦 ティモシー マーフィー Takehiko KANEKO MURPHEY Timothy
出版者
和洋女子大学
雑誌
和洋女子大学紀要 = The journal of Wayo Women's University (ISSN:18846351)
巻号頁・発行日
no.62, pp.163-166, 2021-03-31

2019年12月、中国湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルス感染症(coronavirus disease 2019;COVID-19)は、パンデミックを引き起こし、大学教育の運営にも大きな影響を及ぼした。今回、我々は新規に遠隔双方向の英語講義を開始するにあたり、Zoom会議システムを用いて、その立上げを支援する経験を得たのでその詳細を報告する。講義の開始前には、インターネットの接続状況や、端末機器の保有状況を調査した。また、講義の実際においては、Zoom会議システムが有するブレイクアウト機能、チャット機能、画面共有機能が有用であった。本システムの利用により、講義者、履修者のいずれのITリテラシーも向上した。今回利用したテレビ会議システムによる、遠隔双方向講義は、講義運営上大きな問題を生じなかったが、今後もその教育的効果の検証を継続することが重要と考える。
著者
大金 光
出版者
社団法人 繊維学会
雑誌
繊維工業学会誌
巻号頁・発行日
vol.9, no.7, pp.328-335, 1943

羊毛纎維の含有水分率の調整を行つた後,鹽化スルフュリルによる防縮處理を行ひ,種々なる試驗を行つた結果,物理的並びに化學的試驗の何れもが高水分含有率の際に特異な性質を表はすことを見出した。
著者
中俣 修 古川 順光 細田 昌孝 金子 誠喜
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.31 Suppl. No.2 (第39回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.A0149, 2004 (Released:2004-04-23)

【目的】2関節筋であるハムストリングスは、股・膝関節角度の組み合わせにより下肢運動を制約する。この筋の柔軟性と動作との関係については立位体前屈動作に関する報告が多く、歩行との関係は明らかではない。歩行時の遊脚相後期は股関節屈曲・膝関節伸展運動の組み合わせの運動が生じるため、柔軟性低下は下肢運動を制約すると考えられる。そこで、本研究ではハムストリングスの柔軟性と歩容との関係について、歩幅および骨盤に対する遊脚側下肢の運動角との関係の検討を目的とした。【方法】本研究の実施にあたり本学研究倫理審査委員会の承認を受けた。対象は本研究に対して同意を得た健常男性15名(平均年齢21.5歳、平均身長171.3cm、平均体重63.4kg)であった。ハムストリングスの柔軟性は、背臥位膝関節伸展位での他動的股関節屈曲角度(SLR角)を指標とし、ゴニオメーターにて5°単位で測定した。被験者の体表上の骨指標部に反射マーカーを貼付後、トレッドミルAR-200(ミナト医科学)上を1)60 m/分、2)80 m/分、3)100 m/分、4)120m/分にて2分間歩行した。歩行開始1分目から30秒間を三次元動作解析装置VICON370(Oxford Metrics社製)にて計測し、10歩行周期分のデータを分析に用いた。分析には、右下肢のSLR角、右歩幅(身長により正規化した左右外果間の最大距離の矢状面への投影距離)、骨盤に対する股・膝関節の関節角度により決定される下肢全体の運動角度の指標として右歩幅算出時点での右下肢の下肢屈曲角(上前腸骨棘と第2仙椎棘突起を結ぶ線分と大転子と外果を結ぶ線分のなす角度の矢状面への投影角の歩行時と立位姿勢との差分)を用いた。SLR角度と各歩行速度における歩幅および下肢屈曲角度との相関の分析にはピアソンの相関係数を用い、危険率5%未満を有意とした。【結果】右SLR角度(平均値)は70.3°であった。右歩幅(平均値)は、1)30.5% 、2)35.1% 、3)39.6%、4)42.4% 、下肢屈曲角(平均値)は、1)18.1°、2)20.4°、3)23.3°、4)24.9°と歩行速度の増加に伴い増加した。SLR角と歩幅および下肢屈曲角には全ての歩行速度において有意な相関を認めなかった。【考察】今回の結果から、歩幅および下肢屈曲角はハムストリングスの柔軟性に関連せず、歩行速度に応じて一定範囲の変化で調整されるものと考える。今回、股・膝関節の影響の総和として下肢屈曲角度を指標としたため、各関節運動への影響について、さらに詳細な検討が必要である。【まとめ】ハムストリングスの柔軟性と歩行時の歩幅、遊脚相後期の骨盤に対する下肢全体の運動角には関連を認めなかった。
著者
山崎 浩之 金田 一広 永野 賢次
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
地震工学論文集
巻号頁・発行日
vol.29, pp.237-244, 2007

