著者
高木 潤野
出版者
一般社団法人 日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.58, no.4, pp.207-217, 2021-02-28 (Released:2021-08-31)
参考文献数
19

本研究は、十分な研究が行われていない青年期・成人期の場面緘黙当事者を対象に治療的介入を行い、緘黙症状を改善させることができるか否かを明らかにすることを目的とした。 対象は10代~30代の場面緘黙当事者10名(女性7名、男性3名)であった。プログラムは不安階層表を用いた段階的なエクスポージャーと心理教育により構成した。エクスポージャーは個々に設定した目標に基づき、対象者の日常生活場面で実施した。エクスポージャーを行う行動は人、場所、活動を組み合わせて検討し、不安階層表を用いて実施可能な行動を決定した。6回のセッションを約1か月間隔で実施した。その結果、緘黙症状を示す質問紙の合計得点は10名中9名で上昇が認められた。また10名全員に何らかの症状の改善がみられ、 2名については緘黙症状が解消した。以上のことから、青年期・成人期であっても治療的介入により緘黙症状を改善させることができる可能性が示された。
著者
加藤 のぞみ 小沼 純一 生島 美紀子 沖 あかね 高木 雅也 奥平 一 林 淑姫 Nozomi Kato Jun'ichi Konuma Mikiko Ikushima Akane Oki Masaya Takagi Hajime Okudaira Shu ji Lin
出版者
東京音楽大学付属図書館
雑誌
ライブラリーレポート (ISSN:21884706)
巻号頁・発行日
no.2, pp.3-17, 2014

シンポジウム主催:東京音楽大学付属図書館、オーケストラ・ニッポニカ開催日時:2013年12月7日 (東京音楽大学付属図書館5階)総合司会:林淑姫
著者
大津 雅之 高木 寛之 田中 謙 大津 雅之 高木 寛之 田中 謙 OTSU Masayuki TAKAGI Hiroyuk TANAKA Ken オオツ マサユキ Otsu Masayuki タカギ ヒロユキ Takagi Hiroyuki タナカ ケン Tanaka Ken
出版者
山梨県立大学
雑誌
山梨県立大学人間福祉学部紀要 (ISSN:21874344)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.113-124, 2017-03-16

今日、ソーシャルワーカーが対峙しなければならない社会的ニーズは、増加傾向にある。ただし、ソーシャルワーカーが対峙しなければならない社会的ニーズは、今日において顕著に発生してきたわけではなく、徐々に蓄積されてきた結果であり、これまでにも多くの専門職や地域住民によってさまざまな対応がなされてきた。近年、専門職連携の推進がはかられる中、ソーシャルワーカーは自身の役割を高めながら他の専門職や地域住民と共働することが求められている。ただし、そのためには、まず、ソーシャルワーカー自身が多くの専門職や地域住民がいかにしてソーシャルワークの機能的な一端を担ってきたのかについて歴史的側面もふまえながら学ばせていただき、その中で、自身の役割を高めながら介入し、各々と連携する必要があるであろう。よって、本研究では、ソーシャルワークの機能的な一端を担ってきた多くの専門職や地域住民の活動の実際を「ソーシャルワーク的支援」と位置付け、日本国内における「ソーシャルワーク的支援」について、歴史的側面から整理する必要性を提示した。そして、今日のソーシャルワーカーがそれらの取り組みおよびそれらの取り組みを担ってきた者に向けるべき視座について考察した。
著者
箱井 英寿 高木 修
出版者
日本社会心理学会
雑誌
社会心理学研究 (ISSN:09161503)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.39-47, 1987-11-20 (Released:2016-11-22)
被引用文献数
9

The three-fold purposes of the present study are to make clear the structure of normative attitude toward helping, to clarify the structural disparity between the different groups of sex, age and generation, and to confirm correspondence between those attitudes and helping behaviors. A total of 418 subjects rated 29 attitude items related to helping norms in terms of their agreement with those items. The data were analyzed by the method of principal component analysis, and four helping norms (factors) were produced. Analyses of variance, sex (2) × age (4) or generation (2) factorial design found sex, age, and generation differences. The older generation, for example, tends to agree the norm of restitution more than the younger generation, but to agree the exchange norm less than the younger generation. It was confirmed that the normative attitudes correspond to helping behaviors. For example, a man of experience in blood donation possesses a stronger positive attitude toward the norm of self-sacrifice than one who has no experience.
著者
水町 龍一 川添 充 西 誠 小松川 浩 五島 譲司 羽田野 袈裟義 椋本 洋 御園 真史 寺田 貢 高安 美智子 高木 悟 落合 洋文 青木 茂 矢島 彰 藤間 真 森 園子 船倉 武夫 上江洲 弘明 松田 修 森本 真理 井上 秀一 山口 誠一 萩尾 由貴子 西山 博正 堀口 智之 渡邊 信 近藤 恵介
出版者
湘南工科大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

