著者
滝澤 勇介 飯田 栄治
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.18, pp.65-70, 2007-03-02
参考文献数
7

一般にVJ(VisualJOckey)とは映像を使ったパフォーマンスであり、コンピュータを利用するVJシステムは数多く発表されている。近年、AVJ(AudioVisualJockey)と呼ばれる映像と音声を同時に扱うことの出来るシステムが発表され、AVJパフォーマンスが行われるようになって来た。本研究では既存のシステムとは異なり、人間の声と顔の表情を素材として即座にピデオカメラでコンピュータに取り込むAVJシステムを製作した.本論文ではシステムのコンセプト、構成、操作方法、問題点などを報告する。Generally VJ (Visual Jockey) machine is a system to give people visual effects by pictures and videos in various live events, i.e. rock concert etc. Many VJ systems using a computer have been invented until now. In recent years, AVJ (Audio Visual Jockey) system, the system that could control pictures and sounds, was invented. We propose the system that was different from existing AVJ systems. The most remarkable feature of our system is to have functions recording and playing back voices and facial expressions. We report the concepts, the constitution, the operation methods and same problems in this system.
著者
サイウス・シャウル 多田 智之
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告自然言語処理(NL)
巻号頁・発行日
vol.1999, no.2, pp.9-15, 1999-01-20

20世紀後半になって、電子化したドキュメントは最も一般的な通信手段のひとつになった。インターネットなどのネットワーク上で入手できる電子化ドキュメントが増加するにつれ、必要なドキュメントを見つけるのがますます困難になってきている。インターネットやイントラネットの検索エンジンはWWW全体を検索できるように取り組んできた。WWWは急速に成長しており、月に100%以上の成長をする場合もありうる。またその内容はほとんど管理されていないに近く、ドキュメントは頻繁にあらゆるタイミングで、内容が更新されたり、場所が移動したり、消されたりしている。ユーザにとって直感的に分かりやすいインターフェースを提供するために、検索エンジンはインデックス作成や検索実行に形態素解析を使っている。本稿では、高性能のインターネット/イントラネット検索エンジンが直面しているこれらの問題について述べる。Digital documents have become one of the most common means of communication for the human race in the latter half of the 20^<th> century. As the number of digital documents available over data networks, such as the Internet, has increased, so has the difficulty in finding documents on these networks. Internet/Intranet search engines have tackled the problem of allowing people to search the entire set of documents that make up the World Wide Web. The WWW is a set of documents that grows at a rate that is hard to measure, but may be over 100% per month. The content of the WWW is administered in a completely decentralized manner, and documents can change content, location or disappear completely at any time, usually with high frequency. For a search engine to provide an intuitive interface for users to search for pages, search engines use morphological analysis to create and search the index. We will try to review in this paper the issues that face a high performance search engine in the Internet/Intranet environment.
著者
深山 覚 中妻 啓 米林裕一郎 酒向慎司 西本 卓也 小野 順貴 嵯峨山 茂樹
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.78, pp.179-184, 2008-07-30
被引用文献数
8

本稿では歌詞の韻律を用いた歌唱曲の新しい自動作曲手法を提案する。旋律を音の経路と捉え作曲を経路探索問題として定式化することで、任意の日本語の歌詞を用いた歌唱曲の自動作曲が、歌詞の韻律に基づく制約条件下での最尤経路探索問題を解くことで実現できることを示す。さらにこの作曲原理を実装した自動作曲システム "Orpheus" を用いて実際に楽曲生成を行い、作曲家による生成された楽曲に対する評価を踏まえて、今回の手法によって妥当な音楽性をもった歌唱曲が生成されたことを検証する。In this paper, we discuss a new algorithm for automatic song composition and introduce our new composition system named "Orpheus". We show that composing melody on Japanease lyrics can be done automatically by considering musical composition task as an optimal-path search problem under constraints of the upward and downward pitch motions given from the prosody of the lyrics. Valuation on the results generated by "Orpheus" by a musical composer is also reported, which indicates that our new system can compose a song with a proper degree of musicality.
著者
松本 眞
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.39, no.11, pp.1166-1170, 1998-11-15
参考文献数
17
被引用文献数
9
著者
岩松 伸幸 瀬川 典久 杉野 栄二 澤本 潤
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告マルチメディア通信と分散処理(DPS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.58, pp.1-6, 2007-06-06

