著者
木村 幸子
出版者
日経BP社
雑誌
日経パソコン (ISSN:02879506)
巻号頁・発行日
no.459, pp.111-114, 2004-06-07

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著者
植山 直人
出版者
日本医療福祉政策学会
雑誌
医療福祉政策研究
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.49-59, 2020

日本の医師の労働時間は突出して長いが、この長時間労働問題は24時間体制の病院の当直業務との関連性が大きい。過重労働は過労死をはじめメンタル不調・体調不良など深刻な健康被害を引き起こしている。また、長時間労働により医療安全が脅かされているが、この点に関しては厚労省も医療界も何の対策も行っておらず、議論さえもない。厚労省の検討会の報告書は、長時間労働を合法化するものである。まずは、可能な改善策を速やかに実行し、過労死ラインを超えて働く医師を減らす必要がある。しかし、当直等の業務は医師の本来業務でありタスクシフトなどはできないため、根本的な解決には医師をOECD平均並みに増員し、交代制勤務を導入しなければならない。長期的には、箱ものや薬剤にお金をかけ、医師不足や看護師不足などを放置する医療供給体制を変える必要がある。
著者
杉山 祐子
出版者
弘前大学大学院地域社会研究科
雑誌
弘前大学大学院地域社会研究科年報 (ISSN:13498282)
巻号頁・発行日
no.11, pp.95-103, 2015-03-18

大都市圏と地理的に隔たっているにもかかわらず、津軽地域の農村は比較的早い時期から現金経済に巻き込まれていた。明治期には出稼ぎとよばれる労働移動の形態が一般化し、第二次世界大戦後の高度経済成長期になると、大都市部への出稼ぎによって得た多額の現金が機械化を含む急速な農業の近代化と生活の大きな変化をもたらした。しかし同時に、地域コミュニティにおける小規模で対面的な関係に依拠した共同性は再生産されつづけ、地域の暮らしを形作ってきた。この地域では国やグローバルレベルの社会経済システムに、地域レベルの共同性を保った生活システムが接合した、いわば「二重システム」が、地域の生計戦略の中心になってきたといえる。1990年代以降、青森県でも多くの農産物直売所が作られ、農村部の人びとがいわゆる規格外の生産物や加工品などを直接販売するルートが確保された。これらの直売所では、いずれも商品の多様性と季節性の高さがきわだっている。また、それらが地域の環境や食文化を色濃く反映していることも指摘できる。農産物直売所は2 つの異なる機能をはたしている。ひとつは、地域外に販売するための生産物(地場産品)を開発すること、いまひとつは、地域の人びとの日常生活に必要な品物を提供すること、である。これが直売所の品揃えの多様性につながっている。熱心に「勉強」し、域外の人びとにアピールする新しい作物の試作をしたり、共同で加工品を工夫したりする生産者がある一方、少量ではあっても、季節ごとの地域の食生活に欠かせない農作物を売る生産者もある。直売所は現金を得る場としてだけでなく、出会いの場となり、「勉強」や「工夫」、「楽しみ」を生み出す場ともなる。これらがあいまって、農産物直売所の商品にみられるような多様性や新たなローカリティ生成の揺籃となる。それは、今後の地域のありようを検討するときに重要な可能性を示している。
著者
久保田 浩樹 佐藤 恭子 佐々木 伸夫 河村 葉子 小関 良宏 穐山 浩
出版者
日本食品化学学会
雑誌
日本食品化学学会誌 (ISSN:13412094)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.94-103, 2012
参考文献数
38

カットキャベツを次亜塩素酸ナトリウムにより殺菌処理したときに生成する消毒副生成物の生成影響因子について検討を行った。カットキャベツは、次亜塩素酸ナトリウム(100mg/L)単独あるいは、有機酸と共に10分間殺菌処理を行い、カットキャベツに残存する揮発性ハロゲン化合物をヘッドスペースガスクロマトグラフ質量分析装置で測定した。主要な副生成物としてクロロホルムが検出された。クロロホルムは、殺菌時間、pH、温度、初期次亜塩素酸ナトリウム濃度に依存して増加した。次亜塩素酸溶液を種々の無機酸及び有機酸と併用してもトリハロメタンは生成しないが、クエン酸は次亜塩素酸と反応し、クロロホルムを生成した。クロロホルム濃度は、次亜塩素酸・クエン酸混液の混和時間に対応して増加し、カット野菜の殺菌時間には影響しなかった。また、カット野菜に残存したクロロホルムは水洗浄により、水道水中のトリハロメタン濃度レベルまで減少した。
著者
小林 由実 小川 進 田中 喜典 小川 宣子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.63, pp.183, 2011

