著者
板橋 亮
出版者
日本神経治療学会
雑誌
神経治療学 (ISSN:09168443)
巻号頁・発行日
vol.40, no.3, pp.269-271, 2023 (Released:2023-08-21)
参考文献数
10

Japan Stroke Society Guideline 2021 for the Treatment of Stroke (GL2021) is the totally revised version from the 2019 update version. The clinical question format was partially introduced, and we employed five grades of recommendation originally developed by the Guideline Committee and three levels of evidence. For the first time as Japan Stroke Society Guideline of the treatment of stroke, GL2021 was published also in English. The part of the main topics in GL 2021 are as follows : left atrial appendage closure, acute dual antiplatelet therapy, dual antiplatelet therapy including cilostazol on the chronic phase, optimal target for antihypertensive therapy in patients with stroke on the chronic stage, antithrombotic therapy for patients with cryptogenic stroke or embolic stroke of undetermined source, and so on. After the publishment of GL 2021, following topics have been introduced : mechanical thrombectomy for patients with large ischemic core, mechanical thrombectomy skipping intravenous thrombolysis, mechanical thrombectomy for basilar artery occlusion, and prasugrel for secondary stroke prevention. The next update 2023 Japanese version will be published in early summer 2023. We are just in the process of creating this update.
著者
稲吉 真子
出版者
Hokkaido University
巻号頁・発行日
2020-03-25

北海道大学. 博士(文学)
著者
山崎 清子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.12, no.5, pp.395-402, 1961-11-10 (Released:2010-03-09)
参考文献数
1

(1) 電気自動ホットプレート、鉄板、フライパンを2個重ねたものは、熱容量が大きく温度変化は比較的緩漫である。(2) ホットケーキは加熱器具の焼き面が高温のときに焼くよりも、130~140℃ぐらいのときに生地を流し、180℃をもって焼き上がりとするほうが間違なくよく焼ける。(3) 膨化率は130℃から180℃までの範囲の焼き温度では、温度の高低によってほとんど変化がない。(4) ホットケーキに適度の焦げ色がつく温度は160~180℃である。(5) 材料配合については、各材料が基準量以下のものは概して製品の成績がよくない。(6) ホットケーキの膨化効果に顕著に影響するものはB.P.のほか卵の量の多少で、量の多いほうが膨化が大である。砂糖は15gが最も膨化し、30gになると減少する。一般に行われるように、あとでシロップをかけて甘みを補うほうが合理的である。脂肪は添加すると膨化を減殺するが、味と口ざわりをよくする上には大きな効果がある。その使用量の増加によって膨化率が特に減少することはない。成績の上から10gぐらいが適量である。(7) ホットケーキの生地の流動状態は、小麦粉に水を120~130%加えたくらいがよく、砂糖、脂肪、卵は換水値により、牛乳はその水分を考えて割り出すと基準量では牛乳100~110ccくらいが適量である。(8) 生地は混合直後に焼くのが最もよい。混合後20minで膨化率は直後のものの87%に下がるが、生地の広がり方にはほとんど変りがないから、実用上はこの時間の範囲ならば一時に混ぜ合わせておいてもよい。
著者
郭 度連
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学 (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.54, no.1, pp.122-128, 2016 (Released:2017-01-01)
参考文献数
17
被引用文献数
1 1
著者
西田 睦 澤志 泰正 西島 信昇 東 幹夫 藤本 治彦
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.58, no.2, pp.199-206, 1992-02-25 (Released:2008-02-29)
参考文献数
22
被引用文献数
23 24

The distribution and abundance of an endangered subspecies of the ayu Plecoglossus altivelis ryukyuensis was determined on the three major islands, Amami-oshima, Tokunoshima, and Okinawa Islands, in 1986. The fish was observed only in five streams in the southern part of Amami-oshima Island. Among these five streams, the majority of fish were found in the Yakugachi River. While the number of fish in this particular stream was approximately 3.5×104, in all other streams the densities were much lower, and we therefore conclude that this subspecies is threatened and some attempts should be made for conservation of this fish.
著者
岩崎 滉平 三浦 雄一郎 福島 秀晃 長﨑 進 上村 拓矢 飛田 勇樹 木田 圭重
出版者
関西理学療法学会
雑誌
関西理学療法 (ISSN:13469606)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.98-103, 2020 (Released:2020-12-28)
参考文献数
6

