著者
岡田 美智男 鈴木 紀子 石井 和夫 犬童 早苗
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SP, 音声
巻号頁・発行日
vol.97, no.338, pp.37-43, 1997-10-23
被引用文献数
2

日常での雑談などにおける発話には, (1)「意味を伝える」機能と, (2) お互いの発話に対して「意味を与えあう」機能とがいつも同居している. あるいは, 「伝えようとして伝わること」と相手の応答との重なりの中で「事後的に意味や役割が出現すること」とが同居している. これまでの行為遂行的な, 情報伝達的な側面を重視した対話研究では, 「伝えようとして伝わること」について主に検討されており, 後者の側面に対しては十分に議論が尽くされていない. 本稿では, 様々な発話の重なりの中で新たな意味を発現させうる「多声性を帯びた発話」の存在に着目し, その多声性に富んだコミュニケーション, すなわち「雑談」の成り立ちについて考察する. また, この多声的な関わりや間身体的な場の形成に着目しながら, 共同想起対話におけるユニゾン的な同時発話の現象の意味について考える.
著者
塩見 英久 岡村 康行
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.69, pp.53-58, 2014-05-30

近年、シミュレーション技術はますます複雑化が進んでおり、煩雑なコーディング作業を軽減する技術の発展が望まれている。数式処理システムを用いて差分法の漸化式を導出する試みは広く行われているが、FortranやC言語などを対象にするものが多い。GPUやFPGAなどを用いたヘテロジーニアスコンピューティングなどでは、それぞれのアーキテクチャに適した言語でコーディングできることが望ましい。本研究では、プログラミングと数式処理が高度に融合し柔軟な処理が可能なsympyを用いてSIMD的な操作体系を備えた配列向けの自動コード生成に取り組み、所望のコードを得ることができたので報告する。
著者
川原 昭文 東 亮太郎 池田 雄一郎 河合 賢 加藤 佳一 早川 幸夫 辻 清孝 米田 慎一 姫野 敦史 島川 一彦 高木 剛 三河 巧 青野 邦年
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ICD, 集積回路 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.15, pp.13-18, 2012-04-16
被引用文献数
1

TaOxを用いたReRAMの高速な書換え性能とクロスポイントメモリセルアレイ構成におけるスニーク電流を低減する書込みアーキテクチャにより、443MB/s(サイクル時間17.2ns、64bit並列)と、従来比約2倍の高速な書込みを実現する0.18μm 8Mbit多層クロスポイント型ReRAMマクロを開発した。
著者
大庭 隼人 宋 中錫 高倉 弘喜 岡部 寿男
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IA, インターネットアーキテクチャ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.465, pp.31-36, 2007-01-11

ネットワーク不正侵入検知システム(IDS)は誤検出が多く、ログが膨大になることが知られている。そのため、管理者の負荷を軽減すべく種々のデータマイニング手法や可視化手法が提案されている。現状ではそのテストデータにはKDDCup'99のデータが広く利用されているが、データが作成時期が古く現在のIDSログデータとは異なる点が多い。本研究では、京都大学に設置されたIDSのログデータを用い、両データの違いを明確化すると共に学習に基づく可視化手法を提案する。
著者
上原 亜由子
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SSS, 安全性 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.227, pp.13-15, 2004-07-20

保険会社における損害調査の役割、及び現場から見たリスク管理
著者
村田 健史 上田 裕子 上岡 功治 臼井 英之 岡田 雅樹 大村 善治 松本 紘
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.85, no.8, pp.1411-1425, 2002-08-01
被引用文献数
7

現在,プラズマ粒子シミュレーションは,プラズマ観測・応用の様々な分野において用いられている.本研究では,既存のコードをもとに,オブジェクト指向開発技法によりプラズマ粒子シミュレーションコードを設計した.設計したモデルは,プラズマ粒子コードの基本的な機能を有するスケルトンモデルである.オブジェクト指向分析設計方法論によるプラズマ粒子コードの設計については,これまで,詳しい報告がなかった.したがって本論文では,本設計をもとに独自のプラズマ粒子コードを設計できるよう,オブジェクトクラスの洗い出しからデザインまでを詳細に説明した.更に,このデザインに基づき,オブジェクト指向プラズマ粒子シミュレーションコードを,C++言語により実装した.実装コードの基本動作及びコードの再利用性を確認し,更に,既存の手続き型言語によるコードとの,処理速度の比較を行った.その結果,実装したオブジェクト指向コードは,Fortranによる既存コードと比較し,最大3倍程度の計算時間を必要とするが,高い再利用性を有することがわかった.
著者
新谷 素弘 吉川 敏則
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRU, パターン認識・理解
巻号頁・発行日
vol.94, no.424, pp.37-42, 1994-12-17

