著者
大西 雅博
出版者
奈良学園大学人間教育学部
雑誌
人間教育学研究 = Journal for humanistic education (ISSN:21889228)
巻号頁・発行日
no.2, pp.185-192, 2014

Abstract:In order to express at a percussion instrument and a word, a too much huge numberof musical instruments exist all over the world. In Europe, the method of the division a "windinstrument", a "stringed instrument", and a "percussion instrument" will become general in the16th century, and the method of a classification called a percussion instrument has continuedup to now. I would like to make it develop from the conventional training method, and to aim atacquisition of performing technique in this paper, using a more efficient method. I would like toput the practical use especially in schools into a view, and to be able to utilize practically.
著者
小宮山 鉄兵 安 東赫 新妻 成一 矢作 学
出版者
Japanese Society for Root Research
雑誌
根の研究 = Root research (ISSN:09192182)
巻号頁・発行日
vol.21, no.4, pp.113-118, 2012-12-20

養液土耕栽培では根が灌水施肥部に集中する特徴があり,根の発達と関連性がある養分の吸収が慣行栽培と異なることが想定された.本研究ではトマトの養液土耕栽培における窒素肥料の種類が施肥もしくは土壌に蓄積された養分の吸収に及ぼす影響について明らかにした.硝酸カルシウムを灌水施肥した場合,リン酸無施用条件で減収した.一方,硝酸アンモニウムを灌水施肥した場合はリン酸無施用でも減収しなかった.これは硝酸イオンがリン酸の吸収を抑制している可能性を示唆し,リン酸の肥沃度が低い条件においては硝酸アンモニウムの施用が土壌リン酸の吸収を促進することが示唆された.また,養液土耕栽培によってアンモニウムイオンを局所的に施用することにより,土壌に保持されたカルシウムイオン,マグネシウムイオンが土壌溶液中に置換され,トマトによる吸収量が高まった.一方,有機質肥料の施用はカルシウム,マグネシウムの吸収量を低下させたが,尻腐れなどの生理障害はみられなかった.以上の結果から硝酸アンモニウムを用いた養液土耕栽培では全層施肥栽培や他の窒素肥料を用いた養液土耕栽培と比較してリン酸,カルシウム,およびマグネシウムなどの吸収が促進されると考えられた.処理区によって根量は異なったが,リン酸吸収量と正の相関はみられなかった.
著者
坂本 保子
出版者
八戸学院短期大学
雑誌
八戸学院短期大学研究紀要 (ISSN:21878110)
巻号頁・発行日
vol.38, pp.68-76, 2014-03-31

要約 母乳哺育継続を阻害する要因には、母親自身の心理ストレス反応が関連しているのかどうかを明らかにすることを目的とした。その結果、特性不安が高い得点の母親は、状態不安の得点が高いことがわかった。また母乳不足感と分泌量(rs=-.704,p<0.01)負の相関が認められ、母乳育児ストレス(rs=.646,P<0.01)正の相関が認められた。このことから母乳分泌量に関わらず、母乳不足感が母乳育児そのものにストレスを感じていることが明らかになった。特性不安の高い母親は様々な出来事に対しストレスを感じやすく母乳哺育継続が困難になる可能性があることがわかった。このことにより母乳育児継続へのサポート、精神的サポートが、必要であることが示唆された。
著者
林 俊郎 蒲生 恵美
出版者
目白大学
雑誌
目白大学総合科学研究 (ISSN:1349709X)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.45-56, 2005

「ダイオキシン法」制定の起爆剤ともなったテレビ朝日「ニュースステーション」の特集を巡る「ダイオキシン訴訟」について検証した。この訴訟は、特集番組によって野菜栽培農家の名誉が傷つけられ野菜価格が暴落したとして所沢の農家376名がテレビ朝日と野菜のダイオキシン濃度を公表した株式会社環境総合研究所の所長を告訴したものである。 ところが、この放送で公表された野菜の分析最高値とされたものは、野菜ではなく加工食品の煎茶であった。そのためこの報道に不適切な点があったとして郵政大臣がテレビ朝日に注意勧告を行った。ところが、裁判ではある資料が証拠として採用され、一・二審は農家側の敗訴となった。証拠資料とは、摂南大学の宮田研究室が分析したという「所沢産白菜の分析結果」である。一・二審の裁判官は、この分析値が特集番組で公表された最高値に近似していたことから、報道内容は真実であると審判した。 ところが、三審の最高裁は「視聴者は、ほうれん草をメインとする所沢産の葉っぱ物に煎茶が含まれるとは通常考えない」、また証拠資料として採用された白菜については「氏素性の定かでない、わずか一検体の白菜の分析結果をもってそれが真実であるとした原審は、明らかな法令の違反がある」として、本件を原審に差し戻す判決を行った。農家側の実質的逆転勝訴となった。 最高裁は宮田研究室が提出した証拠資料に対して重大な疑念を表明した訳である。しかし、審理は専ら証拠資料の氏素性に集中したが、この特集番組の構成そのものにも審理を尽くすべき点があった。ここでは、なぜ、一・二審と三審で180度異なった判決が下されたのか、その背景も含めてこの裁判の問題点を明らかにした。
著者
清水 陽香 中島 健一郎 森永 康子
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.24, no.3, pp.202-214, 2016-03-10 (Released:2016-03-21)
参考文献数
28
被引用文献数
3

