著者
川原 有加
出版者
日本国際情報学会
雑誌
国際情報研究 (ISSN:18842178)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.3-14, 2010-11-03 (Released:2014-12-30)
参考文献数
14

This paper focuses on color descriptions in The Lord of the Rings. This fantasy fiction is a story of dangerous journey in which Frodo and Sam endeavor to throw away the evil ring into the crater of the mountain. All the time, they fight against enemies under the control of the Dark Lord Sauron. The battles, for Frodo and Sam, include both internal and external conflicts. Tolkien experienced World War I and II, therefore, some of which are reflected in many battles of the story. He tried to picture the tragic wars with the symbolical use of colors and to clarify what evil is.
著者
高木 絢加 谷口 彩子 駒居 南保 村 絵美 永井 元 森谷 敏夫 永井 成美
出版者
日本栄養・食糧学会
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.67, no.1, pp.19-25, 2014

炭酸水の口腔内刺激 (清涼感) に着目し, 炭酸水の飲水が実体温をどの程度変化させるのか, その反応は炭酸の口腔内刺激のみでも起こるのかどうかを明らかにするために, 等温・等量の炭酸水と水を用いた飲用試験と偽飲 (Sham-feeding;SF) による口腔内刺激のみの試験を行った。炭酸水の飲水 (炭酸水) , 水の飲水 (水) , 炭酸水の偽飲 (炭酸水SF) , 水の偽飲 (水SF) の4試行をrandomized crossover designで実施した。前夜10時より絶食した若年女性13名に, 室温を26℃に保持した実験室で異なる日の朝9時にサンプル (15℃, 250 mL) を負荷した。心電図 (心拍数, 心拍変動) をサンプル負荷前20分間および負荷後40分間測定し, 深部体温 (鼓膜温) , 末梢体温 (足先温) を高感度サーモセンサーで連続測定した。鼓膜温は水・炭酸水ともにSFでは変化せず, 飲水で一過性に低下した。足先温は, 飲水 (水, 炭酸水) で約2.5-3℃低下し, 水SFでは約1℃の低下であったのに対し炭酸水SFでは約2.5℃の低下を認めた。心拍数は, 炭酸水, 炭酸水SFで負荷直後に一過性に上昇した。結果より, 炭酸水の口腔内刺激 (味, 炭酸刺激) のみでも足先温や心拍数を変化させることが示された。
著者
高森 順子 諏訪 晃一
出版者
日本グループ・ダイナミックス学会
雑誌
実験社会心理学研究 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
vol.54, no.1, pp.25-39, 2014 (Released:2014-08-29)
参考文献数
14

阪神・淡路大震災の体験についての手記を集め,その一部を出版した「阪神大震災を記録しつづける会」の手記集には,読み手があらかじめ想定していた震災体験の典型には収まらない体験も含めた,多様な体験が収録されている。その理由を,手記集の成立過程を踏まえて考察した。「震災」という出来事と個人の体験は互いに影響し合う関係にある。加えて,一般に,手記集に収められた手記の内容は,ある特定の目的に適う内容に収斂される傾向がある。従って,通常,手記集を通じて多様な体験を残すことには困難が伴う。それにもかかわらず,「記録しつづける会」の手記集に多様な体験が収録されている理由は,編集者と手記執筆者の対話によって,それぞれの手記,そして手記集が共同構築されたからである。さらに,手記を共同構築することは,手記執筆者が,創られた震災像に抗いながら体験を再構築することであり,そのことを通じて,典型的な被災者像とは異なる「災害体験者」が成立する。これらの考察を踏まえ,最後に,手記集を媒介として災害体験の伝承を行うことが,伝承活動を行う人々の連帯を創り,災害体験のより豊かな伝承の一助となることを指摘した。
著者
Seung Wan Hong Yun Gil Lee
出版者
ARCHITECTURAL INSTITUTE OF JAPAN, ARCHITECTURAL INSTITUTE OF KOREA, ARCHITECTURAL SOCIETY OF CHINA
雑誌
Journal of Asian Architecture and Building Engineering (ISSN:13467581)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.125-132, 2018-01-15 (Released:2018-01-15)
参考文献数
27

