著者
鵜生 高徳 宮本 雅規 市川 浩司 中村 克己 松井 武 馬淵 雄一 三島 章 小林 金也 中村 篤 林 亨
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMCJ, 環境電磁工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.488, pp.55-60, 2003-11-28
被引用文献数
2

自動車向け電子制御装置(以下、車載電子機器)の電源系ノイズシミュレーションに向けて電源系及び発振回路部についてモデル化の検討を行った。その結果、電源系についてはこれまで提案されてきたモデルに対して、モデル電源系端子間に複数の電源回路を持つ多電源モデルが有効であるとの結論を得た。また、発振回路系については線形モデル回路の提案を行った。これらについて実際のICを用いてモデルを作成し、VHF帯でその精度を検証することでその有用性を確認した。
著者
丸川 雄三
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解
巻号頁・発行日
vol.113, no.493, 2014-03-06

発表者がこれまで手掛けてきた「文化遺産オンライン」,「想-IMAGINE国立美術館」,「実業史錦絵絵引」などのウェブサイトの紹介を通して,文化財情報発信において画像資料が必要とされている場面を示すとともに,画像資料の有効活用を促すための技術的課題について論じる.
著者
山口 徳郎 立澤 茂 野中 雅人
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:21859329)
巻号頁・発行日
vol.112, no.106, pp.29-33, 2012-06-19

デジタル広告用ディスプレイをはじめとして,金融店舗や空港ロビーなどの公共空間に複数のディスプレイが配置されている.これら公共ディスプレイと利用者の持つモバイル端末が連携することで,様々なサービスが提供されている.本稿では,モバイル端末の内蔵センサと公共空間に置かれた環境カメラを活用して,利用者のジェスチャ情報の時間的な一致に基づいた公共ディスプレイとモバイル端末とのペアリング方式を提案し,本方式を利用したアプリケーション例について報告する.
著者
岡本 修一 大谷 朋広
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IA, インターネットアーキテクチャ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.465, pp.1-4, 2007-01-11

GMPLS(Generalized Multi-Protocol Label Switching)技術は、光クロスコネクト(Optical Cross Connect:OXC)装置・伝送装置等をMPLSを拡張したコントロールプレーンにより統合制御する技術であり、大容量の波長パスを容易かつ即座に設定・提供できる特徴を持つ。今後のグリッド技術や高品質映像伝送などの即時系大容量パスサービスへの需要を考慮すると、国際・複数ドメイン間でもこのGMPLS波長パスをダイナミックに設定できることが重要である。そこで今回、日本のJGN IIのGMPLSネットワークと米国のテストベッドネットワークとのGMPLS相互接続実験を実施し、日米複数ドメイン間でのダイナミックなGMPLS波長パスの設定・削除に成功したので報告する。
著者
小野田 哲也 吉川 太郎 辻岡 哲夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会ソサイエティ大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1996, no.2, 1996-09-18

新しいデータ転送コンセプ卜"Netwarp"を提案する。Netwarpはファイル転送のスルプットをGbpsクラスに高速化し、映画のような巨大ファイルを瞬時転送するものである。例えば、映画を2時間かけてrealtime転送するのではなく、10秒以内といった短時間にユーザの手元へ一括転送る。転送完了後、ユーザは自身のVideo diskにアクセスするかのように自在に映画を楽しむことができる。
著者
瀬川 典久 澤本 潤 矢澤 正人 美濃 英俊 花田 隆貴
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ASN, 知的環境とセンサネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.166, pp.185-188, 2014-07-23

低電力、長距離通信が可能な狭帯域スペクトラム拡散通信mad-ssを開発し、運用を行っている。狭帯域スペクトラム拡散通信MAD-SS技術を利用したセンサネットワーク用モジュールMAD-SSシールドを活用して、さまざまなセンサネットワークを構築している。本公演では、MAD-SSシールドの説明、実用システム、および成層圏気球に搭載した実験について報告する。
著者
能勢 進一 西山 道子 高見 一正 渡辺 一弘
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NS, ネットワークシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.577, pp.95-100, 2007-03-01