インターネットショッピングやオンラインストアが社会に浸透し、商品購買活動において益々重要になってきている。それに伴い、売り上げの向上を目的とする「情報推薦」への注目が高まっている。本稿では対話型商取引と電子商取引(e コマース)には基本的な違いがあると考える。対話型商取引では店員が顧客の要求に合う商品を推薦できたが、電子用取引においては課題である。本稿では、高専門性・高嗜好商品における電子商取引において顧客の要求する商品を的確に推薦するシステムを提案する。An Internet shopping and an online store permeate society and become more and more important in merchandise purchasing activity. And, attention to "information recommendation" for the purpose of improvement of sales activities is rising. In this paper, we consider that there is basic difference in interactive transaction and electronic commerce (e-commerce). A salesclerk was able to recommend merchandise in accordance with customer needs by an interactive transaction, but it is a problem in electrons commerce. In this paper, we propose a system to precisely recommend the merchandise information of high specialty and high taste merchandise in electronic commerce.
著者
山本 米雄 柏原 昭博 川岸 圭介 塚本 信宏
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.30, no.6, pp.734-742, 1989-06-15
被引用文献数
11

個人用データベース構築ツールTRIASを論じる.個人用データベースは 個人的作業環境が重視される現在のコンピュータ利用形態では重要である.本システムの目的は 個人用データベースを構築するツールを開発することである.TRIAS は パーソナルコンピュータなど低機能なコンピュータを対象として データアクセスの多機能性 高速性と ユーザ・システム間の対話性を実現する.データアクセスに関しては データ構造に多分岐平衡木を用いて高速性を実現する.また データを連想三重組の形で管理することで 種々のアクセス法を可能にする.三重組でデータを表現するのは 最も単純でありながら多様の事象を表現でき しかもデータを高速にアクセスするためである.開発したシステムで実験を行った結果 TRIAS は個人用データベース実現に必要な要素を備えている構築用ツールであることが確認できた.
著者
大須賀恭輔 結縁祥治 阿草 清滋
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌プログラミング(PRO) (ISSN:18827802)
巻号頁・発行日
vol.43, no.8, pp.119-119, 2002-09-15

本発表では実時間ステートチャートの振舞いに対してL¨uttgenらのSPL(Statechart Process Language )を時間遷移において拡張した体系として提案したSPLRTを用いて,実時間ステートチャートの動作シミュレートを行うツールの実装を行う.SPLRTは実時間ステートチャートの振舞いをラベルつき遷移システムによりモデル化した言語である.SPLRTはSPL の2つの動作意義,動作遷移,クロック遷移に遅延遷移を新たに加える.遅延遷移はマイクロステップレベルで稠密時間変数を扱う.これによりマクロステップレベルでの実時間の経過を実現可能とした.また,時間遷移を持つラベルつき遷移システムの動作を解析することにより,検証の基礎とすることができる.検証の基礎としてSPLRTにより動作定義し,設計者の意図どおりに実時間ステートチャートが動作するかをツールによって検証を行う.In this presentation, we implements the tool for a simulation of the behavior of real-time statecharts with SPLRT. SPLRT models the behavior of real-time statecharts as the labeled transition system derived from the operational semantics of SPLRT. SPLRT is an extension of SPL proposed by Luttgen et al in that delay transitions labeled by dense-time are incorporated. Analyzing the behavior of the labeled transition system with timed transition can be as the base of verification. We verify whether the real-time statechart behave as an intension of a designer with a tool.
著者
北村 美穂子 下畑 さより 介弘 達哉 池野 篤司 坂本 仁 折原 幾夫 村田 稔樹
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告自然言語処理(NL) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.67, pp.97-102, 2008-07-10

