著者
三沢 俊平
出版者
Japan Society of Corrosion Engineering
雑誌
防食技術 (ISSN:00109355)
巻号頁・発行日
vol.32, no.11, pp.657-667, 1983-11-15 (Released:2009-10-30)
参考文献数
80
被引用文献数
13 26
著者
齋藤 希 酒井 孝司 小野 浩己
出版者
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会大会 学術講演論文集 平成27年度大会(大阪)学術講演論文集 第6巻 温熱環境評価 編 (ISSN:18803806)
巻号頁・発行日
pp.65-68, 2015 (Released:2017-11-15)

オフィスにおけるペリメータゾーンでは,日射等による不均一放射環境が生じる。前報までで,直達日射が卓越した室内を対象に,被験者実験と,数値人体モデルを連成したCFD解析の比較を行い,CFDの有用性を確認した。本報では,内付ブラインドを有する室内での温熱環境の実測を行った。また,実験に基づくCFD解析を行い,実測結果との比較を行った。その結果,実験では,スラット角度による熱の漏出傾向の差異を確認し,一定の知見を得た。また,室内の空気温度において,解析が概ね実測と一致することを確認した。
著者
賢理 著
出版者
須原屋伊八
巻号頁・発行日
vol.[2], 1837
著者
Osterkamp Sven
出版者
京都大学大学院文学研究科言語学研究室
雑誌
京都大学言語学研究 (ISSN:13497804)
巻号頁・発行日
no.29, pp.77-151, 2010

本稿では、欧米における日本語の研究史において重要な意義をもっているにもかかわらず、これまでほとんど注目されてこなかった資料として東洋学者Andreas Muler (1630~1694)のSyllabarium Japanicum (日本の音節文字)を取り上げる。特に、同書のラテン語原文を英訳した上で、彼の研究に利用された資料が何であるかを明らかにすることを目的とする。Peter Komicki氏によって『七ッいろは』の写本の一つが同書の出典として夙に突き止められていたが、本研究によってMulerは『七ッいろは』以外にもColadoによる『日本文典』および『羅西日辞典』、さらに「海篇』類の字書によく登場する「いろは」と琉球語の語葉集を利用していたことが明らかになった。つづいて、Syllabarium Japanicumのみならず、あまたあるMullerの著作から日本語に関する記述について議論する。彼の著作には日本語とトルコ語が類型論的に似ているといった興味深い指摘を見ることができる。初期中国学者として知られているMu11erの研究とSyllabarium Japanicumの成立には、1661年にプランデンブツレク選手持侯によって開設された図書館(現ベルリン国立図書館)とその漢籍コレクションが大きく関わっている。Mullerの作成した目録によると、『字海』と呼ばれる字書が1683年に漢籍コレクションに加えられたという。本研究では、欧州に所在する『海篇』類字書群の歴史を17世紀から現在に至るまで辿り、このベルリン所蔵の『字海』の具体的な候補として、『音韻字海』と呼ばれる字書が最も有力であるという結論に達した。Syllabarium Japanicumの成立年は遺憾ながら厳密には不詳とするほかはないが、『宇海Jが初めて使われるようになった年代やMullerの活躍時期などを考慮に入れれば、1683~1685年の聞と推定できる。もしそうであれば、この著作こそがドイツ語圏における日本文字の紹介・研究書として最初のものということになる。
著者
今井 健一
出版者
公益財団法人 アジア成長研究所
雑誌
東アジアへの視点 (ISSN:1348091X)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.21-30, 2016 (Released:2020-01-06)
参考文献数
4

本稿では,少子高齢化がエネルギー消費,特に電力,都市ガス,プロパンガス,灯油といった家庭用エネルギーの消費にどのような影響をもたらすかについて分析した。北九州市と県庁所在都市を含む九州8 都市のデータに基づく分析結果は,少子高齢化の下で世帯数が増加している結果,「1世帯当たりの構成人員」が減り,家庭用エネルギー消費における規模の経済が失われつつあること,すなわち,「1 世帯当たりの構成人員」が減少している結果,「世帯構成人員1 人当たりの家庭用エネルギー消費量」が増えているということがわかった。この結果は,家庭用エネルギーの効率的な利用という点において好ましくない。今後,少子高齢化がさらに進んだ場合,家庭用エネルギー消費における規模の経済がさらに失われていく可能性がある。世帯内だけでなく,世帯間,あるいは複数の世帯から成るコミュニティ内でエネルギーを共有していくという視点が必要となってくる。
著者
勿来関人 著
出版者
星成社
巻号頁・発行日
1922
著者
皆吉 淳平
出版者
日本社会学理論学会
雑誌
現代社会学理論研究 (ISSN:18817467)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.100-112, 2008 (Released:2020-03-09)

