著者
高橋 方子 菅谷 しづ子 鈴木 康宏 石津 みゑ子 布施 淳子 高橋 和子
出版者
一般社団法人 日本看護研究学会
雑誌
日本看護研究学会雑誌 (ISSN:21883599)
巻号頁・発行日
vol.40, no.5, pp.5_771-5_782, 2017-12-20 (Released:2017-12-27)
参考文献数
31

目的:本研究はわが国の事情に即したバリューズヒストリーの開発を目的とした。バリューズヒストリーは終末期医療の意思決定の根拠となる価値観を示す価値観歴である。方法:訪問看護師に対する面接調査および米国のバリューズヒストリーから作成した項目について,デルファイ法による質問紙調査を実施した。対象は訪問看護認定看護師397人・在宅看護専門看護師21人の合計418人とした。結果:「健康上の問題と向き合う姿勢」「健康上の問題に対する医師からの説明内容」「余命についてどう思っているかとその理由」「自分の意思決定の特徴」「自分のコミュニケーションの特徴」など35項目が日本版バリューズヒストリーとして選択された。考察;日本版バリューズヒストリーは,病名や病気の見通しなどについて本人に事実を伝えるとは限らないわが国の状況や,周囲の人の状況や調和を優先するといった日本人の意思決定の特徴が反映されていると推察された。
著者
高橋 志津 鈴木 勝治 市村 一雄
出版者
一般社団法人 園芸学会
雑誌
園芸学研究 (ISSN:13472658)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.87-92, 2016 (Released:2016-03-31)
参考文献数
20
被引用文献数
3

糖質とイソチアゾリン系抗菌剤を用いた後処理がダリア切り花の品質保持期間に及ぼす影響を調査した.ダリア‘黒蝶’切り花の品質保持期間に及ぼす影響は,抗菌剤を含む2.5%と5%のグルコースの後処理が有効で,相対新鮮重は5%で最も増加した.そこで,糖質濃度が5%となるように,抗菌剤を含むグルコース,スクロース,フルクトースおよびスクロース + フルクトースを用いた後処理を行ったところ,どの処理も品質保持期間をほぼ同様に延長し,相対新鮮重も増加した.その際,スクロース + フルクトースでは花弁の裏返る症状が少なかった.ダリア切り花8品種にこの処理を行ったところ,すべての品種において切り花の相対新鮮重が増加し,切り花の品質保持期間が延長された.
著者
黒島 学 市村 一雄 鈴木 亮子 生方 雅男
出版者
一般社団法人 園芸学会
雑誌
園芸学研究 (ISSN:13472658)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.197-202, 2017 (Released:2017-06-30)
参考文献数
13
被引用文献数
2

エラータム系デルフィニウム切り花において,STS処理後の切り花の銀含量と花持ちの関係,STS処理時における小花の開花後日数とSTS処理効果の関係および前処理におけるスクロース添加の影響について調査した.エラータム系‘オーロラブルーインプ’切り花に0.1,0.2および0.25 mMのSTS溶液を様々な時間で処理した結果,処理直後における小花の銀含量が3 μmol・100 g–1 FW以上で花持ち期間が最も延長された.小花にこの値以上の銀が蓄積された切り花の花持ち期間は,STS処理濃度および処理時間に影響されなかった.小花にSTS処理効果を最大にする銀含量が蓄積されたとしても,処理時に離層が形成されたステージに達していた小花においては,STS処理効果を期待できないことが明らかとなった.エラータム系‘ブルーバード’切り花を0.2 mMのSTSに0,2および4%スクロースを組み合わせた溶液で処理した.その結果,4%スクロースを組み合わせた処理ではSTS単独処理に比べて処理後に開花した小花におけるアントシアニン含量の増加が認められ,花色の発色向上効果がみられた.10°Cで48時間の乾式輸送シミュレーション後においても,花色の発色向上効果がみられた.
著者
河内 毅 栗山 幸久 鈴木 克幸
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
vol.83, no.855, pp.17-00334-17-00334, 2017 (Released:2017-11-25)
参考文献数
15
被引用文献数
1

