著者
森 征洋 松村 雅文 末廣 喜代一 金子 之史 高橋 尚志 林 俊夫 佐々木 信行 西原 浩 高木 由美子 川勝 博 北林 雅洋 高橋 智香 大浦 みゆき 大西 千尋 野崎 美紀 稗田 美嘉
出版者
香川大学
雑誌
香川大学教育実践総合研究 (ISSN:1345708X)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.87-97, 2005-03

1998年の学習指導要領の改訂に伴う教科書の変化について調べた。新教科書は,記載量が増えている場合もあるが,全体としては内容が削減された分だけ記載量も減少しており,必ずしも残された内容の説明の充実が図られているわけではないことが分かった。また,理科を学ぶ上で,基本的な事項となる内容の削減が行われており,大きな問題点を持っている。これらは学習指導要領の改定によって生じていることが確認された。
著者
川勝 博 北林 雅洋 礒田 誠 高橋 尚志 西原 浩 高木 由美子 佐々木 信行 金子 之史 末廣 喜代一 松村 雅文 森 征洋 大浦 みゆき 稗田 美嘉 高橋 智香 藤原 佳代子
出版者
香川大学
雑誌
香川大学教育実践総合研究 (ISSN:1345708X)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.101-114, 2007

国際的に科学教育を学ぶ意味が変化している。現実の社会に起こっている科学技術の諸問題を吟味し判断できる力が,科学リテラシーである。これがすべての人々が身につけるべき課題として教育されているかが問われている。勿論この力は,一定の科学知識を前提する。また生徒の抱く不思議などの具体的事例を教えてこそ,科学的思考力・判断力も養成できる。よってこの課題の達成には,独自の具体的教材を,知識を教えつつ,科学するの授業案をつくる教員の,高い分析力・判断力を必要とする。この教員養成教育を,香川大学教育学部の理科教育講座では,先行研究として,蓄積しつつある。「理科授業研究1」の学生主体の理科教育実験ゼミ「理科授業研究II」の科学する単元案づくりのゼミなどである。ここでは,その実践の意味や背景を,よい科学リテラシーを持つ生徒を,教育現場から実践的につくりあげる永続的過程の一端として,ここに報告する。
著者
藤井 篤
出版者
香川大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

フランス植民地帝国主義の崩壊局面に位置するアルジェリア戦争(1954-1962年)に対して、民族解放戦線FLNとフランス共産党PCFがどのように対応したのかについて研究した。FLNは米ソ冷戦対決構造を利用しつつ、当初は米国に支持を求めながら、ソ連・東欧圏にも1960年以降には接近していった。PCFは反植民地主義的立場を鮮明にしつつも、1956年のハンガリー事件によって孤立を深め、社会党を含む広範な植民地主義戦争への反対活動を展開できなかった。
著者
岡崎 勝一郎
出版者
香川大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

海苔の色落ちは天候やその他の要因で発生するが商品とはならずほとんどが廃棄されている。これを有効利用するため海苔の細胞壁に多量に含まれる粘性のある酸性多糖であるポルフィランを効率的かつ短時間で調製した。精製ポルフィランの免疫細胞に与える影響をマウスのマクロファージ培養細胞(J774. 1)とリポ多糖(LPS)に対する応答性が高いC3H/ HeN系マウスの脾臓細胞で検討した結果、細胞性免疫を増強するサイトカインであるインターロイキン(IL)-12とンターフェロン-γの産生誘導が乳酸菌やLPSと同様に認められ、マクロファージ上のToll様受容体4を介してLPSと同様にIL-12の産生を増強していることが示唆された。また、腫瘍壊死因子あるいは過酸化水素で刺激したヒト腸管上皮様細胞株Caco-2細胞で産生増強される炎症性サイトカインであるIL-8の産生をポルフィランと乳酸菌は抑制し、経上皮電気抵抗値で測定した腸管のバリア損傷に対する抑制効果もポルフィランに認められた。以上のことから、食物として摂取している海苔中のポルフィランには細胞性免疫の賦活化作用と腸管細胞での抗炎症作用といった乳酸菌と同様な健康機能効果があると考えられた。
著者
田村 啓敏
出版者
香川大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

研究成果は次の4点である。1)迅速な機能成分の単離法として、QuEChERS法を開発できた。2)サツマイモでは、鳴門金時芋が強い活性を示し、玉ねぎでは、香川産のものが高い活性を示し、活性物質はquercetin 4’-glucosideであると明らかにした。タイ産のサツマイモの活性は弱かった。3)抽出物の活性試験結果と各成分の濃度との相関をPeason’s correlation coefficientにより計算し、高い相関値から機能成分の選抜ができた。4)調理過程で抗アレルギー活性が変化しない、あるいは煮沸により活性が高まることがあることがわかり、調理が機能増進に役立つことが分かった。
著者
日下 隆 安田 真之 久保井 徹 小久保 謙一 小谷野 耕佑 岡田 仁 三木 崇範 岩瀬 孝志 上野 正樹 中村 信嗣 岡崎 薫 小林 弘祐
出版者
香川大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

