著者
Shlomo Yellinek Dimitri Krizzuk Juan J. Nogueras Steven D. Wexner
出版者
The Japan Society of Coloproctology
雑誌
Journal of the Anus, Rectum and Colon (ISSN:24323853)
巻号頁・発行日
vol.2, no.3, pp.71-76, 2018-07-25 (Released:2018-07-30)
参考文献数
24
被引用文献数
14

Iatrogenic ureteral injury (IUI) is a dreaded complication of abdominopelvic surgery. Although rare, it is associated with severe consequences. This complication most commonly occurs during gynecological procedures but may also occur during colorectal surgeries. We present two cases of IUI in patients in whom the ureteric stents were electively placed. The first case was a 71-year-old male with no significant medical history. The patient underwent an elective laparoscopic sigmoidectomy for complicated diverticulitis. During the procedure, a proximal IUI occurred, and was recognized and repaired. The second case occurred in a 68-year-old male with a history of multiple complicated abdominal surgeries. The patient underwent a second redo low anterior resection for a long preanastomotic stricture. The IUI occurred in the right fibrosed presacral plane, approximately 3 cm proximal to the bladder. The ureter was reimplanted to the bladder during the same procedure. We will also present a literature review of IUI, including the risk factors, intraoperative prevention, and repair options.
著者
岡本 晶子 岩田 岳
出版者
独立行政法人国立病院機構(東京医療センター臨床研究センター)
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

視覚は生活の質の維持に重要な要素であり、視機能の再生・維持を目的として、iPS細胞を用いた細胞移植、チャネルロドプシンを用いた機能回復、人工網膜などの研究が進んでいる。一方で、網膜の内在性幹細胞を利用した神経細胞の再生源として、ミュラーグリア細胞が注目されてきた。本研究ではアデノ随伴ウイルス(AAV)を用いた遺伝子導入により、傷害時のミュラーグリア細胞の増殖とその後の神経細胞への分化を促進することを目的とし、候補因子の比較、網膜へのAAV導入効率を検討した。
著者
髙橋 小百合
出版者
北海道大学文学研究科
雑誌
北海道大学大学院文学研究科研究論集 (ISSN:13470132)
巻号頁・発行日
no.16, pp.85-100, 2016

本論文は、明治期における木戸孝允と幾松に関する言説を、二人の関係性の描写から分析し、同時代の男女交際論等、男女関係についての思潮をふまえながら、文化史中に占める二人の描写の位置および意義について考察したものである。論者には『日本近代文学会北海道支部会報』一九号掲載予定の別稿「<木戸孝允>像の生成」があり、そこでは木戸孝允が死去から明治末年までのあいだ、どのように語られていったのか、その変容と文脈パターンについて論じた。本論文では、そこで見出した六つの文脈パターンのうち、以後、大正、昭和期とより重要性を濃くするであろう<木戸と幾松> <幾松あっての木戸>について一歩踏み込んだ論を展開したつもりである。本論文の第一章「木戸表象の傾向と類別」は、木戸を語る文脈パターンについてまとめ、右の別稿の内容を引き継いだかたちである。よって、本論文の核は第二章以降にあるといえる。幾松はなぜ、木戸を語る言説のなかで存在感を増し、大衆的歓迎をうけたのか。第二章では、木戸と幾松の関係が、近代的恋愛の文脈に読み替え可能であることを論じ、同時に、幾松の芸妓という出自に着目して、近代と前近代の微妙なあわいに、ふたりの「恋愛」があることを明らかにした。第三章は、一方で二人の関係表象がもつ「復古」性について論じている。「王政復古」「一君万民」のイデオロギーとからめながら、<尊いから尊い>カミの論理で語られる木戸と、太古、国運を占う巫でありえた(元)芸妓幾松との関係が、国生み神話に準ずる「復古」の国づくりを表徴しうると指摘した。幾松あることによって、木戸のイメージは①愛妓とついには恋愛結婚を遂げた②<勤王の志士・桂小五郎>として定型化していく。それは同時に<近代>化と<復古>の二律背反、あるいは混淆を示す営為でもある。これこそ、日本の<近代化>の姿そのままであり、本論文のもっとも強調しておきたいところである。

12 0 0 0 OA 熱中症の疫学

著者
中井 誠一
出版者
一般社団法人日本体力医学会
雑誌
体力科学 (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.64, no.1, pp.77, 2015 (Released:2015-01-25)
参考文献数
3
被引用文献数
1
著者
京極 純一
出版者
中央公論新社
雑誌
中央公論 (ISSN:05296838)
巻号頁・発行日
vol.115, no.13, pp.272-286, 2000-12
著者
ヒル ピーター (訳)橋本 陽子
出版者
東京大学
雑誌
社會科學研究 (ISSN:03873307)
巻号頁・発行日
vol.56, no.2, pp.186-209, 2005-02-07

