著者
[藤田幽谷] [著]
巻号頁・発行日
vol.[276], 1800
著者
東野 治之
出版者
日本学士院
雑誌
日本學士院紀要 (ISSN:03880036)
巻号頁・発行日
vol.72, no.3, pp.77, 2018 (Released:2018-05-14)

Hokke-do Hall at Todaiji Temple is widely known as a monument built in the beginning of the 8th century, and it is also famous for the many original Buddist statues that are still there. In 2015, construction work was carried out on the building to reinforce it against earthquakes. During this process, a number of ancient writings written in India ink were discovered, including writings from the original construction. These writings were discovered in the canopy within the hall, under the floorboards, and in the halo of the main statue. These writings contain some things of great historical significance, and yet, due to various circumstances, we have reached the present day without making any official report. At the request of the Agency for Cultural Affairs, I have looked at almost all of these writings, and I have received digital photos of them. This paper examines the results of deciphering a particularly important writing, the writing in India ink found in the canopy, and it describes its significance in cultural history. Below is a summary of this. In order from east to west, the canopies in Hokke-do Hall are called the eastern canopy, the central canopy, and the western canopy. When they were created, they were each different, and looking at them from the perspective of art, the eastern canopy is a work of art from the Nara period (with modern repairs that have been done to it), the central canopy is from the Kamakura period, and the western canopy is from the time of original construction, the Nara period. The most notable of the discovered India-ink writings were those from the western canopy. The era that those writings came from was determined based on the construction situation of the canopy, and they seem to have been written after the materials for the canopy were prepared but before the canopy was completed. Some interesting content from those writings included a phrase written in the style of Chinese poetry in two different places that means “last night I slept with a young unmarried woman, but the night was too short, and my love was not properly exhausted.” This sort of content—not appropriate for a Buddhist temple—written in scribbles or on practice writing paper in the style of Chinese poetry is not necessarily rare. For example, there are five words scribbled on the inside of the pedestal of the Shakyamuni triad in the main Hall of Houryuuji that was created around the year 623. Additionally, there are also some scribbles in the style of Chinese poetry that can be seen on the wooden writing plates from the end of the 7th century that were excavated from Asuka-ike site in Nara Prefecture. Both of these have content that suggests a rendezvous between a man and a woman, and the ideas and format seem consistent with the writings found in the canopy. The characters that partially remain, such as “beautiful,” “a bush warbler sings,” and “pleasant voice,” could also be part of a series, with these phrases written in the style of Chinese poetry. (View PDF for the rest of the abstract.)

1 0 0 0 OA [師守記]

著者
中原, 師守
出版者
巻号頁・発行日
vol.[18],
著者
大石 雅子
出版者
日本外科代謝栄養学会
雑誌
外科と代謝・栄養 (ISSN:03895564)
巻号頁・発行日
vol.51, no.5, pp.247-255, 2017 (Released:2018-05-14)
参考文献数
21

静脈栄養は複雑な組成であるが,近年高カロリー輸液キット製剤が多用され,調製の際の汚染やエラーの防止,省力化の点で格段に向上している.しかし年齢や病態によって個別化が必要な場合は注射剤の混合調製が必要である.TPN や抗がん剤の混合調製を薬剤師が行う施設は増加したが,病棟で医師または看護師により,末梢点滴調製や静脈栄養用製剤の加液が行われる施設も多い.清潔,正確,安全な無菌調製の確立はリスク管理上重要である.医療現場は多職種が交代制で業務を行い,情報が変化し多様な薬剤や機器を有する複雑系であるため,ノンテクニカルスキルもまた重要である.注射剤混合時におけるリスクは,微生物や微粒子による汚染,抗がん剤など細胞障害性物質による曝露,各種のヒューマンエラーおよび薬剤保管管理などであり,組織的な対策が必要である.
著者
倉本 敬二
出版者
日本外科代謝栄養学会
雑誌
外科と代謝・栄養 (ISSN:03895564)
巻号頁・発行日
vol.51, no.5, pp.257-267, 2017 (Released:2018-05-14)
参考文献数
17
被引用文献数
1
著者
田中 芳明 升井 大介 石井 信二 朝川 貴博
出版者
日本外科代謝栄養学会
雑誌
外科と代謝・栄養 (ISSN:03895564)
巻号頁・発行日
vol.51, no.5, pp.279-285, 2017 (Released:2018-05-14)
参考文献数
33

