著者
達 晃一 篠原 直秀 金 勲 鍵 直樹 坂口 淳 飯田 明由 山内 康 安原 幸生 坪倉 誠 内藤 航
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.52, no.5, pp.1013-1020, 2021 (Released:2021-08-16)
参考文献数
10

本研究では、① ウイルスの感染対策を講じる上で必要な現象(換気や飛沫・飛沫核の挙動や表面汚染など)について、実測・実験室実験・シミュレーションを組み合わせて明らかにすること、② 場ごとの経路別リスク評価を行い、場ごとに対策によるリスク低減効果を推定すること、③ 飛沫核に対する対策技術の開発を行うことを目的とする.今回の報告では、①路線バスの換気実態調査結果および③エアロゾルフィルタ(本研究では粒子捕集のフィルタをエアロゾルフィルタと呼ぶこととする)の効果について報告する.

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著者
金井秀道 編
出版者
教報社
巻号頁・発行日
vol.下巻, 1895
著者
池知 良昭 井上 桂子 小野 健一 金山 祐里
出版者
一般社団法人 日本作業療法士協会
雑誌
作業療法 (ISSN:02894920)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.87-98, 2021-02-15 (Released:2021-02-15)
参考文献数
16

要旨:終末期がん患者に関わる作業療法士は,自らの役割が不明瞭であり自信がない.本研究の目的は,当該領域の作業療法士の役割を明確にし,実践自己評価尺度の内容的妥当性を検討することである.文献検索と専門家会議にて項目を抽出し,当該領域の作業療法士にアンケートを実施した.その後,天井効果・フロア効果,最頻値,度数分布,非該当数を検討した.結果,グリーフケアの設問にフロア効果を認め,復職・セクシャリティは非該当が多かった.予後未告知の患者と,死に関して話さないとの意見があった.最終的に77項目が採用され,本尺度の内容的妥当性が確保されたが,今後さらに,項目相関係数やCronbach α係数等の内容的妥当性の検討が必要である.
著者
岩井 大 島野 卓史 馬場 奨 金田 直子 岡崎 はるか 完山 理咲 小西 将矢 宇都宮 敏生 友田 幸一 福森 崇之
出版者
日本口腔・咽頭科学会
雑誌
口腔・咽頭科 (ISSN:09175105)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.157-163, 2012 (Released:2012-08-25)
参考文献数
17
被引用文献数
1

Forestier病は全身の靱帯・腱付着部の硬直・骨化を示す強直性脊椎骨増殖症 (diffuse idiopathic skeletal hyperosteosis) の1つである. 頸椎で生じたものでは喉頭や咽頭・食道を圧迫して咽喉頭違和感や呼吸障害・嚥下障害をきたす. 進行例には切除術が選択されるが, 十分な病変切除がされたにもかかわらず, 手術効果が即座に出ない例も認められ, 症状発生には, 病変の物理的な喉頭・食道圧迫だけでなく, 局所での浮腫や繊維化を含めた炎症の機序が考えられている.我々は今回, 本疾患の5例に対し手術的治療を行った. 病変部の正確な切除と上・下喉頭神経などの温存を図ったが, 症例1・2では不十分な手術成績であった. そこで, 手術に際し骨病変切除で生じる椎骨と骨膜間の死腔を減少させるため骨膜を寄せて縫合する処置を追加し良好な成績を得た. こうしたことから, Forestier病の手術に際し, 椎前部の死腔縮小処置が局所の炎症を低下させ, 術後の症状回復を早めるのではないかと考える.
著者
平川 和貴 岡崎 茂俊 村上 浩雄 金山 尚裕
出版者
特定非営利活動法人 日本レーザー医学会
雑誌
日本レーザー医学会誌 (ISSN:02886200)
巻号頁・発行日
vol.41, no.4, pp.349-355, 2021-01-15 (Released:2021-01-15)
参考文献数
28
被引用文献数
1