先行研究では防衛的悲観主義(Defensive Pessimism: 以下DP)が,課題関連場面で高いパフォーマンスを示すために有効な認知的方略であることが示されている。しかし,DPが同様に対人関連場面において有効な方略となるかどうかは定かではない。そこで本研究では,DPが初対面の他者との相互作用場面における行動意図をどのように規定するか明らかにすることを目的に,女子短期大学生(N=202)を対象とする場面想定法を用いた質問紙実験を実施した。DP傾向が複数の他者との会話場面における状態不安や行動意図に及ぼす影響について検討した結果,DP傾向は状態不安と正の関連を持つと同時に,相手の反応に合わせるような行動意図や相手の意見を尊重するような行動意図と正の関連を持つことが示された。
著者
幕末尊皇秘史展覧会 編
出版者
巧芸社
巻号頁・発行日
1936
著者
丸岡 秀一郎 釋 文雄 村上 正人
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.56, no.4, pp.317-321, 2016

気管支喘息 (以下, 喘息) の病態形成には, 遺伝因子と環境因子が深く関与している. 環境因子の一つとして心理社会的ストレス (以下, ストレス) がある. ストレスがどのように呼吸器疾患の発症機序に影響を及ぼしているのか依然不明な点が多い. 近年, エピジェネティクスという学問領域が注目されている. DNAメチル化, ヒストン修飾, ノンコーディングRNA (non-coding RNA : ncRNA) などにより遺伝子の暗号を変化させることなく, 疾患関連遺伝子の発現調整をするシステムであり, 環境因子 (ストレスなど) によりエピゲノムに修飾が起こり, 疾患の表現型決定に影響し, さらに世代を超えて保存される. 本稿では, ストレス誘導性エピゲノム修飾について総括し, 呼吸器心身症の代表である喘息の病態形成について考察する.
著者
森本 龍太郎 松宮 雅俊 竹村 治雄 横矢 直和
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.716, pp.103-110, 2001-03-15
被引用文献数
1

地形モデルを生成するためのモデリングシステムでは,ユーザの思い通りの多様な地形を容易に生成できる必要がある.本研究では,この要求を満たすために,没入型仮想環境と3次元操作可能なペン型デバイスを用いることで,直感的で対話的な操作による地形モデリングシステムを提案する.提案環境は,傾斜型ディスプレイを表示装置として用いることで,ディスプレイ面による2次元平面と,ディスプレイ上に映し出された映像を立体視した3次元空間により構成される.ユーザはこの2次元平面に対して地形の外観の特徴を表した図形を描画し,この図形を3次元空間に直接引っ張り上げ,斜面の傾斜具合を設定することで地形のモデリングを行なう.本稿では,提案するモデリングシステムについて詳しく述べ,実際のモデリング結果と実験によって本研究の有効性を検証する.
著者
太田 亨 新井 宏嘉
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.112, no.4, pp.298-299, 2006-04-15 (Released:2014-02-07)

訂正地質学雑誌112巻3月号掲載の太田・新井論文(Vol.112, No. 3, p.173-187)中で,校正段階でのミスにより数式等に誤りがありました.訂正し,お詫び申し上げます.
著者
赤間 清
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.28, no.5, pp.446-454, 1987-05-15

