著者
佐藤 潤也 松本 裕行 松原 洋 吉信 康夫 松本 耕二 谷川 好男
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2003

(1)形式群に付随するBernoulli多項式に対してdistribution relationを与えることが出来た.(2)自然数kを固定したとき,1,2,・・・,kに対するk乗剰余が全て異なるような素イデアルの存在を考えることは,符号理論への応用の観点から重要であることが知られている.本来,この問題は,初等整数論で述べられた有理素数に関する問題であったが,べき剰余記号を用いて言い換えることにより,問題の本質が浮き彫りとなり,有理数体のアーベル拡大における素イデアルの問題に帰着され,本研究において,部分的な解決がなされた.すなわち,k【less than or equal】7に対して,(I)上記の素イデアルは存在する.さらに,(II)正の密度が存在し,クロネッカー式密度を計算することができる.以上から,条件を満たす素イデアルが無限に多く存在することが分かった.証明には,類体論とチェボタレフの密度定理を用いる.また,k=3の場合には,イデアル群として特徴づけられることを示した.k【less than or equal】7と言う条件は,本質的な条件ではなく,kを具体的に一つ与えれば,同様の結果を導くことができる.(3)符号理論における未解決問題の一つ:『法3pの乗法群において,位数p-1をもち,(p-1)/2乗が-1と合同であるが,2を生成しない整数が存在するか?』が,本質的に平方剰余記号の第2補充法則と同値であることを証明し,肯定的に解決した.
著者
Akisato KIMURA
出版者
国立情報学研究所
雑誌
Progress in informatics : PI (ISSN:13498614)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.19-30, 2014-03

ソーシャルネットワークサービス(SNS)で取り扱われるメディアは,従来から存在するマイクロブログ形式のテキストから,画像・映像等のマルチメディアコンテンツを含むものへ遷移し拡大してきている.これらSNS上のコンテンツは,ユーザ間の関係性や位置情報など,コンテンツの内容を知る上で非常に有用な補助情報が多数含まれている一方で,そのコンテンツがあまりにも膨大かつ多様であるため,自動的に解析することが容易ではない.本論文では,上記に示した有用性と問題点とのトレードオフを解決しうる1つの可能性として,ソーシャルキュレーションに着目する.ソーシャルキュレーションとは,SNS上のコンテンツを編集して新たなコンテンツを創る手動作業のことである.すなわち,このキュレーション後のコンテンツは,それ以前のコンテンツよりもはるかに洗練され,有用な情報が凝縮され,内容が絞り込まれている.このことは,コンテンツを解析する上でのコーパスとしての可能性を示すものである.上記の議論を踏まえ,本論文では,ソーシャルキュレーションに関する近年の動向,及びそのクロスメディア解析・マイニングへの利活用について概観する.

1 0 0 0 OA 四河入海 25巻

著者
笑雲清三 述
巻号頁・発行日
vol.[40], 1600
著者
我妻 沙紀 森本 祥一
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集
巻号頁・発行日
vol.2012, pp.199-202, 2012

近年,企業等の組織体にとってソーシャルメディアを利用した情報発信が重要となっている.しかし,情報を的確に発信しその効果を得るには,数あるソーシャルメディアの中から自社に適したものを選択し,それぞれの特性を把握した上で発信する情報を十分に検討する必要がある,継続した情報発信のための体制作りなど,課題も多い.また,成功事例も多数報告されているが,それらは主に規模の大きな組織や知名度の高い企業によるものである.よって本研究では,先行事例を調査した上で,小規模な組織における情報発信法について提案する.また,実際にこの方法を用いて川崎市多摩区役所におけるイベント情報の発信を行った結果について考察する.
著者
織田 望美
出版者
幼児教育史学会
雑誌
幼児教育史研究 (ISSN:18815049)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.1-15, 2015-11-16 (Released:2018-03-27)

The purpose of this paper is to illuminate a few aspects of the CIE's design for early childhood education in postwar Japan. The analysis here particularly focuses on the CIE's attitude towards and role in the "Compilation Committee of Course of Study for Kindergarten", an in-house committee of the Ministry of Education formulated in May, 1951. For this purpose, the essay examines various CIE documents, which are part of the GHQ/SCAP Records. In preparation for the committee's formation. Ambrose and Ewerz at CIE demanded that the prospective course of study be based on both observation and study conducted in the field. They also insisted that the prospective committee members include those who took classes on study of children offered at IFEL. Upon the committee's commencement, these two individuals - as committee members - met several times with officials at the Ministry of Education who also served as committee members and reiterated the significance of fieldwork, with instructions on how such study should be conducted. When the Japanese committee members drafted a framework for a Course of Study, Ambrose and Ewerz proposed amendments and made specific suggestions on the framework, but the actual content and the wording was subsequently left to the discretion of the Japanese committee members. Thus, this paper argues that Ambrose and Ewerz were motivated by their belief in the need to construct a framework within which Japanese people would independently develop an early childhood education concept that would accommodate their unique situations, while also refer to examples of the American equivalent. In other words, the CIE's attitude toward the committee reflected CIE's policies at the time, which was to assist the Japanese in the independent management and development of early childhood education after the U. S. occupation.
著者
其磧
出版者
菊屋喜兵衛
巻号頁・発行日
1730
著者
谷 淳
出版者
The Robotics Society of Japan
雑誌
日本ロボット学会誌 (ISSN:02891824)
巻号頁・発行日
vol.14, no.4, pp.474-477, 1996-05-15 (Released:2010-08-25)
参考文献数
10
被引用文献数
1
著者
大林 光念 安東 由喜雄
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
vol.54, no.12, pp.1044-1046, 2014
被引用文献数
2

トランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチーや糖尿病性末梢神経障害は発症早期から小径線維ニューロパチーを呈するが,有用な臨床指標がない現状では,この病態の早期発見は容易でない.そこでわれわれは,小径線維ニューロパチーを早期診断するため,レーザードプラ皮膚血流検査や換気カプセル法による発汗検査,汗腺の形態チェック,胃電図,胃内の小径線維やCajal細胞の密度測定,<sup>123</sup>I-MIBG心筋シンチ,血圧オーバーシュート現象をみる起立試験などの自律神経機能検査を考案した.これらは,ATTR V30M保因者やIGT患者にみられる早期の小径線維ニューロパチーを診断しえる.また,これらにC,Aδ特異的痛覚閾値検査を加えることも,診断に有用となる.

1 0 0 0 OA 成形圖説

著者
曽槃, 白尾國柱 [ほか編]
巻号頁・発行日
vol.巻20, 1800