近年インターネットの普及と価値観の多様性の拡大により,様々なサービスやコンテンツが提供される時代になっているが,多種多様化しているサービスやコンテンツは様々な言葉や形式で表現されているため,従来のキーワード型の検索サービスだけでは自分のニーズに合ったものを見つけることができない.我々は,対話システムにおいて,「対話の中で徐々に掘り下げた質問を繰り返すことにより,ユーザの真のニーズや価値観を引き出す」 ラダリング手法を用いることによりシステムがユーザに質問を投げかけ,ユーザが単独では表現できなかったキーワードや表現を引き出し,多種多様でかつ大量のサービスやコンテンツの中からそれとマッチするものを探し出す 「ラダリング型検索サービスシステム」 を構築した.本稿は,対話エンジン部を中心に本システムの全体概要を説明する.It has become common to search needed services and contents using the Internet, but it is difficult to find exactly what one is looking for through keywords as each service is described in just too many ways. We developed "Laddering" Search Service System that matches users with the search targets by communicating with the users through interviews. The system consists chiefly of the laddering dialog engine employing "laddering method" which enables the engine to ask questions to users and extract keywords and expressions that users probably would not have been able to express on their own. This paper describes the outline Laddering Search Service System, focusing the laddering dialog engine.
著者
中前栄八郎 多田村 克己 西田友是
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.27, no.11, pp.1077-1085, 1986-11-15
被引用文献数
1

本論文は 光の鏡面反射・屈折を考慮する必要のある物体を含む画像を表示するための手法として 処理の速いスキャンラィン法を基本とし 局所的にレイトレーシング法を適用する手法を提案するものである.レイトレーシング法は 光の鏡面反射・屈折を考慮することが可能なことや 各種形状の物体を取り扱えるメリットがある一方 一般に探索する光線と物体との交点を求めるために膨大な計算時間を必要とする欠点がある.そこで 外接箱(bounding box)を用いてこの計算量を節減する手法が開発されている.しかし この手法は 光源数が増すにつれ 影の計算時間が大きな割合を占める欠点がある.これらの問題を解決し 光の鏡面反射・屈折を考慮する必要のある物体を含む画像を高速に表示するために 次のような特徴を持つ手法を提案する.1)レイトレーシング法は鏡面反射や屈折を考慮する物体のみに適用する.この際 可視面(視点からの光線と最初に交わる面)は スキャンライン法によって容易に求められるから レイトレーシング法を適用する領域を容易に局所化することができる.2)レイトレーシング法を適用する際の視点からの光線の探索および形の処理に 外接箱と影空間(shadow volume)を用いる.これにより 計算点に他の物体が影を落とすか否かの判定を高速化できる.
著者
伊藤 昭 矢野 博之
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音声言語情報処理(SLP) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1998, no.12, pp.1-8, 1998-02-05
被引用文献数
3

対話とは,即興性と創造性とを兼ね備えた本質的に創発的な活動である.我々は創発的な対話の性質を分析するため,協調作業時の対話の収録・分析を行ってきた.そこでは,共話といわれる対話者が共同して一つの話を作っていく現象がみられ,単純な質疑応答型の対話管理ではとらえられない側面を持っている.ここでは共話に焦点を当てることで,創発的対話のモデルを検討する.Dialogue is essentially an emergent activity endowed with both improvisation and creativity. In order to investigate emergent dialogues, we have collected and analysed dialogues made under cooperative tasks. In the collected dialogues, we found that kyowa phenomena - dialogue participants work together to make a sentence or story - were often observed. In the paper, we investigate the model of emergent dialogues focusing on this kyowa phenomena.
著者
鵜林尚靖 金川 太俊 瀬戸 敏喜 中島 震 平山 雅之
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.48, no.8, pp.2492-2507, 2007-08-15