光線力学的療法は,低侵襲ながん治療法として優れているが,光増感剤の改良により,がん選択性と治療効果をさらに向上できる可能性がある.従来のポルフィリン光増感剤は,一重項酸素生成による生体分子の酸化損傷を作用機序としているが,低酸素条件でも活性を維持できる電子移動機構に着目し,ポルフィリンのリン錯体による生体分子の光損傷を評価した研究例を紹介する.ポルフィリンのリン錯体は,DNA,タンパク質(酵素を含む),葉酸,ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドを可視光照射下,電子移動を介して酸化損傷した.さらに,ポルフィリンのリン錯体の中には,培養細胞レベルでがん選択性を示す誘導体が確認された.また,担癌マウスによる実験で高い腫瘍選択性を示す分子も明らかになった.
著者
中井 正二 勝沼 俊雄 近藤 隆二 金本 秀之 赤沢 晃 小田島 安平 小幡 俊彦 飯倉 洋治
出版者
一般社団法人 国立医療学会
雑誌
医療 (ISSN:00211699)
巻号頁・発行日
vol.43, no.4, pp.468-472, 1989-04-20 (Released:2011-12-02)
参考文献数
14

気管支喘息発作に対して, 手軽な酸素供給装置(O2パツク®)を使用し, その効果をみた. 中等症の気管支喘息児8名に行い, ピークフロー値は有意な上昇を示し, 呼吸困難, 喘鳴など, 臨床症状も改善の傾向を認めた. 副作用は特に認めず, 総合臨床効果は, 著効3名, 有効3名, 不変2名であつた.また, 気管支拡張剤吸入療法で酸素を併用したときの効果を検討した. 1秒量(FEV1), V50, 努力肺活量(FVC)において, 予測値に対する%表示にて表わした変化を, 酸素を併用した群としない群とで検討した. 全体に, 酸素併用の方がよく改善される傾向にあり, 吸入前と吸入後の%FEV1値の差による改善度では, 酸素吸入併用の方が有意に改善していた. 酸素投与による副作用はみられなかつた.今後, 家庭内での気管支喘息発作時の酸素療法は, より広く行われてよい方法と考えられた.
著者
金 幸夫 鳥巣 岳彦 中村 雅彦 黒木 健次 多治見 新造
出版者
West-Japanese Society of Orthopedics & Traumatology
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.39, no.1, pp.32-36, 1990-10-25 (Released:2010-02-25)
参考文献数
12

We reported a case of a 58-year-old man who sustained dislocation of the knee with patella tendon rapture.Primary operative treatment was carried out. The treated knee was placed in a cast for seven days, then early quadriceps exercise was started. One year after surgery, the knee was stable and painless with flexion movement from 0 to 120 degrees.
著者
金子 正徳 Masanori Kaneko
出版者
国立民族学博物館
雑誌
国立民族学博物館研究報告 (ISSN:0385180X)
巻号頁・発行日
vol.32, no.3, pp.505-524, 2008

インドネシア共和国の民族混在状況に対応する形で,同国ランプン州を故地とするプビアン人社会のアダットにおける通婚範囲の規定は,この40 年ほどの間に漸次的に変化してきた。その変化は,プビアン人社会における民族集団の差異についての認識を反映している。本小論は,一般レベルの対応の柔軟さを提示することで,成員の「出身民族集団」別の構成が複雑化する現代インドネシアの民族集団分析に,別の視点を提供しようとする試みである。
著者
金杉 高雄 猪池 雅憲
出版者
学校法人 天満学園 太成学院大学
雑誌
太成学院大学紀要 (ISSN:13490966)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.53-57, 2013

本学の海外研修のあり方について, 参加者数の動向, アンケート調査, 教育観光学の視点そして事前・事後学習から引率・指導を担当した教員の海外研修に対する見解をまとめている。海外研修委員会(旧全学海外研修分科会)が発足して以来, 海外研修へ参加する学生の数は伸びている。そのような現実の中で, 参加した学生の大部分は自分自身の中に今まで気づくことができなかったもう1人の自分を発見している。これは大学生という感受性豊かな人生の1コマにおいてこそ収穫することができる財産と化している。新しい自分を発見するきっかけとなったのは海外という異国の地であるからこそ洗練される協調性と連帯感がかなり育まれたためであろうと考えられる。海外研修は学生諸君の自己啓発に重要な役割を果たしている。
著者
金 鳳燮
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.87, no.9, pp.629-634, 1992