In fishing, the act of moving the rod while winding in the line is called the rattling operation. Here we present a case of shoulder stiffness that occurred during rattling in a patient who earlier had had a rotator cuff repair by arthroscopy. The rattling movement is performed by mild external rotation of the shoulder joint. Our case had difficulty performing the movement due to a decrease in the function of the supraspinatus muscle, and stiffness was occurring on the upper surface of the left shoulder. This also negatively influenced our case’s fishing results. Physical therapy involving stimulation of the supraspinatus muscle was performed, paying attention not to over exercise the upper trapezius muscle fibers. With improvement in the function of the supraspinatus muscle, the rattling movement became possible, the stiffness disappeared, and our case’s fishing results improved. The rattling movement is highly dependent on rotator cuff function.
著者
李 暉
出版者
公益財団法人 竹中大工道具館
雑誌
竹中大工道具館研究紀要 (ISSN:09153685)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.95-138, 2014 (Released:2021-03-20)
参考文献数
56

本稿は、中国北京故宮の修繕組織である「古建修繕中心」に所属する大工が用いる大工道具に関する調査成果を報告するものである。主な内容は、以下の3点に要約できる。 1 中国の大工道具に関する先行研究を整理・分析し、標準編成の提示が最も喫緊の課題であると判断した。その端緒として古建修繕中心における大工道具の標準編成を調査した。 2 標準編成とみなす道具は、全体で54種類72点である。このうち〈刨〉(鉋)が最も種類が多く11種類17点、ついで〈量具〉(定規類)10種類16点、〈鋸〉(鋸)7種類7点、〈鑿〉(鑿)4種類10点である。 3 北京近郊の大工と異なり、北京故宮の修繕組織においては、〈麻葉頭〉という清代組物の木鼻の形をした〈墨斗〉(墨壺)や大型の〈工作台〉(作業台)を用いるという特色がある。
著者
Hantaro NAGAOKA
出版者
The Japan Academy
雑誌
Proceedings of the Imperial Academy (ISSN:03699846)
巻号頁・発行日
vol.9, no.3, pp.87-90, 1933 (Released:2008-03-19)
参考文献数
3
著者
川崎 富夫
出版者
日本生命倫理学会
雑誌
生命倫理 (ISSN:13434063)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.42-50, 2012-09-19 (Released:2017-04-27)

法学および倫理学が使用する『意思』は、歴史的、言語的、そして法解釈的に見て「意志」のことである。インフォームド・コンセントとは、患者が様々に悩む「意思」に始まり、医師と患者の『共同意思決定過程』を通して、患者が「意志」を自己形成することである。医師と患者双方の行為や行動にあらわれる「意志」をよりどころに、相手が知らない情報(episode)を提供し合いながら相互信頼を得ることである。自己決定できない患者では、家族が患者の「意志」を思いはかって患者を説得し、あるいは家族自らが納得することにより、同意が成立する。その過程において医師が患者に配慮して手を尽くしたかどうかが問題となる。迷って自己決定できない患者では、権威への依存を通して同意が成立する。臨床現場では、権威によって変容したパターナリズムが、ここに存在する。
著者
市村 直也 小山 祥美 佐藤 明日香 町田 友美 萩原 三千男 東田 修二
出版者
一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
雑誌
医学検査 (ISSN:09158669)
巻号頁・発行日
vol.67, no.5, pp.708-715, 2018-10-25 (Released:2018-10-27)
参考文献数
11

尿沈渣目視法における識別基準の標準化と検査担当者の分類精度を明らかにするため,『尿沈渣検査法2010』の画像による内部精度管理(internal quality control; IQC)システムを開発した。これは担当者に沈渣成分画像をモニタ上で分類させて,その精度を定量評価するものである。本研究は担当者の分類精度の検証と,臨床検査値の技師間差に対する効果の検証を目的とした。3名の担当者がシステムによるIQCを実施し,成分ごとの一致率と的中率を算出した。さらに臨床検査値の沈渣成分ごとの技師間差と陽性率の時系列変化を観察した。一致率または的中率は,60%を下回った成績不良な成分が担当者により異なっていることを示した。技師間差と陽性率変動幅の経時的推移は,IQC実施後に両値が拡大または縮小した成分があることを示した。さらに技師間差に統計学的有意差を認めた成分の数がIQCを実施した前後3ヶ月で比較すると,11成分から7成分に減少したことがわかった。開発したシステムは担当者の力量を数値化し,またIQCとしての活用により臨床検査値の技師間差に影響する可能性を示した。これは尿沈渣目視法における識別基準を標準化し,さらに検査室内の精密度の向上が期待できる。しかし患者背景などから総合的な判断が必要な沈渣成分ではその効果が限定される可能性があり,臨床検体での陽性率による技師間差の定期評価が必要である。
著者
渡部 昌平 佐藤 嶺 二国 徹郎
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.77, no.8, pp.541-546, 2022-08-05 (Released:2022-08-05)
参考文献数
19

