著者
原 如宏
出版者
日経BP社
雑誌
日経パソコン = Nikkei personal computing (ISSN:02879506)
巻号頁・発行日
no.793, pp.58-61, 2018-05-14

スマートフォンを安全に使うには、パソコンと同じようにさまざまな更新(アップデート)が必要になる。提供されている更新は、スマートフォンのベースとなるOSの「バージョンアップ」と、端末の機能や性能を向上させる「ソフトウエア更新」、見つかった脆弱性などに対処する「セキュリティ更新」、そしてスマートフォン内にインストールされている「アプリ更新」の4種類。もし更新内容があるのに何もせず放っておくと、最新の機能が使えなかったり、安全面に問題があるまま使い続けることになったりするため注意しよう。
著者
樋坂 章博
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.50, no.7, pp.664-668, 2014 (Released:2016-09-17)
参考文献数
8

予測は科学的知識に基づく最善の合理的な判断ではあるが,残念ながら経験によって十分に検証されたものとはいえない.ヒトの健康を預かる医療は,可能であれば観察された確かな証拠に基づくべきである.これは根拠に基づく医療(EBM)の根幹であり,その考え方が現在広く認められるに至った背景には,最善の知識で論理的に正しいと信じられた治療法であっても,実際には無効,ときには有害でさえあったとの苦い経験がある.遡るなら,古代中国の神農は薬草を選別するために必ず自ら摂取したと伝えられるが,身を賭してエビデンスを確認したからこそ,あれほど広く尊敬の念を人々から集めたに違いない.それほどまでに,医療にとっては実証こそが重要であり,それを予測で補うのは特別な場合に限られるべきである.ここでは薬物相互作用(drug-drug interaction:DDI)の予測を論ずるわけであるが,まず最初に予測には限界があり,適用は利点と欠点,効率性とリスクの判断から許容される場合に限られることを強調したい.それでは,臨床の場においてDDIの予測は,なぜ必要なのだろうか.その理由の第一は,DDIに関係する可能性のある薬剤が非常に多いことである.市場には2,000種を超える薬剤があり,この半数程度の体内動態の制御に代表的な薬物代謝酵素であるCYP3Aが関与するといわれる.一方で,処方機会が多い比較的強いCYP3Aの阻害薬および誘導薬は,数十のオーダーで存在し(私たちの過去の調査によると33剤であった),そうすると,ここで総当たりで数え上げるならば,数万もの相互作用を検証すべき薬剤の組み合せが存在することになる.これまでに実際に相互作用が臨床試験で検証された組み合せは,文献を数えても実は数百しかない.しかもDDIに関係する薬物代謝酵素はもちろんCYP3Aだけではない.EBMを強調するあまり,確認されたDDIのみしか認めないとすると,どうしても重大なリスクを見逃すことになる.DDIに関しては,EBMの基準を緩めないと破綻するのが明らかなのである.少し実例を挙げて見よう.ブロチゾラムとエプレレノンは両方ともCYP3Aで非常によく代謝を受ける薬剤であり,したがってその阻害薬と併用すると血中濃度が数倍に上昇する可能性があるので,十分な注意が必要である.ところが医薬品添付文書で併用に注意すべき薬剤として挙げられているのは,ブロチゾラムはイトラコナゾール,ミコナゾール,シメチジンであるのに対し,エプレレノンはイトラコナゾール,リトナビル,ネルフィナビルが禁忌に指定されているのに加えて,クラリスロマイシン,エリスロマイシン,フルコナゾール,サキナビル,塩酸ベラパミルとの併用に注意すべきとある.よく見ると,ここでは2つの典型的なCYP3Aの基質薬の間で,イトラコナゾールを除くと危ないとされる阻害薬が重複していない.相互作用の機構を論理的に思考すると,これは決してあり得ない.現状では,CYP3Aの阻害薬の統一的な基準がないことから生じた混乱といえる.残念ながら,このような曖昧さは現状の添付文書の注意喚起には随所に存在しており,それは実は日本だけの問題ではない.例えば日本,米国,欧州のラベリングを多くの薬剤で比較すると,相互作用の注意喚起の区分が国の間で異なる例は数割にものぼる.相互作用の注意喚起に関しては,統一的な基準やハーモナイゼーションを図る枠組みがどこにもないことが,このような事態の原因となっている.もちろん,これまでの添付文書の相互作用の注意喚起であっても,分かりやすく臨床的重要性が判断できるように,かなり注意深く作成されてはいる.例えば,1997年4月25日発出された薬安第59号によれば,記載様式は可能な限り表形式等にして分かりやすく,また種類(機序等)毎に相互作用を生じる薬剤名・薬効群名を挙げ,相互作用の内容(臨床症状・措置方法・機序・危険因子等)を簡潔に記載することとしている.エビデンスに基づき,可能な場合には重要な順番から記載するとの配慮がなされており,実際に現在の臨床において危険な相互作用を避けるためにかなり有用であったことは間違いない.しかし,相互作用の程度を科学的に予測することで,一定以上のリスクがあれば漏れなく記載するとの観点は,あまり考慮されなかったのが実情なのである.
著者
土屋 祐子 渡邊 慶和 阿部 昭博 南野 謙一
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集
巻号頁・発行日
vol.2005, pp.80, 2005

