著者
栗山 哲 松本 啓 平尾 磨樹 三穂 乙哉
出版者
一般社団法人 日本臨床薬理学会
雑誌
臨床薬理 (ISSN:03881601)
巻号頁・発行日
vol.52, no.6, pp.157-164, 2021-11-30 (Released:2021-12-15)
参考文献数
46

Evidence has emerged as to the cardio-renal protective effect of sodium glucose co-transporter 2 (SGLT2) inhibitors. Recent studies, DAPA‒CKD, DAPA‒HF and EMPEROR-Reduced and EMPEROR-Preserved will extend its clinical indications to heart failure and CKD even in patients without diabetes mellitus. This review anew discusses the presumable pharmacological mode of action with SGLT2 inhibitors in non-diabetics. The putative mechanisms by which SGLT2 inhibitors exert the beneficial effects may be accounted for by salt/water diuresis via SGLT2 and Na/H exchanger 3 inhibition, glucosuria-induced osmotic diuresis, and the subsequent optimization of tubule-glomerular feedback system in the kidney.
著者
富田 純一
出版者
特定非営利活動法人 グローバルビジネスリサーチセンター
雑誌
赤門マネジメント・レビュー (ISSN:13485504)
巻号頁・発行日
vol.4, no.8, pp.399-416, 2005-08-25 (Released:2018-03-12)
参考文献数
21

三井化学が1987年に上市した高屈折率メガネレンズ材料「MR-6」は、国内のプラスチックレンズの普及を促した材料である。現在は高屈折率レンズの普及が遅れていた欧米市場でも後続品が市場シェアを伸ばし、競争優位を獲得している。こうした成果の背後には、新しい材料コンセプトの創出やユーザーとの緊密な連携、連携を通じた評価技術の蓄積など製品開発の取り組みと、スイッチング・コストや特許網構築、後続品の継続的投入などによる参入障壁形成といった戦略的取り組みがあった。
著者
高橋 景一 真行寺 千佳子
出版者
一般社団法人 日本生物物理学会
雑誌
生物物理 (ISSN:05824052)
巻号頁・発行日
vol.27, no.4, pp.145-150, 1987-07-25 (Released:2009-05-25)
参考文献数
16

The sea urchin sperm flagella normally beat in a plane. The flagellar beat plane, however, rotates rapidly and reversibly when an appropriate external force is applied by imposing sinusoidal vibration of varying directions on the sperm head. The rotation may involve rotation of the central tubule complex within the flagellum.

1 0 0 0 桑折町史

著者
桑折町史編纂委員会 編
出版者
桑折町史出版委員会
巻号頁・発行日
vol.第6巻 (資料編 3 近世史料), 1992
著者
倉 昂輝
出版者
一般社団法人 日本作業療法士協会
雑誌
作業療法 (ISSN:02894920)
巻号頁・発行日
vol.40, no.6, pp.804-812, 2021-12-15 (Released:2021-12-15)
参考文献数
18

課題指向型アプローチは,発達性協調運動症を有する小児に対してエビデンスが示された介入方法である.今回,短縄跳びの連続跳躍が困難な発達性協調運動症と注意欠如・多動症を有する年長児を経験した.本症例の短縄跳び動作に対して課題指向型アプローチを実施した結果,適切な段階付けと難易度調整,高い内発的動機付けの持続,主体的な取り組みを促す関わりにより,前跳びおよび後ろ跳びの連続跳躍回数が向上した.短縄跳びは,発達性協調運動症児にとって困難を呈することの多い活動の1つである.課題指向型アプローチは発達性協調運動症児が抱える多様な困り事に対して,個々の段階に合わせた介入方法として有用であることが示唆された.
著者
吉見 憲二
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.62, no.12, pp.2119-2126, 2021-12-15

近年,多くの大学で研究における倫理審査が導入されてきているが,内輪での非公開の審査にとどまっており,倫理面への配慮よりもアリバイ証明としての側面が強くなっているとの批判がある.同時に,複雑化する情報社会では潜在的な倫理面の問題に対応できる研究倫理審査に期待される役割も高まってきている.本稿では,倫理審査に関する先行研究を概観したうえで,現行の倫理審査や倫理審査委員会がかかえる課題について整理した.さらに,情報社会学分野で近年倫理面での問題が注目された事例を取り上げ,倫理審査が与える影響について検討した.最後に,倫理審査委員会3000個問題とも呼ぶべき現状に対して,2つの観点から解決策を提案する.
著者
森川 昭廣 鈴木 成欣
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.29, no.6, pp.286-292, 1980

