出版者
矢野経済研究所
巻号頁・発行日
1995
著者
井上 英治
出版者
京都大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

本研究では、野生ゴリラの糞から抽出したDNAを分析し、おもに単雄集団を形成するゴリラで、複数の集団を含む地域集団(コミュニティ)のオスの遺伝構造を明らかにした。ニシローランドゴリラとヒガシローランドゴリラの分析の結果、未成熟個体の移籍の様式はそれそれで異なるが、両亜種とも地域集団のオスは遺伝的に多様であることがわかった。この結果は、ゴリラのコミュニティが父系的でないことを示唆している。チンパンジーはオスが集団に残る父系的な社会であり、ゴリラとチンパンジーの地域集団のオスの遺伝構造は異なると考えられる。
著者
金平 修祐 北辻
出版者
公益社団法人 農業農村工学会
雑誌
農業農村工学会論文集 (ISSN:18822789)
巻号頁・発行日
vol.89, no.2, pp.I_387-I_396, 2021 (Released:2021-12-04)
参考文献数
13

東北地方の石灰石(以下LS)粗骨材を用いたコンクリート水利施設では,粗骨材が選択的に溶脱し,クレータ状にくぼむ変状が起きている.本研究では,この現象のメカニズム解明のため現地調査,骨材試験および異なる流速環境下に設置したコンクリート供試体による粗骨材溶脱の再現試験を行った.現地調査では,LS粗骨材を用いたプレキャストコンクリート製品水路,現場打ちコンクリート水路およびコンクリートダムの洪水吐でLS粗骨材の溶脱が確認された.骨材試験ではLS粗骨材のすりへり減量値は,JISの規格値内であるが安山岩粗骨材より大きいことが分かった.さらに,溶脱再現試験からLS粗骨材の溶脱深さは,経過日数に伴い直線的に増加し,流速が大きいほど顕著で,また,流速が0.5m/s程度の場合,粗骨材の溶脱深さは0.5mm/yearと予想された.
著者
上田 義勝 徳田 陽明 谷垣 実 赤松 重則 秦 隆志
出版者
公益社団法人 日本表面真空学会
雑誌
表面と真空 (ISSN:24335835)
巻号頁・発行日
vol.66, no.11, pp.654-659, 2023-11-10 (Released:2023-11-10)
参考文献数
23

The paper presents the results of electrical property measurements for submicron-scale bubbles (Ultra Fine Bubble, UFB) as a property that includes correlation with water. The relationship between the concentration of UFBs and average size and the electrical conductivity of water is shown, confirming that the presence of UFBs generated by oxygen gas decreases the electrical conductivity of water. In addition, the internal pressure was directly detected using the perturbation angle correlation method, and a lower internal pressure (about 3.4 atmospheres) than theoretical was measured. We proposed the use of ultrasonic waves as a simple detection method for bubbles, including the distinction between UFBs and impurities, and are still measuring the bubbles.
著者
末永 高志
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.64, no.12, pp.672-673, 2023-11-15

深層学習自体は,非常に単純な原理をもとにした多くのアイディアを組み合わせて実現したものであり,本書ではそれらを一つひとつ丁寧に解説したものである.機械学習を体系的に学べる良書は多数あるが,パーセプトロン,多層パーセプトロン,深層学習と,単純なものからより複雑なものへと積み重ねるように解説がなされるため,この1冊を通読することで流れるように理解できる内容になっている.
著者
正保 哲 洲崎 俊男 出口 清喜 廣瀬 昇 奥 壽郎 立野 勝彦
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.33-39, 2011 (Released:2011-03-31)
参考文献数
18
被引用文献数
2

〔目的〕安全な背臥位での運動療法を提供するため,目標心拍数を指標とした背臥位での運動と自律神経活動からみた背臥位での安全な運動負荷の設定について検討を行った。〔対象〕運動習慣の無い健常男性11名とした。〔方法〕運動強度はカルボーネンの式を用いて,目標心拍数に達した負荷の80%と40%とした。運動は背臥位で自転車エルゴメーターを用いて行い,安静時から運動終了5分までの心電図を記録し,自律神経活動を測定した。〔結果〕HFnuの変化は,運動負荷80%では安静時に対して有意に抑制され,運動終了後有意に亢進した。LF/HFの変化は運動負荷80%では安静時に対して有意に亢進し,運動終了後運動時に対して有意に低下した。運動負荷40%では運動終了後に有意に低下した。〔結語〕 運動負荷40%程度の運動負荷における臥位でのペダリング運動は,運動終了後に副交感神経活動の上昇傾向,交感神経活動の抑制が期待されるため,背臥位での低強度の運動が低体力者に対する安全な運動療法の提供を可能にすることが示唆される。
著者
篠原 稔 船越 禧征 高石 佳知 稗田 豊治
出版者
一般財団法人 日本小児歯科学会
雑誌
小児歯科学雑誌 (ISSN:05831199)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.159-166, 1991-03-25 (Released:2013-01-18)
参考文献数
21