本研究では、組織に情報システムを導入するにあたり、様々なステークホルダーの要求を取り入れる方法論を提案し、情報システムの開発に必要な組織的要件を検討することを目的とする。各々の立場により生じる要求の違いを定性的に分析していくことで、定量的分析ではとらえきれなかたステークホルダーの存在を明らかにする。その事例として、ある岩手の学習塾に導入された情報システムを取り上げ、異なる立場のステークホルダーからの定性的なデータの収集を通じて、IS導入におけるガイドラインを提案する。
著者
斎藤 幾郎
出版者
日経BP社
雑誌
日経パソコン = Nikkei personal computing (ISSN:02879506)
巻号頁・発行日
no.789, pp.56-59, 2018-03-12

「Googleフォト」をスマートフォンで利用する際には、専用アプリを使う。現在販売されているAndroidスマートフォンなら、米グーグル製の「フォト」アプリが入っているだろう。ない場合は、「Playストア」から無料で入手できる。iPhone版も提供されており、こちらは「Googleフォト」の名称で、「App Store」から無料で入手可能だ。今回はAndroid版の画面で使い方を紹介する。アプリの初回起動時には、スマートフォンに保存されている写真(画像)などをGoogleフォトにバックアップするかどうかを設定する。
著者
砂原 俊彦
出版者
日本衛生動物学会
雑誌
日本衛生動物学会全国大会要旨抄録集
巻号頁・発行日
vol.64, pp.66, 2012

高解像度の衛星画像が急速に普及してきて,地域によっては Google Earthによって無料で利用できるようになってきた.これは衛星を管理する企業が注文を受けて撮影した画像を注文者に販売した後Google社に公開を前提に提供しているためである.したがって,いかなる研究機関や企業,組織からも撮影の注文のない地域では高解像度の衛星画像が存在せず,Google Earthで見ても低解像度の画像しか見ることが出来ない.このような顧みられない場所にこそ顧みられない病気や媒介者が存在し調査の必要性も高いといえるが,衛星写真の注文には高額な料金が必要で,注文から良好な画像の撮影までに 1年以上かかる場合もある.このような地域に対して低コストで迅速に地上の画像を得るために,凧を利用して上空から地上を撮影する方法を試みた.凧はPremier Kites Power Sled 24,カメラは視野角 170度のGoPro HD Hero 960を用い数秒おきのインターバル撮影を行う.撮影された画像はAdobe Photoshop ElementsにPanorama Tools Pluginを組み合わせて幾何補正を施す.この方法の利点はPhotoshopを含めて5万円以内とコストが安いことである.欠点は風が弱いと撮影できないこと,カメラの方向に固定するのが困難なため,ソフトウェア上で画像の幾何補正を手動により行う必要がある点である.
著者
福田 央 韓 錦順
出版者
日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.113, no.2, pp.105-114, 2018-02

輸入されているカシャーサとラム酒の低沸点香気成分及び中高沸点香気成分84成分を分析・比較した。カシャーサとカリブ海諸国及びインド洋諸国のラム酒では34成分に有意差が認められた。ステップワイズ法によりカシャーサ及びカリブ海諸国及びインド洋諸国のラム酒の判別分析を試みたところ,β-フェネチルアルコール,コハク酸ジエチル及びチオ酢酸S-メチルにより分類され,33点中31点が適切に判別された。判別精度を検証したところ90.9%の精度であった。また,カシャーサと日本産のラム酒では19成分に有意差が認められ,ステップワイズ法により判別分析を試みたところ,シトロネロール及びフルフラールにより適切に分類され,判別精度を検証したところ100%の精度であった。
著者
斎藤 雅彦
出版者
社団法人日本循環器学会
雑誌
JAPANESE CIRCULATION JOURNAL (ISSN:00471828)
巻号頁・発行日
vol.39, no.12, pp.1345-1355, 1976

