著者
西田 友昭
出版者
JAPAN TECHNICAL ASSOCIATION OF THE PULP AND PAPER INDUSTRY
雑誌
紙パ技協誌 (ISSN:0022815X)
巻号頁・発行日
vol.43, no.11, pp.1071-1084, 1989-11-01 (Released:2009-11-16)
参考文献数
79
被引用文献数
1 1
著者
村上 健太郎
出版者
The Japanese Society of Nutrition and Dietetics
雑誌
栄養学雑誌 (ISSN:00215147)
巻号頁・発行日
vol.62, no.5, pp.263-268, 2004-10-01 (Released:2010-02-09)
参考文献数
37
被引用文献数
2 2

Accurate assessment of the habitual dietary intake is pre-requisite to accurate studies on diet and health, but underestimation of the dietary intake has been apparent in numerous studies. If the underestimation of dietary intake was consistent, a solution to the problem would be relatively easy, because such techniques as energy adjustment should improve estimates of the food and nutrient intake. If, however, underestimation of the dietary intake was a selective phenomenon, it would be much more difficult to solve the problem. A limited number of studies in Western countries have examined whether all foods and nutrients are underestimated to the same degree or only specific foods and/or nutrients are selectively underestimated by using the observed food intake, the measured total energy expenditure with/without 24-hour urinary nitrogen excretion, and the Goldberg cut-off technique as reference methods. These investigations are summarized in the present review. The bulk of the data from these studies suggests that when the energy intakee has been underestimated, such underestimation of the food and nutrient intake is selective rather than consistent. However, little information about those foods that are selectively underestimated is available, so further research is needed to identify such foods.
著者
冨田 武照
出版者
北海道大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2011

サメ・エイ類を含む軟骨魚類は、現在でも生きている原始的な脊椎動物と考えられており、その生殖システムを解明することは私たちの生殖システムの起源を知る上で極めて重要である。特にサメ・エイ類には卵生(卵を産む)と胎生(赤ちゃんを産む)のグループが共存しており、私たち哺乳類に見られる胎生がいかに進化してきたのか明らかにする格好の材料である。私は、沖縄美ら海水族館と共同で、卵生のトラザメが呼吸システムをいかに獲得するのか詳細に調査を行った。調査には実体顕微鏡による行動解析、組織切片の観察などを中心に行った。その結果、トラザメの胎児は卵殻の中にいる期間に大きく呼吸システムを変化させることが明らかになった。具体的には、前半の期間には外鰓を用いて呼吸を行うが、後半の期間には筋肉や骨格系の発達に伴って水をポンピングする能力を獲得し、内鰓を用いて呼吸を行うようになる。このような呼吸システムの変化は脊椎動物の進化の初期にすでに獲得されていた可能性がある。さらに、私の過去の胎生のエイ類の研究によって得られた結果は、トラザメで見られた呼吸システムの変化は胎生のサメ・エイ類でも見られる可能性があることを示している。この結果は、卵生と胎生はまったく異なる生殖システムなのではなく、ある程度同じシステムを共有していることを示唆している。胎生と卵生のシステムに今回共通性が見出せたことで、卵生から胎生への進化の過程の一端が解明できたと評価できる。
著者
原田 雅隆 増田 新 小林 創 澁谷 颯之
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
シンポジウム: スポーツ・アンド・ヒューマン・ダイナミクス講演論文集 2018 (ISSN:24329509)
巻号頁・発行日
pp.B-28, 2018 (Released:2019-05-25)

In recent years, the number of patients with low back pain has increased, and it is a problem in various aspects such as health and economics. It is caused by a mechanical load acting on the muscles and the spine in the lumbar part. To reduce the risk of back pain, a support wear that reduces the load on the lumbar spine during flexion has been suggested by our group. This paper presents a dynamic model to calculate the load on the lumbar vertebrae. Especially, ligament tension considering Flexion Relaxation Phenomenon (FRP) which has not been considered so far and intra-abdominal pressure using two dimensional image information were modeled. First, the degree of FRP was measured from the myoelectric potential information of the back muscle in different bending postures. Next, we modeled the ligament tension using the results. Finally, the intra-abdominal pressure was incorporated into the model to calculate the compression force of the lumbar spine, and the experiment to estimate the lumbar load was performed. As a result, the experiment show that the load of the lumbar spine increases markedly due to FRP and this model is effective in calculation of the lumbar load compared to results of actual measurements of internal pressure.
著者
曽我部 真裕 井上 武史 堀口 悟郎
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2016-04-01