<B>目的</B> 炊飯に用いる水のイオンの種類やその含量などの水質が飯の品質に影響を及ぼすことを報告している<SUP>1)</SUP>。そこで本研究では、浄水器により調整した水が飯の品質に及ぼす影響についてカルシウムイオンを中心に検討を行った。<BR><B>方法</B> 炊飯には、原水を浄水カートリッジで浄化処理した水(以下:浄水)、浄水をイオン交換樹脂により処理した水(以下:イオン交換水)、そして硬度が浄水に比べ100mg/L高くなるように塩化カルシウムを添加した水(以下:調整水)の3種類を用い、カルシウムイオン濃度は原水が15.7mg/L、用いた3種類の水はそれぞれ15.7mg/L, 2.5mg/L,51.5mg/Lであった。飯の品質はクリ―プメータ測定及び官能検査から硬さ、電子水分計から水分、でんぷんの糊化度はグルコアミラーゼ法と走査電子顕微鏡による組織構造から調べた。また、最初の米の容積に対する炊飯後の容積の割合(膨張率)から飯の「ふっくらさ」を検討した。<BR><B>結果</B> イオン交換水で炊飯することで浄水に比べ、飯の膨張率は高く、水分量が多く、軟らかな飯となり、糊化度の値も高く、網目構造も観察でき、優れた品質の飯となることが示された。一方、調整水で炊飯した飯は浄水に比べ、膨張は悪く、飯の水分量は少なく、でんぷんの糊化度も低かった。これよりカルシウムイオン濃度は飯の品質に影響を及ぼし、カルシウムの除去は飯の品質を上げる効果があることが明らかとなった。<BR>[文献]1)小川宣子、稲垣明子、山中なつみ、下里道子:炊飯溶液中のカルシウムとナトリウムが飯の性状に及ぼす影響(第1報)、日本家政学会誌、57(10)、pp669-675(2006)
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンストラクション (ISSN:09153470)
巻号頁・発行日
no.679, pp.38-39, 2018-01-08

2020年東京五輪のメーン会場となる新国立競技場。地盤改良工事の施工管理に携わっていた1次下請け会社の新入社員が過労自殺したのは17年3月のこと。直前1カ月の時間外労働は200時間を超えていたが、会社は把握していなかった。
著者
脇島 修 鬼塚 史朗
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.42, no.4, pp.419-422, 1994-12-05 (Released:2017-02-10)
参考文献数
6
被引用文献数
2

ケルビンの水滴発電機を定量的に考察して演示効果を高める方法を検討した。試作した発電機では,最大電圧18kv(0.1μA),最大電流1.2mA(1.8V)を得て,赤色発光ダイオードをかなりの明るさで連続点灯させることができた。本発電機の原理は興味あるものであるし,その機構には物理教育上の重要事項が多数含まれている。本発電機は簡単に作れて操作も容易であるので,高校物理の電気分野の導入や発展,課題研究の教材として秀れている。
著者
小牧 昭一郎
出版者
一般社団法人 日本時計学会
雑誌
マイクロメカトロニクス (ISSN:13438565)
巻号頁・発行日
vol.50, no.195, pp.44-52, 2006-12-10 (Released:2017-11-09)
参考文献数
9