ユビキタス環境の進展に伴い,個人対応のWebサービス(パーソナルWebサービス)が期待されている.パーソナルWebサービスを構成するにあたって,ユーザに「管理・監視されている」といった心理的圧迫感を与えない個人識別技術が必要である.本稿では,光ファイバをめぐらした知的モニタリング空間において,バイオメトリクス分野でも未だに適用されていない「足裏」に着目したヘテロコア型光ファイバセンサによる個人識別法とその個人識別技術を用いたパーソナルW6bサービスを提案する.また,提案した2層型の足裏識別センサマット,個人識別アルゴリズムとテレビ番組における個人の趣味嗜好判定のアルゴリズムを試作し,評価を行なう.
著者
豊坂 祐樹 藤尾 光彦 廣瀬 英雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. R, 信頼性 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.306, pp.13-17, 2006-10-13
被引用文献数
1

21世紀人類が直面する恐れのあるパンデミックインフルエンザ,あるいはテロ行為による疫病感染拡散などに対してその社会的影響は極めて大きいことを考えると,リスク回避という面から様々な条件のもとでの疫病感染の拡散状況を事前に知っておくことが望ましい.ここでは,空気を媒体にして人から人へ伝染する疫病を想定した人と人とのネットワーク構造をモデル化した上で,初期感染者から未感染者へと疫病が伝染するシミュレーションを行い,最終的なパンデミック段階の感染者蔓延状況を予測することを行った.このことにより,新たな疫病のアウトブレイクやテロ行為による疫病蔓延に対するリスク回避への準備や対策を講じることが可能となる.
著者
原村 和裕 吉田 真紀 藤原 融
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.345, pp.23-30, 2007-11-14

映画のように公開日時が指定されたコンテンツの事前配信におけるセキュリティに関する要求を明らかにし,それらを満たす実現法を示す.要求として,コンテンツ配信における一般的な要求と事前配信特有の要求に分けて分析する.一般的な要求を満たす暗号プロトコルと事前配信特有の要求の一部を満たす暗号プロトコルは知られている.これらの暗号プロトコルを応用し,要求をすべて満たすための実現方針を三つ示し,比較検討する.そして,そのうちの一つに基づく方式を定義し,構成法を提案し,安全性と効率を評価する.
著者
矢野 友加里 川原崎 雅敏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.93, no.3, pp.265-281, 2010-03-01

本研究では,日本音楽著作権協会(JASRAC)等を訪問し,音楽利用に関する著作権使用料徴収・分配の現状について調査を行った.その結果,インタラクティブ配信の領域において,楽曲利用の報告が不十分なために著作権使用料の徴収・分配精度が低く,決定的な対策がとられていないことが分かった.本論文では,インタラクティブ配信の中で違法な楽曲流通が多いP2P(Peer-to-Peer)ネットワークによるユーザ間の音楽共有に対して,現在行われている不正流通の監視ではなく,著作権処理を行わせた上で,合法的にP2Pネットワークで楽曲を流通させる方式を提案する.提案方式では,P2Pネットワークでの楽曲流通を管理するために,著作権管理サーバと呼ぶサーバを置く.また,ユーザが流通させる楽曲の特定に,放送番組の利用楽曲特定に実用化されつつあるオーディオフィンガープリント(AFP)を利用する.各種のP2Pネットワークで流通する楽曲について,AFP技術を用いた著作権処理の所要機能を明らかにし,諸機能をユーザPCとサーバの連携によって実現する著作権処理プラットホームの提案と評価を行う.更に,AFPによる楽曲特定をリアルタイムで行うためのAFP照合システムについて,各種サーバ分散処理方式の性能解析を行い,AFP照合に伴うユーザ待ち時間を合理的な範囲内に抑える分散形態を明らかにする.
著者
福田 和子 金城 繁徳 尾和 博 貴家 仁志
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1995, 1995-03-27

これまでいくつかの2次元適応フィルタ(ADF)が報告されてきたが、特に演算量が問題となっている。例えば、2次元LMS法を用いても、サンプル当りの演算量はO(N^2)である。演算量の問題を克服するためには、ADFの並列化が不可欠である。そこで本報告では、2次元DFT周波数サンプリングフィルタ(FSF)バンクを用いた並列ADFを提案する。提案する2次元ADFは、並列構造であるうえに、FFTを用いることで演算量も大幅に低減される特長を持つ。
著者
柳谷 真由美 森 敏則
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMCJ, 環境電磁工学
巻号頁・発行日
vol.97, no.286, pp.41-46, 1997-09-26
参考文献数
6
被引用文献数
2