成人ヒト末梢リンパ球のcyclic nucleotidesにおよぼすthymosinの影響について検討した.その結果, 1)cAMPについては, Thy.Fr.V-1を添加しない場合には, リンパ球1×10^6個に対し0.44±0.05pmolであったが, Thy.Fr.V-1の50, 100μg添加の場合には, それぞれ0.77±0.11, 0.82±0.16pmolと基礎値との間に有意な上昇を示した.2)cGMPについては, Thy.Fr.V-1の添加によっても有意の変化を示かった.3)〓帯血リンパ球のcAMPは正常ヒトリンパ球のそれよりも高い傾向にあった.しかし, Thy.Fr.V-1の添加によっても基礎値との間に有意の変化を示さなかった.4)E-rosette形成を抑制するThy.Fr.V-2も, E-rosette形成を促進するThy.Fr.V-1と同様に健康成人のリンパ球のcAMPを増加させた.5)Thy.Fr.V-1のリンパ球cAMP増加作用機序として, 少なくともadenylate cyclaseの賦活作用の関与が考えられた.
著者
長澤 博 宮林 茂幸 五十嵐 健蔵
出版者
林業経済学会
雑誌
林業経済研究 (ISSN:02851598)
巻号頁・発行日
vol.50, no.2, pp.1-10, 2004-07-01 (Released:2017-08-28)
参考文献数
20
被引用文献数
4

本稿では,バブル経済崩壊以降の構造不況下におけるリゾート開発問題の実態を解明することを目的としている。この1990年以降のリゾート開発問題とは,リゾート開発跡地における総花的な開発資本による「林地投機」の動向にほかならない。そこで,福島県会津フレッシュリゾート構想地域の市町村を対象に,林地取引に関する調査を実施した。その結果,開発資本による林地取引は,まず第一に,バブル経済全盛期(1986〜1991年)にかけて取引量が多くなり,県外者への転売が多い傾向にあった。第二には,観光資源が豊富な磐梯山周辺地域で,投機効率の高い可能性を持つ林地が取引対象になっていた。第三には,猪苗代町・北塩原村では小規模の「別荘地等」,磐梯町・河東町・会津若松市では大規模の「レジャー施設等」「資産保有」目的で林地取引を行う傾向にあった。第四には,財政規模の大きい会津若松市では「資産保有」型の林地取引が非常に多くなり,開発利益を期待した「林地投機」が実施されていた。第五には,バブル経済崩壊後,林地価格の下落により「不良債権化」した投機対象林分では,開発資本による森林の放置と管理放棄が拡大しており,森林荒廃の一要因を形成していることが明らかとなった。

1 0 0 0 二本松市史

著者
二本松市 編
出版者
二本松市
巻号頁・発行日
vol.第4巻 (資料編 2 近世 1), 1980
著者
村田大輔 東結香 大平健司 猪俣敦夫 藤川和利
雑誌
マルチメディア、分散協調とモバイルシンポジウム2013論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, pp.761-765, 2013-07-03

今日においてインターネットは重要な社会基盤となっており,インターネットを構成しているコンピュータなどの機器が悪意ある攻撃を受けてしまうと,その被害は甚大なものとなってしまう。その影響は金銭トラブルのみならず,社会生命への影響など大きなトラブルへと発展する可能性もある。現在のインターネットは,様々なデバイス,アプリケーション,サービスが相互にネットワークを介して利用されている。便利になった反面,IPv4アドレスの枯渇が問題となり,本格的なIPv4/v6共存時代へと動いている。IPv4は登場とともに長い運用期間を経て技術・経験が確立されてきたが,IPv6ではその知見がほとんど無い。そのため,本稿では,IPv6の本格的な利用を前に,IPv6環境での脅威の発見と対策を行うことを目的に,実験環境を構築し,トラフィックを収集・解析することとした。