研究に着手後9か月で国際研究集会を行い,当初の研究目標である学士力の基盤となる数学教育を,モデリングを軸にしたリテラシー教育として行うことの可否・可能性を議論した。結論は,解釈の多義性があるので「高水準の数学的リテラシー」とすること,モデリングではなく概念理解の困難を緩和する方向で近年の数学教育は発展してきたこと,しかしいくつかの留意事項を踏まえれば十分な可能性があるということであった。そこで「高水準の数学的リテラシー」とはコンピテンスであると定式化し,教育デザイン作成に際して価値,態度,文脈を意識する必要を明らかにした。微分積分,線形代数,統計等の諸科目で教材作成・科目開発を実践的に行った。
著者
森脇 寛智 川下 理日人 田 雨時 高木 達也
出版者
公益社団法人 日本化学会・情報化学部会
雑誌
ケモインフォマティクス討論会予稿集 第39回ケモインフォマティクス討論会 浜松
巻号頁・発行日
pp.Y4, 2016 (Released:2016-09-22)
参考文献数
13

定量的構造-活性相関では、化合物の構造からその特徴を表す記述子を算出し、重回帰分析などにより予測モデルを構築する事が広く行われている。そのため、記述子を計算するソフトウェアは商用、非商用を問わず多く開発されている。PaDEL-descriptorは300回以上引用されている著名なソフトウェアで、多くの記述子を算出できる。そのため、我々も使用してきたが、これには多くの不具合が存在する事を見出した。また、最近では、特にニューラルネットワークにおいてPythonを使用して機械学習を行なう事が多くなってきている。これらより、我々は記述子計算ソフトウェアであるMordredを開発した。これはPython2/3両対応のモジュール、Command line Interface、ウェブアプリケーションから使用可能で、約2,000の記述子を算出できる。MordredはBSD3ライセンスで配布している。
著者
曹 陽 高木 修
出版者
一般社団法人 日本繊維製品消費科学会
雑誌
繊維製品消費科学 (ISSN:00372072)
巻号頁・発行日
vol.46, no.11, pp.743-747, 2005

本研究では、服装と痴漢被害の関係についての「痴漢神話」が存在するのか、つまり、人は女性の服装が電車内での痴漢被害の原因になる可能性があると認知するのかを、探索的に検討することを目的とした。<BR>15歳から37歳までの326名の高校生と大学生を対象に質問紙調査を実施し、主として、次の2点が明らかとなった。<BR>1) 痴漢被害経験のない女性においては、ミニスカートを含めて女性の服装が、痴漢被害の原因にならないと認知していた。<BR>2) 痴漢被害経験のない男性においては、ミニスカートを含めて女性の服装が、痴漢被害の原因になると認知していた。
著者
高木 宏 遠山 三樹夫
出版者
横浜国立大学
雑誌
横浜国立大学教育学部理科教育実習施設研究報告
巻号頁・発行日
vol.4, pp.11-20, 1987-03-25