ニューラルネットを用いて文字認識を行う際に,特徴量次元数が学習,認識時間に大きく影響する。本報告では,認識率を低下させずに,特徴量を削減する手法を提案する。提案法には白ランレングス特徴量を用い,この特徴量を用いた簡易細線化処理についても提案する。主成分分析を用いて,白ランレングス特徴量を新しい特徴量に変換し,その累積寄与率と特徴量次元数の関係を検討する。シミュレーションから,従来法と同等の性能を実現する累積寄与率を求め,それより,提案法の有効性を示す。
著者
東海林 健二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.77, no.9, pp.1753-1760, 1994-09-25
被引用文献数
10

2値画像の回転や拡大縮小といったアフィン変換のアルゴリズムとして,2値画像をランの形式で表現し,斜交軸変換と転置を組み合わせて行う方法が知られている.この従来手法は,ラン形式を用いるため,斜交軸変換は簡単なアルゴリズムで高速に実行可能であるが,転置のアルゴリズムは複雑で比較的多くの実行時間を要していた.本論文では,ランで表現された画像の転置,すなわち縦と横を入れ替える操作を効率良く行う手法およびこの転置手法を用いた画像の回転,拡大,縮小を含むアフィン変換の方法を提案する.本手法で採用したランデータの表現方法は,pxy表と呼ばれる形式で,一次元配列に黒ラン,白ランの開始座標を交互に格納するという単純な方法である.実験により従来手法と提案手法の時間コストの比較を行った結果,従来手法でのアフィン変換は,ラン当りの実行時間が黒ラン長に従い増加するが,一方,提案手法では.ラン当りの実行時間はラン長によらず一定であった.すなわち,提案手法を用いると,2値画像のアフィン変換が,およそラン数にだけ比例する時間で行えることがわかった.
著者
三浦 佳世 上村 俊介
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.356, pp.59-64, 2008-12-11
被引用文献数
2

対象の運動や速度感を伝える絵画的手法にモーション・ラインがある。とりわけ,マンガで多用されるこの技法は,オノマトペ(擬音語・擬態語)と併用されて,より効果的に用いられることが多い。本研究では,様々なモーション・ライン(絵画情報)と,モーション・ラインから喚起されるオノマトペに対し,マグニチュード・エスティメーション法を用いて,それぞれの速度感を測定し,「表現」と「印象」との関係を分析するとともに,絵画情報と言語情報という異なる処理経路に基づく感性表現の関係性について考察した。その結果,直線のモーション・ラインは擬音語と対応し,速度感を正確に伝えるのに有効であるのに対し,正弦波状のモーション・ラインは擬態語と対応し,運動対象の軌跡や様態を伝えるのに有効であることが示された。また,直線のモーション・ラインでは,本数が増えるにしたがい速度感の増大することも示された。モーション・ラインが表現技法にとどまらず視覚系での運動情報処理を反映していると考えると,本数の効果は示唆的である。
著者
松村 真宏 山根 承子
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HCS, ヒューマンコミュニケーション基礎
巻号頁・発行日
vol.112, no.455, pp.39-40, 2013-02-25

仕掛学では巷にあふれる人の意識や行動を変える「仕掛け」の原理を理解し、それを体系的に整理することを試みている。その仕掛けの方法論を利用することによって、誰でも仕掛けの設計ができるようになることを目指している。ゆくゆくは、老若男女、子供から大人までを巻き込んで、仕掛けによって社会を良くする草の根イノベーションを起こすことを考えている。
著者
菊井 玄一郎 門内 健太 高橋 寛幸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLC, 言語理解とコミュニケーション (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.196, pp.31-36, 2012-08-23