In autumn this year, visiting Dr. George Daniels and some other watch and clock makers in England, author found all of them were trying to develop the historical grasshopper escapement, besides the main purpose of visit was a discussion with him about coaxial escapement. Then author has been awaken the whole of British horological interest was widely spread and related into the historical facts and researches as to John Harrison as so many columns had been in British Horological Journal. Even an event of "Evening of John Harrison" will be held this November. It would be due to a long and great history of horology of England. An explanation of grasshopper escapement mechanism is done, pointing out the merit of unnecessity of lubrication.
著者
三輪眞 木子 佐藤 正惠 山下 ユミ 磯部 ゆき江 阿部 由美子
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報プロフェッショナルシンポジウム予稿集 第18回情報プロフェッショナルシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.67-72, 2021 (Released:2021-06-21)

高齢者のヘルスリテラシーと健康寿命の関係を探求するため、医療者計10名を対象に、2020年1月~6月に、対面、Web、電話により半構造化インタビューを実施した。健康維持に前向きな高齢者は家族との関係が良く、健康への関心が高く、食事や規則正しい生活に気を付け、趣味等の楽しみや目標を持ち、話し好きで仲間がいる。ヘルスコミュニケーションがとれている高齢者は治療がうまくいっており家族のサポートがあり、テレビや新聞等で健康医療知識を得ている。治療に関する意思決定に積極的に参加する高齢者は、主体的に健康医療情報を獲得する。高齢者には、かかりつけ医を作る、運動する、家族と親密につきあう、自分の健康に関心を持つ、趣味や目標を持つ、栄養バランスの良い食生活を心掛ける、外に関心を持ち仲間とともに取り組むことが求められる。健康維持への取組に男女差があり、仕事を辞めた後、地域と関連しない孤立男性に課題があることが示唆された。
著者
佐藤 正惠 北澤 京子 渡邊 清高
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報プロフェッショナルシンポジウム予稿集 第18回情報プロフェッショナルシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.61-66, 2021 (Released:2021-06-21)

COVID-19流行により、信頼性に乏しい医療・健康情報インフォデミックへの関心が高まっている。メディアドクターは医療に関するメディア報道のあり方を検討する活動である。豪で始まり、日本では2007年にメディアドクター研究会が発足した。定例会での多職種によるディスカッションを通じて、メディア&ヘルスリテラシー向上につながっている。COVID-19の影響で2020年はオンラインのみで開催した。その成果と課題を報告する。
著者
長塚 隆
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報プロフェッショナルシンポジウム予稿集 第18回情報プロフェッショナルシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.55-60, 2021 (Released:2021-06-21)

「ものづくり」のための公共空間を意味するメイカースペースを公共図書館に設置する動きが米国やヨーロッパの国々さらに中国や韓国などアジア諸国で急速に広がっている。2019年年末からの新型コロナウイルスの感染拡大は,開館型サービスである図書館メイカースペースに大きな影響を及ぼしている。新型コロナウイルスの感染拡大下でリモートサービスにより提供されている図書館メイカースペースについて,2020年6月および9月時点と2021年3月時点での経時的な変化を見た。公共図書館が開始したメイカースペースのリモートでのサービスの継続状況から,公共図書館が導入したリモートサービスの今後について考察する。
著者
岡村 美由規
出版者
日本教師教育学会
雑誌
日本教師教育学会年報 (ISSN:13437186)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.64-74, 2017-09-29 (Released:2020-08-04)
参考文献数
16

Donald Schön’s notions of the reflective practitioner and reflection-in-action have been extensively referred to and have been regarded as important concepts for thinking about professional knowledge and expertise that teachers should acquire in today’s teacher education. Nonetheless, there continues to be conceptual confusion surrounding interpretations of reflection-in-action, and tody it is natural that for those engaged in teacher education take “reflection” and being a “reflective teacher” for granted. Given that a vast amount of educational research and practices is based on Schön’s idea of “reflection”, this word may be becoming a “plastic word”, in Uwe Pörksen’s sense, in that the contents of published papers and suggestions may be outside the range of constructive critiques. In this paper, I construe Schön’s original intention concerning reflection-in-action, by examining his epistemology of practice, which is embedded in theories of philosophy of science and linguistic philosophy. I argue that Schön developed his epistemology of practice through morphological and constructive views concerning situatedness, knowing, and thinking processes, so that we get a better understanding about Schön’s original idea of “reflection-in-action”. This paper suggests that the concept of “reflection” in “reflection-in- action” weaves two meanings together, one of which is a practitioner’s spontaneous response and state towards his/her situation, and the other is the practitioner’s action to think about a subsequent action to take within the same situation. And as“reflection-in-action”arises upon knowing-in-action, it is suggested that being reflective necessitates innovation of his/her knowing-in-action. Such understanding will open our eyes to conventional understandings of “reflective teacher” in research and education practice, and help us to move away from uncriticizable interpretations of “reflection”.
著者
藤田 節子 戸塚 隆哉 平田 泰子
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報プロフェッショナルシンポジウム予稿集 第18回情報プロフェッショナルシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.49-53, 2021 (Released:2021-06-21)