本論は,1989年に「昭和」という時代が終ったあとに生じた,ヤクザ(暴力団)の企業活動の発展を探るものである.平成以降,ヤクザは,彼らの経済環境に大きな影響をあたえた二つの出来事と格闘してきた.その出来事とは,バブル経済の崩壊と1992年の暴対法(「暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律」)の施行である.バブル崩壊以後の経済不況のもとで,ヤクザは金になる事業を奪われたが,その分他の手段で補った.暴対法は,合法とされたヤクザの行為に新しい規制を加えたため,従来の行為による事業は高くつくことになったが,団員たちは新しい収入源の開拓に向うようになった.とりわけ,バブル経済と暴対法のダブルパンチヘの対応として増えたのが,覚せい剤取引や窃盗団であった.本論は,経済的な困難が長引くと,これまで彼らの世界を安定させてきた組織内あるいは組織間のメカニズムが弱体化するであろうという結論を導く.
著者
坂井 尚登
出版者
日本地図学会
雑誌
地図 (ISSN:00094897)
巻号頁・発行日
vol.45, no.1, pp.1-4, 2007-03-31 (Released:2011-07-19)
被引用文献数
2

12 0 0 0 OA 浮世絵編年史

著者
関場忠武 著
出版者
東陽堂
巻号頁・発行日
1891
著者
和泉 潔
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.55, no.6, pp.549-556, 2014-05-15

本稿では,いわゆるビッグデータによる社会現象の予測にいくつかの困難な点があることを示し,その一番の原因として,社会経済現象におけるミクロ・マクロ関係のダイナミクスを挙げる.そして,その問題を解決する1つのアプローチとしてのエージェントシミュレーションの可能性を論じる.本稿では,大規模実データからのエージェントモデル構築とシミュレーション結果の評価について,構成論的なアプローチに基づくエージェントベースの社会シミュレーション研究の新たな方法論,可能世界ブラウザを紹介する.さらに,可能世界ブラウザの応用例として,実際の購買データに基づいたシミュレーションによる購買ターゲットの特定と,エージェントシミュレーションを安全な空間設計に用いた研究事の2つを紹介する.
著者
クリエイティブ・コモンズ・ジャパン事務局
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.49, no.7, pp.387-391, 2006 (Released:2006-10-01)
参考文献数
13
被引用文献数
3 1

昨今のWeb2.0と呼ばれるユーザーの参加性が高い情報サービスのネットワークの隆盛は,オープンソースとオープンコンテントが交差することによって生じた結果であると考えられる。この稿では,オープンソースからいかにオープンコンテントの概念が生まれ,そしてクリエイティブ・コモンズというシステムが開発され,展開しているかということについて,基礎的な紹介と解説を行う。
著者
松村 耕平 尾形 正泰 小野 哲雄 加藤 淳 阪口 紗季 坂本 大介 杉本 雅則 角 康之 中村 裕美 西田 健志 樋口 啓太 安尾 萌 渡邉 拓貴
雑誌
研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:21888760)
巻号頁・発行日
vol.2017-HCI-174, no.13, pp.1-8, 2017-08-16

ACM CHI に採録された論文を読み合う勉強会,CHI 勉強会 2017 を開催した.勉強会では ACM CHI2017 に採録された 599 件の論文を参加者が分担して読み合う.これによって,参加者は先端の HCI 研究を概観することができる.本年度は,勉強会をスムースに実施し,また,参加者の支援を行うために支援システムを導入した.システムの分析から,CHI 勉強会がどのような特徴を持っているのか,そして今後どのようにデザインされていくべきなのか議論する.

12 0 0 0 OA 通航一覧

著者
林韑 編
出版者
国書刊行会
巻号頁・発行日
vol.第3, 1913
著者
阿部 宏徳
出版者
東京成徳大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:13403702)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.25-33, 2014

ロールシャッハ・テストのデータベースアプリケーションはこれまで高価であり,また直感的操作を可能にするタッチパネルに対応したものは存在しなかった。本論では,スマートフォン・タブレットのオペレーションシステムとして世界で最も用いられているAndroid上で動作する新しいアプリケーションを作成,無料で公開したことを報告する。そのアプリケーションはRAPID νと名付けられ,コードチェックやExcelファイル形式によるサマリーの出力など多彩な機能を有している。