著者
池上 俊一
出版者
ミネルヴァ書房
雑誌
究 : ミネルヴァ通信
巻号頁・発行日
no.19, pp.40-43, 2012-10
著者
早崎 将光 大原 利眞 黒川 純一 鵜野 伊津志 清水 厚
出版者
公益社団法人大気環境学会
雑誌
大気環境学会誌 (ISSN:13414178)
巻号頁・発行日
vol.43, no.4, pp.225-237, 2008-07-10
被引用文献数
14

2007年5月8-9日に観測された注意報レベルに達するオゾン(O_3)高濃度事例を対象として,全国の1時間平均大気汚染物質濃度測定値を用いた動態調査をおこなった。O_3濃度上昇は,8日の早朝に日本列島西端の五島から観測され始めた。壱岐における日最高O_3濃度は深夜に観測された,日本海沿岸では,日最高O_3濃度は東側ほど遅い時刻で観測された。離島では,二酸化硫黄と粒子状物質もオゾンと同期した濃度変化を示した。後方流跡線解析とライダーによる人為起源粒子の鉛直分布から,汚染気塊はアジア大陸を起源とすることが示された。9日は主に東日本でO_3高濃度を観測した。日本海側では,前日と同様に東側ほど遅い時刻で日最高O_3濃度を観測した。それに対して,関東平野では観測時刻の遅れは内陸側に向かう方向でみられ,O_3濃度も日を追う毎に高くなった。高濃度期間の汚染物質濃度と気象条件の時空間変動から,関東平野では,大規模海陸風循環の継続による都市汚染の蓄積の影響も大きいことが示唆された。以上の結果から,日本列島規模の広範囲では越境汚染がO_3高濃度の主要因であり,都市近郊では国内起源汚染がそれに上乗せされていたと考えられる。

1 0 0 0 OA 莠草録

著者
高野, 武貞
出版者
巻号頁・発行日
vol.[1],
著者
山田 一郎 中田 洋平 松井 淳 松本 隆 三浦 菊佳 住吉 英樹 八木 伸行
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告自然言語処理(NL) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.76, pp.127-132, 2007-07-25
参考文献数
13

テレビ番組のナレーションでは、「場所紹介」や「人物紹介」など特定の事柄を表現するために同じような言い回しが多用される。このような言い回しを含む文章区間が抽出できれば、対応する番組映像区間の場所紹介や人物紹介といったメタデータを付与することができる。本稿では、番組のクローズドキャプションから特定の事柄を表現する文章に類似した文章を抽出するために、文章間の類似性を評価する手法を提案する。提案手法では文章を構文解析した結果、得られる木構造中の部分木を特徴とし、この特徴をサンプリングして学習する GibbsBoost アルゴリズムを用いて文章間の類似性を評価する。紀行番組のクローズドキャプションを対象として、場所を映像とともに説明する定型表現文章区間にある文章との類似性を評価する実験を行い、提案手法の有効性を確認した。In the closed captions, there are a lot of typical expressions to express specific things, for example, first introduction of a guest in a talk show or explanation of a place in travel program. Such information helps us to put metadata to the corresponding scenes. This paper proposes a method to evaluate the similarity between multiple sentences in order to extract a section in which sentences are similar to the typical expressions expressing specific things. The first step generates tree structures from input section of sentences and extracts subtrees from these tree structures. We use Gibbsboost algorithm which samples these subtrees for features and learns the features to evaluate the similarity. In the experiment of judging whether a section of sentences is similar to the section which explains a place with video targeting closed captions of TV programs concerned with travel, we show the effectiveness of our method.
著者
福島 峰子
出版者
日本産科婦人科学会
雑誌
日本産科婦人科學會雜誌
巻号頁・発行日
vol.46, no.7, pp."N-127"-"N-130", 1994
被引用文献数
1
著者
上羽 瑠美
出版者
東京大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2016-04-01

本研究ではまず初年度に,タバコ煙溶液(cigarette smoke solution: CSS)を用いて喫煙モデル動物を作製し,嗅上皮傷害・回復過程を検証した.その結果,CSS点鼻により嗅覚前駆細胞と成熟嗅細胞数が減少し,嗅覚障害が生じていた.また炎症性サイトカインも上昇していた.喫煙性嗅覚障害は嗅覚前駆細胞の抑制による成熟嗅細胞の減少により生じ,禁煙による炎症改善に伴って障害が回復する事が示唆された.次に,メチマゾール(methimazole, MET)による嗅上皮障害モデルを用いて,喫煙が嗅上皮障害回復過程に与える影響を検証し,CSSは,嗅覚前駆細胞の分裂及び分化過程を障害し,嗅上皮障害後の再生を遅延させる事,タバコ煙による障害嗅上皮再生遅延にはIGF-1の低下が関与していることが示唆された.次年度には、加齢が嗅粘膜に及ぼす影響を解明するため、若齢マウス(8週齢)と加齢マウス(16月齢)を用いて,生理的状態の嗅神経上皮における嗅神経前駆細胞から成熟ORNsまでの嗅神経細胞系への加齢による影響を組織学的に解析し,加齢に伴う嗅覚障害の背景にあると推測される神経栄養因子や成長因子,炎症性サイトカインに関して遺伝子発現解析(マイクロアレイ・リアルタイムRT-PCR)を行った.その結果,加齢マウスの嗅神経上皮では,若齢マウスと比較して分裂細胞やORNs数が低下しており,加齢に伴う嗅覚機能低下の組織学的背景であると考えられた.また,炎症性サイトカインの上昇とIGF-1の低下による神経新生および増殖・分化の抑制が分子生物学的背景にあることが明らかになった.喫煙や加齢によるORNsの低下が加齢性嗅覚障害の原因と考えられることから,喫煙および加齢による嗅覚障害に対して,“炎症性サイトカインの抑制”や“嗅神経前駆細胞からORNsまでの増殖分化,成熟過程の促進”が治療戦略となりうると考えている.