著者
梅崎 さゆり 吉田 雅行 吉田 康成
出版者
大阪教育大学
雑誌
大阪教育大学紀要 第4部門 教育科学 (ISSN:03893472)
巻号頁・発行日
vol.57, no.2, pp.227-240, 2009-02

本研究は,ゲーム中のスパイク動作における移動や助走,踏み切り局面の接地パターンを明らかにすることを目的とした。2006年世界選手権男子ブラジル対イタリア戦で実際のゲーム中に攻撃に参加した選手のスパイク動作65試技を対象として両足接地時間を記録し接地パターンの分析を行った。その結果,ブラジル,イタリアの両チームの攻撃に参加した選手の接地パターンには,接地時間のばらつきが少ない助走とばらつきが多い移動という2つの接地の仕方があることが明らかとなった。ブラジルチームでは37試技中32ケースについて4歩助走,残り5ケースは3歩助走を行っていた。一方,イタリアチームでは,28試技中全てのケースについて3歩助走を行っていた。これらの結果は,ゲーム中にスパイク技術を発揮するためにはそれぞれの選手が一定した助走技術を獲得していること,助走まではゲーム状況に応じた移動のステップを用いていることを示唆している。The purpose of this study was to make clear the grounding pattern of foot movement on spiking motion (movement, approach and jump phase, respectively) in volleyball game. We analyzed that grounding pattern in 65 spiking motion of attacking players in the match of Brazil versus Italy in 2006 Men's World Championships. The results that grounding pattern (1.movement phase, 2.approach phase) were found by analyzing about grounding time of each step. Most of all Brazilian spiker performed 4 steps approach 32 of 37 cases and 3steps in remaining 5 cases. In Italian spiker, all cases performed 3steps approach. These results suggested that each player had regular technique of approach and used the optimum step of movement to perform the spiking skill in game situation.
著者
三宅 芙沙 増田 公明 箱崎 真隆 中村 俊夫 門叶 冬樹 加藤 和浩 木村 勝彦 光谷 拓実 Miyake Fusa Masuda Kimiaki Hakozaki Masataka Nakamura Toshio Tokanai Fuyuki Kato Kazuhiro Kimura Katsuhiko Mitsutani Takumi
出版者
名古屋大学年代測定資料研究センター
雑誌
名古屋大学加速器質量分析計業績報告書
巻号頁・発行日
no.25, pp.137-143, 2014-03

Although some candidates for the cause of the mysterious cosmic ray event in AD 774-775 have been reported we were not able to specify. In order to investigate the occurrence rate of the 14C increase event like the AD 775 one, we measured 14C content in Japanese tree-rings during an extended periods. As a result,we detected the second 14C increase by significant amount from AD 993 to AD 994. From the occurrence rate (one 14C event/800 years),it was revealed that a large-scale SPE is the most plausible explanation for the 14C event. 775年の宇宙線イベントの原因について、いくつかの候補が挙がっていたが特定するのは難しい状況であった。本研究の年代を拡張した14C濃度測定により、993-994年にかけても似たような14C急増を発見した。また、994年イベントは日本産の2個体の樹木から存在を確認した。14Cイベントの発生頻度から、その原因として大規模SPEが妥当であると考えられる。見つかった14Cイベントの14C増加量は、観測史上最大のSPEの1O~数10倍に相当する。このような規模のSPEが仮に今日発生した場合、現代社会へ深刻な被害を及ぼすと想定される。今回の発見はこうした大SPEが将来において発生する可能性を示したものである。名古屋大学年代測定総合研究センターシンポジウム報告
著者
木村 睦 大海 悠太
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLP, 非線形問題 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.6, pp.1-6, 2012-04-12

実世界上におけるカオスは外部情報を受け変化しているため、外部情報に対してどの様な関係を持っているのかを調べる必要がある。だが、あらゆる外部情報を想定することは難しい。そこで、楽器とChua回路を結合させて音を発生するエフェクターの試作を行い、楽器入力とカオスとの関係を調べた。将来的には、研究者以外の人がこのエフェクターを使っている間に、カオスの挙動のデータが自然と集まるようなものになることを期待している。
著者
竹生 秀之 足助 武彦
出版者
日本デジタル教科書学会
雑誌
日本デジタル教科書学会発表予稿集
巻号頁・発行日
vol.6, pp.63-64, 2017