本論文では 知識の構造化 仮説生成 一般化などの情報処理を人間の日常的な情報処理に必須の基礎とみなし それらを中心に据えた人間の情報処理の全体の理論(帰納的学習システムの理論)を構築する研究の重要性を指摘する.またその研究を推進するために システムがそれにとって未知の言語を用いた質問応答を繰り返しながら学習しなければならない設定を準備し そのもとで動作する帰納的学習システムLS/1を置換不変 構成的アプローチによって作成する.LS/1はその質問応答から知識を構成的に組み立て よりよく応答できるようになる.LS/1の情報処理のうち知識の構造化 仮説生成 一般化などを扱うのは 有用な関係を次々に作り出す過程である.これは非常に高い自由度をもたらす可能性があるので その制御には特別の対策が必要である.LS/1はそのために 獲得した知識を利用して知識の構造化の組み合わせ爆発を抑制している.
著者
菅野 亜紀 小田 剛 大田 美香 熊岡 穣 喜多 伸一 渡辺 哲也 一瀬 晃洋 高雄 由美子 前田 英一 西本 隆 高岡 裕
出版者
神戸常盤大学
雑誌
神戸常盤大学紀要 = Bulletin of Kobe Tokiwa University (ISSN:18845487)
巻号頁・発行日
no.9, pp.23-34, 2016

我々は視覚障害者向けの鍼灸、特に経絡と経穴に関する教育材料の研究に取り組んだ。この教材では、鍼灸分野における概念間の関係の体系的な理解を可能にすべく、オントロジーを用いた。オントロジーの概念図によりオントロジー教材を作成し、これを鍼灸の講義で使用した群とオントロジー教材未使用群とで経絡・経穴の試験の結果を比較し、その有効性を解析した。その結果、オントロジー教材を使用した学生の経絡・経穴の試験の得点は、オントロジー教材未使用群の学生の得点よりも有意(P < 0.001)に高く、経絡と経穴の学習にオントロジー教材有効である事が明らかになった。この結果は、オントロジーの視覚障害者教育への利用が視覚障害者の鍼灸理論の学習へも有効であることを示唆している。
著者
松本 剛史 佐藤 重穂
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会誌 (ISSN:13498509)
巻号頁・発行日
vol.97, no.5, pp.238-242, 2015-10-01 (Released:2015-12-23)
参考文献数
20

キバチ共生菌キバチウロコタケを人工的に接種したヒノキ丸太と対照丸太を2013年春期に野外に設置し, キバチ類に産卵させた。すると2014年度春期から夏期にかけてキバチ類が羽化脱出してきた。羽化脱出してきたキバチ類は全てオナガキバチであった。また, 羽化脱出してきたオナガキバチは全てキバチウロコタケ接種丸太からであった。産卵選好性の比較でも接種丸太を好んで産卵していることが明らかとなった。またキバチウロコタケ子実体発生丸太での成虫発生数が多く, 繁殖成功度も高かった。本試験によって野外においてもキバチ共生菌が接種された材を選好して産卵・羽化脱出していることが明らかとなった。
著者
鈴木 康弘 池田 安隆 渡辺 満久 須貝 俊彦 米倉 伸之
出版者
公益社団法人 日本地震学会
雑誌
地震 第2輯 (ISSN:00371114)
巻号頁・発行日
vol.42, no.2, pp.151-159, 1989-06-24 (Released:2010-03-11)
参考文献数
17
被引用文献数
5 2

Many active faults trending N-S along basin-mountain boundaries are recognized in Northeast Japan, but only a few of them have experienced surface faulting in historical time; most of them seem to have been quiescent in the past several hundred years or more. Thus earthquakes are anticipated to occur from these active faults in the near future. To detect the recurrence intervals of faulting, which can be obtained by the excavation study, is indispensable for the long term prediction of earthquakes.We excavated a trench at Kitasakai, Sakata City, across the Kannonji fault, one of the eastern boundary faults of the Shonai plain, Northeast Japan, in order to reveal its late Holocene activity including a possible faulting event associated with the Shonai earthquake (M=7.0) of 1894 A. D., which caused severe damage along this fault.Our excavation has revealed that (1) the last surface faulting event on the Kannonji fault occurred in a period from 2, 500 years B. P. to 1894 A. D., and that (2) no surface faulting occurred (at least at the trenching site) in association with the Shonai earthquake of 1894. Careful examination of historical records, however, strongly suggests that the earthquake of 1894 was also generated from this fault; it is likely that thick, unconsolidated sediments prevented the rupture from propagating up-dip to the surface. These results indicate that the interval between the last two earthquakes originating from the Kannonji fault is less than 2, 500 years. It could be 1, 000 years, because the event revealed by excavation is possibly correlated to the historically-documented earthquake of 850 A. D..