This study examines the previously unknown relationship between using human behavior simulation, equipped autonomous, intelligent Virtual-Users, and students′ self-experimentation performance in fire egress planning. The research method involved 70 students in authentic design courses who proposed floor plans for office buildings before and after simulating evacuee behaviors. They then scored their experiences based on using the simulation. Statistical analysis of those scores reveals that using human behavior simulation helps students find unexpected problems, evaluate the validity and functionality of design solutions, conduct the experimentation process more efficiently, and determine the solutions with relative ease. The main reasons for these results are posited to be the explicit, analytic, and observable representation of virtual evacuees, their manipulative parameters, and an integrated system between human behavior simulation and Building Information Modeling (BIM). The findings of the present study can contribute to developing a rational computational means for education in fire egress planning.
著者
酒井 浩介
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.58, no.12, pp.47-58, 2009-12-10 (Released:2017-08-01)

一九二〇年代の新潮合評会の佐藤春夫と久米正雄の会話の記録の不備を手掛りとして座談会と速記の関係に着目し、帝国議会議事速記録(一八九〇)から小林秀雄までを射程に座談会の批評的な意義を考察する。座談会とは会話を活字として現前させようという欲望によって生み出された言説のトラブルなのであり、それは書き言葉の無意識として現れ、言文一致という形で整除された近代文学にひびを入れることで批評性を獲得するのである。
著者
柴田 由己
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.198-208, 2008-01-01 (Released:2008-03-30)
参考文献数
29
被引用文献数
2 or 0

本研究は,青年用刺激希求尺度を作成して,その信頼性と妥当性を検討することを目的とした。研究1では,先行研究と予備調査において収集された126項目について探索的因子分析を行った。大学生189名のデータから,スリルと冒険 (TAS),抑制の解放 (Dis),内的刺激希求 (IS),日常的な新奇性希求 (DNS) の4因子が抽出された。研究2では,大学生480名のデータを用いたSEMにより,4因子構造と男女間での因子パターン不変性の確認,さらに男女間で因子得点の平均構造の比較を行った。結果は4因子構造の因子的不変性とTAS, Dis, DNSにおける因子得点の有意な男女差を示した。研究3ではα係数と再検査信頼性が検討され,SSS-JAの下位尺度における充分な内的一貫性と安定性が示された。さらに,他尺度との相関分析から,収束的妥当性と弁別的妥当性が論じられた。
著者
富田 望 嶋 大樹 熊野 宏昭
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.58, no.1, pp.65-73, 2018 (Released:2018-01-01)
参考文献数
18

本研究では, 社交不安症における心的視点を測定する尺度を作成し, 信頼性と妥当性を確認することを目的とした. Field視点 (F視点), Observer視点 (O視点), Detached Mindfulness視点 (DM視点) の3因子構造を想定した17項目の尺度を作成し, 学生283名に対して質問紙調査を実施した. 因子分析によって項目を抽出し, 内的整合性を確認するためにα係数を算出した. また, 構成概念妥当性を検討するために, 3下位尺度と, それぞれに類似する概念もしくは異なる概念を測定する尺度との相関係数を算出した. さらに, 再検査信頼性を検証するために2週間の間隔をあけた再テスト法を用いた. その結果, F視点, O視点, DM視点の3因子13項目から構成される質問紙が作成された. また, 十分な内的整合性, 再検査信頼性, 構成概念妥当性が示された.
著者
三牧 正和
出版者
一般社団法人 日本小児神経学会
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.50, no.1, pp.7-16, 2018 (Released:2018-01-17)
参考文献数
53

ミトコンドリア病はあらゆる臓器障害を来しうるため臨床像が多彩で, しばしば診断に苦慮する. 病態の中核は呼吸鎖酵素機能異常にあるため, 酵素活性や複合体の量的・質的評価などの生化学的診断が重要だが, 病因に応じた治療や遺伝カウンセリングのためには遺伝子診断が必要となる. 病因遺伝子は核DNAとミトコンドリアDNAの両方に数多く存在するが, 網羅的遺伝子解析などでより多くの患者の診断が可能になってきた. 遺伝子解析を役立てるには, 症状や病型の多様性を知った上で注意深い病歴聴取と診察を行い, 適切な臨床検査とともに生化学や病理学的評価などの特殊検査を駆使して, ミトコンドリア機能異常を証明することが重要である.
著者
海軍電気工業会電気兵装部会 編
出版者
産業図書
巻号頁・発行日
vol.商船の部, 1944
著者
大田 治彦
出版者
日本混相流学会
雑誌
混相流 (ISSN:09142843)
巻号頁・発行日
vol.31, no.4, pp.382-391, 2017-12-15 (Released:2018-01-20)
参考文献数
29