本論文では,コンテキストを考慮した組み込みシステム向けプロダクトライン開発手法を提案する.現状では主にシステム構成をどうするかという立場からプロダクトラインが定義されるため,システムとコンテキストの組合せによっては想定外の欠陥が生じる場合がある.本論文では,このような問題を解決するため,システムラインとコンテキストラインの2 つからプロダクト仕様を構成する方法を提案する.また,プロダクトラインの仕様をVDM++により記述する方法,およびそれらの妥当性確認方法を示す.We propose a new product line development method that takes into account the contexts of embedded systems. Most of the current approaches focus on the system configuration only. Unexpected defects might be found in a system due to conflicting combinations of the system and its contexts. In order to deal with this issue, we propose a method for constructing product specifications composed of both system and context lines. Additionally we show how to describe and validate the product line specifications using VDM++.
著者
廣瀬 慎吾 武井 惠雄 荒井 正之
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータと教育(CE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.123, pp.55-61, 2003-12-15

初等・中等教育における情報教育では,フルサイズキーボードを使用した,きちんとした文章作成能力の育成が重要である.本研究では,そのような目的に合った学童用モバイルシステムを提案する.このシステムはフルサイズの丸められるキーボードを備えているので,学童はランドセルへ入れて学校と家庭の間を持ち運び,教室内学習と校外学習の両方で同じコンピュータ環境を使って学習することができる.ハンディサイズの組込みLinuxコンピュータで学童用モバイルシステムを試作した.今後,実際の教室内学習と校外学習を通じて,学童のきちんとした文章作成能力の育成に有効であることを証明していく.In the information study in elementary and secondary education, training for writing the orderly text creation with the full-size keyboard is important. Then we propose a mobile system suitable for such purposes. Schoolchildren will be able to use the system for the classroom learning and home study, because the system has a full-size foldable keyboard and they can stow the system into their knapsacks and carry about it on one's way to and from school. We produced a prototype of the proposed system using a Linux built in computer of a handy size. We plan to evaluate the system through actual classroom learning and home study.
著者
本池 祥子 佐久嶋 ひろみ 仲光廣晃 清野 正樹 寒河江 雅彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータと教育(CE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.40, pp.41-48, 2001-05-12

学校等での集合学習において、生徒一人ひとりの学習のペースやレベル、好み等の特質に合わせたマルチメディア学習環境を実現するために、「情報ランドセル」というコンセプトを提案する。今回、学習教材として小学生向けの英語教材を用意し、DVD-RAMによる「情報ランドセル」を実装して、岐阜市の小学4年生約120名を対象に実証実験を行ない、各生徒にとってよりふさわしい学習教材をより効率的に「情報ランドセル」上に配信する仕組を検証した。その結果、学習教材の必要度の差を利用して、バックグラウンドプロセスで配信する仕組を取り入れることで、生徒の学習を休止する影響をできるだけ小さくしながら、効率的に学習教材を配信できることが実証できた。The authors propose a concept of "Information Satchel", which provides a personalized learning environment for school children. Each "Information Satchel" acts as a personal container for learning materials adaptively selected for each child based on the status of learning such as progress, maturity, and interests. We implemented an experimental "Information Satchel" system using DVD-RAM, which selects appropriate learning materials and efficiently delivers them to each child. From the result of our system architecture evaluation, we confirmed, by downloading lea rning materials in a background process based on the necessity level of learning materials, the total cost of the delivery of learning materials could be reduced.
著者
西野 順二 戸田 英治 鹿田 和之進 本多 中二
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.35, pp.1-6, 2003-03-24
被引用文献数
1

