出版者
河原学園 人間環境大学
雑誌
人間と環境 電子版 (ISSN:21858373)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.14-38, 2014-07-31 (Released:2018-04-23)

フェルメール絵画では、背景に描かれた線・形体の軸・楔型による二次元的動勢が人物像に影響を及ぼし、視覚性を超えた観念や余情を生み出している。また、十二世紀東洋絵画の特定の作品においてもそれと同様の構造を見ることができる。それらの絵画に共通する特徴となるのは、近接した視点と奥行の浅い空間である。本稿ではフェルメールの画業の内で最も特徴的な時期の《眠る女》から《絵画芸術》までの作品を、主に徳川・五島本《源氏物語絵巻》・李迪《雪中帰牧図》と比較しつつ、その特異な表現を明らかにする。
著者
木村 勇太 伊藤 毅志
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第32回 (2018)
巻号頁・発行日
pp.1H1OS13a03, 2018 (Released:2018-07-30)

従来の人狼AIでは、役職の推定は製作者によりヒューリスティックに決められてきた.本研究では既存エージェントの推定部分に機械学習の一つであるSVR(Support Vector Regression)を導入しその有効性を検証した.その結果,中盤以降で従来の手法を上回る推定率を実現することが出来た.また,序盤では従来の手法,中盤以降では提案手法を用いるエージェントを構築することで,従来のエージェントを有意に上回る勝率を実現することが出来た.
著者
森田 善一郎
出版者
社団法人 日本金属学会
雑誌
日本金属学会会報 (ISSN:00214426)
巻号頁・発行日
vol.28, no.7, pp.556-558, 1989-07-20 (Released:2011-08-10)
参考文献数
11
被引用文献数
1
著者
森近 貴幸
出版者
JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION
雑誌
日本理学療法学術大会
巻号頁・発行日
vol.2008, pp.C3P2402-C3P2402, 2009

【目的】中学生サッカークラブチームのコンディショニングを目的にサポートを行っており、スポーツ外傷予防としてストレッチングやトレーニングなどの指導を行ってきた.しかしながら、競技特性や成長期の年代であることから、予期せぬ外傷や故障が絶えないのが現状であった.サポート開始から外傷件数の減少は認めるものの、より一層の予防を図るため、一昨年度よりFIFAの提唱する予防プログラムThe F-MARC 11(以下The 11)を導入し始めた.予防プログラムの効果をさらに引き出すために、第43回日本理学療法学会で発表した前十字靭帯再建術後の高校サッカー競技選手の競技復帰の一助となったフェルデンクライス・メソッドの動きによる気づき(以下ATM)を加えた予防プログラムを開始し、その効果を検証したので以下に報告する.<BR><BR>【対象と方法】本研究について十分に説明し本人及び保護者から同意を得た当クラブチーム在籍選手(平成19年度52名、平成20年度54名)を対象に4月から9月までの6か月間のスポーツ外傷件数を前年度の同時期と比較した.10月以降は3年生の進路の関係上、人数やサポートに違いが生じていることから除外した.試合など年間スケジュールは両年とも同様で指導者も同一である.The 11は一昨年より導入しており、筋力やバランスを中心としたもので構成されている.改訂版として、昨年10月よりATMのメニューを追加し、スポーツ外傷発生件数とその内訳を比較した.なお、オスグッドシュラッター病などの慢性スポーツ障害は除外した.また、4月と9月に実施しているJFAフィジカル測定ガイドラインに準じたフィールドテストの結果もあわせて考察した.<BR><BR>【結果】19年度では全件数24件で、前年度の27件に対して1割強の減少を認めた.今回のATMプログラム導入後では17件で、前年比70%の発生件数となった.内訳では、足関節靭帯損傷や捻挫が10件から7件、大腿、下腿の肉離れや筋損傷が6件から3件と減少した.膝関節靭帯損傷、半月板損傷は3件から2件に減少したが、前年度にあった前十字靭帯損傷は0件であった.また、フィールドテストでは、アジリティテストの数値は向上したが、他の項目では顕著な向上は認めなかった.<BR><BR>【考察】前年度との比較により、ATMプログラム導入後に発生件数が減少したことから、スポーツ外傷予防に効果があったと考えられる.サッカーでの外傷はコンタクトプレー、オフ・ザ・ボールでの動きなど多彩な原因が関与している.ATMにより神経系の賦活がなされ、これらの身のこなしが変化したのではないかと考えられる.よって、従来のThe 11では補えきれなかった身体の使い方を自分自身で学ぶことができたと考えられる.今後は、県内の中学生年代の各チームにも予防プログラムを導入し、どの要素に変化をもたらしたのか詳細に検証を進めたい.
著者
佐々木敏二解題・解説
出版者
不二出版
巻号頁・発行日
1995
著者
Tracey H. A. TOM 金 洙列 武田 将英 倉原 義之介 原 知聡 西山 大和 川崎 浩司 間瀬 肇
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B2(海岸工学) (ISSN:18842399)
巻号頁・発行日
vol.75, no.2, pp.I_133-I_138, 2019
被引用文献数
2

