著者
山田 真人 鈴木 譽久 山口 光隆 新井 健生
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会誌 (ISSN:09120289)
巻号頁・発行日
vol.74, no.1, pp.102-106, 2008-01-05 (Released:2010-07-21)
参考文献数
10

Laser beam scanning technology has been used in various machinery such as laser beam printers, laser processing machines. Recently, the usage such as distance sensors for automobiles, area sensors for robots has expanded further. According to it, the miniaturization of beam scanning equipment, advanced features, and low-pricing have also come to be called for strongly. We suggest a method of two-dimensional beam scanning by driving a lens with an electromagnetic actuator. We use suspension wires to hold the scan lens. As a result, two-dimensional beam scanning is possible by simple structure. This paper describes the structure of the scanner module system and characteristics of the prototype model.
著者
牧野 浩志 鈴木 一史 鹿野島 秀行 山田 康右 堀口 良太
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学) (ISSN:21856540)
巻号頁・発行日
vol.71, no.5, pp.I_1001-I_1009, 2015 (Released:2015-12-21)
参考文献数
7
被引用文献数
1 2

都市間高速道路のサグ部での渋滞発生要因については,上り勾配に伴う速度低下や車線利用の不均衡等が知られており,ITSを活用してそれらの是正を図る情報提供等の対策が実施されている.一方,渋滞発生前の高密度な交通流における車線変更行動と渋滞発生との因果関係に関しては,十分な知見が得られていない.本研究では,車線変更行動と減速波の発生・伝播の関係について,路側ビデオ映像に基づく時空間車両軌跡データ等を用いて分析を行った.また,サグ渋滞対策への一つのアプローチとして,車線変更行動を抑制する方策の合理性に関して示唆を得るため,臨界流下で車線変更を繰り返して先を急ぐアグレッシブドライバが,そうした行動によって短縮し得る所要時間について,ミクロ交通シミュレーションを用いて試行的に評価した.
著者
大島 稔 赤本 伸太郎 柿木 啓太郎 萩池 昌信 岡野 圭一 鈴木 康之
出版者
日本腹部救急医学会
雑誌
日本腹部救急医学会雑誌 (ISSN:13402242)
巻号頁・発行日
vol.31, no.3, pp.589-592, 2011-03-31 (Released:2011-05-10)
参考文献数
16

症例は30代,男性。刺身を食べた2日後より突然の腹痛を自覚し近医を受診し,加療目的で翌日当院に紹介,入院となった。来院時,激しい腹痛と反跳痛を認めたが筋性防御は認めず,単純撮影でイレウス像を呈していた。CTで腹水の貯留および小腸に限局した壁肥厚と炎症所見を認め,その部位より口側の小腸の拡張を認めた。内ヘルニアなどによる小腸の絞扼性イレウスの他に,画像所見より小腸アニサキス症を疑い,緊急手術を施行した。開腹所見で中等量の腹水を認め,回盲部から100cm口側の小腸壁に点状の発赤と浮腫,肥厚を認めた。同部をイレウスの原因と判断し,小腸部分切除術を施行した。切除腸管の粘膜内に刺入した線虫を認め,小腸アニサキス症と診断した。小腸アニサキス症はまれな疾患であり,一般的に術前診断は困難である。しかし,腸閉塞の鑑別疾患として絞扼性イレウスなどが考えられる場合は時期を逸することなく手術を検討することが重要である。
著者
鈴木 光男 岡田 章
出版者
社会・経済システム学会
雑誌
社会・経済システム (ISSN:09135472)
巻号頁・発行日
no.3, pp.32-36, 1985-11-01

Information plays an important role in social and economic situations where decision makers with different interests are interdependent. From a game theoretic point of view, we investigate the problems of information such as how information affects the behavior of each decision maker, whether information is profiable for decision makers or not, and what the value of information is. The paper consists of the following sections : (1) Introduction, (2) The form of a game and its solution concept, (3) The information structures and the equilibrium points, (4) The value of information, (5) Concluding remarks. In Section 2, we present the extensive form of a game and define the concept of a (Nash) equilibrium point. In Section 3, developing the well-known Kuhn's theorem, we show that in the class of games with perfect recall a game is determinate, i.e., has at least one equilibrium point in pure strategies if and only if it has perfect information. In Section 4, the basic result on the value of information is stated, which says that private information is always profitable for a player in zero-sum two-person games. We also provide an example of a non-zero-sum two-person game in which the value of private information is negative.
著者
鈴木 儀一 片山 晴賢
出版者
駒澤大学
雑誌
駒沢短期大学研究紀要 (ISSN:02866676)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.1-62, 1986-03
著者
木村 知世 鈴木 春佳 今井 悠瑚 海老名 理紗子 玉利 舞花 中澤 聡美 横森 千佳 田中 あゆみ
出版者
和洋女子大学
雑誌
和洋女子大学紀要 = The journal of Wayo Women's University (ISSN:18846351)
巻号頁・発行日
vol.61, pp.175-184, 2020-03-31