海溝型地震の特徴は地震動の継続時間が長いことが挙げられる. 本研究はケーソン式岸壁の振動台実験を行い, 裏埋め土 (ゆるい地盤と密な地盤) の液状化およびケーソンの変位に着目して継続時間の影響について検討した. 規則波 (正弦波) を用いて載荷回数を変えて継続時間の影響を調べ, さらに従来のものよりも長い不規則波 (シナリオ波) についても検討した. ゆるい地盤は比較的小さな入力加速度では継続時間の影響が見られ, 裏埋め土が液状化した後しばらく高い間隙水圧を保つ. 密な地盤はゆるい地盤に比べて継続時間の影響は少なく, 裏埋め土は液状化した後すぐに間隙水圧の消散が見られる. シナリオ波については密度によってケーソンの変位が異なり, シナリオ波を規則波で換算する場合は密度も考慮する必要があることを示した.
著者
秋月 千典 山口 和人 荒井 智康 金井 欣秀 大橋 ゆかり
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.44 Suppl. No.2 (第52回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.1698, 2017 (Released:2017-04-24)

【はじめに,目的】理学療法の臨床場面では介入前と介入後に関節可動域を測定し,その変化量により介入の効果判定を行うことが日常的に行われている。しかし,関節可動域測定に含まれる測定誤差についての検討が乏しいことから,万能ゴニオメーターを用いた関節可動域測定が介入前後で生じる関節可動域の変化をどの程度捉えることができているのかは明らかにされていない。また,年齢,性別,body mass indexなど関節可動域に影響を与える因子は検討されているものの,関節可動域測定の測定誤差に影響を与える因子の検討は少なく,特に測定に対する習熟度は測定誤差に影響を与える重要な因子であると考えられるにもかかわらず,これまでに検討されていない。そこで,本研究では,万能ゴニオメーターを用いた関節可動域測定に含まれる測定誤差の種類とその程度をBland-Altman methodにより定量的に明らかにするとともに,その測定誤差に習熟度が与える影響を明らかにすることを目的とした。【方法】本研究では,関節可動域測定を習得した大学生45名(2年次から4年次まで各15名)と臨床経験3年目までの理学療法士21名(1年目7名,2年目8名,3年目6名)を測定者とした。測定者には,右膝関節に電気角度計が貼付されている被測定者の右膝関節屈曲の関節可動域を万能ゴニオメーターにより測定することを求めた。被測定者はこれまでに右膝関節に整形外科的疾患の既往がない健常若年男性1名とし,研究を通して同一の人物とした。本研究では,電気角度計による測定値を基準値,その基準値と万能ゴニオメーターによる測定値の乖離を誤差とし,誤差の種類とその程度をBland-Altman methodにより検討した。その際,関節可動域測定法に関する講義あるいは実習を受講してからの年数を習熟度として操作的に定義し,習熟度が測定誤差に与える影響を検討した。【結果】絶対測定誤差は習熟度が上がるにつれて減少し,習熟度の有意な主効果が認められた(p<0.001)。また,Bland-Altman methodによる検討の結果,万能ゴニオメーターによる測定値には系統誤差は含まれていなかった。さらに,測定値に含まれる偶然誤差の程度は習熟度が上がるにつれて減少し,手技を習得した直後の学生が14.7°,臨床経験3年目の理学療法士が4.1°であった。【結論】万能ゴニオメーターによる関節可動域の測定には偶然誤差のみが含まれており,偶然誤差の程度は習熟度に影響を受けることが明らかとなった。偶然誤差は複数回の測定値を平均することで減少させることが可能であるため,習熟度が低いうちは複数回の測定を行うことが測定誤差を小さくするために有効であることが示唆された。また,習熟度は間接的に練習量を反映するため,関節可動域測定の正確さを向上させるためには練習量を増やすことが有効であると考えられる。今後は,より効果的に習熟度を上げるための練習方法の開発について検討する必要がある。