電気ケーブルからの放射ノイズの低減を狙いとして高透磁率・高損失な金属磁性箔を付加したケーブルを作製した. 磁性箔を付加することによってケーブルに生じる伝送損失の測定を行なった. その結果, 心線の外側に直接磁性箔を巻いた時の伝送損失は周波数の増加とともに増え, 300MHzにおいて最高11dB/3m となったが, アルミテープを磁性箔と心線の間に巻くことによって, 通常の磁性箔無しのシールドケーブルと同等の伝送損失となることが分かった. また, 磁性箔だけでは外側の心線と内側の心線の伝送損失の差が大きくなるが, アルミテープを心線と磁性箔との間に巻くことで心線位置による差が小さくなることも分かった. この原因としては, 心線近傍の磁界がアルミテープの渦電流損失によって弱められるため, 磁性箔がケーブル心線に付加するインピーダンスが小さくなることが影響していることを示した. また, 高透磁率・低抵抗率の磁箔を使用した場合は, 1層目の磁性体により渦電流損失・反射が起こるため, ケーブルに多重に巻き付けても伝送損失増加に対する影響は大きくないことを明らかにした.
著者
Yagi Takeshi Chan Alberto Tanimoto Naoto HARIU Takeo ITOH Mitsutaka
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.116, pp.37-42, 2010-07-01

In recent years, web-based applications have gained popularity due to the emergence of the trends such as netbooks and cloud computing. This popularity, along with the emphasis on personalization, has lead to the development of many web applications developed by many people. Due to negligence in secure coding, many of these web applications contain vulnerabilities. This has attracted the attention of attackers who want to exploit these security vulnerabilities to hack the web applications. Malicious users who may illicitly use these web applications and the data contained in their databases pose a constant threat. Therefore, it is necessary to protect these web applications as well as the servers on which they run. In order to effectively protect the web applications, a method of monitoring and analyzing attack is necessary in addition to the conventional intrusion detection systems. Honeypots are highly versatile security tools with various applications to internet security. They are computing resources where their value lies in the information they capture while being probed, attacked, or compromised. In this paper, we will discuss the investigation and evaluation of two web honeypots-the High Interaction Honeypot Analysis Tool and the DShield Web Honeypot as well as our proposal for a hybrid honeypot based on the results.
著者
三浦 朝比古 武政 有彦 向谷 一郎 吉山 行男 福田 政寛
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CPM, 電子部品・材料 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.537, pp.29-34, 2000-01-14

通信ネットワークシステムにおけるバックアップ用電源として、長寿命で新構造の据置シール鉛畜電池MST形を1997年に開発し、さらに大幅に質量を減らした軽量化据置シール鉛畜電池MST形を199年に開発した。電池特性は10時間率の定格容量と15年のトリクル寿命という通信用として十分な性能を有している。また、100 Ah, 1500Ah容量の単電池を直列あるいは並列接続して、1000〜6000Ah容量までの組電池に対応することができる。その上、単電池横置きのユニット構造であり、設置床面積を低減したコンパクトな組電池構造になっている。
著者
宇土沢 直哉 猪股 俊光 新井 義和 曽我 正和
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.456, pp.5-8, 2005-12-02
被引用文献数
1

乳幼児のための予防接種に関する情報は, 主に母子健康手帳や行政の広報などにより提供されているが, 情報が散在していたり, 情報が個人に対応していないなどの課題がある. そこで本研究では, 予防接種に必要な情報を, 保護者が持つ携帯電話に提供する予防接種支援システムを開発した. 支援システムで実装した機能は, 個人毎の接種計画作成, 接種予定日前後における案内メール通知, 接種未実施時の対応通知などである.
著者
杉本 祐介 佐藤 太一 土井 千章 中川 智尋 太田 賢 稲村 浩 内藤 克浩 水野 忠則 菱田 隆彰
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ASN, 知的環境とセンサネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.480, pp.263-268, 2015-02-23

近年,インターネット上では,FacebookやTwitterにおける日記やamazon.comや食べログにおけるレビューなど,ユーザからの投稿を利用したサービスが数多く普及している.これらのサービスに寄せられる投稿の中には,楽しい,きれいといった感情を示す感情語が数多く含まれており,先行研究では,そういった感情語を利用した観光地のレコメンド手法の提案を行った.その際,喜びや楽しみ,好みなどのポジティブな感情語が1つのカテゴリに集中してしまうという問題があり,詳細な分類を行うためにはこの問題を解決する必要があった.そこで本研究では,ポジティブな感情語が1つのカテゴリに固まってしまう問題を解決し,レコメンドに適した感情語の分類方法の提案を行う.
著者
小若女 優介 若原 俊彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MoMuC, モバイルマルチメディア通信 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.296, pp.37-42, 2011-11-10