人間同士の関係やインターネット上の関係など現実世界には複雑なネットワークがあらゆるところに存在する.ビッグデータなどのデータ科学の進展と相まってこの複雑ネットワークの理解は急速に進んでおり,スケールフリー性・スモールワールド性だけでなく,お馴染みのフラクタル性などが存在することもわかってきた.さらに現在,量子探索のアルゴリズムが様々なネットワーク構造に適用され,ネットワークと量子探索が織りなす関係の理解が進んでいる.フラクタル構造に着目した場合,その構造を特徴づける指標にフラクタル図形の次元というキーワードがある.ユークリッド次元dE・フラクタル次元df・スペクトル次元dsがそれである.フラクタル次元とスペクトル次元は,ユークリッド次元と違い非整数値になる特徴をもつ.フラクタル図形を生成するとき一辺を何分割するかというスケーリング係数sも特徴量の一つだ.ネットワーク上の量子探索を理解するうえでは,ターゲットを見つけ出すための計算時間Qが格子点数Nに対してどのようにスケーリングするかという問題が重要になる.特に,整数次元dの格子ではQ≥max{ N 1/d, √N}となるのだが,非整数次元の場合にこのdはユークリッド次元dEになるのだろうか? フラクタル次元dfやスペクトル次元dsなのだろうか? そもそもこのような関係式自体が存在するのだろうか? 2010年にPatelとRaghunathanが,シェルピンスキーギャスケットとシェルピンスキー四面体を用いて提案した一つの仮説は,スペクトル次元dsによるQ≥max{ N 1/d, √N}である.著者らはシェルピンスキーカーペットや拡張されたフラクタル格子で幅広く調べ,仮説どおり確かにスペクトル次元dsによるスケーリングであることを確認した.計算時間のスケーリング指数はd=2を境にして切り替わるが,この2次元近傍ではべき則から外れることもわかっている.スピン系などの相転移と同様,量子空間探索でも2次元が臨界的な次元になっている点は大変興味深い.著者らのこの分野でのもう一つの貢献として,有効的計算時間に現れるスケーリング仮説の発見がある.ターゲットサイトでの最大発見確率Pmaxとターゲットを発見する計算時間Qは格子点数に対してそれぞれPmax∝N -αとQ∝N β(ただしα,β>0)のようにべき的に振る舞う.確率から見ると試行回数1/Pmax程度でターゲットの発見を期待するが,量子振幅増幅の議論から試行回数は1/√Pmax程度でよい.これとオラクルの演算回数としての計算時間Qを合わせて,有効的計算時間Qeff≡Q/√Pmaxを新たな指標として導入してみよう.この有効的計算時間はQeff∝N c(ただしc=β+α / 2)とスケールされるが,このスケーリング指数cが,フラクタル図形の特徴量の組み合わせ<inline-graphic xlink:href="abst-p541.png"/>で数値誤差の範囲内で高精度に与えられることがわかった.この仮説は,フラクタル構造を特徴づけるユークリッド次元・フラクタル次元・スペクトル次元・スケーリング係数が一つにまとまって現れるという意味でとても興味深い関係式になっている.現在のこのスケーリング指数に数学的証明は存在せず未解決問題となっている.
著者
吉川 加奈子
出版者
大分県立看護科学大学看護研究交流センター
雑誌
看護科学研究 (ISSN:24240052)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.21-24, 2017 (Released:2017-09-29)
参考文献数
2

少子高齢化を背景に質の高い看護の提供がより一層求められている。第17回看護国際フォーラムでは、マグネットホスピタルとして認定を受けたメイヨークリニックで、看護教育スペシャリストとして活躍するAbraham博士に、看護師を惹きつける魅力ある病院づくりについて御講演頂いた。本稿では、メイヨークリニックの1)看護実践モデル、2)組織環境、3)人材育成、4)看護管理について、講演の内容を紹介する。様々な立場や役割をもつ看護師が、自律した専門職として成長を遂げながら、質の高い看護を提供し、病院で長く活躍し続けている。今回の講演から、急激な少子高齢化を迎える我が国でも、質の高い看護にむけて魅力ある病院づくりが広がることが期待された。
著者
齊藤 正樹
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会誌ATOMOΣ (ISSN:18822606)
巻号頁・発行日
vol.58, no.2, pp.87-89, 2016 (Released:2020-02-19)
参考文献数
9

使用済み燃料に含まれるマイナーアクチニドを軽水炉のウラン燃料や高速増殖炉のブランケット燃料に少量添加すると,燃料中に軍事転用困難な238Puの同位体割合を増加させ,高い核拡散抵抗性を有するプルトニウムを生成することが可能である。「もんじゅ」は,余剰プルトニウムを効率的に燃やしながら(Pu Eater),かつ,核拡散抵抗性の高い軍事転用困難なプルトニウムを増殖する(Pu Breeder)核不拡散上極めて重要な技術の実証に向けた国際研究開発拠点として,国内外の英知を結集して再構築し,将来のエネルギー安全保障のみならず,原子力の平和利用と核不拡散の両立の観点からも,人類史上初めての挑戦を,国は高い志を持って,揺るぎなく進めるべきである。