新生児低酸素性虚血性脳症の動物モデルとして、新生仔豚を対象に負荷時の脳血液量を指標とした低酸素負荷を行い、低体温療法、ラジカルスカベンジャー(エダラボン)と低体温併用療法の効果、および水素ガス吸入療法の安全性の検討を行った。その結果、無治療の蘇生後24時間での脳血液量増加と低振幅脳波持続時間は正の相関を示したが、低体温療法では負の相関を示した。また低体温療法と併用療法は無治療と比較し、大脳皮質および白質障害は少なかったが、低体温療法のみと併用療法は中枢組織障害の差異は認めなかった。さらに水素ガス吸入は、体・脳循環、脳波及び血液ガスへの影響がなく、その使用上の安全性が確認された。
著者
寺尾 京平
出版者
香川大学
雑誌
若手研究(A)
巻号頁・発行日
2016-04-01

本研究は、臓器を物理的に切断し、1細胞サイズまで微小分割することで、立体的な臓器を空間的に「3次元分解」する新たな解析技術の確立を目指す。シリコンナノ加工技術により実現した独自技術であるシングルセルの一括切断技術をベースに、脳・腎臓等の様々な臓器を細胞レベルまで空間的に分割することで、多様な組成をもった微小臓器断片を得る。本年度以下の3項目について実験技術の構築と検証を行った。(1)生体から摘出した臓器を物理的に分割する刃状構造体(ナノブレード)を有した空間分画デバイスの製作:マウス臓器スライスをターゲットとして貫通孔を有したナノブレードアレイの作製条件、及び構造解析により強度に関する検討を行った。結果として、シングルセルサイズの貫通孔を有した様々なブレードアレイデバイスを完成させるとともに市販容器との適合性を考慮したチップ形状を実現した。(2)臓器サンプルへの正確なアプローチと確実な切断を実現する切断・送り機構の構築:押圧時に空間分画デバイスを臓器に確実にコンタクトさせるため、ナノブレードを保持する機構について開発を行った。また、操作性向上のためアタッチメント式で交換が容易なブレードデバイス脱着機構を考案した。(3)モデル臓器であるマウス脳・腎臓スライスを利用した空間分画の原理実証とイメージングによる分画状態の検証:マウス脳スライスをサンプルとして、空間分画を行い、各区画への薬液吐出時に隣接区画にリークがないことを確認し、それぞれの区画が独立した溶液層として利用できることを示し、細胞ライセートの逐次回収を実現した。
著者
京 明
出版者
香川大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2009

「適切な大人(Appropriate Adult)」制度をめぐる裁判例の検討等を契機として、日英間における自白の証拠排除の基本構造の異同、傷つきやすい被疑者の供述の自由に対する日英間の配慮の違い、ひいては虚偽自白の防止に対する日英間の裁判所の姿勢の違いを明らかにした。
著者
亀山 宏 チャックマック H.エロール 陸 永寿
出版者
香川大学
雑誌
香川大学農学部学術報告 (ISSN:03685128)
巻号頁・発行日
vol.59, pp.27-43, 2007-02-28
被引用文献数
2

本研究では、作物と畜産をサブ・セクターとする農業セクターを構築した。表3のように、そのセクターは約40の作物アクティビティーと13の畜産アクティビティーからなり、4つの地域ごとに投入要素資源の制約量のもとで、需要と供給をベースに経済余剰の最大化を目的関数として現状の再現モデルを構築した。これに、EU加盟をめざさないシナリオと、EU加盟をめざして新たな農業支持政策に変更した場合(3ケース)、について生産者余剰と消費者余剰の変化を求めた。結論は次の2点である、第1に、生産者の余剰は15%ほど減少し、消費者の余剰は10%ほど増加すること。両者を合わせた合計の余剰は3%ほど増加すること、また、生産者の所得の減少分は、現在、実施し始めた直接所得補償方式でカバーできることなど、確かめることができた。第2に、これらの結果をもたらす生産、消費、貿易の状況を農産物別にシミュレーション結果を定量的に整理した。トルコの農業政策は、従来、選挙対策の農業支持のための所得移転という性格が強く、農業生産者の経営にとって最大の不安定要因であった。今後は、国内外との需給調整を図り、農業者の所得水準の向上をめざして作物、畜産の構成を変更しながら進めていくことが望まれている。トルコがEUへの加盟をめざすなかでも、農業者にとっての経営上の最大のリスクは政府による政策手段の変更となっている。すでにEUで取り組まれている農業政策の枠組みに沿えるように政策手段を整え、実際に、政策の実施が生産者の意思決定を誘導できるようになるには、かなりの時間がかかるように思われる。
著者
深井 誠一 ノンタサワッシ チャルムシ 内山 加賀里
出版者
香川大学
雑誌
香川大学農学部学術報告 (ISSN:03685128)
巻号頁・発行日
vol.58, pp.1-6, 2006-02-15

