著者
中尾 昭公 篠原 正彦
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.82, no.2, pp.296-300, 1985
被引用文献数
1

ドンリュウラットと雑種成犬の多血小板血漿にエンドトキシンを添加し, 過塩素酸による血液前処理法を用いた合成基質法でエンドトキシンを測定し, 比較的良好な検量線を作成した. 次に雑種成犬に0.5, 5, 50, 500μg/kgのエンドトキシンを静脈内投与し, 投与後の血中エンドトキシンの変動を測定した. いずれの投与量の場合も投与後5分以内に投与エンドトキシンの99.8~99.9%が血中から除去され, 残りの0.1~0.2%のエンドトキシンが時間の経過とともに低下したが, 500μg/kg投与時には投与後3時間以後は低下傾向がほとんど認められず, 12時間後にも50~500pg/mlのエンドトキシンが血中に検出された.
著者
中谷 英士 政清 史晃 中森 昌也 本田 康子
出版者
近畿大学工業高等専門学校
雑誌
近畿大学工業高等専門学校研究紀要 = Research reports Kinki University Technical College (ISSN:18824374)
巻号頁・発行日
no.8, pp.83-84, 2015-03-01

[Abstract] We built multi-OS environment in the PC practice room in consideration of the secure boot technology to prevent pc-user from carrying out only the software with the digital signature. In addition, we utilized various free software as possible for cost reduction and made a batch file to be convenient for users. We also take users' requests into account and solved known problems in the PC practice room.
著者
菅原 清文
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.49, no.12, pp.1456-1464, 2008-12-15
参考文献数
6
著者
小野 慶治 柏木 征三郎
出版者
社団法人 日本透析医学会
雑誌
日本透析療法学会雑誌 (ISSN:09115889)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.189-193, 1990

免疫不全状態にある透析患者のB型肝炎ワクチンに対する不良な抗体産生が従来からの筋注法を皮内接種に変える事によって改善されるのか検討した。<br>HBs抗原・抗体陰性の透析患者35名を三群に分け, 第I群 (14名) には組換えワクチン5μgを隔週に皮内接種し, 第II群 (13名) はワクチン2.5μgを隔週に5回, 続いて毎週皮内に接種した. 第III群の残り8例は10μgを4週毎に三角筋に5回注射し, 続いて5μgを隔週に皮内注射した. これらのワクチンは抗体陽転化まで与えた.<br>第III群での筋肉注射後の抗体産生はきわめて悪く, 16週目でわずか37.5%の抗体陽性率しか得られなかった. しかし, 皮内接種へ変更後抗体陽転率は著しく高くなった. 一方ワクチン5μgが皮内接種された第I群の成績は良く, 更に第II群でも2.5μgの投与間隔を半分に短縮することにより良好な抗体産生が得られた. つまり. 少量のワクチンを皮内に接種する事により対象の透析患者全例で26週 (6か月) 以内に抗体陽転が認められた. これは透析患者に対するB型肝炎ワクチン接種後100%の抗体産生を得た世界最初の報告である.<br>しかし, 最高抗体値は全般に低く予防効果を示す10mIU/m<i>l</i>よりは高いものの, ワクチン接種中止後抗体価の低下してくる例もあり, 今後, 経時的に抗体価を測定しワクチンを再接種する配慮も必要である.
著者
李 興根 吉本 浩
出版者
THE LEPIDOPTEROLOGICAL SOCIETY OF JAPAN
雑誌
蝶と蛾 (ISSN:00240974)
巻号頁・発行日
vol.45, no.3, pp.125-144, 1994-10-30 (Released:2017-08-10)

