著者
喜馬 佳也乃 佐藤 壮太 渡辺 隼矢 川添 航 坂本 優紀 卯田 卓矢 石坂 愛 羽田 司 松井 圭介
雑誌
筑波大学人文地理学研究 = Tsukuba studies in human geography
巻号頁・発行日
vol.38, pp.45-58, 2018-04

本研究には平成28年度科学研究費補助金(挑戦的萌芽研究:課題番号16K13297)の一部を利用した.
著者
Tomoko Mihara Hitoshi Koyano Pascal Hingamp Nigel Grimsley Susumu Goto Hiroyuki Ogata
出版者
Japanese Society of Microbial Ecology · The Japanese Society of Soil Microbiology
雑誌
Microbes and Environments (ISSN:13426311)
巻号頁・発行日
pp.ME17203, (Released:2018-05-25)
被引用文献数
81

Since the discovery of the giant mimivirus, evolutionarily related viruses have been isolated or identified from various environments. Phylogenetic analyses of this group of viruses, tentatively referred to as the family “Megaviridae”, suggest that it has an ancient origin that may predate the emergence of major eukaryotic lineages. Environmental genomics has since revealed that Megaviridae represents one of the most abundant and diverse groups of viruses in the ocean. In the present study, we compared the taxon richness and phylogenetic diversity of Megaviridae, Bacteria, and Archaea using DNA-dependent RNA polymerase as a common marker gene. By leveraging existing microbial metagenomic data, we found higher richness and phylogenetic diversity in this single viral family than in the two prokaryotic domains. We also obtained results showing that the evolutionary rate alone cannot account for the observed high diversity of Megaviridae lineages. These results suggest that the Megaviridae family has a deep co-evolutionary history with diverse marine protists since the early “Big-Bang” radiation of the eukaryotic tree of life.
著者
高橋 恒一
出版者
人工知能学会
雑誌
2018年度人工知能学会全国大会(第32回)
巻号頁・発行日
2018-04-12

長期的な機械知性の行き着く先が、その能力レベルの発展の上限により上限シナリオ、生態系シナリオ、多極シナリオ、シングルトンシナリオの順に分岐してゆく可能性を議論する。また、能力レベルの上限を制約する重要な要因として、高度な自律性を持つ認知アーキテクチャーの実現や自己構造改良能力などのアーキテクチャーレベルの問題のほかに、マルチエージェント状況における相対的優位性確立の難しさ、また計算の熱力学的効率や光速の上限などの物理的制約などがあることを議論する。

13 0 0 0 OA 輿地誌略

著者
内田正雄 編訳
出版者
文部省
巻号頁・発行日
vol.巻9 亜非理加洲, 1880
著者
二井 彬緒
出版者
学校法人 自由学園最高学部
雑誌
生活大学研究 (ISSN:21896933)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.43-58, 2017 (Released:2017-12-21)
参考文献数
27

イスラエル国家を思考することは、ショアーの亡霊を呼び起こし、「国民国家nation-state」を思考することである。H・アーレントによれば、ショアーとは、近代ヨーロッパ式国民国家がその発展上の限界点に達した際におこった、「『国民』ならざる存在」の排除である。近代において、「『国民』ならざる者」、すなわちユダヤ人たちは、ある場所(ある国家)に居住しながらも「ホームランド」を喪失した者たちと目され、国家の内部にいながらその構成員にはなり得ない存在、G・アガンベンの言葉を使えば「ホモ・サケルHomo sacer」となったのである。イスラエルとは、そうした歴史の文脈の上で、シオニストたちによってユダヤ人の「ホームランド」として生まれた国民国家である。国民国家は、人びとのあいだに「国民」と「『国民』ならざる存在」といった想像上の境界線を引く。それは、個々人がみずからを「国民」として自己同一化するidentifyことであり、これもまた虚構でしかない。しかし、この虚構が強い効力を持つとき、言い換えれば、ナショナリズムが生まれるとき、「『国民』ならざる存在」の排除が起こるのだ。さて、近年、ニュースや新聞、またイスラエルに関する話題が持ち上がるあらゆる場において、「イスラエル批判は反ユダヤ主義である」といったレトリックを見かける。このレトリックは、「ユダヤ人」「イスラエル人」「シオニスト」を、あたかも同義語として見なすような効果を持っている。本稿では、現代思想と国民国家論の視点から、このレトリックを国民国家の表象として批判する。その中で、「国民」というアイデンティティという枠から脱し、個々人の生を語ること、そこにどのような可能性が存するのかを論じる。
著者
西脇 雅人 松本 直幸
出版者
一般社団法人日本体力医学会
雑誌
体力科学 (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.67, no.3, pp.237-243, 2018-06-01 (Released:2018-05-16)
参考文献数
19
被引用文献数
1

