著者
山田 孝
出版者
名古屋大学
雑誌
名古屋大学教育学部附属中高等学校紀要 (ISSN:03874761)
巻号頁・発行日
vol.37, pp.45-47, 1992-08-15

本校の学校改革の一環として、一昨年より実施されれた中学1年生のオリエンテーション合宿も2回目をむかえた。今年は、去年の反省をふまえ、入学式後日を置かずに実施することになった。中高6ヵ年一貫教育の出発点にあたる、中学1年のオリエンテーション合宿の概要を報告する。
著者
Tomioka Noriko Tanaka Kaori Uchiyama Hiroo YAGI OSAMI KOKUFUTA ETSUO
出版者
公益社団法人日本生物工学会
雑誌
Journal of fermentation and bioengineering (ISSN:0922338X)
巻号頁・発行日
vol.85, no.6, pp.604-608, 1998-06-25

With a bioaccumulation system using Rhodococcus erythropolis CS98 for recovery of cesium-137, we found that ^<137>Cs accumulated when a carbon source was added for energy supply. With the addition of ammonium acetate as the carbon source, almost all the ^<137>Cs from deionized water was recovered using a cell suspension of 1 g/l with incubation for 24h. Cell damage by radioactivity was not detected during the 24h period. ^<137>Cs recovery from river water samples was lower than that from deionized water, especially from river water with a very high potassium concentration(the lower reaches of the Sakura River : potassium concentration=4.3 mg/l). When 3.9 mg/l of potassium was added to a deionized water sample, ^<137>/Cs recovery decreased to 35% of that without potassium addition, suggesting that the potassium concentration is a critical factor for ^<137>Cs recovery. We conclude that a bioaccumulation system with a semipermeable membrane tube, such as is described in this paper, is feasible for the recovery of radioactive cesium from fresh waters.
著者
長名 優子 服部 元信 萩原 将文
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング
巻号頁・発行日
vol.95, no.598, pp.73-80, 1996-03-18
参考文献数
22
被引用文献数
1

本報告では, 1対多の連想を可能とするカオス双方向連想メモリ(Chaotic Bidirectional Associative Memory : CBAM)を提案している. 従来の多くの連想記憶モデルでは, 想起時に生じる干渉のために1対多の連想を行うことはできない. また, 1対名の連想が可能なモデルでも, 想起時に生じる干渉を取り除くために人為的な制御や特別なネットワークを必要とする. これに対して, 提案モデルは従来の双方向連想メモリ(Bidirectional Associative Memory : BAM)の一部にカオスニューロンを用いた非常にシンプルな構造で, 1対多の連想を実現している. 提案モデルでは, 学習パターンに文脈情報を付加して学習し, この文脈情報に相当する部分にカオスニューロンを用いている. カオスニューロンが想起時につくり出すカオスによって文脈情報が遷移することで, 1対多の連想を可能にしている. 計算機シミュレーションを行い, 提案モデルの動作を確認し, 有効性を示した.
著者
岩松 伸幸 瀬川 典久 杉野 栄二 澤本 潤
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告マルチメディア通信と分散処理(DPS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.58, pp.1-6, 2007-06-06

インターネットショッピングやオンラインストアが社会に浸透し、商品購買活動において益々重要になってきている。それに伴い、売り上げの向上を目的とする「情報推薦」への注目が高まっている。本稿では対話型商取引と電子商取引(e コマース)には基本的な違いがあると考える。対話型商取引では店員が顧客の要求に合う商品を推薦できたが、電子用取引においては課題である。本稿では、高専門性・高嗜好商品における電子商取引において顧客の要求する商品を的確に推薦するシステムを提案する。An Internet shopping and an online store permeate society and become more and more important in merchandise purchasing activity. And, attention to "information recommendation" for the purpose of improvement of sales activities is rising. In this paper, we consider that there is basic difference in interactive transaction and electronic commerce (e-commerce). A salesclerk was able to recommend merchandise in accordance with customer needs by an interactive transaction, but it is a problem in electrons commerce. In this paper, we propose a system to precisely recommend the merchandise information of high specialty and high taste merchandise in electronic commerce.
著者
高見 頴郎 桑原 邦郎
出版者
一般社団法人日本物理学会
雑誌
日本物理學會誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.31, no.11, pp.899-904, 1976-11-05