高い再生能力を有するダイアンサス'テルスタースカーレット'のカルスを用いた形質転換系を検討した。カルスを5mMのグルコースと50mMのアセトシリンゴンだけで湿らせたろ紙上で共存培養することにより、アグロバクテリアの感染が向上した。接種したカルスをG-418濃度を段階的に20-80mg/lに上げた再生培地上で選抜することにより形質転換体を獲得した。形質転換体の一部はin viroで早期開花を示した。また約10%の転換体が四倍体であった。順化した植物は正常に生育・開花し、さらに他のナデシコ属植物と交配することにより形質転換した後代が得られた。
著者
最上 英明
出版者
香川大学
雑誌
香川大学經濟論叢 (ISSN:03893030)
巻号頁・発行日
vol.77, no.3, pp.485-495, 2004-12-01
著者
Yulian Bandi Hermawan 奥田 延幸
出版者
香川大学
雑誌
香川大学農学部学術報告 (ISSN:03685128)
巻号頁・発行日
vol.54, pp.35-40, 2002-03-29

本研究では, 1998年にインドネシアBengkulu地域の3地区におけるラフレシア(Rafflesia arnoldii R.Br.)の開花の現状を調査した.1次データとしてアンケート調査を行い, 2次データは政府機関と研究論文から収集した.この結果, Bengkulu地域におけるラフレシアの分布地は低地3カ所と高地5カ所の合計8カ所であることが明らかになった.また, その分布地の保護のために, 宿主であるLiana植物体への標識とその周囲のフェンス取り付け, および宿主の現地への再導入が重要であると考えられた.ラフレシア分布地の人為的破壊は, 地域社会の人口増加, 地域住民への教育並びに民族的背景が要因となっていると思われた.地方自治体からの情報公開はラフレシアの保護に貢献し, さらに道路や電力供給などの社会資本整備によってラフレシアが観光客の誘致に有効であると考えられた.
著者
堤 英敬 上神 貴佳 稲増 一憲
出版者
香川大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2015-04-01

本研究は、有権者と政党の関係が希薄化した政党脱編成期において、両者の関係を再構築する役割を担うと期待される投票支援アプリケーション(VAA)の効果を検証し、その可能性と課題を探ることを目的としている。平成28年度には、VAAの効果に関する2つのサーベイ実験を実施した。第1に、7月に実施された参議院議員選挙において、VAAの利用に期待される効果を検証することを目的としたサーベイ実験を実施した。具体的な実験方法としては、クラウド・ソーシングで募集した本調査への協力者ならびに研究組織のメンバーが所属する大学の学生を対象として、ランダムに選ばれた人たちに参院選前にVAAを使用してもらい、VAAを使用しなかった人との間に(参院選後の調査で尋ねた)参院選での投票参加や、参院選前後における政治意識、情報接触パターンに差異が生じるかを確かめた。VAAを利用することで情報コストが軽減され、投票者が増えることや、新たな情報を得ることで、政治への関心や政治的有効性感覚が高まったり、政治情報の取得に積極的になったりすることを予測していたが、実験の結果は必ずしもこうした予測とは一致しないものであった。第2に、VAAが利用者に対して政党の政策的立場に関する正確な情報を提供できる点に着目し、その効果を測定するサーベイ実験を行った。具体的には、調査会社のモニターを対象としたインターネット調査において、一般に認知度が低いと考えられる2つの政策争点における自民党、民進党の政策的立場をランダムに選ばれた調査回答者に提示し、それ以外の回答者との間に、政党に対する好意度や政治的有効性感覚、政治情報の取得の積極性に違いが見られるかを検証した。結果としては、政党の政策情報を示された人の方が若干ではあるが、むしろ政策情報の取得に消極的になるとの結果が得られた。
著者
潮海 久雄
出版者
香川大学
雑誌
香川法学 (ISSN:02869705)
巻号頁・発行日
vol.19, no.3, pp.99-139, 2000-03-20