1.食用ガエル心房筋の摘出標本について,膜興奮から張力発生に至る過程への温度1の効果を2重隔絶膜電位固定法を用いて検討した.2.心房筋を高温(3℃)から(4℃)に冷却するとき,膜のわずかな脱分極,活動電位の振巾の増大とその持続時間の顕著な延一長にともない,静止張力の減少と,単収縮張力の著しい増大が出現し,加温すればいずれにおいても可逆的な復元が認められた.3.膜電位を静止電位レベルに維持し,数秒おきに1秒間の矩形波脱分極固定を行った場合にも,冷却により単収縮張力は増大し,静止張力は減少した.この所見は低温による単収縮張力の増強が活動電位の.単なる延長のみによるものでない事を示す.4.このさい,矩形波脱分極固定に対する終末電流ならびに容量性電流は減少し,また,活性内向き電流の経過は遅延し,外向き遅延電流は著しく抑制された.5.TTX(10<SUP>-7</SUP>g/ml)存在下でも低温により単収縮は増大し,静.上張力は減少した.また遅い内向き電流の増強ないし遅延電流の抑制も認められた.6.正常リンゲル液中の膜電位一電流特性から,冷却による遅い内向き電流の増強と,遅延電流の抑制は別個に出現する現象であることが推測された.また冷却により活動電位の振巾は増大し,内向き電流の逆転電位は上昇するが,さらに収縮の立上り速度の上昇,頂点時間の延長などの変化の所見から低一温ではI<SUB>Ca</SUB>による張力発生が主役を果すと考えられた.7.また矩形波脱分極と発生張力の関係から,冷却は膜電位一張力曲線を過分極側に移行せしめるとともに.収縮張力発生の閾値,張力飽和の飽和電位も過分極側へ移行することが認められた.8.以上の所見から,低温はおそらく膜結合のCaを増加し,これが膜抵抗, I<SUB>Ca</SUB>の増大をもたらし, I<SUB>Ca</SUB>の増大は単収縮張力を増強するという変力機構の存在に加えて,他方,膜抵枕の増大,外向きのI<SUB>K1</SUB>,I<SUB>X1</SUB>電流の抑制はいずれも活動電位の持続を延一長し,さらに収縮張力の増強をもたらすという2重の変力機構があることが結論された.
著者
沖村 孝
出版者
公益社団法人 砂防学会
雑誌
砂防学会誌 (ISSN:02868385)
巻号頁・発行日
vol.63, no.4, pp.51-58, 2010-11-15 (Released:2014-11-01)
参考文献数
16
被引用文献数
1
著者
実森 仁志
出版者
日経BP社
雑誌
日経インタ-ネットテクノロジ- (ISSN:13431676)
巻号頁・発行日
no.48, pp.48-57, 2001-07

サーバー負荷分散装置の高機能化が進んでいる。URLなどHTTPヘッダーといったアプリケーション・レベルの情報を解釈して,柔軟かつ的確にデータを振り分ける製品が増えてきた。トランザクション処理を実行する携帯電話向けサイトで利用したり,クライアントの種類によって特定のサーバーに振り分けたりするときに活用しやすい。
著者
浅利 美鈴 西本 早希 安藤 悠太 奥野 真木保 矢野 順也 酒井 伸一
出版者
大学等環境安全協議会
雑誌
環境と安全 (ISSN:18844375)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.1-10, 2021 (Released:2021-06-13)
参考文献数
28

プラスチック製品や廃棄物、マイクロプラスチックが世界的に大きな課題となり、様々な対策が検討されている。日本においても、2019年5月に「プラスチック資源循環戦略」が策定され、3R+Renewableを基本原則とし、意欲的な数値目標を含むマイルストーンを設定した上で、重点戦略に基づく様々な取組が始まっている。しかし、様々な製品への使用に対する消費者の認識は十分とは言えず、意識・行動の把握も緒に就いたところである。 そこで、幅広く、かつ具体的なプラスチック製品を対象に、消費者や企業、行政等が情報共有を進め、今後の対話や議論につなげることのできる消費者意識・行動の可視化・コミュニケーションツールとして「プラ・イド チャート」を考案した。そのチャートの活用可能性を考察することを目的に、必要なデータをアンケート調査等から得て、プロットした。 「いる/いらない」「避けられる/避けられない」という2軸からなるチャートについて消費者アンケート調査結果を元に階層的クラスター分析を行ったところ、6群に分類され、チャートにおいて、それぞれ現在の消費者意識・傾向が分かり、特に短期的な対策に向けた検討に資する知見が得られた。
著者
北井 洋人 小野里 雅彦 田中 文基
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会学術講演会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, pp.89-90, 2020

