著者
西尾 直也
出版者
日本理科教育学会
雑誌
日本理科教育学会東海支部大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
no.56, 2010-11-27

「グリーンマン」は光合成に関する思考実験を示す愛称である。自分が"グリーンマン"となり、植物の気持ちになって考えてみると、意外なほど植物というものの生き方が理解できることに気づく。擬人化ならぬ"擬植物化"によって、われわれヒトの行動様式、生活および形態はどのように変わっていくだろうか?またその結果、見えてくるものとは?思考実験の意義や利点および日本やザンビアの教育現場における「グリーンマン」の実践例も交えつつご紹介していきたい。
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンストラクション (ISSN:09153470)
巻号頁・発行日
no.226, pp.87-89, 1999-02-26

データのバックアップを取っていなかったので,元請け会社の事務所に出向いてパソコンを借り,すべてのデータを再入力した突然,パソコンが起動できなくなったり,データが消えてしまったり。自分のミスが原因の場合もあるが,原因が結局わからないことも多い。さらに現場では,大雨や土石流でパソコンが壊れてしまうなど,オフィスの環境では考えられないアクシデントもある。
著者
原 利次 松井 裕吾 守屋 圭悟
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学会関東支部総会講演会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2002, no.8, pp.459-460, 2002-03-14

Trajectory of two-seam and four-seam fast ball were examined experimentally. Each special fast ball was thrown by a baseball player and a pitching machine. They were also compared experimentally. Photograph were taken by a video camera behind the catcher player. Trajectories of their balls were calculated from the photographs. Two-seam fast ball swift occasionally right and left horizontally and sometimes went down vertically. The trajectory was similar to that of other change balls such as slider and curved ball. However, the motion of the pitcher was very similar to that of four-seam fast ball. It was suggested that a batter was difficult to find out fast ball and 2-seam swift ball at a glance of pitcher.
著者
賀来 康一
出版者
Japanese Society of Animal Science
雑誌
日本畜産學會報 = The Japanese journal of zootechnical science (ISSN:1346907X)
巻号頁・発行日
vol.68, no.10, pp.977-982, 1997-10-25
参考文献数
5
被引用文献数
10 2

鶏肉国内流通が国産ブロイラー正肉(もも肉とむね肉)価格(以下,価格)形成に及ぼす影響を検討した.'73年~'94年の,国内流通鶏肉に関し,流通形態別国産鶏肉と輸入鶏肉の内訳•総流通量•構成比率の変化を計算した.'88年~'94年の,価格の年間平均値と価格差を計算した.鶏肉輸入増が,価格へ及ぼす影響を検討した.(1)'87年~'94年の,国産鶏肉流通量減少の理由は,鶏肉輸入増である(P<0.01).(2)'73年~'94年に,国内流通に占める国産鶏肉屠体•中ぬき,解体品,輸入鶏肉の比率は,59.3,37.3,3.4%から8.9,59.7,31.4%へ変化した.(3)'88年から'94年に,もも肉価格は上昇,むね肉価格は下落し,価格差は拡大した.(4)価格差拡大の原因は,鶏肉輸入増(P<0.01),主に正肉の輸入増(P<0.01),タイと中国からの輸入増(P<0.05)であった.(5)鶏肉輸入増は,国産ブロイラーむね肉価格への影響が大きい.
著者
今村 潔
出版者
龍谷大学
雑誌
龍谷紀要 (ISSN:02890917)
巻号頁・発行日
vol.36, no.2, pp.7-28, 2015-03-16
著者
西 教生
出版者
The Japanese Bird Banding Association
雑誌
日本鳥類標識協会誌 (ISSN:09144307)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.69-74, 2014
被引用文献数
2

2013年11月11日および同年12月28日,三重県南牟婁郡御浜町でオオセッカ<i>Locustella pryeri</i>が3羽標識放鳥された.3羽はいずれも上面が茶褐色で,頭頂から腰にかけてと上尾筒の一部,肩羽に黒色の太い縦斑があった.尾羽は12枚あり,くさび尾で尾羽に斑はみられなかった.風切羽および雨覆,小翼羽も茶褐色で,三列風切の外弁,雨覆および小翼羽に黒褐色の縦斑がみられた.眉斑および眼先は白で,眉斑は眼より後ろで不明瞭になり,焦げ茶色の細い過眼線があった.腮および喉,腹は白色で,胸および脇,下尾筒は茶褐色であった.嘴は細く,上嘴および下嘴先端は黒炭色で,下嘴基部および会合線は淡い肉色を帯びていた.最外初列風切(P10)は初列雨覆よりも長く,初列風切第9羽(P9)の約半分の長さであり,これらはオオセッカの特徴と一致した.過去に三重県内でオオセッカが標識放鳥されていないことから,今回の記録が初標識放鳥記録である.同年11月11日に標識放鳥した個体が47日後に再捕獲されたこと,その個体以外に12月下旬に2個体が捕獲されたことから,越冬していることが示唆された.
著者
田中 道雄 河嶋 敬 磯崎 俊明 竹平 昭暢
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會論文集. B編 (ISSN:03875016)
巻号頁・発行日
vol.47, no.421, pp.1681-1690, 1981-09-25

