著者
幅 健志
出版者
同志社大学
雑誌
同志社外国文学研究 (ISSN:02862832)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.20-44, 1973-09-01

論文(Article)
著者
朴 俊緒
出版者
同志社大学
雑誌
基督教研究 (ISSN:03873080)
巻号頁・発行日
vol.66, no.1, pp.52-70, 2004-09

論文(Article)「人間が神の像の通りに創造された」という創世記1 章の記事は、初代教父時代からバルトとブルンナーの「接触点」(Anknüpfungspunkt)論争に至るまで、多くの神学的論争や解釈の主題となってきた。本論文の主題は以下の通りである。「神の像の通りに」は古代近東地域で王を指し示す慣用句であった。神は人間を「王」のような高貴な存在として創造され、地上の王が王国を統治するように、人間に被造物の世界を統治させられた。したがって、人間の自然に対する統治には、「責任ある管理者」としての責務がある。In the voluminous annals of the biblical interpretation, the issue of Imago Dei has long been the crux theologorum from the early church to the current age as witnessed by the heated debate between Barth and Brunner over the Anknüpfungspunkt. The main thesis of the paper is that Imago Dei was an idiomatic expression during the first and second millennium B.C.E. in the Ancient Near East from Egypt to Mesopotamia signifying a "royal figure," i.e. a king. That God created human being in the "image of God" means God created human being as a royal figure, the supreme being among God's creatures. As a king in ancient times had dominion over his kingdom, human being, as a royal figure, is entrusted with the responsibility to rule over the natural world as God's steward/stewardess on earth.翻訳:韓 守賢監訳:徐 正敏
著者
山梨 淳
出版者
同志社大学
雑誌
新島研究 (ISSN:02875020)
巻号頁・発行日
vol.103, pp.9-55, 2012-02

資料紹介(Historical Document)ページは巻末九-五五
著者
尾嶋 史章 近藤 博之 阿形 健司 荒牧 草平 近藤 博之 阿形 健司 荒牧 草平 白川 俊之 多喜 弘文 西丸 良一 古田 和久 吉田 崇
出版者
同志社大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

本研究では教育達成過程の国際比較を行うことによって、教育機会格差が生じるメカニズムの日本的特徴を明らかにした。特に中心においたのは、PISAを用いた青少年の学力形成に及ぼす家庭背景の影響である。入学試験による選抜と学校の階層構造、学校外教育など異なる学校教育システム下における家庭背景と生徒の学力形成との関係を分析した結果、日本を含めた東アジアの国々は欧米諸国とは異なる教育達成過程を持つことが明らかになった。
著者
高木 繁光
出版者
同志社大学
雑誌
言語文化 (ISSN:13441418)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.71-95, 2006-08

本論で扱う叙事演劇的映画は、大友良英が言う「周辺聴取的」音の効果を最大限用いることで、ストーリーが展開するフレーム外に広がる状況全体を提示しようとする。ベンヤミンのバロック演劇と同様、「根本的にレーゼドラマ」として読解される叙事演劇において、「文字的性格」をもつアレゴリーとして捉えられる事物は、異化効果によって自明の文脈から引き剥がされ、驚きとともに発見されるべきものとなる。この異化効果に不可欠な「複合的視線」は、映画において俳優の視線とカメラの視線の二重性として現れるが、パゾリーニによれば、それは、カメラが物語を擬態しつつ、「細部についての、なかんずく、本筋とはあまり関係ないような部分についての異様なまでの固執」を示すことで、その存在を露呈し、それによって映画それ自体を乗り越え、「詩の映画」を出現させることとしてある。つまり、パゾリーニにとって映画は、「もうひとつ別の映画をつくりだすことへの誘い」、映画自体の内部における映画の差異化にほかならない。ゴダールは、このような映画を差異化する「シネマトグラフの力」を、何よりも聴覚的なものに求め、非在の映画と、それを聴取する耳を提示する映画との相関関係として提示する。そこで異化される「周辺聴取的」もの音を、われわれは、はじめて耳にするかのような驚きとともに発見することになるのである。Die sozusagen epischen Filme benutzen die „peripher-akustischen" Elemente des von Yoshihide Otomo behaupteten „nicht-kognitiven Hörens", um den Zuschauer die Zustände entdecken zu lassen. Auch das brecht'sche „komplexe Sehen", das im Kino seine Entsprechung in der Doppelheit vom Blick des Darstellers und der Kamera findet, ermöglicht dem Zuschauer, die Dinge aus ihrem selbstverständlichen Kontext herauszureißen und sie als ein „Geheimnis" entdecken zu lassen. Dabei gibt, nach Pasolini, die Kamera einerseits vom simulierten Standpunkt des Darstellers die Handlung wieder, aber gleichzeitig verrät sie „durch die exzentrische Obsession zu den Einzelheiten", ihre Existenz und lässt „das Kino der Poesie" entstehen. Kino wird so „ein Anlaß zu einem anderen Kino", das sich innerhalb des Kinos differenziert. Bei Godard findet sich eine solche Differenzierung des Kinos in Korrelation zwischen einem vor allem akustisch bestimmten Kino des Nicht-Seins und einem Kino, das bereit ist, seine Aufmerksamkeit auf die leisesten „peripher-akustischen" Töne zu richten. Mit Staunen entdeckt man diese Töne, durch die sich das Kino verfremdet.
著者
立木 茂雄 林 春男 重川 希志依 田村 圭子 木村 玲欧 山崎 栄一 上野谷 加代子 柴内 康文 牧 紀男 田中 聡 吉富 望 高島 正典 井ノ口 宗成
出版者
同志社大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