検索サービスに入力される検索語のうち入力頻度が急上昇したものを「検索ホットワード」(バースト語)と呼ぶ。本稿では、これらの語が検索エンジンやブログ、twitterで経時的にどのような頻度で言及されているかを分析するとともに、検索頻度が急上昇した要因となる事象がこれらの書き込みから推定可能かを検討した。その結果、twitterでの言及のバーストが検索クエリ頻度上昇の先行すること、バーストの時間がその契機となった事象(例えば、TV番組での指示対象事物の露出など)にかなり即応的であることなどがわかった。また、急上昇ワードの「由来」や急上昇となった「要因」がtwitterの分析によって70%程度推定可能であることなどが分かった。
著者
小林 謙太郎 新田 直也
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SS, ソフトウェアサイエンス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.269, pp.111-116, 2013-10-17

大規模ソフトウェアの開発において,開発初期におけるアーキテクチャの選択は,その後のプロジェクトの成否を大きく左右する.しかしながら,実際の開発においてアーキテクチャをどのように選択すればよいかについては,設計者の経験に依存する部分が大きく,アーキテクチャ選択のための決定的な手法は確立されていないのが現状である.そこで本研究では,レイヤアーキテクチャを対象に,選択したアーキテクチャが要求仕様から抽出した実行シナリオと適合しているか否かを評価する手法を提案する.事例研究として,本研究室で開発した3D格闘ゲームの実行シナリオおよび初期アーキテクチャに対して本手法の適用を行った.その結果,本手法による評価結果が,当該プロジェクトにおいて初期アーキテクチャをほぼ変更することなく開発完了したという事実とよく一致していることがわかった.
著者
寺崎 健 池口 徹 合原 一幸 田中 智
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.78, no.12, pp.1601-1617, 1995-12-25
被引用文献数
6

本論文では,従来主として確率的な不規則現象としてとらえられてきた経済時系列データに対して,決定論的非線形ダイナミカル特性に関する解析を行う.解析の対象としたのは,対ドル円の為替レートおよび日経平均株価である.これらのデータの決定論的非線形ダイナミカル特性を定量的かつ客観的に評価するため,相関積分を用いた相関次元解析,ヤコビ行列推定法によるリヤプノフスペクトラム解析および決定論的非線形(区分線形)予測による解析を行った.相関次元解析では,いずれの場合にも相関積分から求められる局所的な傾きが収束せず,少なくとも次元が1けた程度の低次元のアトラクタを形成していないことが示唆された.リヤプノフスペクトラム解析では,いずれの場合でも最大リヤプノフ指数が正となり,決定論的カオスの特徴の一つでもある軌道不安定性を示唆する結果が得られた.最後に,決定論的非線形予測の解析結杲では,その予測精度と予測時間との関係は典型的な低次元カオスとは定性的に異なる.以上の結果により,本論文で解析した経済データは,少数自由度の力学系によって記述される典型的な決定論的カオスではない可能性が高く,軌道不安定性をもつ,より複雜な対象であることが示唆される.
著者
三井 健史 伊藤 智也 中西 勇人 濱川 礼
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.73, pp.1-6, 2014-05-30

本論文では,SNSの投稿に含まれた感情を記録するライフログシステム「Emote」について述べる.近年,様々なライフログシステムが流行している.ライフログのために画像情報,音声情報,位置情報,感情情報などを記録している.画像情報,音声情報,位置情報はデバイス機器の発達により自動化が発達した.だが,感情取得の自動化は中々進んでいない.そこでTwitter, Facebookの投稿文の感情を分析し,分析結果を自動的に記録していくライフログシステム「Emote」を開発した.「Emote」ではTwitter, Facebook各投稿から感情分析を行い,各感情を可視化し手軽に利用できるライフログシステムの提供を目的とする.事前にSNS (Twitter)の投稿データ,約3万件を収集し,これらの投稿から自然言語処理とナイーブベイズ分類器を用いて単語ごとの感情を学習させた.「Emote」では,その学習データを用いてTwitter, Facebookに投稿されている各文章の感情を決定している.それらを用いて,各投稿を自動的に6つの感情に当てはめ感情をカレンダーとともに色で表現している.
著者
田中 勝
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.85, no.2, pp.161-173, 2002-02-01
被引用文献数
3