長期に消化管が使用不可能な場合には中心静脈栄養が選択される.中心静脈栄養は中心静脈カテーテル挿入時,長期栄養管理中にさまざまなリスクを伴う.栄養療法の適応,方法を誤れば患者の安全と健康を脅かす可能性があることを常に念頭におく必要があり,どのような合併症が起こりうるか,起こさないようにすればよいか,合併症が発生した場合の適切な対応を熟知していることが重要である.
著者
和泉 博
出版者
公益社団法人 日本化学会・情報化学部会
雑誌
ケモインフォマティクス討論会予稿集
巻号頁・発行日
vol.2015, pp.22-23, 2015

有機分子の立体構造を表示する多くのソフトウェアではクリック操作で光学活性分子のキラリティーを簡単に表示することが可能である。一方で、ゴーシュプラス、トランスなどの有機分子のコンフォメーションを簡便に表示するソフトウェアは存在していない。クリック操作であらゆる有機分子の立体配座をコード化できるプログラム(CCOM)を作成し、その最適化分子構造ファイルの自動抽出機能によるプラバスタチンナトリウムの赤外円二色性(VCD)立体配座解析を行った。CCOMによる各コンフォマーの出力は、立体配座コードとギブズ自由エネルギー値の情報を含むsdfファイル形式として整理した。さらに、2次元の化学構造式の部分構造検索が可能なSMARTS記法と立体配座コードを結び付けることにより、メバスタチンX線結晶構造データのような異なる分子でも 3Dフラグメント構造検索が出来た。
著者
鈴木 豪
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.40, no.2, pp.95-103, 2016-09-20 (Released:2016-09-15)
参考文献数
20

本研究では,「特定の教科の課題」として回答することが,グラフの解釈と判断を行う課題において,回答に差異をもたらすかを検証した.小学5年生(N=91)と6年生(N=94)を対象とし,同一の課題について「算数」または「社会科」の課題として回答する群と,特に教科を指示されない群の計3群を設定し,回答内容を分析した.その結果,5年生では「社会科」の課題として回答する場合,「算数」の課題として回答する場合よりも,省略されて差異が過大に見せられた棒グラフについて,グラフの見た目だけでなく具体的な数値を用いて解釈する傾向が見られた.また,6年生では,社会科の学習が得意であるほど,同様の解釈をする確率が高い傾向が見られた.特に,5年生で社会科の文脈が与えられることが,グラフの適切な解釈を促進する可能性が示唆された.
著者
林田 昌子 清野 慶子 伊関 憲
出版者
山形大学
雑誌
山形大学紀要. 医学 : 山形医学 (ISSN:0288030X)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.57-62, 2011-08-15

キノコ中毒の多くは秋におこり、また集団発生することが特徴である。今回我々は山 で誤って採取したツキヨタケ(Lampteromyces japonicus)により、家族4人が中毒に 陥った症例を経験したので報告する。【症例】(1)79才、男性 (2)76才、女性 (3)48才、女性 (4)15才、男性【現病歴】2009年9月某日、20時頃、母親が山で採ってきたキノコを味噌汁にして家族で 食べた。1時間30分後より嘔気、嘔吐が出現した。A病院受診し、4時間後に当院救急 部に紹介となった。持参したキノコの柄の根元に黒いシミがあることからツキヨタケと 判明した。【来院後経過】4名とも来院時バイタルサインは安定しており、検査上異常所見は認めら れなかった。嘔気・嘔吐が強かったためメトクロプラミド10mg静注、脱水に対して輸液 を施行した。その後経過観察のため入院となった。翌日には嘔気、嘔吐の症状が消失し、経 口摂取可能となった。その後、全身状態安定しており、退院となった。【考察】ツキヨタケの主毒成分はイルジンSである。これまでの報告では、ツキヨタケの 個体によって、イルジンSの重量当たり含有量は異なるとされている。このため、ツキ ヨタケ摂取量と症状は必ずしも相関しないこととなる。 ツキヨタケ中毒の症状としては摂取後30分〜1時間より激しい嘔吐、下痢、腹痛がおこ る。重症例では著明な腸管の浮腫や肝機能障害がおこる。 中毒治療としては、毒物を除去するために、催吐、胃洗浄が行われることがある。また、 対症療法として、初期に十分な補液を行う必要がある。4症例とも来院時より細胞外液 の投与を行った。摂取量は異なっているが、発症時期や収束した時期はほぼ同じであっ た。ツキヨタケ中毒の治療は輸液管理が中心となるが、今回の症例も輸液を中心とした 対症療法で治療することができた。
著者
飯村 かおり
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1377, pp.102-107, 2007-02-05