In order to clarify the mechanism of the vehicle body hysteresis affecting “rigidity feeling”, one of the driver's sensory evaluation in the driving test, the influence of friction acting on spot welding flanges on hysteresis, which is drawn by displacement - load diagram under static or relatively slow deformation of double-hat-shaped parts assembled by spot welding, is experimentally evaluated. By measuring the difference between loss energy of a specimen with strong contact on welding flanges and that of another specimen without contact, friction loss (energy dissipation generated only by friction excluding inevitable loss energy for measurement possessed by testing system itself) is calculated. The friction loss rising with increasing load amplitude and load rate confirms that friction hysteresis occurs in the structure even under the elastic deformation. In this paper, the load rate dependence and the extrapolation point to the zero load rate are evaluated as the dynamic and static characteristics of friction loss, respectively. As a result, the dynamic characteristic obtains a result proportional to the load amplitude, and the static characteristic is proportional to the square of the load amplitude. Additionally, a model with the reaction force as the sum of linear elastic resistance due to bending and shear deformation, Coulomb friction proportional to amplitude of displacement and viscous friction is proposed. Using this model, the prediction of static and dynamic characteristic of the friction loss shows good agreement with results of the experiment. Finally, the friction-induced hysteresis led from the model is quantitatively discussed.
著者
西川 三喜男 鈴木 一市 森田 久代 川影 逸郎 藤井 喜一郎
出版者
一般社団法人 日本医療薬学会
雑誌
病院薬学 (ISSN:03899098)
巻号頁・発行日
vol.12, no.3, pp.257-260, 1986-06-20 (Released:2011-08-11)
参考文献数
7

Vitamin K2 (K2) syrup has begun to be administered to newborn for prophylaxis of intracranial hemorrhage due to vitamin K deficiency. The stability of K2 syrup (2mg/ml) and its diluted solution (0.2mg/ml) in a plastic bottle with or without an orange bag to exclude light was examined by micro high pressure liquid chromatography.When light was excluded by the orange bag, regardless of a color of bottle, the concentration of K2 and storage temperature, the residual rate of K2 in an ophthalmic bottle (10ml) was more than 90% after 1 month under a fluorescent light (500 lux) shed for 10-12 hours per day. But when light was not excluded by the orange bag, K2 decomposed to less than 40% and was somewhat more stable in a brown-colored bottle than in a colorless bottle, and in syrup than in its diluted solution. K2 in a dispensing bottle (30ml) without a light-resistant cover decomposed to 76-85% in only 9 hours under fluorescent light.Therefore, K2 syrup and its diluted solution should be administered in light-excluding containers. Photodegradation of K2 in the plastic bottle was inhibited when stored in an orange bag.
著者
中村 聡史 鈴木 正明 小松 孝徳
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.57, no.12, pp.2599-2609, 2016-12-15

綺麗な文字を書くということに日本人の多くは興味を持っていると考えられる.さて,綺麗な文字とはどのような文字だろうか?本研究では,人の手書き文字をフーリエ級数展開によって数式化し,その式の平均を計算することによって,平均的な文字を生成することを可能とした.また,その平均文字を利用した実験により,実際に書いた文字よりユーザの平均的な文字が高く評価されること,ユーザの平均文字より全体としての平均文字が高く評価されることを明らかにした.さらに,ほとんどの人が自身の文字を高く評価する傾向があることも明らかにした.Almost Japanese are interested in handwriting beautiful characters. Here, what is beautiful handwritten character? In this paper, we proposed a method to generate average handwritten characters by using Fourier series expansion. Then, an experimental test showed that user's average characters are more beautiful than user's handwritten characters. Another test showed that average characters of users are more beautiful than each user's average characters and that almost all users evaluate own average characters highly.
著者
鈴木 康司 飯島 和丸 坂本 幹太 佐見 学 山下 博
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.101, no.2, pp.94-103, 2006-02-15 (Released:2011-09-20)
参考文献数
36
被引用文献数
1 1

乳酸菌の中にビールを濁らせる菌と濁らせない菌が存在し, その形質がホップ耐性の有無と密接に関連することは以前から知られていたが, 筆者らは最新の遺伝子組替え手法を駆使してホップ耐性を司る遺伝子を特定した。これまで不明であったホップ耐性の機構解明のみならず, 現場的な微生物管理にも応用可能であり, 今後の展開が期待される研究である。
著者
柳浦 才三 鈴木 勉 田頭 栄治郎
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.70, no.5, pp.649-658, 1974 (Released:2007-03-29)
参考文献数
14
被引用文献数
22 19

