著者
根岸 美葉 滝川 久美子 中村 文子 小栗 豊子 乾 啓洋 石井 清 小倉 加奈子
出版者
一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
雑誌
医学検査 (ISSN:09158669)
巻号頁・発行日
vol.69, no.4, pp.677-682, 2020

<p>40歳台の男性。性行為後の関節痛を主訴に当院を受診した。来院時の血液検査では炎症所見が認められ,血液培養から<i>Neisseria gonorrhoeae</i>が検出されたことから播種性淋菌感染症と診断された。血液培養からGram陰性球菌が検出された場合一般的に<i>Neisseria meningitidis</i>を疑うが,翌日の分離培養でヒツジ血液寒天培地にも良好に発育したこと,細菌性髄膜炎の迅速抗原検査キットであるPASTOREXメニンジャイティスキットによる<i>N. meningitidis</i>の免疫学的検査の結果陽性を示したことから両者の鑑別に苦慮した。<i>N. gonorrhoeae</i>と<i>N. meningitidis</i>の保存菌株を用いて,ヒツジ血液寒天培地とチョコレート寒天培地での発育性とPASTOREXメニンジャイティスキットによる<i>N. meningitidis</i>の免疫学的な反応を検証したところ,発育性状に両者の差は認められなかった。しかしながら,<i>N. gonorrhoeae</i>の6株中3株は,<i>N. meningitidis</i>のY/W135特異抗体感作ラテックスと弱い凝集が認められた。<i>N. gonorrhoeae</i>と<i>N. meningitidis</i>の鑑別には,生化学的性状や質量分析によって最終確認する必要がある。</p>
著者
神永 博子 臼井 俊博 四宮 達郎
出版者
公益社団法人 日本皮膚科学会
雑誌
日本皮膚科学会雑誌 (ISSN:0021499X)
巻号頁・発行日
vol.111, no.1, pp.21-26, 2001-01-20 (Released:2014-12-27)

ストレスは生体に様々な影響を及ぼすことが知られている.毛髪についても,ストレスで脱毛などの影響を受けることが経験的に知られているが,学術的な研究報告はほとんど見受けられない.そこで,ストレスが被毛成長に及ぼす影響についてモルモットを用いて検討を行った.その結果,ストレスは肉眼的に被毛成長を低下させると共に,毛長,毛径の有意な低下を引き起こすことが明らかになった.加えて,ストレスを受けた動物の成長毛は筋状の模様が形成され,被毛の質的な変化も引き起こすことが確認された.また,被毛成長と関連があるといわれているγ-glutamyl transpeptidase活性,skin sulfhydryl oxidase活性,alkaline phosphatase活性に有意な低下が観察され,ストレスは生化学的にも被毛成長に影響を及ぼしていることが明らかになった.これらのことから,ストレスは被毛成長に抑制的影響を及ぼしていることが示唆された.
著者
緒方 英彦 高田 龍一 鈴木 哲也 山崎 大輔 佐藤 周之
出版者
公益社団法人 農業農村工学会
雑誌
農業農村工学会誌 (ISSN:18822770)
巻号頁・発行日
vol.78, no.5, pp.405-409,a2, 2010 (Released:2019-01-08)
参考文献数
4

農業水利施設の機能保全では,それぞれの施設で異なる構造形式,供用される環境条件に応じた変状発生パターンに基づいて機能診断が実施され,施設特有の変状に即した対策工法が実施されなければならない。そのためには,表面変状だけでなく内部変状を的確に見極める変状認知力を持つことが必要になる。本報では,寒冷地にあるRC開水路を対象に,凍害による内部変状の発生パターンを採取したコアから考察するとともに,現地踏査(概査)でこの内部変状を推測する手段を述べる。また,RC開水路の凍害ひび割れ発生形態に基づいた対策工法について提言を行う。
著者
深谷 克己
出版者
白山史学会
雑誌
白山史学 (ISSN:03859460)
巻号頁・発行日
no.49, pp.1-16, 2013-05
著者
池辺 孝 西岡 孝芳 真弓 勝志 寺倉 政伸
出版者
日本臨床外科学会
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 = The journal of the Japan Surgical Association (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.72, no.1, pp.84-87, 2011-01-25
参考文献数
18
被引用文献数
1 1

症例は43歳,女性.激しい性行為の後,腹痛を自覚し近医を受診した.イレウスを疑われたため当科に紹介,救急搬送された.腹部造影CT検査で腸間膜の引きつれ像(radial distribution)を伴うイレウス像と小腸の虚血像を認め,小腸軸捻転症による絞扼性イレウスと診断した.発症後約11時間で緊急開腹手術を行った.Treitz靱帯より約2m肛門側の小腸が時計回りに180度捻転し,約80cmにわたり壊死を認めた.解剖学的異常,腫瘍,異常策状物等なかったため,原発性小腸軸捻転症と診断した.壊死小腸を切除し,端々吻合した.術後15日目に軽快退院した.<BR>成人における原発性小腸軸捻転症はまれで,腹部CT検査でのwhirl signが特徴的とされるが,自験例のように,whirl signを呈さない場合もあることを念頭に置き,早期診断,治療を行うことが重要であると考えられた.また,激しい性行為後の発症という点でも自験例はまれな例と考えられた.
著者
秋山 隆志郎 小平 さち子
出版者
日本教育メディア学会
雑誌
放送教育研究 (ISSN:03863204)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.31-42, 1988

低年齢幼児のためのテレビ番組開発の一環として,ごく短いアニメ「こんなこいるかな」を制作した。このアニメは,実験室内の研究では,高い注視率であった。しかし家庭でもよく注視されるか,また幼児に好まれたかどうかは,実験室内のデータのみでは明らかにならない。そこで,一次調査(昭和61年11月)と二次調査(昭和62年2月)の2回にわけて,2歳〜3歳の幼児,約270人に,家庭でこれを見てもらい,反応を調査した。また,家庭において,テレビ「こんなこいるかな」を見るだけでなく,同じキャラクターの載っている月刊雑誌を付加情報として配布した場合,幼児の視聴行動は,どう変化するかも確かめた。
著者
印東道子責任編集
出版者
弘文堂
巻号頁・発行日
2007

1 0 0 0 公民の書

著者
前田多門著
出版者
社會教育協會
巻号頁・発行日
1946