書籍の巻末索引は、重要であるにもかかわらず、「本の飾り」くらいにしか思われていない傾向がある。INFOSTA分類/シソーラス/Indexing部会では、この巻末索引についての研究の一環として、一般向け書籍3冊を選び、メンバーで分担して索引作業を実施し、その結果を共有して議論した。2冊については、語による索引を付与し、1冊については、段落ごとにUDC(国際十進分類法)の分類番号を振ることにした。その結果、索引における索引語の選択基準や索引語と本文中の語との関係などの多岐にわたる問題について、検討することとなり、一定の知見が得られた。特定の事例に基づく知見であるので、ここで示す考察や結論は、必ずしも普遍性を担保されたものではないが、この知見は、書籍の索引を作成する場合のひとつの指針になることはもとより、論文などの索引付けや文献データベースの索引部分の設計にあたっても、参考にできるものと考えられる。
著者
安藤 聡子 永禮 三四郎
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報プロフェッショナルシンポジウム予稿集 第18回情報プロフェッショナルシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.43-47, 2021 (Released:2021-06-21)

調査によると、日本の約1/4の企業が最も重視する外部情報として、「学会に参加」、「外部論文情報の活用」を挙げている。また、企業活動においてもグローバルな情報収集の重要性が増してきている。分野を超えた融合研究がイノベーションの加速には必要であるといわれているが、多様化する研究を俯瞰するのに論文情報の活用は有効であるとして、論文情報を活用した研究が増えている。論文には国際特許分類に相当するような産業的な観点で技術要素を適切に分析可能な分類はない一方で、論文情報を活用して、特定のテーマによる研究トレンドを分析する場合には、研究コミュニティの総合評価ともいうべき引用を活用した、研究分析対象の集合の作成および、分析の解釈が可能である。窒化ガリウムを例に、他社や、イノベーションを加速する情報を取得可能か、過去の事例を基に試みたので報告する。
著者
本田 正美
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報プロフェッショナルシンポジウム予稿集 第18回情報プロフェッショナルシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.37-41, 2021 (Released:2021-06-21)

2016年に、官民データ活用推進基本法が施行された。同法は、都道府県に対して官民データ活用推進計画の策定を義務付けている。この計画の策定義務化に伴い、都道府県におけるオープンデータの取り組みが進み、全都道府県でオープンデータに取組済となっている。本研究は、都道府県で策定された官民データ活用推進計画に着目し、オープンデータの推進が唱導されるなかで、法律で策定が義務付けられたデータ活用に関する計画においてオープンデータはいかなる位置付けが与えられたのか実証分析を行った。その結果、オープンデータの位置付けには二つの側面があり、オープンデータが「データ公開の取り組み」と「データ自体の取り扱い」の二つの側面から定位されていることが示唆された。ただし、都道府県の官民データ活用推進計画において、オープンデータについて政策の指標が設定されず、オープンデータの定位が不十分な事例も一定数あった。
著者
山田 喜道 柏木 秀樹 織田 匡博 北山 智基 小阪 美里 林 貴之 佐久間 幹雄
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報プロフェッショナルシンポジウム予稿集 第18回情報プロフェッショナルシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.31-35, 2021 (Released:2021-06-21)