超音速衝動タービン翼列の設計方法は, 既に, いくつか公表されており, 中でもBoxerらが最初提唱した超音速自由うず流式のものが著名である. しかし, その性能については系統的資料が乏しく, 不明な点が多い. 本研究は, 設計転向角・マッハ数を違えた四種の自由うず流式翼列の二次元翼列実験を行い, 流入マッハ数と背圧による翼列特性の変化, 設計転向角・マッハ数と性能の関係など翼列性能の全般を明らかにした.
著者
関上 哲 張 娟 横山 岳 数納 朗 范 作冰 小野 直達
出版者
The Japanese Society of Silk Science and Technology
雑誌
日本シルク学会誌 (ISSN:18808204)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.41-45, 2012

We examined the characteristics of the Hachioji textile production area in recent years and the status of goods marketed under its regional brand, "Mulberry City Necktie," in an attempt to understand the future directions of the industry and revitalize this weaving production area. We performed a series of intensive interviews with members of the Hachioji weaving cooperative and with staff of direct management shops and a company. The main results were as follows. Although the Hachioji textile production area has been known for decades as a necktie production area, in recent years this type of production has struggled to survive under the severe conditions resulting from factors such as a weakening production base. The status of regional-brand goods has been very low among major domestic textile production areas, and production of such goods has been decreasing since 2005. We have two proposals for revitalizing the Hachioji textile production area. First, the weaving industry cooperative should endeavor firmly to maintain its traditional technique of necktie production and should act quickly to gain an understanding of consumer needs. Second, the cooperative should find a way of coping more strategically with the problems inherent to the market, and it should especially tap new markets for its brand goods. (E-mail: zhangjuanrq@hotmail.co.jp)
著者
清水 昌人
出版者
経済地理学会
雑誌
経済地理学年報 (ISSN:00045683)
巻号頁・発行日
vol.43, no.1, pp.59-71, 1997-03-31
被引用文献数
2

本稿では, 近年注目されている来日外国人の居住の問題を, 生活空間の観点から把握するため, 外国人就学生の日常行動についてその空間的側面を検討した. アンケート調査の結果から, 以下の点が明らかになった. (1)彼らの主要活動場所である学校・アルバイト先・住居は, 平均して各々30分程度の時間距離にある. これらの位置関係は彼らの日常生活の時間配分・空間行動を規定する. (2)住居周辺で過ごす時間が長くても, 居住地域に対する積極的な関心が生まれるとは限らない. (3)彼らの交遊関係は, その主要な部分が学校の友人との付き合いで占められる. (4)友人関係が住居周辺で形成される場合でも, そのことが地域に対する興味・関心に結びつくわけではない. また「セグリゲーション」の状態について予察を行い, 中国籍者と韓国籍者では活動空間が異なること, 中国籍者が社会関係の面で日本人からより「凝離」しているのは時空間収支が不利なためであること, などの可能性を示唆した.
著者
和田 一雄
出版者
「野生生物と社会」学会
雑誌
ワイルドライフ・フォーラム (ISSN:13418785)
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, pp.67-73, 2000-12-22
被引用文献数
1
著者
Clercq Lucien
出版者
北海道大学大学院メディア・コミュニケーション研究院 = Research Faculty of Media and Communication, Hokkaido University
雑誌
メディア・コミュニケーション研究 (ISSN:18825303)
巻号頁・発行日
vol.70, pp.1-35, 2017-03-25

