著者
大池 洋史 呉 海元 和田 俊和
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.91, no.9, pp.2418-2421, 2008-09-01

本論文では,K-means trackerにて,より安定かつ高速に対象を追跡するために,背景に応じた非ターゲットクラスタ中心の数とそれらの配置を適応的に求める方法について述べる.提案手法では,K-means trackerにより求められたサーチエリア楕円の輪郭上の画素を走査し,ターゲット,非ターゲットクラスタ中心までの距離をもとに,追跡に都合のよい非ターゲットクラスタ中心の個数,配置を決定する.これにより,従来のK-means trackerの非ターゲットクラスタ中心の配置方法における問題である,似た特徴をもつ画素の多重選択問題と,ターゲットに近い特徴をもつ背景画素の選択もれの問題を同時に解決できる.従来のK-means trackerとの比較実験により,本手法は追跡を安定かつ,効率的に処理できることを確認した.
著者
永井 寿憲 川嶋 稔夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OIS, オフィスインフォメーションシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.462, pp.95-100, 2009-02-26
被引用文献数
1

ディジタルアーカイブにおける,アノテーションの収集を目的として,複数人で作品を共同観賞し,観賞者の操作,会話などを自動で記録するシステムを作成した.さらに,これにより得られた写真の注釈情報である音声アノテーションの質の評価と,これらのアノテーションが他者の観賞に与える効果に関する実験を行った.実験では特定のテーマに沿った写真アーカイブを用い,観賞者の写真アーカイブに関する知識の有無,提示する会話記録などの条件を変えたいくつかのグループで結果を比較した.その結果,観賞形態の違いによって得られた音声アノテーションに差異が見られ,また,会話記録を他の観賞者グループに提示することで観賞が促進されることを確認した.
著者
津川 翔 杉山 浩平 大崎 博之 今瀬 真
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.204, pp.105-110, 2008-09-04
被引用文献数
1

本稿では、参加者のソーシャルネットワークのトポロジ構造から、開発型オンラインコミュニティの成功度を推定する手法を提案する。近年、社会活動のネットワーク化が急速に進んでおり、ネットワーク上にさまざまな種類のコミュニティ(オンラインコミュニティ)が形成されている。オンラインコミュニティを活発化し、成功へと導くためには、まず、オンラインコミュニティの現在の状態を適切に把握することが重要である。これまで、オンラインコミュニティの成功要因を分析した研究や、ソーシャルネットワークを分析した研究が数多く行われている。それらの研究結果は、参加者のソーシャルネットワークのトポロジ構造が、オンラインコミュニティの成功に大きな影響を与えることを示唆している。そこで本稿では、特に開発型のオンラインコミュニティを対象とし、ソーシャルネットワークのトポロジ構造からコミュニティの成功度を推定する指標CSI(Community Success Index)を提案する。開発型オンラインコミュニティのCSIは以下のように求められる。まず、参加者のソーシャルネットワークのトポロジ構造から、オンラインコミュニティにおける各参加者のリーダシップ度を推定する。推定した各参加者のリーダーシップ度から、オンラインコミュニティの成功度CSIを計算する。さらに本稿では、オープンソース・ソフトウェア開発のための代表的なオンラインコミュニティである、SourceForgeのログを用いた実験により、提案するCSIの有効性を評価する。その結果、提案するCSIは、開発型オンラインコミュニティの成功度の推定に有効である可能性が高いことを示す。
著者
後藤田 中 松浦 健二 大塚 真二 鍋島 豊晶 金西 計英 矢野 米雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.93, no.7, pp.1144-1153, 2010-07-01

近年,予防的な健康への取組みが重視され,人の日常的な運動の役割は増している.本研究では,そうした運動の代表といえるジョギングに注目する.個人での日常的な実世界トレーニングに対して,オンラインのコミュニティ空間での集団訓練環境を提案する.本システムは,GPSを用いて個々のトレーニング活動ログを蓄積し,同じコースを非同期に共有するジョガー間での競争的なシミュレーション機能を提供する.具体的には,複数のジョガーをアバタとして表現し,それらのペース変化を地図上の移動アニメーションを用いて視覚化する.また,移動アニメーションを見た際の気づきを地図上にアノテーションとして蓄積できる機能を提供する.これにより,ジョガーのパフォーマンス向上を促進させる目的をもつ.これらの提案機能をもつジョギング支援システムを構築し,実験を行った.実験の結果から,オンラインコミュニティ空間での競争的な訓練環境が,実世界におけるトレーニングにおけるタイム短縮につながった.特にアノテーションの登録箇所を中心に局所的なペース改善の効果も確認された.
著者
伊藤 大雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.89, no.6, pp.458-469, 2006-06-01