R. C. フォックスによる「生命倫理の社会学」という構想の可能性を検討することが本稿の目的である。社会学は経験科学として、価値判断を行わず経験的記述を目指すという自己規定を有している。けれども、生命倫理やバイオエシックスと呼ばれる問題群は価値判断を抱え込んでいる。経験的記述という自己規定と価値判断を抱え込んだ対象との間で、フォックスによる「生命倫理の社会学」は、バイオエシックスを社会文化的現象として捉える。その上で、3つのアプローチが示されている。歴史記述、エートスの記述、そして二重の相対化である。フォックスが目指した「生命倫理の社会学」が有する大きな可能性は、二重の相対化という方法にある。それはバイオエシックスと社会、その両者を相対化し検討する。バイオエシックスだけではなく、社会の分析であるからこそ、「生命倫理の社会学」は社会学として大きな可能性を有しているのである。
著者
吉田 正俊
出版者
東北大学倫理学研究会
雑誌
モラリア (ISSN:13434802)
巻号頁・発行日
vol.20・21, pp.171-188, 2014-11-11
著者
菊池 山哉
出版者
水利科学研究所
巻号頁・発行日
no.39, pp.12-19, 1964 (Released:2016-07-05)
著者
齋藤 里果
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.21, no.4, pp.453-457, 2006 (Released:2007-01-11)
参考文献数
9
被引用文献数
1 1

音楽療法は近年医療・福祉において急速に発展し,現在音楽療法士が全国2300以上の病院,施設で活動しているといわれる。音楽療法とは音楽を聴取すること・演奏することによる心身に及ぼす効果を利用し,小児から高齢者,精神障害から身体障害と広範な対象者に対応することができる。現在ノルウェー,カナダ,オーストラリア等ではコメディカルとして医療に携わっている。国内でも音楽療法士の需要は増えており,今後福祉,医療現場で共に働く可能性は高いと考える。そこで今回,音楽療法について調べたので紹介したい。

1 0 0 0 OA 文化を着る

著者
武田 佐知子
出版者
日本衣服学会
雑誌
日本衣服学会誌 (ISSN:09105778)
巻号頁・発行日
vol.57, no.1, pp.1-5, 2013 (Released:2018-02-22)
参考文献数
4
著者
湯澤 美紀 湯澤 正通
出版者
一般社団法人 日本保育学会
雑誌
保育学研究 (ISSN:13409808)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.36-46, 2010-08-30 (Released:2017-08-04)

本研究では,信頼関係のある保育者に支えられたアスペルガー症候群の男児の活動を観察し,アスペルガー症候群の男児とクラスの子どもたちが共に成長するための体験を明らかにした。保育者の働きかけは,アスペルガー症候群の男児を含めて成員一人ひとりがもてる特性を認め合うという保育の文脈を生成した。アスペルガー症候群の男児の体験は,他の子どもに共有され,また,アスペルガー症候群の男児に関わる問題を一緒に考え,解決した体験は,自身の問題解決へと生かされた。アスペルガー症候群の子どもの特性を生かした保育の重要性が示唆された。
著者
吉池 信男
出版者
公益社団法人 日本栄養士会
雑誌
日本栄養士会雑誌 (ISSN:00136492)
巻号頁・発行日
vol.62, no.10, pp.533-539, 2019 (Released:2019-10-22)
参考文献数
20

わが国の食事基準(dietary standard)は、旧来「栄養所要量」として策定・改定がなされてきた。米国でもRDA(recommended dietary allowance)として第10版(1991年)まで改定がなされてきたが、1993年ごろから拡張した概念枠組みの検討が開始され、1997年に米国・カナダ合同でDRIs(Dietary Reference Intakes)が発表された。ここで最も重要な点は、栄養素の必要量を正規分布と仮定し、個人に 対して不足のリスクをEAR(estimated average requirement)およびRDAを組み合わせて確率として示したことである。また、より適切な利用のために、AI(adequate intake)、UL(tolerable upper intake level)を含めた複数の指標のセットが提案された。これを受けてわが国でも「第六次改定」に向けて情報収集、検討が行われた。その結果、1999年に「第六次改定日本人の栄養所要量―食事摂取基準―」として、 DRIsの概念が一部とり入れられたが、十分なものではなかった。次の改定の「日本人の食事摂取基準(2005年版)」では、DRIsの概念がほぼ全てとり入れられ、さらに「生活習慣病の一次予防のために現在の日本人が当面の目標とすべき摂取量」(tentative dietary goal for preventing lifestyle-related diseases)、すなわちDG(目標量)が、独自の指標として作られた。その後、EER等多少の変更はあったものの、この形が「2020年版」まで承継されている。DRIsが提唱されてから約20年が経ったが、米国でも正しい活用がなされていないとの指摘もあり、これはわが国でも課題であろう。