人と環境の相互作用の視点から災害脆弱性をとらえ、地理情報システ ム(GIS)の活用により、平時における災害時要援護者の個別支援計画の策定や、災害時におけ るり災情報と支援策の重ね合わせによる支援方策の最適化等に資する標準業務モデル群を開発 した。開発成果は東日本大震災被災地および被災地外の自治体で実装した。併せて、東日本大震 災の高齢者・障害者被害率と施設収容率との間に負の相関関係があることを見いだした。
著者
鈴木 潔
出版者
同志社大学
雑誌
同志社外国文学研究 (ISSN:02862832)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.1-22, 1975-01-30

論文(Article)
著者
木原 活信
出版者
同志社大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

本研究では、ハーバード大学教授から知的障害者施設のアシスタントに転じた思想家、神学者、福祉実践家であるヘンリ・ナウエンの「創造的弱さ」(「スピリチュアルな生」)という概念をとりあげ、その思想と実践を研究した。彼は、パワーと強さに象徴される現代社会の逆説として「創造的弱さ」を提起したが、そこに新しい福祉の発想転換の可能性がある。援助する側の「弱さ」をネガティヴなものとして隠蔽するのではなく、むしろ積極的に開示・活用していこうとする哲学(創造的弱さ)こそが彼の社会福祉思想の原点であると結論づけた。
著者
寶田 國弘
出版者
同志社大学
雑誌
同志社商学 (ISSN:03872858)
巻号頁・発行日
vol.54, no.5, pp.704-719, 2003-03

研究岩下 正弘教授 古希祝賀記念号
著者
Cross Robert
出版者
同志社大学
雑誌
言語文化 (ISSN:13441418)
巻号頁・発行日
vol.11, no.4, pp.[493]-514, 2009-03

The American Academy Award nomination garnered by the Bollywood film Lagaan in 2001 focused worldwide attention on this parable of the fall of the British Raj that unfolds in the drama of a cricket match between colonizers and colonized. The protagonist, an Indian villager by the name of Bhuvan, embodies simultaneously the iconicity of the Indian cricket captain and star batsman Sachin Tendulkar and the nationalist and inter-communal ideology of Mohandas K. Gandhi. set in the closing years of the 19th century, the deeper discourse of the film constructs an ideal post-Independence "India" in which the ideals of Gandhi, far from dying with his assassination and the ethnic cleansing of Partition, have been fully implemented in the imagined new order. The fantasy of this 'post-dated' Gandhian idyll, however, is problematised by the film's treatment of the non-Hindu minority communities-the Muslims, the Sikhs and the outcaste Untouchables (Dalits)-particularly when considered in the broader context of the rise of Hindutva fanaticism and inter-religious violence in present-day india.
著者
萩原 稔
出版者
同志社大学
雑誌
同志社法學 (ISSN:03877612)
巻号頁・発行日
vol.53, no.3, pp.72-127, 2001-09-30

研究ノート
著者
鎌田 均
出版者
同志社大学
雑誌
同志社大学図書館学年報 (ISSN:09168850)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.36-45, 2010

岐路に立つ米国の大学図書館事情
著者
山中 俊夫
出版者
同志社大学
雑誌
同志社法學 (ISSN:03877612)
巻号頁・発行日
vol.14, no.3, pp.71-78, 1962-07-31

判例研究
著者
小田切 康彦
出版者
同志社大学
雑誌
同志社政策科学研究 (ISSN:18808336)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.39-51, 2012-09

論説(Article)本稿の目的は、多様なアクター間協働の管理運営に影響を及ぼす条件を明らかにすることである。わが国においては、地方分権や地域自治の推進を背景に、地方自治体を中心とした協働政策が積極的に展開されている。しかし、資源不足やアクター間の関係構築の困難性等、その管理運営について多くの問題を抱える現状にある。協働を扱った先行研究は蓄積されているが、管理運営のあり方に着目したものは少なく、本稿ではその管理運営に影響を及ぼし得る条件について検討した。まず、政府-市民間、政府-営利企業間、営利企業-市民間、あるいは政府-営利企業-市民間等の協働を扱った先行研究を基に、協働の形成及び持続性に関する論点整理を行った。つづいて、京都西陣地域における自治体、市民、商業者、自治会、大学等が参画する協働事例のケーススタディを行った。結果、多様なアクター間協働の管理運営に関して、目的の共有、アイデンティティの共有、協働形成以前のアクター関係及び経験、協働の組織構造・関係性、協働の文脈、という5つの条件が明確化された。
著者
植田 知子
出版者
同志社大学
雑誌
社会科学 (ISSN:04196759)
巻号頁・発行日
vol.91, pp.1-20, 2011-05

京都の呉服商杉浦三郎兵衛家(屋号、大黒屋。創業寛文三年(一六六三))では、初代の頃から別家制度が採られたと見られるが、それは明治期にも維持され続けた。小稿は、明治期に別家制度を廃止した商家があるなかで大黒屋がどのように別家制度を維持し、また、別家制度の中身がどのように変化したのかを考察したものである。今回検討した結果からは、学校教育の普及や徴兵制による影響が大黒屋の雇用や昇進面に及んだことがうかがえ、それらが「登り」の制度の形骸化と、別家の若年化をもたらした一因であることが見えてきた。