- 著者
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杉田 裕汰
原 毅
久保 晃
- 出版者
- 理学療法科学学会
- 雑誌
- 理学療法科学 (ISSN:13411667)
- 巻号頁・発行日
- vol.35, no.6, pp.843-848, 2020 (Released:2020-12-19)
- 参考文献数
- 40
〔目的〕周術期消化器がん患者における入院中の歩行数に関わる要因を,身体機能評価,血液生化学データより検討し,明らかにすること.〔対象と方法〕周術期消化器がん患者28名とした.身体機能評価には,体組成計値,等尺性膝伸展筋力,握力,6分間歩行距離,呼吸機能評価,片脚立位時間の全6項目を使用し,血液生化学データには血清アルブミン(Alb),C反応性蛋白(CRP),総蛋白を使用した.〔結果〕歩行数においては,術前と比して術後は,有意な低下を認めた.術後歩行数と術前Alb,術前CRP,術前の体脂肪率に有意な相関関係を認めた.〔結語〕術後の代謝変化による骨格筋量の低下を考慮すると,術前より栄養状態,免疫反応,体脂肪率に着目することの重要性が示唆され,手術後の歩行数低下には,その点を踏まえたリハビリテーション介入が必要である可能性が示唆された.