薬物混入飼料を用いる方法で,substitution testおよび薬物依存ラットの体重の経時変化について検討した。薬物混入飼料を用いる方法で獲得したmorphine,codeineおよびmeprobamateの身体的依存ラツトに,それぞれcodeine,morphineおよびphenobarbital混入飼料を置き換えた結果,それぞれの休薬時に認められるような禁断症状としての体重減少は観察されなかった.すなわち,morphine,codeineおよびmeprobamateにcodeine,morphineおよびphenobarbitalが置き換わり,それぞれの身体的依存性を推持したものと思われる.したがって,薬物混入飼料を用いる方法でもsubstitution testが可能である.しかし,phenobarbital依存ラットにmeprobamate混入飼料を置き換えたが,禁断症状としての体重減少が認められた.これは,meprobamateの混入濃度が低濃度であったためと考えられる.薬物混入飼料を用いる方法で獲得した依存ラットの体重の経時変化を測定した結果午前7時前後が最高となり,午後7時前後が最低となる日内変動を示した.また,休薬することにより累進的な体重減少を示したが,その中にも,わずかながら日内変動が認められた.休薬後48時間にそれぞれの薬物混入飼料を再処置すると,薬物依存ラットの体重レベルに急激に近づいていった.このようなラット体重の経時変化を測定することは,禁断症状としての体重減少をより明確にする上でも,また被検薬物の身体的依存形成能の検定にも有用と考えられる.
著者
鈴木 盛明 福島 二朗 為国 孝敏 中川 三朗
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木史研究 (ISSN:09167293)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.445-452, 1998

明時期に西洋より導入された鉄道技術は、近世以来、その輸送手段を街道や河川舟運等に依存してきたわが国の運輸形態に大きな影響を与えた。明治政府が、国策として鉄道建設を推進したこともあり、鉄道は生産地と消費地、特に輸出物の産地と港を結ぶために、全国にそのネットワークを形成するようになった。そのため、従来からの舟運は、鉄道路線が並行して敷設されたこともあって、大きな影響を受け、その結果として衰退過程をたどることとなる。本研究では、巴波川舟運と両毛鉄道、および集散地としての栃木市を事例として、鉄道の開業に伴う舟運の衰退過程について実証的な分析を行い、考察を行った。
著者
鈴木 遼 長 幾朗
出版者
日本ソフトウェア科学会
雑誌
コンピュータ ソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.34, no.4, pp.4_17-4_38, 2017-10-25 (Released:2017-12-25)

Siv3Dは,音,画像,様々なヒューマン・インタフェース・デバイス(HID)を扱うアプリケーションを開発できるオープンソースのC++フレームワークであり,複雑なインタラクションを数行から数十行のコードで記述できる特徴を有する.既存のフレームワークよりもコーディングの労力を減らし,一方でコードの可読性を向上させるために,豊富な機能セットを提供するだけでなく,最新のC++言語規格の採用,C++標準コンテナライブラリの拡張,名前付き引数等を用いた実験的かつ進取的なC++ Application Programming Interface (API)設計がなされている.また,実行時の動作についても,非効率なコードやエラーを開発者にわかりやすく通知する仕組みが実装されている.本フレームワークは2013年から2016年までの期間において12,000ダウンロードされた実績があり,ユーザコミュニティによりドキュメント整備・サポートが継続して行われている.
著者
鈴木 覚
出版者
樹木医学会
雑誌
樹木医学研究 (ISSN:13440268)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.15-22, 2012-01-31
参考文献数
41
著者
備瀬 美香 伊藤 智子 鈴木 雅之
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
pp.S41054, (Released:2017-10-13)
参考文献数
12

本研究は,英語学習方略の中でも英文読解方略に着目し,中学校における方略指導の実態を明らかにすることを目的とした.中学英語教師85名と中学3年生303名を対象に調査を行った結果,中学校ではボトムアップ方略の指導が重視されている可能性が示唆された.また,教職歴の長い教師ほどトップダウン方略の指導を行う傾向にあることが示された.さらに,生徒の方略被指導経験と動機づけの関係について検討した結果,方略の種類に関係なく,方略を指導された経験の多い生徒ほど読解意欲や効力感が高く,長文が好きである傾向にあった.

1 0 0 0 OA 真宗綱要

著者
鈴木法琛 著
出版者
丙午出版社
巻号頁・発行日
1922

1 0 0 0 OA 雷琴記

著者
鈴木, 源竜
出版者
片山賢
巻号頁・発行日
1850
著者
鈴木 尉元
出版者
地学団体研究会
雑誌
地球科学 (ISSN:03666611)
巻号頁・発行日
vol.61, no.3, pp.217-221, 2007
参考文献数
48
被引用文献数
1