著者
堀口 健一 松田 朗海 高橋 敏能 萱場 猛夫 角田 憲一 安藤 豊 後藤 正和
出版者
山形大学
雑誌
山形大学紀要. 農学 = Bulletin of Yamagata University. Agricultural Science
巻号頁・発行日
vol.15, no.3, pp.111-117, 2008-02-15

Summary : The objectives of this study were to investigate the fermentation quality characteristics of Chineria-Mama whole crop rice silage and to examine the effect of addition of fermented juice of silage extract (FJSE) and fermented juice of epiphytic lactic acid bacteria (FJLB) on the fermentation quality. Rice plant (Oryza sativa L. line, Chineria-Mama) was cultivated by using conventional methods and was harvested on September 8 (Sept-cutting) and October 6 (Oct-cutting), 2006. The rice plants were cut with a cutter blower into 1-3 cm pieces and were crammed into plastic pouches without (control) or with 1 % of FJSE (FJSE treatment) or FJLB (FJLB treatment) in the fresh matter. All silages were maintained indoors and opened after 1 month. FJSE and FJLB were prepared according to the following method. 100 g of the cut fresh Chineria-Mama silage and Chineria-Mama rice plant were macerated with 500 mL of water and 10 g granulated sugar was added. The mixture was incubated anaerobically at room temperature for 2 days, and then filtered through quadruple layers of cheesecloth. The filtrate was collected in a plastic bucket and blended with 10 g granulated sugar. There was no remarkable difference in crude protein, ether extracts and neutral detergent fiber content between the Sept-cutting rice plant and the Oct-cutting rice plant. The non fibrous carbohydrates content of Chineria-Mama rice plant was 33.1% Sept-cutting and 33.6% Oct-cutting in the dry matter. The pH values for silage of control, FJSE treatment and FJLB treatment were the range of 3.6-3.8. Moisture contents for all silages of Sept-cutting were higher than those of Oct-cutting (P<0.01). The lactic acid contents in the fresh matter of all silages were more than 1 %, and that of FJSE treatment silage was lowest (P<0.05) at Sept-cutting and Oct-cutting. Propionic acid was observed only in FLSE treatment silage (P<0.01). Butyric acid contents were low in the silage of control, FJSE treatment and FJLB treatment. There was no large difference in volatile basic nitrogen content among three treatment silages. The present results suggest that the fermentation quality of Chineria-Mama whole crop rice silage is good, and the addition of FJSE and FJLB prepared in this experiment can not improve on the lactic fermentation of silage. Key Words : Chineria-Mama, fermented juice of epiphytic lactic acid bacteria, fermented juice of silage extract, fermentation quality, whole crop rice silage キーワード:イネ「チネリア・ママ」,サイレージ抽出培養液,原材料由来乳酸菌培養液,発酵品質,イネホールクロップサイレージ
著者
福森 雅史 高橋 紀穂
出版者
近畿大学語学教育部
雑誌
語学教育部ジャーナル = Kinki University Department of Language Education journal
巻号頁・発行日
no.5, pp.27-45, 2009-03-01

著者専攻(福森): 認知言語学・スペイン語学・ポルトガル語学, 著者専攻(高橋): 社会学・人類学, 福森, 雅史
著者
平本 匡寛 望月 寛 高橋 聖 中村 英夫 Hiramoto Tadahiro Mochizuki Hiroshi Takahashi Sei Nakamura Hideo
雑誌
【全国大会】平成19年電気学会全国大会論文集
巻号頁・発行日
pp.264, 2007-03-15

鉄道システムの保安装置の多くに使用されている変周式ATS の地上子の状態監視技術について提案する。ATS地上子のQ値管理は、安全性確保のためには必須の要件である。このため、沿線に配置されたATS地上子を定期保全によりQ値測定装置で計測している。一方、省力化を目的として車上からATS地上子のQ値を検測することもおこなわれているが、レベル管理が主体であり正確なQ値計測と対応性の点で問題がある。提案する手法は車上子の電流値検測によりQ値を算出するもので、地上子対アンテナ間の距離や相互誘導係数値によらない安定した計測ができる。
著者
高橋 桂子
出版者
公益財団法人 日本学術協力財団
雑誌
学術の動向 (ISSN:13423363)
巻号頁・発行日
vol.24, no.4, pp.4_10-4_13, 2019-04-01 (Released:2019-08-23)
参考文献数
3
著者
細田 耕 浅田 稔 高橋 泰岳
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2004