フランク・ハラリイによって提案された一般化三並べとは,指定されたサイズの正方盤面上に2人で交互に石を置いていき,指定された生物(図形)を自分の石で先に作ることを競い合うゲームである.ゲームの性質上,両者が最適な手を打つ限り,先手が勝つ(勝ち型)か,引き分ける(負け型)かどちらかである.これまで多くの生物について,勝ち型か負け型かが明らかにされてきた.本論文では,これまで得られた主な結果や主要な技法について解説し,未解決問題を紹介し,今後の発展の方向について述べる.
著者
森下 久 林田 章吾 伊藤 淳 藤本 京平
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.85, no.5, pp.687-697, 2002-05-01
被引用文献数
15

携帯端末がますます小形・機能化が行われているなか,それに使用されるアンテナは携帯端末機外側には現れない,アンテナの内蔵化の要求がますます高まってきている.また,小形になった携帯端末を実際に使用する際,使用者の多くは人差し指を立てた状態で携帯端末を保持するようである.ここでは,人体(頭,手及び指)を考慮した携帯端末用内蔵アンテナの特性について電磁界シミュレータを用いて解析し,アンテナが人体から受ける影響を明らかにする.解析モデルは,人体頭部と携帯端末機を持つ手及び指からなる人体モデル,及び金属筐(きょう)体に取り付けられたアンテナから構成される.内蔵アンテナには,既に実用されている平板逆Fアンテナと平衡給電型アンテナとして提案されている折返しループアンテナの2種類を用いている.本解析モデルを用いて計算した結果は実験値とおおむね一致し,人体モデルの影響を含めて携帯端末用アンテナの特性を比較的精度良く解析できることを示した.この解析モデルを用いて,W-CDMAの周波数帯において携帯端末に取り付けられた平板逆Fアンテナの特性を実用の携帯端末機に多く用いられている5/8波長モノポールアンテナの特性と比較して計算した.その結果,平板逆Fアンテナの放射効率は,人体モデルの影響を受け,指まで含めると約20%近くまで劣化することがわかった.折返しループアンテナにおいては,平板逆Fアンテナに比べ,金属筐体に電流が流れていないため,放射効率が約10%程度良くなっていることがわかった.
著者
新垣 紀子 野島 久雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.44, pp.35-40, 2002-05-03
被引用文献数
1

人のナビゲーションの支援のあり方について、心理学的な観点とビジネス的な観点から概観するとともに、心理学的な観点をどのようにしてシステムの構築に取り入れていったらよいかについての検討を行う。
著者
川前 徳章 坂野 鋭 山田 武士
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.93, no.6, pp.949-959, 2010-06-01

本論文では文書間,それらの著者間及び両者の意味的な関係を明らかにするために,著者の興味と文書の内容の潜在変数及びそれら変数間の依存関係を導入したモデルを提案する.提案モデルの特徴は,文書及び著者各々に潜在変数を導入し,通常のトピックモデルを拡張している点にある.文書ごとに導入する変数(文書クラス)は,文書のトピックを選択するための確率分布をもち,類似した内容の文書群は共通の文書クラスをもつ.同様に著者ごとに導入する変数(著者クラス)は,文書クラス選択の確率分布をもち,類似した興味をもつ著者群は共通の著者クラスをもつ.このモデルにより,文書生成を著者クラス,文書クラス及びトピックとそれら変数の依存関係を用いて表現し,その依存関係を用いて著者間及び文書間の意味的な関係を説明できる.各種データを用いた実験で,提案手法により著者クラス及び文書クラスを推定し,その結果,文書と著者の関係データを内容と興味に相当する低次元の空間に射影できること,及びテキスト生成モデルとして有効であることを確認できた.また,提案モデルは潜在変数の興味を抽出し,協調フィルタリングにも適用できることを実験で確認できた.
著者
津森 伸一 伊藤 敏 磯本 征雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.581, pp.19-24, 2006-01-21
被引用文献数
5