曽我部は、研究全体のとりまとめを行うとともに、「基本的情報の提供・流通の体制のうち公共放送のあり方」に関して、報道の任務について論じ(「任務は権力監視、独立性が生命線」Journalism328号(2017年))、また、関連して判例の検討等を行った(「2017年マスコミ関係判例回顧」新聞研究799号(2018年))。また、「補完的に民意を表明・調達する手法」として、デモ規制のあり方について検討した(「市民の表現の自由」宍戸常寿・林知更(編)『総点検 日本国憲法の70年』(岩波書店、2018年))。井上は、分担テーマである「民主政に関与するアクターの規律」について、民主政に関するフランスの憲法規定の変遷を統計的、網羅的に検討し、かつ民主政のあり方を問い直す最近の改憲議論を取り上げて、その動向を探る研究を行った(「フランス第5共和政における憲法改正:最近の改憲論議も含めて」辻村みよ子編集代表、講座政治・社会の変動と憲法:フランス憲法からの展望第Ⅱ巻『社会変動と人権の現代的保障』、信山社、2017年)。堀口は、昨年度に引き続き、分担テーマである「専門的知識を創出・供出する制度」として、学術の中心をなす機関である大学に関する検討を行った。具体的には、①高等教育の無償化が大学に与える影響(斎藤一久=安原陽平=堀口悟郎「高等教育の無償化に向けての憲法改正の是非」季刊教育法195号(2017年))、②大学運営に対する学生の参加が大学教員の学問活動に与える影響(堀口悟郎「(学会報告)学生の参加と教授の独立」比較憲法学会、2017年10月28日、同志社大学)について考察した。
著者
三武 裕玄
雑誌
研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC) (ISSN:21888914)
巻号頁・発行日
vol.2019-EC-53, no.2, pp.1-2, 2019-08-13

人は古来から魅力的な架空のキャラクタを生み出すとともに彼らが現実の存在であることを夢みてきたが,現代において我々は技術でその夢を叶えつつある.本発表では,生きて我々の存在に気づいてくれているかのようなインタラクションを可能にする振る舞いの自動生成やそのデザイン手法,およびキャラクタと人を地続きの存在にするための提示手法について自身の研究例を交えつつ俯瞰し,キャラクタを社会の一員とするためのキャラクタ創作 ・提示技術の展開について考える.
著者
平野 恵美子
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2017-04-01

豊かな芸術文化の国として知られるロシアは、バレエや音楽などで常に優れた才能を輩出している。ボリショイ劇場(モスクワ)やマリインスキー劇場(サンクトペテルブルク)は、その象徴であり、ロシア芸術を代表する存在だと言える。しかしこの広大な国の音楽芸術文化の諸相は実に様々で、モスクワとペテルブルクの二都市だけでも、無数の劇場やコンサートホールがあり、その運営方法も公的なものから私設のものまで幅広い。特に19世紀半ば以降、資本家が台頭し、芸術家のパトロンとなって私立のオペラ団を経営する者も現れ、その水準や革新性は、マリインスキー劇場やボリショイ劇場のような帝室劇場に匹敵するか、凌駕し、影響を与えるほどだった。またこのことは、ロシアの貴族文化の伝統とも関係があると考えられる。ヨーロッパの貴族は昔から、自分達の邸宅に小劇場を持ち、使用人を出演させたり、時に自らが出演して演劇を楽しむという習慣があった(それは自分達の楽しみだけではなく、賓客をもたらしたり、支配者たる王を讃えたり、あるいは自分達の財力を誇示し、権威を高めるために行うこともある)。ことロシアにおいては、農奴劇場というものがあり、農奴俳優や農奴音楽家の存在が知られている。一方、上流階級の貴族達も、非常に高度な音楽教育を受けていたことが明らかになりつつあり、私達が現代の常識や物差しで想像しているだけでは、その本当の姿を知ることはできない。本研究では、当時の新聞や批評など一次資料を用いて、19世紀後半のロシアにおける、音楽・劇場文化の実態を明らかにして、日本でも人気の高いロシア音楽のさらなる理解を深め、最終的には政治や経済の状態に左右されずに、日本とロシアの友好的な関係を築くことに貢献するのを将来の目的に据えている。

1 0 0 0 日本史史料

著者
歴史学研究会編
出版者
岩波書店
巻号頁・発行日
1997
著者
中村 周作
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2017, 2017