<p> 海洋工事は気象や海象の影響を受けやすく,作業船の運航ルートの設定や荒天時の作業可否の判断,避難港の利用にあたり,できるだけリードタイムの長い海象情報は重要である.本研究では,全球波浪予報値とニューラルネットワーク(NN)を利用した1週間波浪予測法を提案し,その基礎となる精度検証を行った.日本気象庁波浪モデルやアメリカ海洋大気庁波浪モデル,ヨーロッパ中期予報センター波浪モデルによる1週間先以上の全球波浪予報値が提供されているが,それらの日本沿岸における波浪予報値としての精度は良くない.そこで,NNを利用した非線形変換による精度の良い波浪予測法を目指し,その第一歩として,全球波浪解析値および予報初期値を用いてその可能性を調べたものである.</p>
出版者
日経BP社
雑誌
日経X trend : 新市場を創る人のデジタル戦略メディア (ISSN:24340219)
巻号頁・発行日
no.45, pp.16-25, 2022-01

2021年10月1日に緊急事態宣言とまん延防止等重点措置が全面解除され、感染リスクと共存する「withコロナ」の中で、経済再生への模索が始まった。鍵となるのは、新たなデジタル接点を活用しながら、リアルの消費の起点となる人々の「移動」をいかに生み出すかだ。3つの新潮流を追う。
著者
金 洙列 武田 将英 間瀬 肇 倉原 義之介 原 知聡 西山 大和 川崎 浩司 水谷 英朗
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B3(海洋開発)
巻号頁・発行日
vol.75, no.1, pp.18-26, 2019
被引用文献数
2

<p> 本研究は,作業船の準備や港湾・海洋工事の施工計画に役に立つ波浪予測法を確立することを目的として,全球波浪予報値と機械学習の一つであるGroup Method of Data Handling (GMDH)における部分表現式を用いた日本沿岸の1週間先までの波浪予測法を提案する.具体的には,常陸那珂港を対象として,3種類の全球波浪予報値とGMDHの部分表現式を利用した1週間先までの波浪予測が可能なモデルを構築し,予報初期値と解析値を用いて精度検証を行った.その結果,有義波高に対しては,アメリカ海洋大気庁波浪モデルとヨーロッパ中期予報センター海洋波浪モデルの2種類の全球波浪データを用いる部分表現式,周期に対しては,日本気象庁波浪モデルとヨーロッパ中期予報センター海洋波浪モデルの2種類を用いる部分表現式が予測精度が良いことがわかった.</p>
著者
李 樹華 林 まゆみ
出版者
公益社団法人 日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.64, no.5, pp.385-390, 2000-03-30 (Released:2011-07-19)
参考文献数
9

唐代は中国文化・芸術が大発展を遂げた時代であったが, 同時に庭園事業も全盛の時期でもあった。唐の時代は中国庭園史上に極めて重要な位置を占めている。本研究では,「唐詩類苑」,「古今図書集成」草木典など8文献資料を調べ, 唐代における庭園植物や植栽形式について考察を試みたものである。成果としては、当時の庭園に植えられた針葉樹類, 広葉樹類, 花木類, 竹・ヤシ類, 草花類及び果樹類, 薬草類の種類を明らかにした上で, それらの庭園植物の植栽形式と植栽場所も同時に検討し, 更に唐代における中国庭園の伝統的な植栽法の「松竹梅」,「桃紅柳緑」,「玉堂春富貴」及び「梅蘭竹菊」に関しても考察を行った。
著者
渡邉 誠 土谷 昌広 萩原 嘉廣 水野 康
出版者
東北福祉大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2016-04-01

睡眠は心身の健康を維持する上で非常に重要な基盤であり,睡眠障害は精神および身体疾患を総じて増悪させる傾向にある.口腔環境においても同様であり,睡眠障害患者においては歯周疾患の高い罹患率が報告されている.しかしながら,これらの因果関係については不明な点が多い.我々は,大規模な被災者健康調査の結果から,歯周疾患と不眠症の罹患とが強く相関することを示した.それらの因果関係については不明であるが,本研究で介護施設において実施された,専門的口腔ケアの介入が口腔衛生状態の改善・維持が睡眠の質的改善に直結することを示唆したことから,睡眠障害患者への歯科的介入の有効性が示されたと考えられる.