資格試験や検定試験の受験対策として過去問題等を用いた問題演習が実施されている。しかし、多くの資格試験、検定試験で採用されている多肢選択式問題による採点方法は偶然の正解を考慮せず単純に素点の合計を求めるものであり、学生が自身の理解状況を把握するための手段としてこの評価方法をそのまま適用することには問題が残る。そこで筆者らは、多肢選択式問題を用いて、e-Learningによる学習環境下において、学生が特に自分の学力を適切に把握することを目的とした学力評価方法を検討している。現在、既に提案した一手法と情報処理技術者試験の過去問題をCourse Management Systemの1つであるMoodleに実装し試験運用を行っている。本稿では、このシステムの概要とその活用の実態を報告する。
著者
今福 渉 アンサリ タニア 川畑 明雄 マタウシュ ハンス ユルゲン 小出 哲士
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLP, 非線形問題 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.200, pp.91-96, 2009-09-17

本研究では,保存された参照データの中から最も類似するデータを検索する連想メモリアーキテクチャを手書き文字の学習と認識に適用する.提案する連想メモリはディジタル・アナログ混載全並列型最類似一致検索回路を用い,高速・低消費電力・小面積を達成している.また,新規参照データを認識するために,人間の脳の機能を模倣する短期・長期メモリの概念に基づいた学習機能を追加した.更に,認識率を向上させるために,それぞれの保存された参照データに対して認識された入力パターンを平均化して,定期的に対応する参照データを更新する参照データ最適化アルゴリズムを提案する.そして,手書き文字の学習と認議に応用するために,提案したアーキテクチャを0.18μm CMOSテクノロジを用いて設計し,提案されたアルゴリズムとアーキテクチャの検証を行った.シミュレーション結果より,試作チップの処理性能としては1秒当たり入力文字画像数30万個を実現した.
著者
竹下 恵 笹部 昌弘 中野 博隆
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CQ, コミュニケーションクオリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.445, pp.1-6, 2008-01-17

近年のモバイル端末の普及に伴い,MANET上での情報発見技術の確立が求められている.これまでに,DHTとネットワーク層のルーチングプロトコルを統合することで,情報発見の効率を高められることがわかっている.さらに,ノードの物理的な位置に基づいてDHT上でクラスタリングを行う手法が検討されているが,ノードの移動速度が速い環境下では効率の低下が指摘されている.そこで本稿では,クラスタ内でオブジェクト情報を共有することで,従来手法に比べて検索成功率を最大で40%近く改善できることを示す.
著者
アブディラー アグス バニ 橋本 直己 高橋 裕樹 中嶋 正之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.201, pp.73-80, 2001-07-12

従来は, 高価なグラフィクスワークステーションが主体であったコンテンツ制作の分野においても, 高性能かつ安価になった, パーソナルコンピュータが使用されるようになり, それを百台規模で結合した, PCクラスターは今後有望な映像制作システムとなると考えられる.本報告では, オープンソースであるLINUXおよびBMRTを組み合わせて, 安価なCG映像制作のためのシステムを紹介する.特に4台のPCを同時に使用して, 9枚のテスト画像およびアニメーションテストデータに対して, 高速にレンダリング処理を行った効果について述べる.特に, 画像を2×2, 4×2, 4×3, 4×4に分割した場合の4台のPCによるクラスターを用いた分割レンダリング処理時間の比較結果について示し, PCクラスターがCGプロダクションに有効であることを示す.
著者
久保田 創一 安永 正幸 前田 幹夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ITS (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.99, pp.37-42, 2001-05-22
被引用文献数
1

通信・放送機構(TAO)では、平成11年10月より、YRP(横須賀リサーチパーク)内に横須賀ITSリサーチセンター(ITS-RC)を設立しITS情報通信システムの実現に必要な技術の研究開発を進めている。本プロジェクトは、ITSにおける路車間通信システムの構築に必要な3種の技術課題を選定している。本稿では、当リサーチセンターが進めている本研究開発プロジェクトの内容およびこれまでの研究成果について概説する。
著者
鈴木 雅之 玉手 慎也 荒川 薫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIS, スマートインフォメディアシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.461, pp.101-105, 2009-02-26
被引用文献数
1

