著者
室田 一貴 馬場 貴司 島田 昌彦 佐藤 信行
出版者
日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 : Nippon shokuhin kagaku kogaku kaishi = Journal of the Japanese Society for Food Science and Technology (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.57, no.4, pp.163-170, 2010-04-15
参考文献数
25
被引用文献数
3

骨粗鬆症予防に寄与しうる食品研究の一環として,メタアナリシスにより骨粗鬆症予防効果が示された,一日摂取目安量あたり400mgのカルシウムを配合したフィッシュソーセージの過剰摂取時の安全性を評価した.<BR>試験はオープン試験形式のヒト臨床試験で行い,20名の健常者が推奨の3倍量を,食事とは別に,4週間連続して摂取した場合の影響を検証した.評価は有害事象の確認,理学検査,臨床検査および栄養調査を行った.<BR>4週間の摂取期間,および摂取期間終了後に設定した2週間の後観察期間において臨床上問題となる変動は認められなかった.<BR>以上の結果から,本フィッシュソーセージを日々の食事とは別に日常的に摂取しても,常識的な範囲で摂取を行う限り安全性に問題はないと考えられた.
著者
馬場 一彦
出版者
日本DDS学会
雑誌
Drug Delivery System (ISSN:09135006)
巻号頁・発行日
vol.28, no.3, pp.180-188, 2013-07-25 (Released:2013-10-25)
参考文献数
9
被引用文献数
1 1

アブラキサン®点滴静注用はアルブミン結合型のパクリタキセルのナノ粒子製剤である。この新製剤は界面活性剤及びアルコールを含有しないため、前投薬を行うことなく、パクリタキセルを30分間で静脈内投与することを可能とした。アブラキサンの製剤的特徴及び主要な臨床試験成績を紹介する。
著者
松田 昇 馬場 俊行 古田 佑紀
出版者
法曹会
雑誌
法曹時報 (ISSN:00239453)
巻号頁・発行日
vol.33, no.2, pp.p377-398, 1981-02
著者
馬場 嘉信
出版者
Division of Chemical Information and Computer Sciences, The Chemical Society of Japan/Division of Structure -Activity Studies, The Pharmaceutical Society of Japan
雑誌
情報化学討論会・構造活性相関シンポジウム講演要旨集
巻号頁・発行日
pp.K20, 2001 (Released:2001-10-24)
参考文献数
14

Since human genome sequencing has been almost completed, human genome project will quickly move on to the post genome sequencing era towards the future personalized medicine. Capillary array electrophoresis with 96-384 capillaries plays a vital role in the genome sequencing era and the eight to nine order increase in DNA sequencing efficiency was achieved during last three decades. But in the post genome sequencing era, further development of analytical technology for DNA, mRNA, protein, and metabolites is highly required. Such drastic improvement in speed and cost for sequencing requires aggressive technological innovation fuelled by major investment. Improvements are needed to move current dideoxy sequencing to smaller volumes and more rapid sequencing times, based upon advances such as microchannel electrophoresis. More revolutionary methods, such as mass spectrometry (MS) and nanotechnology including single-molecule sequencing and nanopore approaches, have note been fully developed, but hold great promise and deserve strong encouragement. The microchip-based technology will be a key technology in the post-genome sequencing era, since even revolutionary methods as well as microchannel electrophoresis will be able to develop on a chip. Recent progress in microfabrication and nanofabrication technologies based on computer chip technique induces the new research area for integrated microchip and nanochip technology. Investigation of integrated microchip technology is developing towards the integration for whole steps required for the personalized medicine.
著者
孫 珠煕 馬場 弘朗
出版者
富山大学人間発達科学部
雑誌
富山大学人間発達科学部紀要 = Memoirs of the Faculty of Human Development University of Toyama (ISSN:1881316X)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.157-174, 2016-10-25

This study used printed questionnaires to survey university students(n=348)to understand the impact of young people's values on their fashion behavior. Its findings showed that when self-reporting their jacket size, about 60% of males reported wearing size L or larger, while about 30% of females reported wearing size L or larger. There were few statistically significant differences by gender on assessed average scores for value items, and the three factors of I. Assertiveness/Self-esteem, II. Need for Approval, and III. Negativity/Fatigue were identified. Statistically significant differences by gender were apparent for many fashion behavior items. Structural equation models having strong fit were identified for both values and fashion behavior. Young persons who were more assertive and had more need for approval in analysis by value type(four clusters)tended to be more assertive in their self-expression through fashion behavior. On the other hand, many of the young people were passive in their values and uninterested in fashion behavior. These findings suggest that young people can develop assertive values by being given opportunities to take an interest in how they dress.
著者
井上 勝利 大渡 啓介 馬場 由成
出版者
日本イオン交換学会
雑誌
日本イオン交換学会誌 (ISSN:0915860X)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.36-48, 1998
被引用文献数
5