第一に, メディアは大統領と, 政治家は選挙と議会に, 地方政府集団は州・地方選挙に, 連邦政府関係は大統領に, 議会関係者は議会に, という形で, 各利益集団は各々特化された対象公職を持っている。興味を引くのは, ネルソンが財産税をめぐって影響を受ける職能団体からの影響を直ちに示していることである。第二に, 記事行数を決める要因として, 中央(大統領)と地方(議会=上・下院)を区別するアメリカの政治文化と, それを一緒に表現する中央・地方合わせて全選挙記事は, 2月から11月までの期間を間段なく埋めている。なお, 行数の決定因は, 公職-候補者-争点と三つ考えることができる。第三に, バイアスについては, (1)大統領については予選の有無が報道量に影響しているが, その好意性は, ポルなどの実態によると言わざるを得ない。(2)上院議員選挙でも予選の有無によって違いがあるが, 勝者ヘーゲルに量的・質的に偏っており, これが新聞の推薦(ネルソン)と異なっていた, という点に特徴がある。(3)下院選挙では(記事の内容の悪さにも関係して)現職優位の傾向が見られた。第四に, 大統領選挙と議会選挙では共通した争点も多いが, 違いもある。とりわけ議会選挙では, かなり均衡予算と「党派性」で突っ込んだ議論があった。州・地方選挙では「住民投票」がでて来るのが米国独自のものであった。候補者も争点と関係があり, (1)現職対挑戦者というクリントンとドールの立場の違いを示すものなど, (2)議員候補者はヘーゲルが大きな政府問題を, ヘーゲルとネルソンが党派性問題を選挙終盤へ向けての争点に高めていったことが分かる。第五に, 競馬報道は, メディアが有力な挑戦者が本命に追いつく様子を描こうとするところから生ずる。第六に, 競馬報道の分析では, 《競馬》と《争点》が重なっていた時期(予選, 本選挙期間)とそれ以外の時期があり, どうもジャーナル・スター本紙とニュース・サービス記事(争点)の違いが反映しているようだ。最後に, アジェンダにおいては, 大統領では争点のすれ違いが多くて面白くない。一方, 上院候補者間では争点合意があった。全体としての講評を加えると, 結局ネブラスカ州では, 国政選挙と州以下の選挙(上院・下院を含む)の古い区別の《現代版》を闘ったのだろうか?
著者
藤井 篤
出版者
香川大学
雑誌
香川法学 (ISSN:02869705)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.85-136, 2007-09
著者
石川 徹
出版者
香川大学
雑誌
香川大学教育学部研究報告. 第I部 (ISSN:04549309)
巻号頁・発行日
vol.125, pp.33-41, 2006

This paper is a sequel to the paper, "Thomas Reid's Philosophy of Mind (4)". We also consider his principles of action, especially rational principles of action. Reid lists two principles of this kind: the good on the whole and the duty. Reid explains what the good on the whole is in two ways. In one sense, the good on the whole is the agent's benefit in the long run. In the other sense, the good on the whole is the highest good like Epicurean's Ataraxia or Stoic Apatia. We find it difficult these two mean the same. Reid thinks the duty is a nobler and more important than the good on the whole, because people admire the actions from the duty and often we cannot act directly from the good on the whole. These explications seem to be defective, because the former cannot show it is a genuine independent principles of action, and the latter shows its rationality only insufficiently. Reid thinks these two principles are effectively the same. This is the reason he looks upon them as rational principles of action. We find he is too optimistic.
著者
石川 徹
出版者
香川大学
雑誌
香川大学教育学部研究報告. 第I部 (ISSN:04549309)
巻号頁・発行日
vol.125, pp.17-31, 2006

In this paper, we examine Reid's theory of principles of action., especially, mechanical principles and animal principles. And from these we will try to construct his ideas about what human being is. Mechanical principles are divided into instinct and habit. They may operate without exertion of will and reason. There are three kinds of animal principles, i.e. appetites, desires, and affections. Appetites are grounded on physical conditions of man and their object is to help man to survive. Desires are of social character. They drive man to be social. Affections are the principles of action whose object is other person. We may think they correspond to what out modern usage of the words "emotion" or "passion" mean. It seems obvious that the latter two are peculiar to human being. Why they are called "animal principles"? We can best understand its meaning in contrast to rational principles of action. And we find Reid's thoughts about what man is, especially, about his affection has very much in common with Hume's thoughts, in spite of their theoretical differences. We can see the deep influence of Hume on Reid.
著者
石川 徹
出版者
香川大学
雑誌
香川大学教育学部研究報告. 第I部 (ISSN:04549309)
巻号頁・発行日
vol.123, pp.27-38, 2005

In this paper, we examine Thomas Reid's concept of "will". His concept of "will" is very important because it plays a crucial role both in his theory of causation and in his theory of morals. In the prolonged controversy about free will, Reid shows some sympathy with Locke's position. It may be awkward because Locke denies free will and the liberty of indifference. We think, however, that this means he thinks it is important to examine many aspects about the faculty of will as they are, it shows neither his inconsistency nor misunderstanding. Then we will follow the points Reid observed, and find he thinks the faculty of will is the faculty of choice and for this reason he avoids a difficulty in the concept of free will. Finally we will discuss about some modes of the volition and observe Reid's treatment of them contributes to extend the concept of voluntary action and it may influence his theory of morals.