中国に味噌があるか。今回全国味噌技術会の招きで, 来日した著者と話しあったところ, 日本の味噌に相当するものとして醤, 鼓が古くからあったことがわかり, それぞれが豊富なバラエティーを持っている。それに, 味噌とは定義上は異なるが, 豆腐乳という豆腐発酵食品も加えて解説していただいた。
著者
大久保 雄 金岡 恒治 半谷 美夏 椎名 逸雄 辰村 正紀 泉 重樹 宮川 俊平
出版者
公益社団法人日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.2007, pp.C1461, 2008

【目的】これまで単純X線画像による腰椎の運動学的研究は行われてきたが,連続的に腰椎挙動を評価した研究は少ない.本研究の目的は,X線シネ撮影装置により立位体幹前後屈時の矢状面腰椎挙動を撮影し,各椎間の可動域及び挙動開始の位相差を比較することである.<BR>【方法】側面X線画像にて腰椎に明らかなすべりのない健常男性9名(平均年齢23.2歳,平均身長171.0cm,平均体重65.2kg)を対象とした.立位にて骨盤を固定した状態の下,体幹前後屈を行わせた腰椎挙動をX線シネ撮影装置にて撮影した.前屈及び後屈動作は腰椎の撮影が行える範囲までとし, 撮影速度は15frames/secとした.得られたX線シネ画像をデジタイズ処理によって各椎間(L1/2,L2/3,L3/4,L4/5)及び腰椎全体(L1/5)の矢状面角度を計側し,前屈及び後屈動作においてL1/5可動域に対する各椎間可動域の百分率を椎間別に比較した.さらに,各椎間の動作が開始した時点を求め,各椎間挙動の位相差を検討した.統計処理は一元配置分散分析を用い,有意水準を5%とした.<BR>【結果】全対象者のL1/5可動域は前屈35±10゜(Mean±SD),後屈10±8゜であった.前屈動作における各椎間可動域の百分率はL1/2:23±8%,L2/3:30±9%,L3/4:28±5%,L4/5:19±11%であり,L2/3の可動域がL4/5に比べ大きい傾向を示した(p=0.06).一方,後屈動作ではL1/2:27±31%,L2/3:39±46%,L3/4:20±23%,L4/5:17±59%と,被験者毎にばらつきが大きく一定の傾向を示さなかった.各椎間挙動の開始時点の比較では,前屈動作においてL4/5の挙動が他の椎間(L1/2,L2/3,L3/4)に比べ有意に遅かったが,後屈動作では椎間別に有意な位相差を認めなかった.<BR>【考察】本研究の結果より,前屈動作ではL2/3の可動域が大きく,L4/5の挙動が他の上位椎間に比べて遅れることが示された.腰椎の前屈可動域はL4/5において最大と言われているが,Miyasakaらは腰椎全体の前屈可動域が40゜未満の場合,L2/3が最大可動域を示すことを報告しており,本研究でも同様の傾向を認めた.また,椎間挙動の位相差に関して,Kanayamaらは腰椎の前屈動作においてL3/4,L4/5,L5/S1の順に挙動が開始することを報告しており,本研究においても類似の結果が得られた.<BR>【まとめ】立位体幹前後屈時の矢状面腰椎挙動を連続的に計側した結果,可動域が中程度の前屈動作においてL2/3の可動域が大きく,L4/5の挙動が上位椎間に比べ遅れることが示唆された.一方,後屈動作では可動域,位相差ともに椎間別で特異的な傾向を認めなかった.
著者
道端 齊 植木 龍也 宇山 太郎 金森 寛 広津 孝弘 大井 健太
出版者
広島大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1999