希土類元素, 白金族金属, 銅 (II) , ニッケル, コバルト (II) , 亜鉛 (II) , 鉛 (II) , バナジウム (IV) , モリブデン (VI) およびアルミニウム (III) 等の卑金属に対する数種のコンプレキサン型化学修飾キトサンの吸着についての著者等の研究を概観した。グリシン, IDA, EDTAおよびDTPAのコンプレキサンの官能基の導入により吸着能は原料キトサンと比べて高められ, 吸着の起こるpHは低pH側にシフトした。特にEDTA型, およびDTPA型キトサンでは銅 (II) に対する吸着は10, 000倍高められた。<BR>EDTA型およびDTPA型キトサンは通常のキレート樹脂とは大いに異なり, 最も分離が困難な金属群である3価の希土類金属を認識, 相互分離することが可能であった。これはEDTAやDTPAの優れたキレート形成能力がこれらをキトサンのポリマー骨格に固定化した後も保持されるためである。<BR>一方グリシンやIDAの官能基を導入したものでは白金 (IV) やパラジウム (II) を吸着した場合, 塩酸による溶離特性が大幅に向上した。<BR>卑金属の吸着特性はEDTAやDTPAの官能基の導入により劇的に変化した。両者の金属の吸着の選択性の序列は以下の通りであった。銅 (II) =モリブデン (VI) >ニッケル>バナジウム (IV) ≫亜鉛=コバルト (II) ≫アルミニウム。このような選択性は広範な実用的利用の点で興味深い。実際, DTPA型キトサンを充填したカラムを用いてニッケルとコバルトの分離を行ったところ両金属の分離は満足すべきものであった。<BR>これらの化学修飾キトサンを用いて塩酸中からの卑金属の吸着も調べられた。その結果, 鉛 (II) が亜鉛などの他の金属から選択的に吸着された。吸着カラムを用いて大量の亜鉛からの微量の鉛の分離が行われ, 満足すべき結果が得られた。
著者
西田 洋平 香村 一夫 馬場 直紀
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会研究発表会講演集 第22回廃棄物資源循環学会研究発表会
巻号頁・発行日
pp.233, 2011 (Released:2011-11-07)

関東ロームを汚染水浄化資材として用いることを考え、その有効性を検討する為、21層準の試料に対しPb、Cd、As、Cr汚染溶液を用いた吸着能評価試験を行った。その結果、Pb、Cdなどの陽イオン形態で吸着をする元素では、全体として高い吸着能を示し、浄化資材としての有効性が期待された。また、その吸着特性は試料の層準や採取地点によらず、含有される粘土鉱物に依存することが推測された。As、Crなどの陰イオン形態で吸着をする元素では、陽イオンに比較するとその吸着量は極めて低く、その吸着量は土壌内のFe量に影響を受けることが推測された。本研究により、関東ロームがある程度の吸着能を有することが確認されたが、今後浄化資材としての有効性を議論するにあたり、複数元素による吸着特性や、粒度やpHなどの物理化学的性質を考慮した吸着特性の複合的解析が必要である。
著者
森川 みき 市川 邦男 岩崎 栄作 伊藤 わか 在津 正文 渡邊 美砂 増田 敬 宮林 容子 山口 公一 遠山 歓 向山 徳子 馬場 實
出版者
THE JAPANESE SOCIETY OF PEDIATRIC ALLERGY AND CLINICAL IMMUNOLOGY
雑誌
日本小児アレルギー学会誌 (ISSN:09142649)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.46-53, 1995-03-25 (Released:2010-04-30)
参考文献数
14