本論文では,非加法的エントロピーであるTsallisエントロピーの平衡分布に2次までのq-モーメントの存在を要求したときに得られる確率分布について考察する.この確率分布は一つのパラメータqと平均と分散を指定することにより特定の確率分布を表すようになる.例えば,q=1のときは通常の正規分布を表し,q=2のときはCauchy分布を表す.ただし,q=2のCauchy分布の場合は2次のモーメントは存在しないので,形式的に確率分布関数の中に現れるパラメータσ^2は単にスケールファクタと解釈する.特にq=1+2/(n+1)のときは`t-分布'が得られるが,この場合も2次モーメントが存在しない場合には,確率密度関数の中に現れるパラメータσ^2をスケールファクタとして解釈する.また,q=-∞の場合には標準偏差の2倍(2σ)の幅をもつ一様分布が得られる.すなわち,ここで考察する確率密度関数は,サポートがコンパクトな一様分布からサポートが非コンパクトな正規分布を経て,`t-分布'やCauchy分布を経由して非コンパクトなサポートをもつ一様分布(完全に平たんな分布)までを,パラメータqを通じて滑らかに結ぶことのできる確率密度関数である.ここでは,この確率密度関数をq-正規分布と呼ぶ.q-正規分布と,従来知られている正規分布を含む確率分布族との最も重要な違いは,通常の正規分布を含む確率分布族では,正規分布のみが情報量すなわちBoltzmann-Shannonエントロピーを最大化するものとして明確なエントロピーとの関係が付けられるのに対して,q-正規分布では,パラメータqにより決定されるすべての確率分布は,必ずそのqの値に応じたエントロピー(Tsallisエントロピー)をただ一つもっており,その対応するエントロピーを最大化するという例外のない明確な情報量との関係をもつことである.このようなq-正規分布による期待値には,通常の期待値のほかに,エスコート分布による期待値の2通りの期待値が考えられる.それぞれについてモーメントを得るための一般的な公式も与える.また,q-正規分布はqについて滑らかなので,正規分布の周りで展開することができる.つまり,他の確率密度関数を正規分布を用いて近似することができる.このことについても併せて考察する.更に,q-正規分布p_q(χ:μ,σ)は,エスコート分布を介して,他のq-正規分布p_<1/(2-q)>(χ:μ,√<(3-q)/(5-3q)σ>)と双対な関係をもつことも示す.
著者
酒井 佑 松下 陽介 松田 崇弘 山本 幹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. RCS, 無線通信システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.204, pp.37-40, 2003-07-11

本研究では,無線リンク上の誤り制御としてARQを用いた無線TCPの伝送特性に注目している.ARQは無線端末が固定の基地局と接続する静的な環境においてはTCPの性能改善に対して有効であることが知られている.しかしハンドオーバが発生する動的な環境では,基地局においてARQの再送処理によりリンクレイヤバッファに蓄積されたフレームはハンドオーバ時に廃棄されるため,必ずしも有効であるとは限らない.本研究では計算機シミュレーションにより,ARQのパラメータである最大再送回数に依存して,TCPの伝送特性はハンドオーバにより著しく劣化することを示した.本研究の結果は,移動通信では静的見地からだけでなく動的見地からもARQの設計を行う必要があることを示している.
著者
早舩 嘉博 塩本 公平 井上 一郎 大木 英司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NS, ネットワークシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.355, pp.31-36, 2006-11-09

Internet Protocol (IP)による通信インフラは、サービスの多様化を促し、現時点では想像しえないキラーサービスが登場する可能性を秘めており、今後の通信ネットワークには、キラーサービスの登場に伴う想定外のトラヒック変動に対応する能力が求められるであろう。また、通信ネットワークが社会インフラとしての重要性を増すにつれ、想定外の故障・災害に対しても、能力の低下を極力抑える仕組みが通信ネットワークに求められると想定している。我々は、通信ネットワークとして、ルータと伝送装置から構成される光レイヤとIPレイヤのマルチレイヤバックボーンネットワーク(マルチレイヤ網)を対象とし、自動収集したトラヒック情報を基に、ルータと伝送装置を連携させてトラヒック制御するマルチレイヤ網運用制御システムを試作し、ネットワーク状態の急激な変化に対応した運用制御の基本動作の実証実験を行った。本稿では、我々が試作したマルチレイヤ網運用制御システムおよびそれを用いた所内実験について述べる。