Increase in the consumption of electricity and in the heat dissipation density from semiconductors will become a serious problem also in space. To develop thermal management systems for space platforms, fundamental data for their design is to be obtained through boiling and Two-Phase Flow (TPF) experiments onboard international space station (ISS). In addition to the acquisition of data for heat transfer, the clarification of flow and heating conditions, where gravity effects disappear, become an important objective of the experiment. An experimental setup was developed thorough the long-term discussion and design among JAXA, researchers and manufactures supporting the project, and was already transported to ISS. Objectives and situation of the present research and a desired direction of future experiments are described with reference to the existing data obtained from short-term microgravity experiments for flow boiling.
著者
榎木 光治 清 雄一 大川 富雄 齋藤 潔
出版者
日本混相流学会
雑誌
混相流 (ISSN:09142843)
巻号頁・発行日
vol.31, no.4, pp.412-421, 2017-12-15 (Released:2018-01-20)
参考文献数
27

The applications of Artificial Intelligence ie AI show diversity in any fields. On the other hand, research of the predicting heat transfer regardless of single-phase or two-phase flow is still untouched. Therefore, we have confirmed usefulness using AI’s deep learning function on horizontal flow boiling heat transfer in flowing mini-channel that is actively researched. The effect of the surface tension in the mini-channel is large compared with conventional large tubes, and then the heat transfer mechanism is very complicated. For this reason, the numerical correlations of many existing researchers the prediction result is not good. However, the mechanistic correlation based on the visualization experiment, which the authors' research group published several years ago has very high precision. Therefore, in this research paper, we confirmed the effectiveness of using deep learning for predicting of the boiling heat transfer in mini-channel while comparing our correlation.
著者
大倉 隆介 小縣 正明
出版者
一般社団法人 日本救急医学会
雑誌
日本救急医学会雑誌 (ISSN:0915924X)
巻号頁・発行日
vol.24, no.10, pp.837-846, 2013-10-15 (Released:2013-12-30)
参考文献数
9

救急外来を受診する過換気症候群症例の臨床的特徴を明らかにすることを目的として,2004年4月以降6年間に神戸市立医療センター西市民病院(旧・神戸市立西市民病院)の救急外来を受診し過換気症候群と診断された474名(受診件数627件)を対象とし,その症状や検査所見,当院における治療方法および結果を遡及的に検討した。患者の平均年齢は35±16歳,性別は男85名(102件),女389名(525件)であった。受診件数は明らかな季節変動を示し,夏に増加し冬に減少した。身体的疾患の合併に関しては気管支喘息が最も多く64名(13.5%)にみられた。精神科的疾患の既往では神経症性障害,ストレス関連障害および身体表現性障害が最も多く104名(21.9%)に認められた。救急車による搬送例は348件(55.9%)を占め,非搬送例と比して精神疾患合併例が有意に多く,救急外来での在室時間が有意に長かった。治療としては,鎮静を目的とした薬物投与が322件(51.4%)で行われ,ペーパーバッグ法が122件(19.5%)で施行された。いずれの治療法も,施行した群は施行しなかった群に比して救急外来の在室時間が長かった。過換気発作停止後にSpO2の低下を伴う無呼吸がみられた症例が35件(5.6%)あった。入院を要した症例は7件(1.1%)あった。対象期間中に過換気症候群で当院救急外来を複数回受診した患者は71名(15.0%)あり,その受診回数は平均3.2回,最大18回であった。1か月以内の再受診は37名(72件)あった。複数回受診者が精神疾患を合併する割合は69.4%であったが,受診回数1回の患者では35.6%であった。過換気症候群は,ほとんどの症例において予後は極めて良好であるが,気管支喘息などの他疾患との鑑別困難例や過換気後無呼吸による低酸素血症の発生に注意が必要である。