<p>人間と産業用ロボットが共同して行う組立作業の計画案を,動作シミュレーションにより検討・評価が可能な設計・計画支援環境の構築法の開発を本研究の目的とする.本報告では,実際のロボットと同様のシステムを用いてモデルの制御を行うことで,作業者とロボットモデル間の相互作用を導入する.これにより,ロボットモデルとハンドモデルの干渉を検知し強制停止するなど,実際の発生事象に対応したシミュレーションを可能とする.</p>
著者
松永 是
出版者
Japan Society of Corrosion Engineering
雑誌
Zairyo-to-Kankyo (ISSN:09170480)
巻号頁・発行日
vol.40, no.10, pp.687-693, 1991-10-15 (Released:2009-11-25)
参考文献数
19

Magnetic bacteria synthesize magnetic particles which are aligned in chains and enveloped by a membrane. Magnetic particles isolated from magnetic bacteria could be useful because they are small in size, covered with lipid bilayers and do not aggregate. We have studied the mass culture of magnetic bacteria and their characterization and the application of bacterial magnetic particles. This review describes some of the recent advances towards bio-technological and medical applications of bacterial magnetic particles. Enzymes and antibodies may be immobilized on bacterial magnetic particles. These enzyme-magnetic particle and antibodymagnetic particle conjugates may then be used to produce biosensors for glucose and immunoglobulins, respectively. Bacterial magnetic particles have also been introduced into red blood cells by cell fusion, and into leucocytes by phagocytosis. Moreover, gene cloning system of magnetic bacteria was also developed.
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1583, pp.144-146, 2011-03-21

米アップルの電子端末iPadが発売される直前の昨年春、欧米ではこんな風評が広がった。事の発端は暗い部屋の中で光るiPadの画面を見つめ続けると、脳が覚醒し眠りを妨げるとの懸念だった。 iPadや薄型テレビなどのディスプレーが発する光は、見た目の明るさとは裏腹に光量が少ない。そのため、不眠症との因果関係は認められずに、結局、噂は噂で終わった。
著者
吉成 舞 江守 陽子 川口 孝泰
出版者
一般社団法人 日本看護研究学会
雑誌
日本看護研究学会雑誌 (ISSN:21883599)
巻号頁・発行日
pp.20181130044, (Released:2019-04-12)
参考文献数
20

本研究の目的は,性周期における嗅覚感受性の変化およびにおいに対する嗜好の変化を明らかにすることであった。研究対象は,嗅覚機能が正常で,性周期の安定した20歳代の成熟期女性36名とした。方法は,嗅覚測定用基準臭であるT&Tオルファクトメーターを用い,成熟女性の黄体期と卵胞期の2時期で嗅覚検査を実施した。また,においの種類に対する嗜好性についても調査した。その結果,イソ吉草酸(C5H10O2)において,卵胞期よりも黄体期で検知閾値が有意に低く(p< .05),嗅覚感受性が高いことが示唆された。イソ吉草酸は腐敗臭や,ひとの体臭に近いにおいとされるものである。また,黄体期では基準臭A(C8H10O)のにおいを好むものは,Aのにおいが嫌いであるものに比べ,認知閾値が有意に高く(p< .05),嗅覚感受性が低いといえた。その他のにおいでは性周期による嗅覚感受性の変化は認められなかった。
著者
大原 一人 岡田 浩行
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会年次大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.34, pp.39-40, 2006

モバイル環境における動画像の視聴においては、限られたバッテリ容量の下で動作時間を延ばすことが課題である。液晶ディスプレイのバックライトを暗くして電力の消費を低減すると、画像の輝度やコントラストの低下により非常に見難くなることが欠点であった。このような場合でも見た目の明るさを維持するために動画像の統計的な性質に応じて適応的に階調を補正する方式を検討し、実験を行った結果から、視覚的な効果について検証するとともに液晶ディスプレイの省電力化への適用可能性を検討する。