本研究では,多数の未分化なモダリティの受容器を持つロボット指を開発し,把持,操りなどの技能を発達的に獲得する方法を検証することである.得られた主な成果を以下に示す.1.多数の受容器をランダムに内蔵した柔らかい指の作成シリコンゴムの内部にひずみゲージとフッ化ポリビニリデンフィルムを検出素子としてランダムに埋め込んだ指先センサを構成した.この指先センサをロボットハンドに搭載し,ハンドシステムを構成した.2.試作したセンサの性能評価試作したセンサの性能を,さまざまな対象をこすった際の弁別能力によって評価した.その結果,押し付け,こすることにより数種類のテクスチャを弁別できることがわかった.3.視覚・すべり覚連合学習法の提案視覚によってすべりを観測する初期状態から,経験を通してすべりに関する情報を獲得するニューラルネットワークを構成し,視触覚統合によってロボットを動作させる学習則を提案した.この学習則を用いると,学習初期にはすべりを視覚で捉えているのに対し,学習が進むことによって,視覚・すべり覚による冗長かつ頑健な表現を獲得することができた.4.はめあい作業の学習実験対象物を持ち,クリアランスの少ない穴にはめ込むはめあい作業を対象として,学習初期には視覚に頼って作業を実現し,その作業を通してすべり感覚を学習,作業後半では,視覚を用いなくてもすべり感覚のみで作業の遂行確率を上げられることを実験的に示した.5.持ち上げ動作の学習実験持ち上げ動作を学習することによって提案するネットワークの有効性を検証した.その結果,視覚のみを用いるよりもすべり覚を組み合わせたほうが,すべりの発生を迅速に検出することができ,すべりを防ぐ動作をさせることができることを確認した.また,持ち上げる対象の質量を変化させた場合にも,すべり検出によって把持を継続できることができた.
著者
中沢 文子 高橋 淳子 宮地 昭弘 岩渕 康司
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.43, no.7, pp.655-659, 1992

根菜類, なす, 肉類など比較的含水量の多い食品を電子レンジで加熱し, 加熱中の食品内部の昇温過程を検討した.ゆで加熱では, 多数の食品がゆで水より速く昇温し105℃程度まで昇温した.直接加熱したいも類では, 一旦は118℃にも達してから100℃にもどり, 100℃に保持された.加熱による蒸気発生の初期には, 食品表面から抜けでる気体より食品内部に発生する気体が多いため, 内部の圧力が上がり沸点が上昇すると推察した.細胞組織がこの圧力に耐えられなくなり小数の破裂点が生じ蒸気の通り道が通じて圧力は緩和され, 100℃に戻ると考えられた.顕微鏡観察によると, 電子レンジ加熱したいもでは壊れた細胞壁が少数あり, 細胞内容物が流出していた.これが糊の役目をして, 電子レンジ加熱したいものテクスチャに影響を与えていると考えられた.
著者
高橋 重美
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.47, no.6, pp.27-37, 1998

明治二十年代、習作期の樋口一葉は師である半井桃水から「女装文体」(関礼子)の習得を求められた。それは明確にジェンダーを反映した「虚構のコード」であり、一葉はそのコードによって<読まれる>ことを意識した上で、自らの言語表現を組み立てていかねばならなかった。一方明治末期から大正にかけて、平塚らいてうは『青鞜』誌上で、自身を<読む>主体と位置付け、あらかじめコードを共有する読者のみに語りかける言語表現を展開してゆく。その営みは新たなコードによる共同体を形成したが、同時に異なるコード=他者を不可避的に排除するものでもあった。本論では、この一葉とらいてうを繋ぐ言説変化を仮説として設定し、それを補助線に「煤煙」の朋子の発話及び手紙の言説を分析する。そこには<読まれる>ことに発する戦略と、<読む>主体性との錯綜した関係が凝縮されている。
著者
飯塚 直貴 加藤 仁志 高橋 宙来 松澤 正
出版者
社団法人 日本理学療法士協会関東甲信越ブロック協議会
雑誌
関東甲信越ブロック理学療法士学会 第31回関東甲信越ブロック理学療法士学会 (ISSN:09169946)
巻号頁・発行日
pp.210, 2012 (Released:2012-11-07)

【目的】我々は,マッサージ側と非マッサージ側の筋硬度を比較し,マッサージ側の筋硬度が有意に低下したことを報告した(松澤ら,2011).しかし,マッサージの効果の男女差を明らかにした報告は見当たらない.本研究ではマッサージ施行直前,直後の筋硬度の変化量の男女比較を行うことで,マッサージによる筋硬度の変化に男女差があるか検討した.【方法】対象者は健常成人20名(男性10名, BMI22.1±3.0,年齢22±2.1歳.女性10名, BMI19.9±1.8,年齢20.7±0.5歳)とした.対象候補者に対して,予め十分に説明し,書面による同意を得た上で本研究の対象者とした.対象者は,下腿を露出し治療ベッド上に背臥位で10分間安静にした.その後,腹臥位になり左腓腹筋のマッサージを,軽擦法1分間,揉捏法5分間,軽擦法1分間の順で施行した.筋硬度はマッサージ直前,直後,15分後に測定した.測定部位は両側の腓腹筋内側頭最大膨隆部とし,その部位をマークし筋硬度を5回測定しその平均値を採用した.統計学的解析は,マッサージ側と非マッサージ側の変化量を比較するために対応のないt検定を用いて検討した.また,マッサージ前後の筋硬度の変化量の男女差を比較するために対応のないt検定を用いて検討した.【結果】筋硬度の変化量は,マッサージ側が有意に大きかった.また,男性のマッサージ側の筋硬度は直前13.1±3.8N,直後10.9±3.1Nであり,女性のマッサージ側の筋硬度は直前9.7±1.9N,直後8.5±1.5Nであった.男女のマッサージ側の筋硬度の変化量を比較した結果,男性が有意に大きかった.【考察】結果より,マッサージによって筋硬度が低下することが明らかとなり,これは我々の先行研究と同様の結果であった.さらにマッサージを実施した筋の筋硬度の変化の男女差を検討した結果,マッサージの効果は女性と比較して男性の方が大きいことが明らかとなった.生体における標準体脂肪は,男性が15%であり,女性は26%であることが知られている(小澤ら,2009).揉捏法の手技は指掌を皮膚に密着し,筋肉をつかみ圧し搾るようにして動かす手技(網本,2008)であるため,マッサージの効果を得るには筋組織に圧が伝わらないといけないが,女性は筋組織にマッサージの圧が加わる前に脂肪組織に圧がより多く伝わってしまいマッサージの効果が得られにくかったと考えられた. 【まとめ】本研究の結果は,マッサージの効果としては女性と比較して男性の方がより効果が高いことが示唆され,女性に対してマッサージを施行する際には男性と同様の結果が得られない可能性を考える必要がある.
著者
高橋 佑典
出版者
人工知能学会
雑誌
2019年度 人工知能学会全国大会(第33回)
巻号頁・発行日
2019-04-08