軟骨無形成症は四肢短縮型の小人症を主症状とし,著明な顔面,頭蓋の成長障害を伴う疾患で,主に家族性,遺伝性にみられる.本疾患の名称は長い間,胎児性軟骨異栄養症と呼ばれていたが,Parrotがクル病およびその他の低身長疾患から分離して軟骨無形成症として初めて報告し,それ以後この名称が広く用いられている.本症はこれまで整形外科,内分泌領域からの報告は散見されるが,歯科領域からのものはほとんどみられない.今回,私たちは軟骨無形成症と診断された女児を観察し,以下の所見を得た.1)咬合状態は,前歯部に開咬がみられた.2)口蓋についての異常はみられなかった.3)歯の形態や数および歯の成長については異常は認めなかった.4)舌にやや肥大傾向がみられた.5)側方頭部X線規格写真による角度分析,および距離分析の結果,頭蓋底の成長阻害が認められ,相対的下顎前突を呈していた.
著者
朱 文昌
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.64, no.12, pp.654-659, 2023-11-15

情報の授業において知的財産や権利について学習する際に,模擬裁判(法教育の要素)を取り入れた.生徒は原告,被告,弁護士,裁判官の役に分かれ,各立場をロールプレイしながらプレゼンすることで,知的財産権の概念理解,権利のバランス,取り扱いを意識する.そして考察・判断を行うことで,自分事として学習することを目標とした授業実践である.
著者
細山田 康恵 山田 正子
出版者
日本補完代替医療学会
雑誌
日本補完代替医療学会誌 (ISSN:13487922)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.43-49, 2020-05-26 (Released:2020-06-09)
参考文献数
22
被引用文献数
1

目的:ラットに高脂肪食で魚油と酒粕を添加し,血清脂質濃度や不安行動へ及ぼす影響について検討することを目的とした. 方法:5 週齢のSD 系雄ラットに大豆油(コントロール),大豆油+酒粕,魚油,魚油+酒粕の実験飼料を18 日間摂取させた.対照群に大豆油を用いた.血清脂質濃度や不安行動などの測定を行った. 結果:血清コレステロール濃度はコントロール群と比較し,魚油+酒粕群で有意に低値を示した.血清トリグリセリド濃度および遊離脂肪酸濃度については,魚油群と魚油+酒粕群で有意に低値を示した.不安行動では,コントロール群と比較し,酒粕群でオープンアームの滞在時間が有意に高値を示した. 結論:魚油と酒粕の同時摂取が血清コレステロール濃度の上昇抑制に有効であり,脂質異常症の予防や改善に役立つと考えられる.また,酒粕摂取は不安行動の抑制に有効であると期待される.
著者
餅 康樹 角田 伸代 柴 祥子 村木 悦子 加園 恵三
出版者
公益社団法人 日本栄養・食糧学会
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.63, no.2, pp.69-77, 2010 (Released:2010-06-02)
参考文献数
27
被引用文献数
1

魚油のウェイトリバウンドに及ぼす影響について検討を行った。KK-Ayマウスを用い, 増量期・減量期・リバウンド期を再現した。脂質源として牛脂 (B食) または魚油 (F食) を含有した2種の高脂肪食を作成した。増量期はすべてB食を与え, B食で減量しB食でリバウンドした群をB-B群, 同様にB-F群, F-B群, F-F群およびB食をアドリブにて全期間摂取させた群 (Control群) を設けた。リバウンド後の体重は, B-B, F-B群に比べ, B-F, F-F群でそれぞれ減少した。肝臓重量および肝臓中脂質量は, Control群と比べ, B-B, F-B群では増加したが, B-F, F-F群では減少した。またB-B, F-B群と比べ, B-F, F-F群では肝臓のSREBP-1c, FAS mRNA量が低下し, PPAR-α, HSL mRNA量およびMTPタンパク質量が増加した。以上より, リバウンド期の魚油摂取は, 体重増加と肝臓への脂肪蓄積を抑制することが示唆された。肝臓での脂肪蓄積抑制の機序として, 肝臓での脂肪酸合成の抑制, 脂肪分解や脂肪酸酸化の亢進および肝臓からのリポタンパク質分泌の正常化が関与すると推察された。
著者
宮崎 忍勝
出版者
密教研究会
雑誌
密教文化 (ISSN:02869837)
巻号頁・発行日
vol.1987, no.159, pp.87-102, 1987-09-21 (Released:2010-03-12)
著者
寺嶋 容明 横倉 直輝
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.66, no.3, pp.175-178, 2018-09-04 (Released:2018-10-01)
参考文献数
7