This retrospective observational study aimed to examine the effects of playing Pokémon GO on daily steps of male college students. Twenty-five Japanese male college students (20 ± 1 years) were assigned to Control group (C, n = 11) or Pokémon GO group (P, n = 14) based on their playing Pokémon GO or not. Daily step levels were obtained from the health care app of Apple iPhone from September 2016 to October 2016. In P group, the data for the 4 weeks to determine baseline values and for the 4 weeks of playing Pokémon GO were analyzed. The steps data of C group were also analyzed in the same period of the total 8 weeks. There were no significant differences in steps at baseline level between both groups. In addition, no significant time-course changes in steps were observed in C group. In contrast, steps in P group significantly increased from baseline 8,368 ± 544 steps/day to week 1 10,028 ± 617 steps/day (P < 0.01). The changes in steps from baseline to week 1 were significantly greater in P group than in C group (1,671 ± 345 vs. -81 ± 582, P < 0.01). However, the increased steps returned to baseline level by week 2, and the values did not increase again. Therefore, our findings indicate that playing Pokémon GO increases daily steps only during one week in Japanese male college students.

10 0 0 0 OA 国語の将来

著者
柳田国男 著
出版者
創元社
巻号頁・発行日
1939
著者
安里 進
出版者
国立歴史民俗博物館
雑誌
国立歴史民俗博物館研究報告 = Bulletin of the National Museum of Japanese History (ISSN:02867400)
巻号頁・発行日
vol.179, pp.391-423, 2013-11-15

20世紀後半の考古学は,7・8世紀頃の琉球列島社会を,東アジアの国家形成からとり残された,採取経済段階の停滞的な原始社会としてとらえてきた。文献研究からは,1980年代後半から,南島社会を発達した階層社会とみる議論が提起されてきたが,考古学では,階層社会の形成を模索しながらも考古学的確証が得られない状況がつづいてきた。このような状況が,1990年代末~2000年代初期における,「ヤコウガイ大量出土遺跡」の「発見」,初期琉球王陵・浦添ようどれの発掘調査,喜界島城久遺跡群の発掘調査などを契機に大きく変化してきた。7・8世紀の琉球社会像の見直しや,グスク時代の開始と琉球王国の形成をめぐる議論が沸騰している。本稿では,7~12世紀の琉球列島社会像の見直しをめぐる議論のなかから,①「ヤコウガイ大量出土遺跡」概念,②奄美諸島階層社会論,③城久遺跡群とグスク文化・グスク時代人形成の問題をとりあげて検討する。そして,流動的な状況にあるこの時期をめぐる研究の可能性を広げるために,ひとつの仮説を提示する。城久遺跡群を中心とした喜界島で9~12世紀にかけて,グスク時代的な農耕技術やグスク時代人の祖型も含めた「グスク文化の原型」が形成され,そして,グスク時代的農耕の展開による人口増大で島の人口圧が高まり,11~12世紀に琉球列島への移住がはじまることでグスク時代が幕開けしたのではないかという仮説である。

11 0 0 0 OA 報告書

出版者
司法省調査課
巻号頁・発行日
vol.8, 1937
著者
岡田 一祐 山本 和明 松田 訓典
出版者
デジタルアーカイブ学会
雑誌
デジタルアーカイブ学会誌
巻号頁・発行日
vol.2, no.2, pp.144-145, 2018

<p>本発表は,日本語の歴史的典籍(明治時代以前の書物)の情報基盤とすべく構築された新日本古典籍総合データベースに関する知見について議論する.国文学研究資料館では,2017年10月に新日本古典籍総合データベースを公開した.これは,日本語の歴史的典籍の国際共同研究ネットワーク構築計画の一環で進められた古典籍のデジタル画像化,およびその利活用の基盤として作られたものである.</p><p>新日本古典籍総合データベースは,古典籍に関する総合ポータルたるべく,書誌データのみならず,画像タグなどの画像アノテーションや,全文テキストへの検索機能を通じて,多角的な視点からの古典籍へのアクセスを可能としている.このほかにも,資料へのアクセスの永続性を確保するために,多機関に分散する資料のデジタル画像をデータベースで一元管理し,またデジタルオブジェクト識別子(DOI)を個々の資料に附与するなどして,利用に関する安定性を確保すべく努めている.</p>
著者
大杉 重男
出版者
論樹の会
雑誌
論樹 (ISSN:0915504X)
巻号頁・発行日
no.28, pp.105-116, 2016-12