住宅価格の分析を行った従来の研究では,モデルの推計価格に対して明確な説明が可能なことから,多くが線形モデルとして推計している.しかし,専有面積や築年数などでは,住宅価格に与える影響が区間で異なり,非線形性を持つことが知られている.また,線形モデルの課題として,築年数と建築年代といった多重共線性を持つ説明変数を同時に投入すると,モデルの推計値が不安定になることが挙げられる.一方,線形モデルの課題に対処するため,非線形性を考慮した推計が行われている.しかし,非線形モデルを扱う課題として,モデルが複雑になり説明性や再現性が低下することが考えられる.本研究では,これらの線形モデルと非線形モデルの課題に対処し,住宅価格推計時の説明性と推計精度の向上を目的として,モデルを2段階に分けた場合の戸建住宅における取引価格の推計を行った.結果として以下のことがわかった.1つ目は非線形性をうまく表現できる手法として,決定木と勾配ブースティングを組み合わせた手法が有効であること.2つ目は戸建住宅の価格を決める主要な要因の非線形性を考慮し,推計精度の向上が見込めることである.
著者
高橋 京子
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.67, pp.328_2, 2016

<p> 南インド、ケーララ州に伝承されるマーシャルアーツのカラリパヤットを対象に、カラリパヤット固有の身体について考えることを目的とする。カラリパヤットはインドの伝統医学アーユルヴェーダが基盤となっている。全身にオイルを塗ってからエクササイズを開始したり、急所、ツボを意味するマルマンの概念に基づいて急所を防衛する姿勢が、カラリパヤットの型となっていたりする。これらはアーユルヴェーダに基づくものであるが、それのみならず、カラリの守護神である女神の祭壇が、時には人類のシンボルとして解釈されるなど固有の身体の捉え方も存在している。このように、カラリパヤットにおける身体の捉え方にまつわる事象を取り上げ検証することで、カラリパヤットの身体とはどのようなものであるかを考える。</p>
著者
神本 武征 高橋 浩 小林 治樹 松岡 信
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 B編 (ISSN:03875016)
巻号頁・発行日
vol.49, no.440, pp.901-908, 1983-04-25 (Released:2008-03-28)
参考文献数
15
被引用文献数
2

急速圧縮装置を用いて平面に衝突するディーゼル火災の対流熱伝達に関する実験を行った.衝突面の熱流束は,通常の等温ガス噴流の衝突の場合と異なり,よどみ点から半径方向にほぼ一定に分布する.これは,よどみ点から半径方向に減少する熱伝達率と,半径方向に向かって燃焼が進行するにつれて増加する熱落差とが相殺し合う結果と解釈される.衝突面への熱損失率は熱発生率の約10%であり,両者の時間経過曲線は良く似ている.
著者
高橋 信弘
出版者
日本実用英語学会
雑誌
日本実用英語学会論叢 (ISSN:1883230X)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.10, pp.29-35, 2002-09-21 (Released:2010-03-12)
参考文献数
10

This paper presents the outcome of a study concerning which specific here- and there- words occur, how often, and what alternative words or phrases might be used. Below is a brief summary of our methodology.1. All the here- and there- compounds were selected from a number of agreements made by U. S. personal computer manufacturers and a Japanese companies.2. The data were organized in the form of a matrix chart. The results of our findings were as follows:* U. S. companies made much more frequent use of in this agreement or of this agreement than herein or hereof.* The there- compounds were less used than the here- compounds, and the frequency of there- was extremely low.We conclude that U. S. businessmen prefer plain English to the legal wording that was used traditionally for agreements or contracts, when the meaning of plain English phraseology conveys the same meaning as traditional legal phraseology. We conclude that U. S. businessmen feel that a simpler mode of expression more appropriately reflects their values and style.