海水中にはバナジウムやコバルト等わが国ではほとんど産出しない希少金属(レアメタル)が溶解している。これまでに化学的に合成された吸着剤を用いて、これらのレアメタルを海水から捕集する試みは数多くなされてきた。しかし、海水には多くの金属イオンが溶解しているため、目的のレアメタルだけを選択的に分取するのは必ずしも容易ではない。研究代表者のグループはホヤが海水のバナジウム濃度の1,000万倍(10^7)ものバナジウムを高選択的に濃縮することに着目し、その濃縮機構の解明で得られた成果をレアメタルの分取に展開することを計画した。本研究では、ホヤのバナジウム濃縮細胞(バナドサイト)の細胞質から抽出した濃縮のカギを握る12.5kDa、15kDaと16kDaの3種類のバナジウム結合タンパク質(Vanabin)の解析を進めた。その結果、それらをコードするcDNAの全長のクローニングとその解析によってVanabinは{C}-{x(2-4)}-{C}という特徴的なモチーフの繰り返し配列を持ち、金属イオンと結合し易いシステインを約20%も含むタンパク質であること、NMRによって主にαヘリックスから成る新規のタンパク質であること、Vanabin 1モルに約20原子のバナジウムが結合し、その結合定数は10^7Mであることを見出した。さらに本年度の研究により、12.5kDaのVanabinは約10原子の四価バナジウムと結合することが判明した他、15kDaのVanabinは鉄イオンや銅イオンとは選択的に結合しないこと、銅イオンは競争的にバナジウムの結合を阻害することが判明した。一方、この研究期間内では特異的金属結合部位の特定には至らなかったが、現在理化学研究所と共同でVanabinの立体構造の解明を進めつつあり、その結果によっては早晩特異なホヤのバナジウム濃縮機構の解明と応用が期待される。
著者
金子 豊
出版者
JAPAN TECHNICAL ASSOCIATION OF THE PULP AND PAPER INDUSTRY
雑誌
紙パ技協誌 (ISSN:0022815X)
巻号頁・発行日
vol.55, no.12, pp.1717-1721,016, 2001

日本製紙岩国工場は, 1937年にパルプの生産から始まり, 平成9年のオンマシンコーターである9マシンの完成により, 現在, 上質紙, 上質コート紙を主体に65万トン/年の生産があり, この内コート紙は70%を占めている。<BR>工場にはコート紙製造設備として, 4, 5コーター, 9マシンの他に感熱原紙, 感圧紙抄造の3マシン, 1,2キャストコーターがある。<BR>上質コート紙を抄造する先の3台のコーターでは, その操業性改善の為岩国工場独自で取り組んできた設備が設置, 稼動している。<BR>(1) 操業中も使用可能な, パッキングロール自動サンディング装置<BR>(2) カラー排水処理専用のサイクルヒット設備<BR>(3) オフマシンコーターのスプライステープ検出装置等, コーター及び工場の操業安定に貢献している。
著者
布施 淳一 金森 久幸 坂本 征則 矢原 正治
出版者
日本生薬学会
雑誌
生薬学雑誌 (ISSN:13403443)
巻号頁・発行日
vol.48, no.4, pp.p307-311, 1994-12
被引用文献数
2

Five flavonol glycosides, quercitrin (I), isoquercitrin (II), afzerin (III), hyperin (IV) and rutin (V) were isolated from the terrestrial part of Houttuynia cordata collected during the flowering season. The quantitative analysis of the five flavonol glycosides in Houttuynia cordata by high-performance liquid chromatography (HPLC) revealed the following results. (1) All the leaves, spikes and stems contained these five flavonol glycosides, and the content was the highest in leaves. (2) The main flavonol glycosides in spikes were I and IV. (3) The flavonol glycoside contents in leaves before and during the flowering season were about the same.
著者
山崎 浩之 金田 一広 永野 賢次
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
地震工学論文集 (ISSN:1884846X)
巻号頁・発行日
vol.29, pp.237-244, 2007 (Released:2010-11-22)
参考文献数
5

海溝型地震の特徴は地震動の継続時間が長いことが挙げられる. 本研究はケーソン式岸壁の振動台実験を行い, 裏埋め土 (ゆるい地盤と密な地盤) の液状化およびケーソンの変位に着目して継続時間の影響について検討した. 規則波 (正弦波) を用いて載荷回数を変えて継続時間の影響を調べ, さらに従来のものよりも長い不規則波 (シナリオ波) についても検討した. ゆるい地盤は比較的小さな入力加速度では継続時間の影響が見られ, 裏埋め土が液状化した後しばらく高い間隙水圧を保つ. 密な地盤はゆるい地盤に比べて継続時間の影響は少なく, 裏埋め土は液状化した後すぐに間隙水圧の消散が見られる. シナリオ波については密度によってケーソンの変位が異なり, シナリオ波を規則波で換算する場合は密度も考慮する必要があることを示した.