著者
須田 理恵 田村 照子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.59, pp.165, 2007

<BR><B>目的</B> 2005年の京都議定書発効に端を発した環境省によるクールビズ・ウォームビズの呼びかけに対して,夏はより涼しく冬はより暖かい肌着の開発が進められている。本研究では近年の開発肌着について,素材の物性と肌触りの関係,およびこれに及ぼす環境温度条件の影響を検討した。<BR><B>方法</B> 対象肌着は,試料提供企業が2005年度市販用に開発した10種の素材を用いた同一サイズ・同一パターンのU首半袖シャツで,素材特性としては基本特性のほか,熱・水分特性(乾・湿時熱損失値,熱伝導率,熱コンダクタンス,接触冷温感,保温性,透湿性,吸湿性,吸水性)並びに力学特性(剛軟性,引っ張り,曲げ,せん断,表面摩擦,表面粗さ,圧縮特性)を測定した。肌触りについては,手触りと着用感を,環境温度22℃,28℃,34℃,いずれも湿度50%一定の条件下で,SD法を用いて評価した。被験者はMサイズ着用可能な女子学生16名である。<BR><B>結果</B> 手触りにおける快適感は,いずれの温度条件においても,共通して滑らかさ・柔らかさ・べたつき感という布地の表面的な風合いを示す官能量が高い相関を示し,物性値としては通気性,コース方向における表面粗さ変動(SMD)の寄与が大きいことが示された。一方,着用感における快適感については,環境温度の関与が見られ,22℃では,しなやかさ,28℃ではこれにゆるみ感が加わり,34℃では,さらに清涼感が加わることが示された。また,着用感と素材物性間の重回帰分析によると,22℃では,表面粗さと摩擦,28℃では,吸湿性が加わり,34℃では,引張り・圧縮などの力学特性の関与が認められた。
著者
芹沢 宏明
出版者
日経BP社
雑誌
日経バイオビジネス (ISSN:13464426)
巻号頁・発行日
no.29, pp.124-131, 2003-10

2001年に米国で日本人研究者が逮捕された遺伝子スパイ事件の元被告の手記の第3回目。今回は「事件」の経緯が具体的に語られる。米国での研究者生活を送っていた被告の1人、岡本卓氏に日本の理化学研究所からスカウトの声がかかる。帰国の誘いに心を動かされる岡本氏だが、一方で突然の離職を上司がすんなり認めないのではないかと心配する。
著者
池田 公平
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1279, pp.121-124, 2005-02-14

創業540年の和菓子屋、駿河屋が「架空増資」の疑いで上場廃止に。前社長の逮捕後、創業家以外から初めて就任した新社長は、「世間知らずがだまされた」と事件を総括、体質改善を誓う。
著者
松永 千晶 塚本 恭子 大枝 良直 外井 哲志
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学)
巻号頁・発行日
vol.71, no.5, pp.I_699-I_709, 2015

本研究は,防犯環境設計に基づいた安全・安心な通学路設計を考察するため,登下校時の中学生対象の犯罪および不審行為とその影響要因の関係を表現する数学モデルを作成する.モデルは,これらの犯罪や不審行為の多くが,ターゲットに適した人や物,犯行に適した環境要因が時間的・空間的に揃った場合に遂行されやすい機会犯罪と呼ばれるものであり,現場周辺でのターゲットとの遭遇機会と環境要因が犯行企図者に影響を与えるという仮説に基づくものである.<br>モデルを実際の中学校区での事例に適用したところ,モデルは学校からの距離に応じたエリアごとの犯罪・不審者の発生しやすさの分布を再現できた.また,ターゲットとの遭遇頻度と,沿道からの監視性に関する物理的環境要因が犯罪・不審者発生に与える影響を定量化できた.
著者
和田 英太郎 上原 洋一
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
化学と生物 (ISSN:0453073X)
巻号頁・発行日
vol.15, no.2, pp.98-110, 1977-02-25 (Released:2009-05-25)
参考文献数
62
被引用文献数
5 5
著者
樫村 修生 酒井 秋男
出版者
一般社団法人日本体力医学会
雑誌
体力科学 (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.55, no.1, pp.145-154, 2006-02-01 (Released:2007-04-04)
参考文献数
22
被引用文献数
1 1