アミノフィリン持続点滴療法を施行した2歳未満 (2カ月~23カ月) の乳幼児気管支喘息96例 (気管支喘息疑い, 細気管支炎を含む) を対象に, テオフィリンクリアランスに影響を与える諸因子について検討した. テオフィリンクリアランスは加齢とともに上昇し, 6カ月以下の児では7カ月以上の児に比較して有意に低値であった. テオフィリンクリアランスの単変量解析の結果, 下痢を合併する群に有意に低値であった. 発熱群, 嘔吐群ではクリアランスの低下が認められたが統計学的には有意でなかった. アイテムに性別, 月齢, 体重, 発熱, 下痢, 嘔吐の6項目を選択した多変量解析の結果, テオフィリンクリアランスに影響を与える重要な因子は, 月齢, 下痢, 発熱の有無であると考えられ, 低月齢, 下痢, 発熱を有する症例ではテオフィリンクリアランスが低値を示す傾向が認められた.2歳未満の児にアミノフィリン持続点滴療法を施行する際は, 血中濃度のモニタリングを十分に行い, 患児の月齢, さらに下痢, 発熱の有無について考慮する必要があると考えられた.
著者
馬場 啓之助
出版者
日本評論社
雑誌
一橋論叢 (ISSN:00182818)
巻号頁・発行日
vol.22, no.6, pp.71-78, 1949-12

論文タイプ||書評
著者
須美 洋行 馬場 健史 岸本 憲明
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 : Nippon shokuhin kagaku kogaku kaishi = Journal of the Japanese Society for Food Science and Technology (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.43, no.10, pp.1124-1127, 1996-10-15
参考文献数
9
被引用文献数
2 6

納豆抽出液中に従来のナットウキナーゼでは説明できない強力なプロウロキナーゼアクチベーター活性を確認した.6種の市販納豆の活性はヒトプラズミンを標準として21.8±5.5CU/g湿重量であった.同酵素はゲル濾過法で分子量2.7万以上に3つ以上の活性ピークを示し,またDFPあるいはNPGBで阻害されるセリン酵素と思われた.<BR>この酵素を高力価含む乾燥粉末30gを5人の健常成人ボランティア(51~86歳,男女)に経口投与した結果,4~8時間目にわたるEFAの上昇あるいはFDPの増加から持続的な血中線溶亢進と血栓溶解の起こることが確認された.
著者
中西 美保 岸田 友紀 田上 真次 馬場 孝輔 萩原 圭祐
出版者
一般社団法人 日本東洋医学会
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.68, no.4, pp.352-357, 2017

<p>妄想型統合失調症の治療中に出現した,無為,自閉,倦怠感,抑うつ等の陰性症状に対して,加味逍遥散と補中益気湯が奏功した症例を経験した。陰性症状に対する治療は,薬物療法や心理社会的療法の有効性が示されつつあるが,これらの治療に抵抗性を示す症例も多い。統合失調症に対する漢方薬治療は,従来の陽性症状に対する補助的治療に留まらず,陰性症状にも幅広く有用な治療であると考えられた。</p>
著者
馬場 わかな
出版者
慶應義塾経済学会
雑誌
三田学会雑誌 (ISSN:00266760)
巻号頁・発行日
vol.99, no.3, pp.455(103)-472(120), 2006-10

本稿は, 19世紀末から20世紀初頭にかけての生活環境の変化を歴史的にとらえる試みの一つとして, 日本における赤痢を事例として取り上げ, 生活環境の一つである患者や医師, 病院をとりまく環境やその関係性が赤痢患者の爆発的な増加と罹患率の上昇への対策によって転換させられたことを示す。そしてこの転換が, 20世紀初頭の日本の感染症対策の変遷を理解する手がかりであることを指摘する。This paper establishes a historical understanding of the changes in living conditions from the late 19th to the early 20th centuries with reference to dysentery in Japan. It examines how the explosive increase in patients and the measures against the rising morbidity changed the conditions surrounding patients, doctors and hospitals, and their relationship. It also shows that these changes reveal a clue to understand the transition of Japanese preventive measures of infectious diseases at the beginning of the 20th century.小特集 : 「人体計測・市場・疾病の社会経済史 : ユーラシア大陸とアメリカ大陸」(2006年度慶應国際ワークショップ)
著者
赤沼 安夫 繁田 幸男 井村 裕夫 七里 元亮 垂井 清一郎 馬場 茂明 堀野 正治 兼子 俊男 三村 悟郎 清水 直容 内藤 周幸 中川 昌一 工藤 守 久保田 奉幸 阿部 祐五 王子 亘由 鍋谷 登 河原 啓 安東 千代 陣内 冨男 小坂 樹徳 後藤 由夫 葛谷 健 平田 幸正 伊藤 徳治 梶沼 宏 堀内 光 坂本 信夫
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.9-18, 1984