本研究は、RoboCupサッカーシミュレーションリーグに人間が参加し、その協調行動の様子について計測および分析を行った。視野の制約やノイズ、情報の欠損など限られた情報リソースをもとに、明示的に予定されていない他のプレイヤとの協調が見られるなど、人間ならではの行動が見られた。本論文では特にフォワードプレイヤ(FW)に焦点をあて、その行動の経時変化、他のプレイヤやオフサイドラインとの関係を各種の統計量にもとづいて分析した。相手チームの特性の迅速な把握と行動対応や、明示されない協調的行動の創発を確認した。This paper shows an analysis result of human soccer forward player's behavior in simulated soccer; RoboCup. We developed an interface system called OZRP/Palm-system that enabled human pilots to dive into simulated socder field. Human players could play very well in spite of several constraints such as limited information and noise. We showed quick opponent modeling abilities and a priori cooperation abilities by means of statistical indices.
著者
大木 優 佐川 浩彦 崎山 朝子 大平 栄二 藤澤 浩道
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告.IM, [情報メディア]
巻号頁・発行日
vol.94, no.24, pp.41-48, 1994-03-11

手話は,聴覚障害者の日常会話言語の一つであり,主に手の動きによって単語や文を表現する言語である.本報告では,筆者らが開発中である手話自動翻訳システムについて述べる.手話自動翻訳システムは手話と日本語とを自動翻訳するシステムである.(1)手の形や位置データをデータグローブを使って入力し,手の動作を認識し,手話を日本語に翻訳する.(2)入力された日本語を手話に翻訳し,3次元コンピュータグラフィックスを使って手話アニメーションとして表示する.
著者
藤枝 隆行 新城 靖 板野 肯三
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告システムソフトウェアとオペレーティング・システム(OS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1997, no.20, pp.201-206, 1997-02-27
被引用文献数
1

UNIXシステムにおいて、スケジューリングは、個々のプロセスを対象として行われ、ファイルのアクセス制御は、ユーザを基準に行われている。本論文では、UNIXシステムに対して、プロセスの集合であるプロセスグループの概念を導入し、これに対応したスケジューラ、およびファイルのアクセス制御方式を提案する。複数のプロセスからなるアプリケーションプログラムを一つのプロセスグループにまとめることで、個々のアプリケーションプログラムが一つのまとまった優先度を持ち、アプリケーションプログラム毎のスケジューリングが可能となる。また、個々のファイルに対して、アプリケーションプログラム毎の動的なファイルアクセス権が設定可能となる。In the UNIX system, the kernel schedules individual processes, and file access control is done on the basis of user. In order to give a facility of grouping to a multi-process application in UNIX, we propose a facility of process group which groups processes into a single virtual process. The virtual process possesses schedulable eligibility, and can behave as an ordinary process in UNIX, and the component processes are schcduled within the virtual process. Another feature of the virtual process is the file access control based on the dynamic protection mechanism. This mechanism provides application specific file protection.
著者
高橋 一成 辻 貴孝 中西 泰人 箱崎 勝也
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告モバイルコンピューティングとユビキタス通信(MBL) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.108, pp.1-8, 2001-11-15

近年、携帯電話や電子メールなどの様々なメッセージングツールの普及に伴い、いつでもどこでもコミュニケーションを行えるようになり、場所や時間の制約がなくなった。その一方で、通信のコンテクストの複雑度は増加するばかりであり、スムーズなコミュニケーションが行えない場合も多くなりつつある。そこで我々は、ユーザの位置情報とスケジュール情報を用いて、WWWブラウザ機能付きの携帯電話に受信者の通信のコンテクストに応じた通信環境の優先順位を動的に提示し、それをユーザどうしで共有するシステムであるiCAMSを構築した。本稿では、サークル活動を行う10名の学生のグループおよび雑誌編集を行うSOHOワーカ10名のグループを対象とした運用実験について報告する。In recent years, with the spread of various messaging tools, such as a cellular phone and an E-mail, we became able to communicate with others anytime and anywhere and have gotten free from the restriction of time and the place. However, the degree of complexity of a communicative context has increased so that we can not have communicated with others smoothly. So, we constructed the system which presented the most suitable communication environment that users shared corresponding to the context of the communication of the receiving person dynamically by using the position information and the schedule information. In this paper, we describe the experiment for the group of ten SOHO workers who perform magazine edit and the group of ten students who perform club activities.