服飾造形学科では産学官連携の一環として、2019年7 月15日に和洋九段女子中学校高等学校講堂で開催されたコンサート「瞳みのるOne Dayひとりタイガース」の衣装製作を行った。この取り組みは、1967年に発売されたザ・タイガース3枚目のシングル「モナリザの微笑」の衣装を完全に再現し、現在に蘇らせるというものである。当時実際に着用された衣装は現存不明なため、写真などの資料から素材やパターンを推測し製作を行った。これらの活動を通して、専門分野の知識や技術の活用と連携、スケジュール管理や人材育成の経験を積むことができ、大きな教育効果を期待できることが確認できた。 本稿ではザ・タイガースのメンバー瞳みのる氏を中心としたOne Day special bandメンバーのフィッティングの様子を含め、素材の検討、パターン作成、トワル組み、本縫い、ベルトの製作、仕上げ完成までの様子を報告する。
著者
田中 勤 馬場 一成 小原 智香子 鈴木 覚 山崎 大樹 朝烏 邦昭 関内 久美子 中野 清子 黒川 千恵 島嵜 紀子 佐藤 裕子
出版者
The Japanese Society for Dialysis Therapy
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.33, no.7, pp.1101-1107, 2000-07-28 (Released:2010-03-16)
参考文献数
9

透析患者では日常生活上の制限等のストレスから心因反応としての精神症状や身体的愁訴を呈する患者が少なくない. 様々な症状を呈する患者に対しては包括的治療の観点から生活指導のほかに薬物治療も有効なアプローチとなる. 【目的】透析患者の不安や抑うつ等の精神症状やその他の不定愁訴に対する新規セロトニン作動性抗不安薬Tandospirone (TAN) の有効性および安全性を検討する. 【対象・方法】当院に通院する透析患者29例に心理テストの一つSTAIを施行し, 神経症, 抑うつ状態の領域にあった5例に対しTAN 30mg/日を投与した. 投与4週目にSTAIを指標として有効性について検討し, 安全性については, 透析開始時のダイアライザー通過前後および透析終了時のTAN血清中濃度を測定することで, 蓄積性とダイアライザー除去率を検討した. 【結果】 (有効性) STAIの得点から投与5例中3例に改善が認められた. 特にイライラ感等の自覚症状の改善が認められ, 透析療法の受容が向上した. (安全性) 副作用は全例において認められなかった. 血清中濃度は投与4週目においても健常者の血清中濃度と殆ど変わらず蓄積性は少ないと考えられた. ダイアライザーによる除去は投与開始時の除去率16.9%, 透析4時間による最終的な除去率80.4%であった. 【結語】TANは抗不安・抗うつ作用を併せ持つ新しいタイプの抗不安薬であり, 透析患者の精神症状や不定愁訴を改善する. 従来のBZ系抗不安薬と異なり筋弛緩作用がないことから透析後ふらつきを呈しやすい症例に用いやすく, 特に依存性のない点は長期フォローが必要な透析患者のストレスマネージメントに有用と考えられる.
著者
岩澤 劍 古川 美里 斎藤 友子 鈴木 愛美 小林 昌子 林 秀和
出版者
一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
雑誌
医学検査 (ISSN:09158669)
巻号頁・発行日
vol.66, no.6, pp.731-737, 2017-11-25 (Released:2017-11-30)
参考文献数
8

頸部膿瘍にてヘマトイジン結晶を認めた1症例を経験した。症例は10歳男児,左耳下腺部腫脹を訴え当院耳鼻咽喉科を受診した。画像検査所見より膿瘍形成を認め,エコー下穿刺を行った。採取した検体をグラム染色及びチールネルゼン染色を施した結果,赤血球,白血球,細菌とともに色調が黄褐色から赤褐色で大部分が菱形,一部は針状の結晶を認めた。結晶の形態的特徴からヘマトイジン結晶を疑った。ベルリン青染色とスタインのヨード法がともに陰性であり95%アルコール,10%酢酸,10%塩酸に不溶,10%水酸化ナトリウムに溶解したため,ヘマトイジン結晶と同定した。ヘマトイジン結晶は閉塞的な環境で出血することで形成され,髄液や尿などで観察されることが知られている。特に,髄液では穿刺時の血液混入と陳旧性の頭蓋内出血を鑑別診断する指標となる。結晶の出現は出血時期の推定に有用な情報となり得るため,積極的に臨床側へ報告することが重要である。
著者
小倉 正樹 川瀬 哲明 鈴木 陽一 高坂 知節
出版者
Japan Audiological Society
雑誌
AUDIOLOGY JAPAN (ISSN:03038106)
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.122-126, 2001-04-27 (Released:2010-04-30)
参考文献数
14

複合音では実際には入力信号に含まれない, 低い周波数のピッチが感じられることが知られており, このような場所情報が得られない音の知覚には特に時間情報が大きな役割を果たしていると考えられている。 ピッチの認知過程において重要な周波数の場所情報と時間情報は中枢において統合されると考えられているが, 場所情報を持たないレジデューピッチと純音の知覚との関わり合いに関しては不明な点が多い。我々は, レジデューピッチと純音の知覚との関わり合いを調べるために, missing fundamnental現象を生ずるfiltered trainをマスカーとして, ランダム化最尤適応法を用いてトーンバーストの検知閾変化を求めた。 filtered click trainによるマスキングパターンは純音やバンドノイズのそれより急峻狭小で, 音圧の上昇により幅広な裾野が広がった。 filtered click trainの高域通過遮断周波数の上昇により, マスキング効果が減少した。