「妻は何が何でも離婚すると決めていたようでした……」。小塚彦明さん(63歳)は3年前の定年を機に妻から離婚を切り出された。 8歳年下の妻とは勤めていた食品メーカーで上司と部下として出会った。32歳で結婚。都内に買ったマンションで長女、長男の家族4人で暮らした。妻は結婚後も栄養士として働き、夫婦とも仕事中心の生活だったが、充実した毎日だった。
著者
坂田 哲宣 安藤 正幸 吉田 和子 荘田 恭聖 荒木 淑郎 篠田 孝子 池田 玲子 小嶋 伸夫 酒井 博
出版者
The Japanese Respiratory Society
雑誌
日本胸部疾患学会雑誌 (ISSN:03011542)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.123-128, 1988

1家族4人のうち3人が夏型過敏性肺臓炎を発症し, 1人が非発症であった. 住居は, 建築後13年目の木造家屋で, 発症1年前南側に倉庫が建ち,日当りと風通しが悪くなっていた. 発見の発端となった患者は, 43歳男性で, 昭和60年6月末より発熱, 咳嗽, 喀痰, 呼吸困難があり, 外泊, 退院により症状が反復するため来院した. そこで患家の環境調査, 免疫学的検討および抗原吸入誘発試験を行った結果, 環境より T. cutaneum の serotype I (血清型) を分離した. 分離株に対する発症者3例の血清特異抗体は, 共に陽性であった. 発症者3例の抗原吸入誘発試験では, serotype Iに陽性2例,疑陽性1例であったが, T. cutaneum の serotype II (TIMM1318株) に対しては3例共に陰性であった. 以上より, 発症者3名をT. cutaneum に起因する夏型過敏性肺臓炎と診断し得たが, 原因抗原の決定にあたっては本菌の serotype についても考慮すべきであることが明らかになった.
著者
小野蘭山 著
出版者
巻号頁・発行日
vol.[6],
著者
五十嵐 大貴 佐藤 一浩 伊藤 圭介 山崎 真奈美 藤田 志保
出版者
JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION
雑誌
日本理学療法学術大会
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.EbPI2383-EbPI2383, 2011