差分法-もっと一般に数値解法-というと, 解析的な方法ではがたのつかない場合の切札としての実用面だけがともすれば強調されがちである. しかし, 差分法を使って考えることは, 単なる実用とは別に, 偏微分方程式あるいはそれが記述している物理現象の本質を理解する上で大きな助けになる. また, 差分法は, 素朴なるがゆえに "人見知りしない" 性格によって, 線形問題, 非線形問題を問わずきわめて広い活躍の舞台をもっている. このような点に注意しながら, 差分法の手順, 適用する際の問題点とその処理法, 理論的な裏づけなどについて, 簡単な数値実験の例を挙げて説明していく.
著者
王 誠明 太田 節子 篠田 雅人
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
藥學雜誌 (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.109, no.12, pp.949-953, 1989-12-25
被引用文献数
2

The survival effect of mice irradiated with a lethal dose of X-ray was studied by use of 60 kinds of Chinese traditional medicines. Methanol extracts of these medicines were prepared, and then each extract injected intraperitoneally into male mice before or after whole-body irradiation. As a result of these studies, the survival effects with Ogi-kentyu-to, Simotu-to, Sessyoin, Zokumei-to and Boi-ogi-to were observed by intraperitoneal injection before irradiation. Of these effective methanol extracts, only Zokumei-to was shown to have a significant survival effect by intraperitoneal injection after irradiation.
著者
谷重 豊季
出版者
金沢大学
雑誌
金沢大学文学部地理学報告 (ISSN:0289789X)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.81-95, 1997-03-18

In recent years, studies on the spatial structures of medieval manor villages have been accumulated. These studies show us that the medieval rural landscapes are still in existence. That is why the author attempted to look for the medievals at Nashiha-go-Minamikata in Nuta-no-sho where comparatively many historical documents have remained. First of all, the author made a basemap by pasting the modern land register maps together, and took hearing of koaza (koaza means the narrowest place name) and yago (yago means a name of each family) ,and moreover confirmed the place names in the historical documents on the basemap. Some results are summarized as follows : 1) Although many place names which come from myosyus (myoshu means the farmer who holds paddy fields) can be found in the medieval documents, there are no more than about 17 in the field. 2) Each myo (myo means the territory which a myosyu possesses) occupies almost the entire small vally. These myos, come together by twos and threes. 3) A Myo is composed of several paddy fields, plowed fields, and farms by the slash and burn methods,etc. It seems to form the concentric circle whose centre is a myosyu's house. 4) Although several Jori type place names are found in a historical document of the 13th century, the author could not find the lots in conformity with Jori-system at the area. The important problem with which we are confronted is to investigate the hidden histrical facts behind the geographical distribution.
著者
小畑 博靖 平 和弘 石田 賢治
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.628, pp.85-90, 2006-03-02
参考文献数
16
被引用文献数
2

広帯域かつ高遅延な衛星インターネット上において,従来のTCP(例えばNewReno)を用いると十分なスループットが得られないことが知られている.このような衛星インターネットに適したTCP幅輳制御方式としてTCP-STARが提案されている.TCP-STARは衛星インターネット上において,従来TCPと比べて高いスループットが得られることがシミュレーションにより確認されている.しかし,実ネットワークではシミュレーションのような理想的な環境で通信を行えることは少なく,実装による性能評価が不可欠である.そこで本稿では,先ず実ネットワークにおけるTCP-STARの評価を行うため、NetBSD1.6.2-Releseのカーネル内にTCP-STARを実装した.次に,ハードウェアネットワークエミュレータを用いて衛星回線を考慮したテストベッドを構築し,このテストベッド上で既存TCPとTCP-STARとをスループットに関して比較評価した.その結果,実装したTCP-STARは従来のTCP(TCP-NewReno)および無線ネットワーク用TCP(TCP-J)と比べて高いスループットが得られ,衛星回線上においてTCP-STARの機能は効果的に動作することを確認した.また,実装したTCP-STARにより得られた結果は,シミュレーションにより得られた結果とほぼ同等の値が得られていることが分かった.
著者
岡田 努
出版者
福島大学
雑誌
若手研究(スタートアップ)
巻号頁・発行日
2006