<p>伊那市内の小中学校は全てネットワークがつながっている。それ故に離れていても学校間での通信が可能であり、データの送受信が可能である。市内では長野県最大という中学校もあれば過疎化により1学年で数人という学校もある。人数の違いにより同等の学習ができているかという課題もある。実験的に両校をネットワークを利用して双方の様子を見ながら、会話をしながら同じ課題の授業を実施する事を試みた。その実験授業をはじめに現在では市内の小中学校をネットワークで結び、多様な授業を展開している。また、昨年より、市内の小学校とカンボジアの日本語学校(ハイティーン)を接続し、こちらでは英語の学習、カンボジアでは日本語の学習ができるのではないかと考えている。まだ挨拶程度であるが、今後、日常的に会話をしていく事ができればと期待をしているし、また海外との交流という事でお互いを理解し、いずれは直接、会えるようになればとも考える。</p>
著者
小谷 眞男
出版者
Japan Welfare Sociology Association
雑誌
福祉社会学研究 (ISSN:13493337)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.2, pp.91-105, 2005

本稿は,1990年代以降のイタリアにおける福祉政策研究の動向を,エスピン=アンデルセンの「福祉レジーム類型論」との関係で,3つの大きな流れに整理して紹介する.<BR>独自の4類型論(1993年)を構築した行政学者フェッレーラは,「福祉国家の南欧モデル」を模索した末,もうひとつの4類型論(1998年)を提案する.そこでは,イタリアないし南欧諸国に共通する特徴として,とくにクライエンテリズムが強調されている.家族社会学者サラチェーノとその後継者ナルディーニは,イタリアないし地中海諸国について「家族主義」という分析視点が重要であることを指摘し,ジェンダーと世代から構成される"親族連帯モデル"を比較史的に論証する.以上の諸研究は,互いに相補的な関係にあり,また国際的な研究動向とも密に連動している.これに対して,カトリック社会学者ドナーティらは,「補完性」の原理という教会の社会教説に即した多元的協働モデルの福祉社会論を構築し,イタリアの福祉政策や実践を多角的に点検する作業を精力的に進めている.<BR>総じて"国家性の欠如"という表現に集約される特質を有するイタリアの福祉が,比較福祉研究の素材としてどのような意味を持ちうるかについての若干の私見が,最後に示唆される
著者
渡部 朗子
出版者
千葉大学大学院社会文化科学研究科
雑誌
千葉大学社会文化科学研究科研究プロジェクト報告書 (ISSN:18817165)
巻号頁・発行日
no.21, pp.31-47,

千葉大学社会文化科学研究科研究プロジェクト報告書第21集『高齢化社会における家族問題と消費者問題の比較法的研究』所収
著者
木梨 雅子
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
体育学研究 (ISSN:04846710)
巻号頁・発行日
vol.43, no.5, pp.234-244, 1998

The purpose of this study is to investigate the negotiations between the Tokugawa shogunate and the 'Sumo-kaisho'(an organization of sumo wrestlers and referees)regarding the arrangements for the 'Joran-sumo match in the Kansei era', which was beld in the presence of the Shogun in 1791, and to clarify the principles underlying the arguments for and against the appointment of Zenzaemon Yoshida XIX to the top of the sumo party concerned. The archives used for this study were selected from the National Diet Library, and were written down by the Tokugawa shogunate for the record. The 'Joran-sumo match in the Kansei era' was the first one held in the Edo period, so the Tokugawa shogunate was unsure how to hold this momentous event. Therefore he appointed the Sumo-kaisho to arrange the Joran-sumo match for him. The Sumo-kaisho had been organized under Zenzaemon Yoshida XIX, who had asserted that he had been the chief of the sumo party for generations all throughout Japan, and that the Sumo-kaisho had been his apprentice. Therefore, the Sumo-kaisho required that the Tokugawa shogunate appoint Zenzaemon Yoshida XIX to the 'sumo-shiki'(a sumo ceremony)for the Joran-sumo match since both the Sumo-kaisho and the Tokugawa shogunate recognized that the 'sumo-shiki' was essential for the Joran-sumo match. However the Tokugawa shogunate refused, and instead appointed Shonosuke Kimura VII, deciding that Zenzaemon Yoshida XIX was the chief only in name. Accordingly Shonosuke Kimura VII was made the head organizer of the Sumo-kaisho based on the fact that Shonosuke Kimura VII had had several experiences as substantial organizer, whereas Zenzaemon Yoshida XIX had no practical experience. Furthermore, his background was very suspicious. However, the Sumo-kaisho had been united behind Zenzaemon Yoshida XIX and his background, so if they allowed his background to questioned, it would show a lack of unity to the Sumo-kaisho's part. Therefore, the Sumo-kaisho insisted on appointing Zenzaemon Yoshida XIX to do the 'sumo-shiki'. In the end, the Tokugawa shogunate appointed Zenzaemon yoshida XIX to do the 'sumo-shiki' and his questionable background was overlooked. As a result, the 'Joran-sumo match in the Kansei era 'proved to be an important factor in the Sumo-kaisho's effort to gain authority as the leading organization in sumo.
著者
野上 素一
出版者
イタリア学会
雑誌
イタリア学会誌 (ISSN:03872947)
巻号頁・発行日
no.3, pp.11-27, 1954-12-30

