著者
藤川 徳子
出版者
The Japanese Society of Soil Zoology
雑誌
Edaphologia (ISSN:03891445)
巻号頁・発行日
vol.95, pp.1-5, 2014-11-14 (Released:2017-07-20)

鹿児島県知覧町の車道脇の落ち葉よりチランイカダニモドキTokunocepheus chiranensis sp. nov.を採集し記載した.イカダニモドキ科の二番目の種である.既知種イカダニモドキとの違いは,左右の第一脚庇の幅が体幅を越えること,桁状の肥厚部がみられること,体表にひび割れ状の模様がみられること,前体部や腹部の毛が長いこと,脚毛式の違いなどに見られる.
著者
藤川 徳子
出版者
The Japanese Society of Soil Zoology
雑誌
Edaphologia (ISSN:03891445)
巻号頁・発行日
vol.78, pp.1-4, 2005-12-21 (Released:2017-07-20)
参考文献数
14

2004年12月に, 高知県春野町にある四国霊場88寺34番札所種間寺境内にあるソテツやスギの根際や鐘楼の石垣周辺の落葉, 腐植そして土壌などを採取した.抽出したササラダ二の中からScapheremaeus tosaensis sp. nov.トサスッポンダニ(新称)を発見し記載した.黒い胴感毛, 突出することのない肩部分, 後体部の周縁部内前部中央の大きく角型の明斑, 後体部後端部の大きな凹み, そしてはめ込み状の形をした脚毛の存在などにより他の同属種から区別できる.同属の既知85種には樹冠部分や1,000m以上の高地や絶壁の蘚苔, 地衣類など, また鳥巣などから発見された場合が多かった.しかし当新種は太平洋の波打ち際から遠くはない海抜約10mほどの土壌表面から採集した事は興味深い.
著者
藤川 徳子
出版者
The Japanese Society of Soil Zoology
雑誌
Edaphologia (ISSN:03891445)
巻号頁・発行日
vol.71, pp.1-8, 2003-02-28 (Released:2017-07-20)
参考文献数
1

青森県から,Nanhermannia angulata sp. nov.,カドツキノワダニ(新称)とN. triangula FUJIKAWA,1990,トガリツキノワダニが,また岩手県からN. hiemalis sp. nov.,シモヨツキノワダニ(新称)とN. bifurcata FUJIKAWA,1990,エイツキノワダニが,そして両地からN. vernus sp. nov.,サツキツキノワダニ(新称)の5種類を採集し記載した.これらの5種類は一見すると非常によく似ている.しかし,エイツキノワダニとトガリツキノワダニは先端の二分した吻毛によって他の3種類から簡単に見分けることができ,そして前体節部後縁の突起物列の形と胴感盃毛の枝毛のつきかたによって両者を区別できる.他の3種類のうちカドツキノワダニは胴感盃毛の枝毛のつきかたや後体部表面の凹状構造が角型で体は小さいので,他の2種類と見分けられる.残りの2種類は,基節板毛4bと4aの長さの比,生殖門板毛の長さと生殖門板の幅との比,及び第一脚膝節のdとσの長さの比の違いによって区別することができる.
著者
田村 浩志
出版者
The Japanese Society of Soil Zoology
雑誌
Edaphologia (ISSN:03891445)
巻号頁・発行日
vol.68, pp.11-14, 2001-08-31 (Released:2017-07-20)
参考文献数
5

奥羽山脈焼石岳から得られたムラサキトビムシ属フクロムラサキトビ亜属の一新種をHypogastrura (Cerotophysella)ateruii sp. nov.と命名し記載した.この新種は頭部のgenal and occipital areasとTh.II-Abd.IIIの背部に鋸歯のある短い棘状毛を有することで同亜属の他種と容易に区別される.
著者
藤川 徳子
出版者
The Japanese Society of Soil Zoology
雑誌
Edaphologia (ISSN:03891445)
巻号頁・発行日
vol.74, pp.11-14, 2004-02-28 (Released:2017-07-20)
参考文献数
5