近年,ヒトの感性を考慮した工学的システムの研究が注目されている.しかし,現在の感性工学における感性評価は,アンケートなどの個人による主観的評価に基づくものが主であり,これでは評価が曖昧なものとなってしまう.そこで,人間の生体信号などを用い,客観的な評価を行うことが要求される.本稿では,感性に関する客観的評価指標として脳波を用い,文章の黙読時における精神的負荷の評価を行った.解析はα波及びβ波の含有率と主成分分析に基づくものである.この結果,文を構成する文字の大きさと表示媒体により,黙読時の覚醒や精神的負荷には差異が生じることが明らかとなった.
著者
村上 研二 前川 裕治 泉田 正則 木下 浩二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.210, pp.101-106, 2003-07-18
参考文献数
6

直線や円などの画像構成要素(プリミティブ)を抽出する手法としてHough変換が知られている.筆者等は先に,このHough変換の投票配列の次元数を少なくすることで高速にプリミティブを抽出できる「ローカル極座標を用いたプリミティブの抽出法」を提案した.しかしながらこの方法には,「プリミティブの抽出速度が,画像に含まれる雑音の位置と量に影響を受ける」という性質(この性質を「雑音依存性」と呼ぶ)があり,これが実際にこの方法を利用する際の問題となっていた.そこで本橋では,この雑音依存性に対する解決策を提案する.提案する方法は,ローカル極の原点付近にウィンドウを設定し,このウィンドウ内の演算でローカル極設定の可否を判断するというもので,簡便な方法であるにも拘わらず高い効果を発揮することを種々の実験結果から明らかにしている.
著者
小路 朋也 井上 勇樹 舩曵 信生 中西 透 籠谷 裕人
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NS, ネットワークシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.286, pp.105-108, 2008-11-06
被引用文献数
1

近年,計算機資源利用の効率化,システム管理の容易化などの利点から,サーバ構築に仮想化技術が用いられている.また,仮想サーバを用いたサーバクラスタシステムの構築手法も提案されている.本稿では,仮想化技術を用いた安全でスケーラブルなWebサーバシステムを提案する.提案システムでは,プラットフォームおよびシステム内データ通信路の安全性を確保するため,SSL認証による各Webサーバホストの正当性検証と暗号化通信を実現する.また,システム管理を容易とするために,システム管理ツールの採用により,OS,Webサーバなど実行環境の自動更新機能を実現する.システム管理ツールPuppet,システム監視・管理ライブラリRuby SNMP,仮想マシンモニタXenを用いて提案システムの実装を行った.本システムの評価実験の結果,短時間でWebサーバシステムの拡張が可能であることが明らとなった.
著者
張 欣 嘉戸 誠司 上原 淳 佐藤 広明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. A・P, アンテナ・伝播 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.230, pp.15-21, 2001-07-19
被引用文献数
1

近年, ミリ波・準ミリ波において, 加入者用高速無線アクセスシステムの実用化が盛んに行われている。FWA子局アンテナを室内に設置した場合, 親局との通信は窓ガラス越しに行われる場合が多いと思われる。そこで, この装置に用いられるミリ波・準ミリ波帯(22GHz〜33GHz)の電波に対してガラスがどのような影響を与えるかを実験的に検証する。
著者
澤井 秀文 木津 左千夫 遠藤 哲郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.81, no.2, pp.450-452, 1998-02-25
被引用文献数
8

遺伝的アルゴリズムにおいて, 初期集団数, 交叉率, 突然変異率などの遺伝的パラメータの設定をする必要がない新しいアルゴリズム(PfGA)を提案し, いくつかの関数最適化ベンチマーク問題に対して単純遺伝的アルゴリズムとの比較から種々の優れた性能を示す.
著者
村田 和義 中野 有紀子 榎本 美香 有本 泰子 朝 康博 佐川 浩彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.610, pp.25-30, 2007-03-16

マルチモーダルコミュニケーションでは,音声,ジェスチャ,オブジェクト操作など異なるモダリティーの振る舞いが同時にかつ適切なタイミングで生じている.本研究では特にテレビパソコン操作時におけるマルチモーダル対話型ヘルプエージェントに注目する.まずWizard-of-Oz法を用いて利用者-ヘルプエージェント間の対話例を収集し,対話的なヘルプエージェントでは利用者の状態の確認とそれに伴う補助的な説明が行われることを示す.さらに利用者-エージェント間の対話状態を予測するための確率モデルをベイジアンネットワークにより構築し,ヘルプエージェントが補助的な説明を行う最適なタイミングの予測を行う.