クマバチモドキ属の2種のスズメガ, Sataspes tagalica BoisduvalとS. infernalis (Westwood)は互いに近縁な昼飛性の蛾で,クマバチの仲間(Xylocopa spp.)に擬態する.香港には,これまで記録のなかったinfernalisを含め,両種ともに分布する.筆者は,1991年7月, tagalicaの終齢幼虫を採集したことをきっかけに, 1992年4月から1994年6月にかけて香港各地で幼生期の観察を行ったのでここに報告した.食草は両種ともPapilionaceae科のツルサイカチの一種Dalbergia benthami Prainで,香港の17箇所で卵または幼虫を確認した.これらの中で,特にTai Po Kau自然保護区とAberdeen貯水池はこの属の卵が多数見つかっており,前者はまた,香港で唯一infernalisの卵が得られたところである. Sataspes 2種の幼生期については, Mell(1922)やBell & Scott (1937)などによる記述があるが,筆者自身の観察に基づいて記載すると次の通りである.卵は球形,淡緑色で, tagalicaでは1.5×1.25×1.0mm, infernalisではやや大きく1.5×1.5×1.0mm.若く,または新鮮でやや大きな葉上に好んで産卵される.卵は約4日後に孵化する. 1齢幼虫は両種とも明るい青緑色で黒い尾角を持ち,互いによく似ている.頭部は丸く,顔面は黄緑色.主に葉裏の主脈に沿って静止する.脱皮前には, tagalicaで9mm, infernalisでは11.5mm位まで成長する. 2齢では頭部三角形で,浅く二叉した頭頂に向けて尖り,表面は微刺毛で被われる.体は青緑色で,側面には7本の斜帯を備え,黒色の尾角に連なるものはよく発達する.体長10-16mm. 3齢になると, 3-4腹節にかけて1対の赤色に縁取られた橙黄色紋が側面に現われる.これらの紋の出方には変異が見られ, tagalicaでは全幼虫期を通して無紋のもの, 2つの紋の間に背面にダイアモンド型の3番目の紋をもつもの,さらに通常の2紋型でも左右で大きさが異なるものや,左右のいずれかが消失するものがあった.また,野外で得られた1頭(ただし5齢幼虫)では,カナリアのような黄色で,側面に錆び様の赤紋と背面には全長の2/3に亙る同色の槍状紋を持っていた.この幼虫は羽化には至らなかったが,同様の幼虫からtagalicaが得られている.これら幼虫の変異は,成虫で知られるいくつかの型や性とは無関係のようである.一方infernalisでは,観察した8頭すべてが橙色紋を持つものであったが, Seitz(1928)は無紋型のことを述べているし, Holloway(1987)はBell & Scott (1937)を引用して,いくつかの幼虫が3-4腹節背面に赤褐色のダイアモンド型の紋と側面により大きな紋を持つことや,小さな紋がこの紋の前方および6節に生じることを挙げている. 3齢虫は16-26mm位.側面の斜帯は白または黄白色で明瞭になる.尾角背面は黒色,側面は黄白色で,先端淡黄色.4齢は28-40mm.橙黄色紋の中は小さな赤い点または円で満たされ,全体に橙色になる.尾角は両種とも全体淡緑色. 5齢では頭部の形が再び変わり,頭頂は丸みを帯びる.顔面には2本の縦帯が走るが,これら2本の帯の間の色合いは2種で異なり, infernalisでは淡緑色でほとんど白っぽいのに対し, tagalicaでは中庸な緑色である. 5齢虫の体長は40-65mm.頭方と尾方に向けて細まる.蛹は尾端の形状が両種で異なっており, tagalicaでは尾突起が側方に張り出すのに対し, infernalisではそのようにならず後方にすぼまっている.成虫では両種ともいくつかの型が知られているが,それらの同定は検索表にある通り.ただし, tagalicaの亜種chinensisと型protomelasは,いずれも型tagalicaと同じと考えられるという.香港での周年経過は, tagalicaでは年4世代,蛹越冬で,非越冬世代の孵化後の幼生期の長さは♂では平均48日,♀では58日であった.一方infernalisでは,4月から6月にかけての1世代しか観察されなかった.孵化後の幼生期の長さは♂で平均45.4日,♀では54日であった.成虫の行動について, Mell (1922)は,早朝水浴するだけで吸蜜しないと述べているが,筆者はtagalicaのランタナでの吸蜜を2度にわたって目撃したほか, Tennent(1992)による同じクマツヅラ科のハリマツリの一種Duranta lerensでの記録がある.産卵は,筆者自身は見ていないが,曇天の1992年6月28日の午後1時50分,恐らくtagalicaのものが観察されている.卵は1卵づつ産みつけられ,いくつか例外もあるが, Mellが述べているように,通常は1株に1卵の割合のようである.香港のクマバチモドキの保護のためには,公園や特別地域,特にTai Po Kau自然保護区のDalbergia benthamiの生け垣を法的に保護する必要がある.枝の刈り込みは,どうしても必要な場合でも選択的になされるべきであり,また成熟したbenthamiの枝はできる限り手をつけず,刈り取りも禁ずるべきである.適当な保護方策が取られることにより,他地域では大変稀で,生態的にもあまり詳しく調べられていないクマバチモドキの個体群にプラスのフィードバックがもたらされることを期待する.
著者
安藤 正芳
出版者
日経BP社
雑誌
日経network (ISSN:1345482X)
巻号頁・発行日
no.249, pp.36-43, 2021-01