A new species, Allonothrus henroi spec. nov. was collected from Shikoku Island, Japan. The new species has an inverted U-shaped lamellar ridge, two pairs of transversal ridges, lamellar setae extending in front of rostral margin, and a circle cavity on prodorsum, and a large cavity as long as mutual distance of setae h_1 in terminal of notogaster.
著者
田縁 正治
出版者
宮崎公立大学
雑誌
宮崎公立大学人文学部紀要 (ISSN:13403613)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.135-145, 2009-03-06

オープンソースソフトウエアを利用して宮崎のご当地検定試験の処理システムを開発した。開発はHTML、JavaScript、PHP、そしてMySQLを利用するためのSQL文を利用して行った。検定試験は1000名を超す受験者があったが、このシステムを利用することで受験票の作成から合格証書の作成まで行うことができた。課題も見出された。ひとつはサーバをきちんと独立させるためにアップロードやダウンロード機能をつけることなどである。今後さらに改良を重ねてより使いやすいシステムにしていくことが確認された。
著者
ボアスゴベ 著
出版者
扶桑堂
巻号頁・発行日
vol.下編, 1893
著者
辻村 英夫
出版者
大阪教育大学幼児教育学研究室
雑誌
エデュケア
巻号頁・発行日
vol.21, pp.19-30, 2001-03-31

今日幼児や児童の注意欠陥・多動性・衝動性が問題視され、親や教師の強い関心事となっている。それらの子供達はLD (Learning Disabilities)とかADHD (Attention Deficit/Hyperactivity Disorders)###あるいはHD (Hyperkinetic Disorders)と呼ばれることで、しばしば障害児とみなされる。###しかし、そんなに簡単にそれらの子供達を分類し障害ということばを冠してよいものだろうか。なるほど注意欠陥・多動性・衝動性をもった子供は他の子供達とは著しく異なった言動をし、同時に周囲に多大の迷惑をかけたりして問題を引き起こす。だからといって容易に彼らを障害をもった子供とみなし、そういった先入感で子供に接することにならないよう注意しなければならない。したがって、もしそういう子供を発見した場合には早急に病名や障害名をつけることなく、慎重に子供や親への対応・対処の仕方を考え、支援と指導に当たることが大切である。注意欠陥・多動性・衝動性の症状はしばしば知的障害(Intellectually Disorders)###や自閉症(Autism)およびLD (Learning Disabilities)とオーバーラップする。###しかし同時に、それらのいずれにも属さない普通の子供の発達過程におけるその子供独自の発達の仕方を表すものでもある。もちろん当初における慎重かつ徹底した医学的検査が必要なことはいうまでもない。本研究では、まさに子供自身のもつ発達の特徴がLDやADHDと疑われ、幼稚園の先生をはじめ親および祖父母までもが大変心配したが、母親との殆ど1年10箇月に及ぶ教育相談の結果、当初の疑惑と心配が大部分払拭され、今では発達年令をはるかにしのぐ能力で生活するに至った子供の事例をとりあげる。###そして子供の日々の発達が、母親の子供に対する弛まない全身全霊の養育と教育の努力により、子供の能力を向上させ、子供のもつ現象記述的症状をいかにして消失させるに至ったかの検証としたい。Nowadays, the troubles of the children who have ADHD (Attention-Deficit/Hyperactivity###Disorders), HD (Hyperkinetic Disorders) and LD (Learning Disabilities) are often reported. The causes of them are supposed to be the disorders of the central nervous system or the influences of the environment, but it is still not clear. Originally, the symptoms of them are all###alike, in spite of the differences among those causes.###For instance the characteristics of Mental Retardation, Autism and Learning Disabilities are very similar to those of normal children who have the behavioral problems, as the individuality.###Needless to say,those behavioral problems should be diagnosed and medically treated as soon as the adults including parents know about it. But they must not be too conscious and neurotic about the symptoms. If not, they will be very emotionally instable. So it is better that we do not use the word "Shogai" in Japanese, so called Disabilities or Disorders in English, easily. People will be very disappointed when they hear "Shogai". The people around the identified child take it for granted that the child having "Shogai" should be specially treated. In this way, they will all badly treat the child as a natural course of event.###It is said that the behavioral problems of the children will normally change around the###third year of elementary school. Until then we must take care of the mother including father lovingly in the way that they bring up and educate their children so as not to irritate themselves.###This paper deals with the importance of the support for the mother whose child has the###problems of Attention-Deficit/Hyperactivity Disorders,Learning Disabilities and others.
巻号頁・発行日
vol.[108] 山王祭礼之部, 1000
著者
満田 久義 Ansyori M.I Cenderadewi M. Fathana P.B. Gerundug I.K. Suryani D. Wiguna P.A.
出版者
佛教大学
雑誌
社会学部論集 (ISSN:09189424)
巻号頁・発行日
vol.57, pp.1-18, 2013-09-01