This study reviewed the influence of hypoxic training on hypoxic pulmonary vasoconstriction (HPV) sensitivity in the isolated perfused lungs preparation of rats. In addition, the study examined the kind of mechanism involved. Therefore, we inhibited nitric oxide (NO) release of endothelial cells, using on NO synthase inhibitor, and reviewed the impact on HPV.As a result, the following became clear. 1)Hypoxic training inhibited HPV. 2) HPV was increased by the administration of NO synthase inhibitor L-NMMA, in particular, conspicuously inhibited HPV in the hypoxic training group was increased. 3) The negative correlation between the onset of blood lactate accumulation and HPV was significant.From the above, it can be concluded that hypoxic training inhibited HPV and NO release for a pulmonary vascular endothelial cell. In addition, we understood that HPV was decreased by hypoxic training as the ability for endurance exercise was increased.
著者
竹内 孝一郎 河本 俊平
出版者
一般社団法人 日本航空宇宙学会
雑誌
日本航空學會誌 (ISSN:18835422)
巻号頁・発行日
vol.2, no.8, pp.1166-1185, 1935-11-07 (Released:2009-07-09)
参考文献数
12

Flying tests made on an aeroplane have been presented in this paper. Lift and drag characteristics of the plane have been measured in two cases (1) with propeller thrust, (2) without propeller thrust. The results of flying test in which the pressure distributions over the main planes (at some 220 measured positions, in the above mensioned cases) were carried out, have been also described.The lift coefficients of the main planes (M-12 profile) have been compared with 3 wind tunnels' results, in the state of the same aspect ratio.The experiments of the propeller performance made on thrust, torque, efficiency and their distributions along the propeller radius were conducted, using so called "integrating tubes" equiped close behind the blade, and their results have been scussed.
著者
杉浦 徳利
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.68, no.11, pp.559-565, 2018-11-01 (Released:2018-11-01)

インターネット書店の隆盛で,従来型の書店は淘汰の波にさらされている。一方で実空間の店舗ならではの“ぶらぶら歩き”による「思いがけない図書との出合い」を期待する声も根強い。図書との思わぬ出合いを促すような書店の設計を目標に据えつつ,書架のブラウジング実験を行った。見る,触れる,手に取る,読むのような図書への関与の行動の発生頻度と書架配置および図書の配架方法との関係について論じる。さらに機械学習の枠組みの一つである帰納論理プログラミングを用いて,特定の書架配置と配架方法に固有な,被験者の潜在的行動パターンを発見する試みについて紹介する。
著者
飯野 勝則
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.68, no.11, pp.542-547, 2018-11-01 (Released:2018-11-01)

図書館ウェブサービスでは,ウェブスケールディスカバリーに代表される「検索システム」における「ディスカバラビリティ」と,「検索システム」の一部としてふるまう図書館ウェブサイトにおける「ファインダビリティ」の両者を向上させる必要がある。このためのデザインでは,データとUIのふたつの要素からのアプローチが必要である。佛教大学図書館における事例を基に考えると,図書館における理想的な「検索システム」とは,ウェブスケールディスカバリーと図書館ウェブサイトを組み合わせた,「見かけ」のインスティチューションスケールに最適化されたウェブサービスであると考えられる。
著者
三輪 眞木子
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.68, no.11, pp.536-541, 2018-11-01 (Released:2018-11-01)

多様な文脈において人間が情報ニーズを生成し,そのニーズを満たすために情報を試行錯誤により探し出し,有用な情報を獲得し,それを利用するという一連のプロセスである探索型検索は,探索者の知識構造を変化させる究極の自律学習である。情報を探しやすくするには,探索的検索をシームレスに実行できるようなシステム環境を整備するとともに,探索者の経験知,領域知識,自己効力感を高める必要がある。インフォプロには,情報システムの整備とともに,情報探索プロセスの理解,情報探索を通じた効率的・効果的な自律学習方法の伝授,情報探索経験知の形式知への変換が求められる。
著者
長屋 俊
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.68, no.11, pp.535, 2018-11-01 (Released:2018-11-01)