新市場・新商品等の探索・提案を行う手法の豊富化が、IPランドスケープにより提案することのできる新市場・新商品等の多様化に資すると考え、新たな手法「鴨川メソッド」を報告する。本手法は、(1)新規事業に乗り出そうとする会社の要素技術の特許群と、今後の発展が目されている技術分野の特許群の検索母集団を作成して合併し、(2)各特許分類が両母集団でどの程度用いられているかの情報を付加した上で、KeyGraphにより共起関係の繋がりをネットワーク図として可視化するものである。これにより、自社のシーズの要素技術と、今後の発展が目されているニーズの技術分野とがネットワークで連結され、自社のシーズのニーズとなる新用途・新市場の示唆が得られる。
著者
桐山 勉
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報プロフェッショナルシンポジウム予稿集 第18回情報プロフェッショナルシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.25-30, 2021 (Released:2021-06-21)

2020年は新型コロナ感染症、所謂、COVI-19の災禍に翻弄された1年であった。発表者は高齢者で複数の基礎疾患を持病に持つ身のため、報道ニュースを見て他人事と安易に考えずに自分事と真剣に考えない限り、自分の身を守れないと痛感した。その理由から、新型コロナ関連の医学文献を調べているうちに専門誌情報が広く市民に公開されているOpen Scienceの時代と知った。更に、グローバルの有志活動などからCitizen Scienceの時代でもあることを知った。そして、個人として感染症に全くの素人が6か月間色々な有用な情報を学びながら、得られた非特許情報を特許情報で検証・確認する特許分析の手法を利用して、COVID-19関連に関する特許分析を行った。その結果を報告する。主な内容は、①COVID-19に関する治療薬候補の特許群分析と、②その各種ワクチンの特許群分析と、③人工抗体薬の特許群分析の3点を中心に研究した結果を報告する。自分事として研究を始めた個人研究であるが、その結果が聞き手の利他になれば、幸甚である。
著者
桐山 勉 栗原 健一 藤城 享 川島 順
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報プロフェッショナルシンポジウム予稿集 第18回情報プロフェッショナルシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.19-24, 2021 (Released:2021-06-21)

地球温暖化のせいか近年、集中豪雨により日本各地で頻繁に河川の氾濫が起こり、ニュースで頻繁に放映されるようになった。2020年は新型コロナ災禍だけでなく豪雨・洪水の災害の年でもあった。自衛隊と国土交通省と総務省の大活躍の年でもあった。一方、新型コロナ関連の医学文献を調べているうちに専門誌情報が広く市民に公開されているOpen ucienceの時代と知った。更に、WikipediaとNPO活動などからCitizen Scienceの時代でもあることを知った。物理的に人が集まらなくても、3密を避けながらオンラインVR会議ができることを1年間にわたり経験した。そこで、SIG-PDG部会の最新の取り組みとして、Citizen Scienceの先駆けとして、当部会が市民勉強グループとして調査主題の研究結果をどこまで価値ある提言として発表できるかに挑戦している。本発表では、官公庁からの資料を分析し、河川の氾濫防止に関する特許分析研究を行い、研究成果として将来を先読みして5つの提言を行うものである。
著者
安藤 俊幸
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報プロフェッショナルシンポジウム予稿集 第18回情報プロフェッショナルシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.13-18, 2021 (Released:2021-06-21)

SDI特許調査への応用を目的に教師有りクラス分類について機械学習と特許調査の観点から調査の効率化の基礎検討を行った。SDI特許調査への応用として最初に人が査読/ノイズに仕分けた過去分の公報を教師データとして学習させ、新着公報を同様に2値分類させるタスクを想定し分類性能を検証した。SDI調査検討は、機械学習を組み込んでいる商用のAI利用特許調査ツール2種類とオープンソースソフトウエア(OSS)の機械学習ライブラリを使用した。検討対象として出願件数が多く、SDI調査事例として検証しやすい顔料系インクジェットインクの分野を対象とした。SDI調査結果の性能の指標として正解が分かっている集合の公開年毎の混同行列を集計して正解率、適合率、再現率、F値を算出した。結果は商用のAI利用特許調査ツール2種類とも適切に教師データを設定すれば概ね、正解率、再現率は80%を超え、適合率はさらに良い結果を示した。教師あり機械学習には良質な教師データの準備が重要である。