本発表では,黒潮文化圏における伝統的魚介類食について,主要ないくつかの県,たとえば千葉県,高知県他の具体的な事例をもとに,この圏域の飲食文化にみられる地域的共通性と特異性について考察を試みる。研究方法として,文献等より抽出した各地の伝統的魚介類食に関して,食材他諸要素の分析を通じて地域的共通性と特異性を見出す。さらに,各地の主要な伝統食および,それらに関するイベントなどの実地観察調査の成果を紹介する。<br><br> 2015(平成27)年の都道府県別魚種別漁獲量(属人)統計より,主な県になじみ深い魚種をあげる。千葉県では,生産量の多い順にサバ類(県全量比の32.4%),イワシ類(同31.8%),ブリ類(9.7%)の他,スズキ類が全国1位,コノシロ全国2位,貝類が全国3位の生産をあげている。一方,高知県では,カツオ類(28.4%),マグロ類(24.4%),イワシ類(21.4%)の他,カジキ類が全国2位となっている。この他の主要な漁業県をみると,静岡県では,カツオ類(39.5%),サバ類(27.8%),マグロ類(14.8%),イワシ類(18.5%)の他,貝類が全国4位である。三重県では,イワシ類(42.6%),サバ類(17.4%),カツオ類(17.1%),マグロ類(9.7%)の他,イサキが全国4位,イカナゴが5位である。和歌山県では,イワシ類(26.5%),サバ類(23.6%),アジ類(16.1%)の他,タチウオが全国3位である。宮崎県では,イワシ類(49.9%),マグロ類(15.1%),サバ類(12.0%),カツオ類(11.2%)となっている。これらは,属人統計ゆえに厳密に言えば地産魚介ではないし,今日の全国流通の中にあっては,これらが地元で食べられているとは言いがたいが,少なくとも各地において,馴染みの深い料理(食材)であるということができる。<br><br> 農文協『日本の食生活全集』(全50巻)は,昭和初期に各地で食べられていた食に関する聞き書きをまとめたものである。本シリーズ中に魚介類料理が,のべ2,888品目あげられている。主な県についてみると,千葉県では,計101品目記載された中,食材としてはイワシ(掲載数15),アサリ9など,静岡県では,64品目中ボラ10,カツオ6など,三重県では,57品目中イワシ7,サンマ6など,和歌山県では95品目中カツオ10,クジラ9など,高知県では57品目中サバ5,カツオ,ソウダガツオ,マグロ,アユ(各4)など,宮崎県では44品目中イワシ5,アジ5などが出てくる。こうしてみると,イワシ,カツオ,サバ,アジが濃淡はあるもののほぼ全域,サンマが和歌山以東など広域で食されるのに対し,局所的に出てくるのが静岡のイルカ3,和歌山のクジラ,高知のマンボウ,ウミガメ,宮崎の棒ダラ,ムカデノリなどであった。次に,複数県にまたがって出てくる料理数を各県別にあげると,和歌山県18,高知県16,静岡県13,千葉県12,三重県11,宮崎県10となる。黒潮にのって西へ東へと移動しつつ,各地に定着した紀州漁民が伝えた料理の多いことが推測される。主な料理としては,「ドジョウ汁」(5県),「イワシなどのつみれ」,「カツオの塩辛」,「アサリ飯・味噌汁」(各4県),「サバずし」,「サンマずし」,「アユのせごし」,「カニ巻き汁」(各3県)などが出てくる。<br><br>最後に,発表者が,今まで取り組んできた宮崎県の「こなます」,「ムカデノリ」,「棒ダラの煮付け」,「塩クジラの麦がゆ」他,高知県の「やえこ」他,千葉県のカツオ料理他の伝統的魚介料理の実地・実食調査の成果を紹介する。<br><br><br><br><br><br>

1 0 0 0 アメリカ史

著者
紀平英作編
出版者
山川出版社
巻号頁・発行日
1999
著者
古川 康一 植野 研 五十嵐 創 森田 想平 尾崎 知伸 玉川 直世
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第17回全国大会(2003)
巻号頁・発行日
pp.217, 2003 (Released:2004-02-03)

楽器の演奏を例として、暗黙的な身体知を言語化するために、熟達者の演奏をモーションキャプチャリングシステム、筋電図などで測定し、データから法則性を抽出するための方法論を展開してきたが、その過程で、幾つかの有用な知見が明らかになり、今後の発展の可能性が見えてきた。具体的には、運動学と運動力学の両面からのアプローチにより、見かけはほぼ同じでも異なる筋肉の使い方によって、技巧的な動きとそうでない動きが区別できることが明らかとなった。また、スキルを競合する動きでの制約充足問題として捉えることにより、その解明の可能性が示された。その過程で、たとえば弓の返しや弓の弦移動をスムーズに行う方法、左手のポジションチェンジをすばやく正確に行う方法などを発見できた。これまでに得られた新たな発見は、必ずしもデータマイニングによる自動発見ではないが、その枠組み、実験手法、モデル化手法、制約充足による形式化、筋骨格系の役割、筋肉の利用の種々のモードの重要性の発見、柔軟な運動を実現するための視点、重心の役割、メンタルモデルの重要性などが明らかになった結果として、われわれ自身の洞察によって得られたものである。しかし、その過程を通して得られた知見は、今後のスキルの自動発見につながる、背景知識の整備を行ったことになると考えられる。本テーマは、認知科学、人工知能、生体力学、脳科学などが深く関わったテーマであり、それ自体興味深いが、さらに時系列データマイニングなどの技術を使うことによって、身体知の解明が進むものと期待できる。本テーマは、楽器の演奏に限らず、ゴルフなどのスポーツにも広く応用できると期待される。身体知の解明は、今後の新たなビジネスの創造にも貢献できると期待される。
著者
佐口 健一 田中 佐知子 小林 文 中村 明弘
出版者
昭和大学学士会
雑誌
昭和学士会雑誌 (ISSN:2187719X)
巻号頁・発行日
vol.79, no.1, pp.75-80, 2019 (Released:2019-08-10)
参考文献数
4