私たちは生活や仕事の数多くのシーンで必要な情報をさがし,得て次の行動を考え選択し人生を歩んでいます。日々の天気予報や家事のノウハウを知りたいとき,趣味や新しくものごとを学ぶとき,進学先や就職先あるいは転職先に悩むとき,体調不良時や病気を告げられたとき,などなど。情報をさがすことができるかどうかについては「その情報がそもそもこの世界に存在しているかどうか」という問題もありますが,「その情報が既に存在しアクセス可能な状態なのにさがすことができていない(=Findability)」という問題もあります。本特集では後者の問題を取り上げます。また,情報に出会った後に「私はこんな情報が欲しかったんだ」と思う(=Serendipity)ような潜在的なニーズにも焦点を当てました。三輪眞木子氏に,総論として利用者の情報行動という観点から情報検索者の多様な情報探索プロセスについて執筆いただきました。情報探索者の知識構造を変化させるシステム環境に求められること,情報をさがしやすくするためにインフォプロに求められるスキルもまとめていただきました。「情報」=「ウェブ上の情報資源」という観点で,飯野勝則氏には,佛教大学において図書館ウェブサービスを検索システムとしてどのようにデザインし利用者の利便性を高めてきたかについて執筆いただきました。検索用メタデータも意識し各種情報資源が最大限利用されるようにデザインしている実践例を具体的に解説いただきました。川添歩氏,篠原稔和氏には,情報探索におけるユーザビリティという視点で,情報探索のしやすいデザインについてデザインパターンとして詳細に執筆いただきました。具体例として国立国会図書館サーチを事例に挙げつつ各デザインパターンを解説いただきました。「情報」=「本」という観点で,赤木かん子氏には,どのように本を分類し書架を作ることで子どもたちが本と出合えるようになるかノウハウをまとめていただきました。長年続けてきた学校・公共図書館改装の過程で子どもたちと対話をすることで培ってきた手法や考案したツールを解説いただきました。杉浦徳利氏には,実空間での「思いがけない図書との出会い」を誘発する書架設計を目的とした書架でのブラウジング実験について執筆いただきました。機能論理プログラミングを利用した潜在的な行動パターンを発見する新たな試みについても執筆いただきました。本特集が読者諸賢にとって日々の活動における一助となれば幸いです。(会誌編集担当委員:長屋俊(主査),當舎夕希子,久松薫子,南山泰之)
出版者
日経BP社
雑誌
日経コミュニケ-ション (ISSN:09107215)
巻号頁・発行日
no.313, pp.75-77, 2000-03-06

NTT地域会社は5月,試験提供中の「IP接続サービス」の料金を現在の月額8000円から4500円に引き下げる。同時に提供エリアも広げる。数年以内には全国に拡大し,ISDNとセットにして収益の柱に育てる考えだ。 NTT東日本とNTT西日本は2月18日,IP接続サービスの内容を5月から大幅に変更すると正式に発表した。 IP接続サービスは,NTT地域会社が11月に開始した定額サービス。
著者
中下 幸江 大久保 芳伸 堀之内 彰 松本 朱美 北崎 直 佐藤 恵一朗
出版者
日本毒性学会
雑誌
日本トキシコロジー学会学術年会 第33回日本トキシコロジー学会学術年会
巻号頁・発行日
pp.215, 2006 (Released:2006-06-23)

【目的】ラットはヒトと比べて体重あたりのエネルギー消費量が多く、消灯時の活動期に断続的な摂食活動を継続しなければ正常な発育を維持することができない。一方、ラットの毒性試験では、血液検査条件の標準化や肝臓の病理組織学的検査の精度向上などを目的として剖検前夜の消灯前から絶食処置を施すことが多い。しかし、絶食開始から剖検までのエネルギー代謝の変動を経時的に調べた報告は少ない。本報告では、ラットにおける絶食条件下のエネルギー代謝の経時変動を調べた。【方法】消灯1時間前から絶食を開始し、25時間後までの肝臓や血液などにおける糖新生酵素PEPCK、β酸化、蛋白分解酵素をはじめとするエネルギー代謝関連項目を測定し、絶食処置を施さなかった場合と比較した。【結果及び考察】絶食処置を施したラットでは、絶食後5時間以内に肝グリコーゲンが急速に枯渇する一方、速やかに肝臓及び腎臓のPEPCKの活性が亢進した。また、糖新生の活性化と関連して、肝臓の細胞質あるいはミトコンドリア画分及び血中においてAST/ALTの高値が確認された。しかし、血糖値の低下を止めるには至らず、糖新生による血糖維持には限界があることが示唆された。これらの変動とほぼ並行して、代替エネルギー源である遊離脂肪酸やケトン体の血中濃度の増加がみられ、特に、ケトン体は絶食3時間後より増加し、その後著しく上昇した。ラットにおけるこれらの変化は、ヒトの絶食時の変動と比較して、非常に短時間で生じることが特徴的であった。以上の結果から、ラットではヒトと異なり、短時間の絶食がエネルギー代謝に著しい影響を及ぼすことが示唆された。エネルギー代謝系に何らかの影響を及ぼす被験物質では、げっ歯類の非絶食時やヒトの絶食時には発現しない、げっ歯類の絶食時に特有の変化が投薬によって顕在化する可能性があると考えられた。
著者
三石 玲子
出版者
日経BP社
雑誌
日経ネットビジネス (ISSN:13450328)
巻号頁・発行日
no.102, pp.94-97, 2002-08-10

今回は、化粧品会社のサイトとして、資生堂の「@My−Lips」を評価する。比較対象サイトとしてシュウウエムラ化粧品の「SHU UEMURA」、カネボウの「DEWOMAN」、米国の「ORIGINS」を取り上げた。総合評価★★☆☆☆ 化粧品は、通販専門企業を除くとネットでの直販には消極的な業界の1つだ。おのずとWebの狙いは、ブランド浸透、情報発信などのマーケティングが主となる。