【目的】脊髄性筋萎縮症(以下,SMA)1型(Werdnig-Hoffmann病)は,重症乳幼児型で生後6ヶ月までに発症し,全身の筋緊張低下・呼吸困難・哺乳困難などを伴い,2歳までに死亡する例が多い.ただし,適切な人工呼吸器管理を行なえば,成人までの生存も可能となっている.<BR> 今回,人工呼吸器管理にて在宅生活を行なっているSMA1型の1事例に対して訪問理学療法(以下,訪問PT)を行なった6年間の経過について考察を加え報告する.<BR>【方法】事例に関して,訪問PTが関わった6年間の経過を訪問看護・PTの記録及び整形外科診療録から後方視的に調査,その関わりの中で重要であった事項を抽出し,検討を行なった.<BR>〔事例紹介〕18歳女性.生後5ヶ月頃,呼吸困難となり入院,SMA1型と診断.気管切開により人工呼吸器装着.その後,長期間の入院を経て,12歳で自宅退院となる.その後すぐに訪問看護・PTが訪問を開始した.ADLは全介助.会話の理解は良好,表出は眉間でYes-No.1日をベッド上臥位で過ごすが,リクライニング式車椅子で外出も行う.運動は眉間をしかめるのみ.全身に関節可動域制限があり,脊柱右凸側弯(Cobb角80°).経管栄養(胃ろう).人工呼吸器管理,SpO<SUB>2</SUB>97~100%,HR100回前後/分.胸郭は扁平・狭小化(左>右).家族4人暮らしで主介護者は母親.<BR> 訪問PTは生命維持及び,より快適な在宅生活を継続する目的で,呼吸PT(胸郭可動性の維持,体位ドレナージなど),背面の皮膚・筋の伸張(萎縮予防),関節可動域訓練を基本に行なった.<BR>【説明と同意】今回の研究に際して,訪問看護ステーション管理責任者の同意を得た上で行った.また,対象者及びその保護者には書面にて目的や内容の説明を行い,同意書に署名していただいた.<BR>【結果】<BR>1)訪問PT開始:12歳時.PTに対する受け入れ困難から,理解を得るため目的指向型アプローチを行った.訪問学級も開始,担任との情報交換も行なった.<BR>2)車椅子作製:13歳時に側弯悪化(Cobb角102°)から,申請となる.新しい車椅子は自宅にて医師も交え仮合わせを行い完成した.<BR>3)仙骨部褥創:13歳4ヶ月~14歳7ヶ月で完治.患部の皮膚・皮下組織にずれや圧迫が生じないようにポジショニングの確認や訪問看護師との情報交換も行った.<BR>4)てんかん発作:13歳8ヶ月から発作が出現.発作後には背面筋群に短縮と痛みの訴えがあり,同箇所への伸張を強化した.<BR>5)左尿路結石:16歳時から発熱や左半身の浮腫が出現.発熱時には左腰背部の短縮と痛みの訴えがあり,マッサージなど愛護的に対応.浮腫に対するプログラムも追加した.<BR>6)入浴再評価:18歳時,訪問看護師から母親の介助負担の増大が指摘され,入浴方法を再評価.母親は入院時から長期間行っている入浴方法の変更に否定的であった.そのため母親の想いなどに沿う形で新しい入浴方法を提案した.<BR>7)側弯:13歳時に一時悪化したが徐々に改善し,18歳時にはCobb角66°となった.<BR>8)呼吸状態:感染による一時的な発熱や痰の貯留はあったが,受診を必要としたのは年に1~3回程度.肺炎などの呼吸障害による入院はなかった.<BR>【考察】港らによれば,SMA1型は人工呼吸器の使用を選択し,いかに安定した呼吸状態を維持できるかが生命予後を保つ上で重要であるとしている.本事例は母親や訪問看護師,PTが協力し,呼吸管理を行なったことで呼吸障害による入院は6年間なかった.退院時にはすでに全身の関節可動域制限や側弯などの変形・拘縮が定着,在宅でも仙骨部褥創や尿路結石が出現していた.これら長期臥床状態が引き起こす廃用症候群への対応が疾患の特性からも必要であった.母親による入浴介助やその方法を提案する場合は,安易に福祉用具を進めるのではなく,介助者側の想いや母子関係がもたらす精神的効果などのバックグラウンドも理解したうえで提案しなければならなかった.<BR>【理学療法学研究としての意義】SMA1型を含め小児分野の訪問リハビリの報告は少ない。また、前回の学術大会でも報告したが,本事例のように出生後もしくは早期に入院となっていたケースが訪問リハビリに対して退院後のケアを希望することが多く,最近の問題であるNICU長期入院児への対応も含め,地域での訪問看護・リハビリの受け入れが重要となる.
出版者
日経BP社
雑誌
日経ア-キテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.736, pp.18-21, 2003-01-20

さに「ビルの谷間」という表現があてはまるY邸は,築40年の木造住宅。数年前,南側に5階建てのビルが建って以降ほとんど日が差さず,朝から照明をつける生活だったという。建築主のYさんは,生まれ育ったわが家で一人住まいをするため,あえて改修を選んだ。 旧宅は家族4人で暮らしていたため個室が多く,しかも浴室などは後からつくったので,使い勝手の面でも不自由があった。