科学史上の著名な実験の再現や明治期の子ども向け科学啓蒙書に見られる実験等の再現研究を実施し、文献に記載されていない素材や加工技術等を当該時代の技術・生活・文化・歴史まで考察し、自然科学研究の発展を学際的・横断的にとらえることを主に研究を実施した。この成果は別添の論文や学会等で報告するとともに、さらに小中学校および高校向けの理科教材へも取り入れ、その実験が行われた当時の歴史・文化・技術等との関わりを盛り込んだ「科学実験工作プログラム」へと発展した。県内外から30件以上もの子ども向け・科学指導者向けの講演・講座等の依頼を受けこの研究成果を活用した。特筆すべきは文部科学省が指定する「スーパーサイエンスハイスクール」指定高校からの依頼で、意外と見過ごされがちな文系や理科が苦手な生徒向けにこれらの成果を活用した授業を実施し好評を得て、同校から次年度以降も協力要請を得ることができたこと。また特許庁主催「平成19年度知的創造サイクル啓発事業」では、指導員としエ同研究の成果を「ものづくりにみる、科学・技術・社会-科学史の視点から知的創造サイクルを考える」という演題で全国各地で講演した。従来、発明や知的財産等の普及活動といえば企業等で長年研究開発に携わった者の経験を伝えるのが主であったが、本研究の科学教育における学際的・総合的な視点が発明や知的財産の普及に活用できるという点を評価され、本研究計画時点では想定していなかった新しい分野を開拓することができた。本研究の成果は以下に示すように今年度は論文・学会等の数では必ずしも多いとはいえないが、教育現場や他の各種講演等で実践を通し研究を非常に多く実施することができたことは大きな成果であり、今後それらの成果を順次発表する予定である。
著者
斉藤 俊介 寺岡 文男
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.354, pp.19-24, 2003-10-08

本稿では,無線ネットワーク環境に適したトランスポートプロトコルTCP-JをNetBSD1.6.1-Releaseのカーネル内に実装し,dummynetにより無線区間をエミュレートすることで既存のTCPとの性能比較を行った.その結果,TCP-Jは無線リンクでのランダムなセグメント損失率が2×10^<-2>のとき,NewRenoと比べて約128%,SACKと比べて約100%のスループット向上んを得ることができた.また,TCP-Jはセグメント損失率が0の場合は従来TCPと公平にバンド幅を分け合い,セグメント損失率が増加して従来TCPのスループット低下によって無線リンクの上のバンド幅に空きができた場合には,他のTCP通信を圧迫せず,その帯域を有効利用してスループットを改善できることが分かった.
著者
三村 均 山岸 功 秋葉 健一
出版者
東北大学
雑誌
東北大學選鑛製錬研究所彙報 (ISSN:0040876X)
巻号頁・発行日
vol.44, no.1, pp.1-7, 1988-09-30

The selective removal of Cs and Sr from high-activity-level water (HALW) has been studied by the use of various zeolites. The rate of adsorption of Cs and Sr increased with a decrease in size of zeolite particles, and the adsorption reached almost 100% after 5 h and 10 h of shaking for Cs and Sr, respectively. High distribution coefficients of Cs (K_<Cs>=10^4〜10^5) were obtained in the solution/zeolite ratio (V/m) region of about 300 to 1000. The presence of sodium ion fairly affected the distribution of Cs^+ and Sr^<2+>, and K_d values decreased with increasing concentration of Na^+. While the presence of boron almost had no effect on the distribution of Cs ; high K_<Cs> values (K_<Cs>≧10^5) were obtained below 5000 ppm of boron. Distribution coefficients of Cs and Sr were also independent of the equilibrium pH in neutral and alkaline regions at the ionic strength of 0.1. The removal of Cs and Sr from simulated HALW was effectively achieved by the use of mixed zeolites, and the K_d value was 7.0×10^3ml/g at the mixing ratio of 48/52 of X/chabazite.high-activity-level watercesiumstrontiumadsorption ratedistribution coefficientboronmixing ratiomixed zeolite
著者
新井 皓士
出版者
一橋大学
雑誌
一橋論叢 (ISSN:00182818)
巻号頁・発行日
vol.117, no.3, pp.397-413, 1997-03-01