WSL2を利用する環境を構築しよう。Windows 10 Proをベースに話を進める。まずパソコンが搭載するCPUやOSのバージョンを確認する。WSL2はCPUの仮想化支援機能▼を使うので、BIOS(UEFI)の設定で有効にしておく▼必要がある。
著者
鈴木 雅暢
出版者
日経BP社
雑誌
日経パソコン = Nikkei personal computing (ISSN:02879506)
巻号頁・発行日
no.749, pp.95-98, 2016-07-11

第1回自作パソコンはOSも自分でインストールする。むしろ、ここからが本番と言ってもよい。今回はその前後に行う作業のポイントを解説する。

1 0 0 0 人質司法

著者
高野隆 [著]
出版者
KADOKAWA
巻号頁・発行日
2021
著者
信岡 祐彦 望月 篤 伊野 美幸
出版者
日本医学教育学会
雑誌
医学教育 (ISSN:03869644)
巻号頁・発行日
vol.47, no.1, pp.17-18, 2016

<p></p><p> シネメデュケーションの題材として, 落語を取り入れることの可能性について検討した. 医学部学生を対象としたプライマリ・ケアに関する授業の中で落語「死神」を鑑賞し, 人の寿命をどう考えるかを中心に考察してもらった. 授業後の印象では, 学生にある程度のインパクトを与え, 将来の診療に役立つような考察ができていると推察され, 導入した目的はおおむね達せられていると考えられた. 今回の経験から, 落語は演目を選べばシネメデュケーションの題材としてその効果を十分期待できるものであり, 今後試みてもよい手法と思われた.</p>
著者
早川 洋行
出版者
名古屋学院大学総合研究所
雑誌
名古屋学院大学論集 社会科学篇 = THE NAGOYA GAKUIN DAIGAKU RONSHU; Journal of Nagoya Gakuin University; SOCIAL SCIENCES (ISSN:03850048)
巻号頁・発行日
vol.52, no.4, pp.97-112, 2016-03-31

本論文は,政治学者神島二郎の業績を社会学理論の観点から再評価するものである。1では,問題の所在を明らかにし,2ではこれまでの研究と評価を紹介して,その不十分さを指摘する。3では,神島の業績の中から7つの概念群を抽出して解説する。4では,それら7つの概念群を使って,神島の近代化論を再構成した後に,そこから読み取れる神島の視点の特徴を論じる。そして,これら7つの概念群が現代社会の理解にも有効なものであると主張する。
著者
BLEECK A. W. G.
雑誌
Records of the Geological Survey of India
巻号頁・発行日
vol.36, pp.254-285, 1908
被引用文献数
1
著者
平部 正樹 藤後 悦子 藤城 有美子 北島 正人 藤本 昌樹 竹橋 洋毅
出版者
日本公衆衛生学会
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
vol.68, no.6, pp.412-424, 2021-06-15 (Released:2021-06-25)
参考文献数
28