ブタインスリンの化学的修飾によつて酵素学的畔合成されたHuman Momcomponent Insuliれの安全性, 有効性および免疫学的推移を精製ブタインスリンを対照薬剤とした二重盲検法にて検討した. 用いた製剤はいずれもActrapidおよびMonotard製剤である. 治験は96週間の予定にて実施進行中であるが, 今回は24週間まで投与し得ている症例を対象とした中間成績である. 対象は, 精製ブタインスリン製剤のみで治療されているType IおよびType II糖尿病患者153例であった. 解析は除外症例8例を除いた145例にて実施された.<BR>患者の年齢, 糖尿病病型, 肥満度, 糖尿病発症年齢, 糖尿病罹病期間および糖尿病性合併症など背景因子に明らかな偏りはなかった.<BR>全般改善度, 有用度とも精製ブタインスリン群の方で改善および有用と判定する傾向があった (0.05<p<0.1).<BR>インスリン1日用量, 空腹時血糖値およびヘモグロビンAiでは両薬剤群間に有意な差は認められなかった. 体重, 抗インスリンIgG抗体およびインスリン特異性IgE抗体でも両薬剤群間に差を認めなかった. インスリンアレルギーが治験開始1ヵ月頃に, リポアトロフィーが12週間頃に各1例ずつ認められたが, いずれも治験はそのまま継続し得た. これら以外に副作用は認めなかった. 臨床検査成績に治験薬剤によると思われる直接的な影響は認められなかった.<BR>以上より, Human Monocomponent Insulinは, 精製ブタインスリンとほぼ同様の安全性, 有用性を有しており, 糖尿病治療上, 有用なインスリンであると判断された. しかしながら両者間には作用特性に多少の差異がみられる可能性は残る. この点に関しては今後さらに検討される必要があろう.
著者
馬場 威
出版者
The Japanese Society of Fish Pathology
雑誌
魚病研究 (ISSN:0388788X)
巻号頁・発行日
vol.18, no.4, pp.209-219, 1984-03-31 (Released:2009-10-26)
参考文献数
63
著者
佐久間 仁 大河内 幸男 馬場 陽子 大谷 巌 平山 和美 佐藤 正憲 児玉 南海男
出版者
耳鼻咽喉科臨床学会
雑誌
耳鼻咽喉科臨床 補冊 (ISSN:09121870)
巻号頁・発行日
vol.1991, no.Supplement43, pp.70-76, 1991-04-25 (Released:2012-11-27)
参考文献数
25

A case of brainstem cavernous angioma associated with hearing loss and dizziness is reported. A 25-year-old female initially complained of hearing loss in the leftear and dizziness. Six months thereafter she suddenly developed additional symptoms, and was diagnosed as having hemorrhage in the brainstem on the basis of CT scan and MRI findings. Otological examination revealed low- and high-frequency hearing loss and abnormal ABR consisting of only wave I in the left ear. Follow-up MRI showed cavernous angioma, which was surgically removed.
著者
片野 修 馬場 吉弘 河村 功一 大原 均
出版者
一般社団法人 日本魚類学会
雑誌
魚類学雑誌 (ISSN:00215090)
巻号頁・発行日
vol.62, no.2, pp.99-106, 2015-11-05 (Released:2018-03-26)
参考文献数
30
被引用文献数
3

Nonbenthic fishes were investigated in 16 rivers in the Chubu and Tohoku regions, into which pale chub Zacco platypus had been introduced. Pale chub coexisted predominantly with Japanese dace Tribolodon hakonensis, followed by ayu Plecoglossus altivelis altivelis, and were abundant in rivers lacking the latter. Although pale chub, ayu, Japanese dace, dark chub Nipponocypris temminckii and Amur minnow Rhynchocypris lagowskii steindachneri all fed on both benthic algae and invertebrates, the percentage of algae in the diet of pale chub was less when ayu were present. However, the population abundance and diet of pale chub were not affected by the other nonbenthic species. Although pale chub and other cyprinids rarely fed on cyanobacteria, a main food item of ayu, pale chub was considered to be negatively affected by ayu through interference, exploitative competition and indirect effects via changes in algal composition.