論文タイプ||論説
著者
植木 貞人
出版者
東北大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1995

1990年11月の噴火開始以来実施してきた精密重力測定データには,地下のマグマの運動とは無関係な種々の"雑音"が含まれている.そこで,今年度は,これらの雑音の特性を解明し,その影響を定量的に評価するための研究をおこなった.具体的な内容は以下のとおりである.1.火山活動静穏期の重力変化を明らかにするため,1995年8月,重力計3台を用いて重力測定を実施した.2.このデータをも含めて,CG-3型重力計の感度係数の誤差を見積もった.その結果,CG-3型重力計の感度係数には公称値の1〜14x10^<-4>の誤差があり,個々の機械によって大きく異なっていること,G型重力計に比較して数倍誤差の大きなものもあることが初めて明らかにされた.このことは,火山地域のような重力差の大きな地域における測定では,使用する重力計が異なること100μgalにも達する測定差が生じるということを意味しており,重力変化を論じるためにはその補正が不可欠であることを示している.3.これまで溶岩ドームの成長による地形変化の影響を定量的に見積もってきたが,本年度は新たに,山麓での火砕流堆積物による谷の埋設,山腹でのガリ-の発達による地形変化の影響を,デジタルマップを作成して定量的に見積もった.その結果,山腹・山麓部の地形変化による影響は,測定誤差をやや上回る20μgal程度であることが判明した.4.地下水変動の影響を解明するために,地下水面自動測定システムを整備した.しかし,まだ実験中であり,実際の地下水変動データに基づくその影響の評価は,来年度の課題として残された.地下水変動の影響が定量的に評価できれば,地下のマグマの運動に起因する真の重力変化を抽出することが可能になる.
著者
山城 直也 宮尾 知幸 荒川 正幹 船津 公人
出版者
公益社団法人 日本化学会・情報化学部会
雑誌
Journal of Computer Aided Chemistry (ISSN:13458647)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.96-103, 2009 (Released:2009-08-20)
参考文献数
16
被引用文献数
5 1

大気中の二酸化炭素濃度の上昇を抑制するための手法として、二酸化炭素地中貯留技術が注目されている。しかし、その実用化のためにはコストの高さが大きな課題となっており、特に二酸化炭素を分離回収する過程におけるコストが全体の大部分を占めると試算されている。そこで本研究ではアルカノールアミン溶液を用いた化学吸収法による二酸化炭素の分離回収に着目し、より優れたアルカノールアミンの設計を目指した。アルカノールアミン溶液は低温下で二酸化炭素を吸収し、加熱により吸収した二酸化炭素を放散する性質があり、二酸化炭素の分離回収に利用することが可能である。吸収液に求められる性質として、二酸化炭素を放散させるために必要な熱量が少なく、吸収速度が速いことが挙げられる。そこで、これらの要求を満たすような吸収液の開発を目的とした。まず、反応熱、吸収速度の実験データを基に、アミンの構造情報からこれらを予測する回帰モデルをPLS (partial least squares)法、GAPLS (genetic algorithm based-PLS)法を用いて構築した。その結果、GAPLS法では反応熱に対してR2=0.999、Q2=0.990、吸収速度に対してR2=0.957、Q2=0.914となり、予測精度の高いモデルが構築された。このモデルを用いて、コンピュータ内で仮想的に発生させた新規構造の物性値を予測することで、有望な物性を持つと予想される吸収液の探索を行った。その結果、実験データよりも良好な物性を示すと考えられる候補構造が複数得られた。