目的 私立広域通信制高校の生徒を対象に質問紙調査を行い,通信制高校選択に関わるストレスから生徒を分類し,そのタイプごとに精神健康度に関わる要因を抽出した。方法 私立A広域通信制高校の全国11キャンパスに所属する全生徒3,888人を対象とした。調査期間は2015年10月から2016年1月であった。クラスごとの一斉ホームルーム時に,担任教員が,調査票を直接配付・回収した。調査票は,基本項目,精神健康関連項目,ライフスキル項目から構成されていた。精神健康関連項目については,通信制高校入学前のストレス,入学後のストレス,通信制高校選択に関わるストレスについて,「学業」,「友人関係」,「教師との関係」,「部活動」,「学校行事」,「家庭環境」,「健康状態」,「バイト・仕事」の8領域から尋ねた。精神健康度を計る指標として,Kessler 6(以下,K6)を用いた。結果 2,424人からの有効回答を得た(回収率,62.3%)。通信制高校入学前と入学後のストレスの変化については,男女ともに,「バイト・仕事」領域以外で入学後にストレスが低下していた。通信制高校選択に関わるストレスの8領域の得点により大規模クラスタ分析を行った結果,6群が抽出された。各群におけるK6得点に関わる要因を抽出したところ,すべての群で健康状態が強く関わっていた。加えて,学業ストレス高群,友人関係ストレス高群,家庭・健康ストレス高群については,通信制高校選択の理由となったストレスが,入学後も精神健康度の低さに結びついていた。学校関連ストレス複合群については,友人関係に加え,家庭環境が精神健康度の低さと関連していた。全ストレス高群は,とりわけ学業との関連が強かった。ライフスキルについては,ストレスマネジメントスキルや意志決定スキルの高さが精神的健康度の高さと関わっていた。結論 通信制高校生徒の精神健康度の向上のためには,そのニーズを把握し,そのタイプに応じた支援を行うこと,その際にストレスへの対処と,ライフスキルを伸ばすことが重要であることが示された。今後,通信制高校生徒への支援実践につながることが期待される。
著者
Dhimas W. Handani I Made Ariana Taufik F. Nugroho Fadilla Indrayuni
出版者
The Japan Institute of Marine Engineering
雑誌
マリンエンジニアリング (ISSN:13461427)
巻号頁・発行日
vol.53, no.3, pp.386-391, 2018-05-01 (Released:2018-05-19)
参考文献数
9
被引用文献数
1 3

Ship exhaust gas emission becomes one of the main sources of marine environment pollution. This imposes significantly on the health risk along the area which has densely traffic of ship. The aim of this paper is to conduct an estimation of emission distribution of ships in the Madura Strait which is one of the busiest access channels in Indonesia. Vessel activity based approach is utilized for estimating the emission of ships by inputting the power of main engine (ME), auxiliary engine (AE) and auxiliary boiler(AB), engine load factor, time in mode and emission factor. Operation mode of ships are categorized as maneuvering, fairway cruising, low cruising and hoteling. Automatic Identification System (AIS) is used to identify all data of ships which are operated in the Madura Strait both the static and dynamics data. The static data includes MMSI (Maritime Mobile Service Identity), IMO number, type of ship, call sign and ship dimension, while dynamics data such as ship speed, position and navigation status. Ship information from AIS is used as input for ship database for knowing the engine power, actual and design speed which are needed to estimate the ship emission, including carbon monoxide (CO), Nitrogen oxides (NOX), sulfur oxides (SOX) and particulate matter (PM). In this study, ships operation data obtained from AIS and the emission estimation are combined to do a simulation using Hybrid Single Particle Lagrangian Integrated Trajectory (HYSPLIT) Model to generate emission map which shows the inventory of emission distribution. Result shows that the emission of SO2 and NOX are much higher than the other pollutant. The total emission of AE is higher than that of ME because most of ships are in the mode of hoteling. The dispersion model reveals that the pollutant reaches location of resident around the Madura Strait. Output of this study can be used as consideration for the government to regulate an effective policy regarding the ships emission to control the marine pollution at sea for better environmental health.