近年のインターネットの普及にともない不正侵入やウイルスなどが社会問題となり,ユーザのセキュリティへの意識が高まり,様々な技術的な対策がとられてきた.しかし,そのような対策を活かすためにはユーザ認証に用いるパスワードに高い強度のものを設定し,運用する必要がある.1人の人間が扱うIDとパスワードの組み合わせはWebサービスの発展と共に増加しており,その全てにこれらの条件を満たすパスワードを設定,運用していくのは非常に難しい.そのためについ強度が低いパスワードを設定しがちである,この問題を解決するため,本論文では携帯電話に内蔵されている非接触ICの"FeliCa"を用いて,ユーザがパスワードを投入しなくても自動的にランダムな認証キーを発生させることで個人認証を行える方式を改良し,その効果を実験的に検討する.具体的な改良点としてはRSA暗号を導入することによる通信内容の保護,電子署名の導入による改竄防止の2点である.これにより改良された認証方式が有効であるか検証するためにプロトタイプを試作し生成される認証キーに偏りがないか,またネットワーク上を流れるパケットを盗聴して悪用できないようになっているか実験により確認を行った.以上の実験結果から本システムの安全性を検証することが出来た.
著者
野沢 健人 中岡 義貴 山本 修平 佐藤 哲司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.204, pp.41-46, 2014-09-03

近年,レシピ投稿検索サイトに大量の料理レシピが投稿されている.これらのレシピの中には,一部の食材を入れ替えた類似レシピが数多くある.本研究では,大量のレシピデータの中から,特定の食材に対する代替可能な食材を発見する手法を提案する.調理手順中に記述された食材と調理法を特徴に,ニューラルネットワークに基づく言語モデルとして知られるword2vecを用いて,特定の食材に対して他の食材の類似度を算出することにより,代替可能な食材を発見する.数十万件のレシピデータを用いて評価した結果,提案法の有効性を確認したので報告する.
著者
駒田 元希 山本 寛 中村 勝一 高橋 卓 山崎 克之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IA, インターネットアーキテクチャ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.417, pp.17-22, 2011-02-11

本研究では,超高速のインターネット衛星WINDSの通信特性を再現できるネットワークシミュレータ(NS2)のモジュールを開発することを目的とする.このために,WINDS上でTCPの基本的な通信特性の計測を行い,RTT,ジッタ,パケットロスの特性を明らかにした.これらの特性の中で,本研究ではTCPの通信性能に大きな影響を与えるパケットロスに着目した.評価結果より,パケットロスの原因である伝送路上のエラーがポアソン過程で発生することが分かった.また,WINDSの伝送フレームの構造に起因する,伝送路エラー発生時に同時にロスするパケット数は1または6となる頻度が高いことが分かった.そこで,このようなWINDSに特徴的なパケットロス特性をモデル化LNS2のモジュールとして開発した.
著者
杉山 浩平 大崎 博之 今瀬 眞
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.42, pp.85-90, 2006-05-11
被引用文献数
4

近年、現実に存在するさまざまな複雑ネットワークの構造への注目が高まっている。このようなネットワークの構造が持つ特性は、例えば情報検索・データマイニング等へ、さまざまな形で応用が可能であると考えられる。しかし、ネットワークの構造からどのようなことが分かるか、また、ネットワークの構造をどのように活用できるかについては、これまで十分な検討が行なわれていない。そこで本稿では、論文の参考文献一覧・著者情報をもとに、論文の引用関係ネットワークおよび論文の共著関係ネットワークを構築する。さらに、ソーシャルネットワークの分析に用いられている、ネットワーク分析手法を適用することにより、論文の引用・共著ネットワークがどのような構造になっているかを明らかにする。その結果、論文の引用関係ネットワークはグループ構造を持たないこと、ノードの入次数(論文の被引用数)の分布がべき乗則に従うことなどが分かった。また、論文の共著関係ネットワークはグループ構造を持つこと、スケールフリー構造を持つことなどが分かった。