L'opera non si presenta come frutto di diligenti considerazioni su vari problemi d'oltretomba di diversi scrittori di Grecia e di Roma e d'Italia ; si presnta piuttosto come frutto d'una meditazione che ha ocupato la mentesu un problema fondamentale del mondo d'oltretomba cioe la struttura. L'autore rivolge la sua attenzione verso l'attitudine di diversi scrittori quando spiegano l'itinerari dei peregrini in quel mondo fantastico esaminando se la strada che loro seguno sia stretta o larga, scende o sale oppure sia circondata dai boschi o laghi ecc. ed alla fine conclude che il mondo d'oltretomba dantesca e architettonicamente piu completo, ma nello stesso tempo non nega una forte influenza irlandese sulla Divina Commedia.
著者
藤井 博志
出版者
神戸学院大学
雑誌
神戸学院総合リハビリテーション研究 (ISSN:1880781X)
巻号頁・発行日
vol.2, no.2, pp.65-77, 2007-03

本稿は、近年におけるわが国の新たなコミュニティケアサービスの動向を概観し、その特徴を明らかにする。また、それらの多くは制度的なケアサービスではなく、民間による自発的なサービスである場合が多い。その点に注目して、それらのケアサービスが自治体において、開発され、計画化される方法を提案する。その場合、自治体はもとより、それを推進する社会福祉機関として、社会福祉協議会が期待される。したがって、ここでは、これらの新たなコミュニティケアサービスを開発する社会福祉協議会の組織・機能にも言及している。また、これらのケアサービスを自治体において普及するためには、社会福祉計画による合意形成が必要である。とくに、わが国においてコミュニティケアを進める計画として地域福祉計画が注目される。最終的には、この地域福祉計画に新たなコミュニティケアサービスが位置づけられ、地域福祉資源整備の課題として、住民と行政の協働によるサービス開発を展望している。
著者
久崎 孝浩
雑誌
心理・教育・福祉研究 : 紀要論文集 = Japanese journal of psychology, education and welfare
巻号頁・発行日
no.19, pp.19-37, 2020-03-31

本論では,心の理論の中核にある心的状態の自他弁別がいかに発達するのかについて理論的検討を試みた。心の自他弁別の発達における共同注意,一人称的視点,内受容感覚の覚知の働きについて先行研究や有用な理論をもとに議論し,次のことが示唆された。(1)自己の心的状態を主観的かつ意識的に経験できるようになると共同注意場面で視点の自他相違を探知して心の自他弁別を発達させる。(2)心的状態を主観的かつ意識的に経験するためには一人称的視点が必要で,その一人称的視点を生み出すのは内受容感覚の覚知である。(3)洗練された内受容感覚の覚知が発達することで,様々な心的状態を主観的かつ意識的に経験できる。(4)洗練された内受容感覚の覚知の発達とは,子どもの成長とともに親子のやりとりが複雑化して内受容感覚の覚知が外受容感覚,認知,固有感覚等と複雑に統合していく過程である。(5)内受容感覚の覚知の発達によって,他者の内受容感覚状態の円滑かつ多様なシミュレートが可能になり,他者の心的状態の推測の効率と精度が高くなる。
著者
石井 和孝
出版者
千葉大学大学院人文公共学府
雑誌
千葉大学人文公共学研究論集 = Journal of studies on humanities and public affairs of Chiba University (ISSN:24332291)
巻号頁・発行日
no.39, pp.33-54, 2019-09

[要旨]国会において本案である法律案に附帯しておこなわれる附帯決議について、その長期的な効果を障害者総合支援法の実例を用いて検証する。なお、検証にあたっては、①法改正のたびに繰り返し同じ分野について行われる附帯決議の内容の変化についての分析、②附帯決議自体の内容が、その後法改正等により実現したケースについての分析の二つの手法を用いることとする。この検証によって、附帯決議に決議時点の状況を記録し、次の議論開始時の共通認識を提供することによって、施策の進展の足がかりになる効果があるのか、また、そのことによって施策を一定の方向に誘導する効果があるのかを明らかにしたい。