今日、日本の人口およそ1億2,700万人に対し、北海道に暮らすアイヌはおよそ1万7千人とされている(「平成25年度 北海道アイヌ生活実態調査報告書」、北海道環境生活部による)。かつて、同化を急ごうと目論む国家権力により過去からの暴力的な断絶を強いられたアイヌではあるが、1960代以降になると、同様の試練に直面した他の先住民族と共に、自民族の過去を積極的に探し求めるようになる。先住権の獲得と適用とを求める長い闘争の最中、2008年6月6日には、アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議が衆参両議院で採択されるに至ったが、それでもなお、アイヌによる断片化された過去の探索が止むことはないだろう。なぜならその探求は、過去を復元するために、あるいは過去が消失した理由を説明するために不可欠だからである。過去の探求はまた、多数派とは異なる歴史と出自を拠り所として、より実際的な政治的要求をするためにも欠かせないものである。だからこそアイヌは、自己の歴史と出自とを常に定義し、洗練しようと努めているのである。実際アイヌは、日本社会への同化を容易にするために、極めて早い段階から若者たちの日本語教育と社会文化的な模倣を励行する一方で、家庭内や政治的な集いの場においては、先住民としての特殊性を常に意識しながら、異文化受容に抵抗するための戦略を練り上げていたのである。植民地主義的企ての当然の帰結として、大量の和人の流入は、北海道に新たな社会の出現をもたらした。アイヌの生態学的・社会文化的基盤は新参者の登場によって修正を迫られたのである。しかし、新しい社会の登場が既存のアイヌ社会を激変させる一方で、その新たな社会の内部や国体の内部にアイヌが完全に吸収されることはなかった(その理由の一つとして1899年に制定された「旧土人保護法」の存在があげられよう。アイヌの同化を目的としたこの法律は、伝統的な言語、風習、価値の否定を伴う疎外的な性格を有していたのである)。これら二つのグループの関係は、おおまかには、植民者と被植民者の関係の枠内において捉える事が可能である。アイヌは、数の面からも技術の面からも、巨大な植民地主義的暴力を押し返すための術をもたず、征服の間もその後も、両者間の関係を調整することができずにいたのである。植民者たちは、アイヌからの収奪を促進するため、その歴史性をながらく否定してきた。しかし実際は、アイヌは歴史性の創造者でありまたその保持者であるといえるだろう。自らを襲う幾多の変動に対し、アイヌは決して受動的であったわけではない。アイヌの共同体はむしろ、数々の英雄的人物(往年の戦争指導者、芸術家、作家そして今日の活動家)の行動がそれを示すように、度重なる異文化受容の試練に際して発揮される闘争性と強靭な抵抗力、並びに他の先住民族の闘争にヒントを得た戦術の練磨によって特徴付けられるのである。抵抗運動の発展に伴い、アイヌを襲う社会文化的な変動に抗するための、政治的な直接行動主義もまた、その激しさを増していった。こうした動向を背景として、1960年代半ばより、アイヌのアイデンティティとその歴史の(再)構築を目指した重要な運動が巻き起こることとなる。その運動は、アメリカインディアンとアフリカ系アメリカ人の運動から部分的に想を得ており、主に雑誌(『アヌタリアイヌ:われら人間』)を通じて表明された。この事実は、アイヌが国際的なネットワークに連なったことを示しており、その主要な目的は、孤立の解消とともに、それまで彼らの要求に好意的に耳を傾けようとはしなかった政府に対して圧力をかけることにあった。
著者
町 岳 中谷 素之
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.62, no.4, pp.322-335, 2014 (Released:2015-03-30)
参考文献数
29
被引用文献数
5 5

本研究では, 小学校5年生の算数グループ学習における相互教授法(Palincsar & Brown, 1984)の介入効果を, 学習課題達成度(分析1)・グループ学習への肯定的認知(分析2)・発話プロセス(分析3)により検討した。相互教授法による教示を行った介入群と, 自由に話し合いをさせた対照群を比較したところ, 介入群では学習に関連する深い発話が多く非学習関連発話が少ないことや, 学習課題の達成度が高く, グループ学習への関与・理解に対する認知が向上するといった, 相互教授法の介入効果が示された。次に児童を向社会的目標の高・低によりH群・L群に分割し, 児童の個人的特性と相互教授法介入との交互作用効果について検討した。その結果, グループ学習開始前には低かったL群児童のグループ学習への関与・理解に対する認知が, 介入群において向上した。また発話プロセスの分析からは, 相互教授法による話し合いの構造化によって, 向社会的目標L群児童では, 非学習関連発話が抑制されることで, グループ学習への関与が促されるという結果が見られた。またH群児童においても, 学習に関連する深い発話が促されるなど, より能動的な関与を促進する可能性が示された。