近年,教育現場における学習成果の評価方法として,パフォーマンス評価が求められており,その評価方法の一つとしてポートフォリオ評価が挙げられる.ポートフォリオには学生が学修カリキュラムを通した振り返りとして,成長した点や反省点などが記述されている振り返りシートが含まれる.そこで本研究ではテキストマイニングの手法を用いて振り返りシートの記述内容の分析を試みた.2018年度の2〜4年次の学生582名の内,本研究に参加の同意が得られた557名を対象とし,各学生が2年次3月初めのオリエンテーションの際に提出した1年次振り返りシートを解析した.調査項目は,1年次を振り返り,自分の「成長した点」と 「反省点」についての自由記載とした.解析の結果,「成長した点」として最も多かったカテゴリは「寮生活」で,次いで「友達」,「コミュニケーション」であった.これらの抽出されたカテゴリから,本学の特徴である初年次全寮制教育において学生はコミュニケーション能力が高まったと感じていることが明らかとなった.また,「反省点」として最も多かったカテゴリは「勉強」で,次いで「テスト」,「予習復習」であり,集中して勉強できなかったことや,勉強開始がテスト直前になってしまったことなどを挙げている.これらの結果から,テキストマイニングの手法を用いてポートフォリオの振り返りシートの記載内容を解析することにより,学生が初年次全寮制教育プログラムで学んだと感じている内容を,教員が根拠をもって認識できることが明らかとなった.
著者
松本 健一
出版者
麗澤大学
雑誌
麗澤学際ジャーナル (ISSN:09196714)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.A27-A33, 1997

二十一世紀は「アジアの世紀」だ、といわれる。これは十八、九世紀が「ヨーロッパの世紀」で、二十世紀が「アメリカの世紀」であったことを意識しつつ、「こんどはアジアの隆盛の時代だ」、という期待をこめていわれる言葉である。たしかに、二十世紀末の現在、アジアそれも東アジアは、世界経済のエンジン部分を構成しはじめている。ところが、そのアジアは十九世紀半ばの世界史にあっては、「停滞」のイメージで捉えられていたのである。それがこの一世紀あまりのあいだに、アジアのイメージは「停滞」から「抵抗」へ、そうして今や「発展」へと、百八十度の転換をとげている。これにはむろん、帝国主義の終焉、ならびにその変形としての覇権国家アメリカの衰退(これに対抗したソ連の解体)、という外的な状況が大きく関わっていよう。しかし、アジアがその世界史的イメージを、「停滞」から「発展」へと百八十度の転換するためには、それを可能にしたアジア自身の内的な本質が存在しなければならない。その内的な本質こそ、アジアがその文化、歴史、宗教、民族において多様でありながらも、一様に農耕文明に発する「内に蓄積する力」をもっていた事実が、まず認識されなければならない。しかし、アジアの「内に蓄積する力」としての共質性は、かつてヨーロッパ・アメリカ文明の牧畜文明を基底とした「外に進出する力」のまえに無力であった。ところが、二十世紀半ばに、日本をふくむ帝国主義が終焉した。そして、そのあと覇権国家のテリトリー・ゲームも終わって-これを終わりへと導いたのが、戦後日本のウェルス・ゲームであった-ゆくと、アジア諸国の「内に蓄積する力」が発展へと爆発しはじめたのだった。
著者
川島 京子 鈴木 晶
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

本研究は、日本バレエ史上最大のメルクマールと位置付けられる「東京バレエ団」(1946年結成、1950年自然消滅)の実像を明らかにするとともに、その歴史的意義を考察することを目的としている。具体的には、(1)これまで明らかになっていなかった東京バレエ団の活動実態および上演作品を、現存資料、聞き取り調査から、その実像を浮かび上がらせること、(2)東京バレエ団の活動とその後「世界有数のバレエ大国」と称されることとなる日本バレエ界の発展との因果関係の考察、(3)東京バレエ団の結成、解散の原因ともいえる日本バレエ界の特殊性を、今日的視点から捉えなおすことである。