伊豆半島の天城山において,34の調査区を設定し,植物社会学的な調査を行なった。それらの種類組成を比較検討した結果,天城山のブナ群落は,(1)ブナースズタケ群集,(2)ブナーコアジサイ群集,(3)ブナーモミ群落の2群集1群落にまとめられた。(1)ブナースズタケ群集は,種類組成が単純で,天城山の戸塚峠以西の海抜900〜1200mに多く見られる。この群集は,アマギザサを識別種とするアマギザサ亜群集とそれを持たない典型亜群集に下位区分された。(2)ブナーコアジサイ群集は,アセビ,コアジサイ,コミネカエデ,イトスゲなどをもつことによって,ブナースズタケ群集とは区分できる。本群集は,天城山の主峰,万三郎岳を中心とする海抜1200m以上に分布し,トウゴクミツバツツジ,アズマシャクナゲをそれぞれ識別種とする,トウゴクミツバツツジ亜群集とアズマシャクナゲ亜群集及び,それらをもたない典型亜群集に区分された。(3)ブナーモミ群落は,林床にモミ,オシダ,フジシダが出現するブナ林で,カワゴ平の軽石地帯のみに見られた。この群落は,ブナーコアジサイ群集とその下部に位置するモミーシキミ群集との移行帯に見られる群落と推定される。天城山のブナ林は,アセビ,ヒメシャラ,イトスゲなどが多く,丹沢山地のヤマボウシーブナ群集とは,その標徴値とされているヤマボウシ,サンショウ,イヌシデ,ヨグソミネバリ,ハリギリなどがほとんど出現しないので,別に区分した方がよいと考える。また筆者は,林床にササが密生することによって,その組成が著しく単純化したブナ群落に対して,ブナースズタケ群団の典型群集としてブナースズタケ群集を認めた。この群集は,天竜川上流において最初に報告された鈴木時夫(1949)のブナースズタケ群集の中核をなす部分に相当するので,この鈴木の命名を尊重した。さらに,ブナーコアジサイ群集については,箱根のアセビーリョウブ群落及び,イトスゲーリョウブ群集に,立地,種類組成的にも類似していることから,この群集は,丹沢山地のヤマボウシーブナ群集より一歩環境のきびしい条件下に成立する群集ではないかと考えられる。ブナースズタケ群集,ブナーコアジサイ群集は,ブナースズタケ群団,ブナーササオーダー,ブナクラスにまとめられる。ブナーモミ群落についても,その組成から同様の上級単位に属するものと考えられる。
著者
高木 不二
出版者
慶應義塾経済学会
雑誌
三田学会雑誌 (ISSN:00266760)
巻号頁・発行日
vol.75, no.3, pp.443(215)-456(228), 1982-06

島崎隆夫教授退任記念特集号
著者
高木 浩人
出版者
愛知学院大学
雑誌
心身科学部紀要 (ISSN:18805655)
巻号頁・発行日
no.2, pp.61-67, 2007-03

本研究は205名の大学生を対象に,組織への帰属意識と充実感との関連について検討した.重回帰分析の結果,充実感のすべての要素(充実感,孤立感,自立・自信,自己の存在の肯定)が,大学生の所属組織への組織コミットメント3要素(内在化要素,愛着要素,規範的要素)によって説明可能であることが明らかとなった.とくに,(a)内在化要素は,充実感,自立・自信,自己の存在の肯定と有意な正の関連を示し,(b)愛着要素は充実感と有意な正の関連を,孤立感と有意な負の関連を示し,(c)規範的要素は自己の存在の肯定と有意な正の関連を示していた.今後の研究への含意が議論される.
著者
山崎 瑞紀 高木 彩 池田 謙一 堀井 秀之
出版者
日本社会心理学会
雑誌
社会心理学研究 (ISSN:09161503)
巻号頁・発行日
vol.24, no.2, pp.77-86, 2008

The present study examined the determinants of public trust in railroad companies. The constructs studied were as follows: trust in companies, familiarity toward companies, recognition of company values, perceived frequency of traffic accidents, perceived involuntary risk, perceived function as watchdogs of other institutions, and perception of safety measures. We conducted a survey in the Tokyo Metropolitan area and obtained answers from 1,081 respondents. The postulated model was tested using structural equation modeling procedures. The results indicated that the proposed model fits the data very well. It was shown that perceived function as watchdogs, perception of safety measures, recognition of company values, and familiarity had direct effects on trust.
著者
阿部 晋吾 高木 修
出版者
日本社会心理学会
雑誌
社会心理学研究 (ISSN:09161503)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.12-20, 2005

In this study, we asked participants (229 students, 87 male and 142 female) to describe experiences both in which they expressed anger to someone and in which someone expressed anger to them, and examined whether there were differences between expressing and expressed positions in the determinants of the interpersonal effects of anger expression. The results showed that, while the justice evaluation of anger expression by persons who expressed anger did not exert any influence on interpersonal effects, the justice evaluation of those who were expressed anger to had statistically significant influences on interpersonal effects. We suggested from this that the more justified the anger-expressed person evaluates the anger expression as, the more positive the interpersonal effects tend to become. It was also found that the strength and direction of the influences of expressing anger on interpersonal effects differed between anger-expressing and anger-expressed positions.
著者
Baym Gordon 三宅 和正 山内 淳 上羽 牧夫 高木 春男 白田 理一郎 馬場 久也
出版者
物性研究刊行会
雑誌
物性研究 (ISSN:05252997)
巻号頁・発行日
vol.33, no.3, pp.113-126, 1979-12-20

この論文は国立情報学研究所の電子図書館事業により電子化されました。