インドネシア西ヌサテンガラ州の東ロンボク島では,2005 年にマラリアアウトブレイクが発生し,数多くの犠牲者を出した。しかし近年では,マラリア感染者数は減少し,犠牲者はゼロとなった。特に,マタラム大学医学部ムリヤント教授と佛教大学社会学部満田教授との国際共同研究「マラリア・コントロール・プログラム」における「マラリア感染拡大に関する社会疫学調査(CBDESS I and II, 2006?08)」の対象地区で,極めて高度なマラリア感染地域であったPijot, Tanjung Luar,Batunampar, Sukuraja の4 地区では,同プログラムの効果も相まって,現在,マラリア患者は激減している。同調査報告書(社会学部論集第45 号,46 号,48 号,50 号:2007, 2008, 2009,2010)では,マラリア対策におけるマラリア教育の重要性が指摘され,また同地区での予備調査(2011)では,小学生の69.3% がマラリアに関する知識が不足していることが実証された。そこで,「マラリア・コントロール・プログラム」では,2012 年から「持続可能なマラリア教育メソッド(Mataram University Method forSustainable Malaria Education: MUM/SME)」の開発と実践プロジェクトをスタートした。本プロジェクトでは,小学生がマラリアの医学的知識を学習する独自のメソッドを開発し,Health Messenger として学校や家庭,コミュニティにおいてマラリア予防のために活躍できる教育システムの構築を目標としている。「持続可能なマラリア教育メソッド」では,2012 年1 月に上記4 地区の5 小学校の5-6 年生400 名を対象に,「マラリア知識と行動に関する社会疫学調査(ESMKBAESCEL)」,いわゆるプレ調査を実施した(詳細は,社会学部論集第56 号:1?22)。今回のポスト調査(2013 月6 月)では「熟議型調査法」を援用し,プレ調査に続き,マタラム大学医学生40 名が当該小学校において,「マラリアの語り部」として,昨夏の調査結果をアニメ化したパンフレット(「マラリア見守り隊」が活躍するストーリー)を用い,マラリアの医学知識を解説し,マラリア知識に関するゲームを実施した。その後,マラリア社会疫学調査(ESMKB AESCEL)を再度遂行し,新しいメソッドの教育効果を検証した。小学生参加型の「持続可能なマラリア教育メソッド(SBMI ESCEL)」の成果としては,主に以下の点が特筆される。プレ調査では全問正解者がほぼ皆無であったマラリアに関する8 つの基本項目の正解率が,ポスト調査では55% にまで上昇した。また,マラリア撲滅への関心や意欲も格段に高まり,全項目で想定以上の教育効果がみられた。従来の官製資料の学校配布や医者による専門的指導に代え,より子供が親しみやすいよう考案されたアニメ型のパンフレットやマラリアの語り部,ゲーム(マラリア知識のコンペ)の導入によって,顕著な教育効果があることが明らかになった。今後は,ゲーム参加者に「マラリア見守り隊」認定証を贈呈し,かれらがHealthMessenger(健康普及者)として活躍できるマラリア教育システムのさらなる開発を目指す。

1 0 0 0 OA 大金國志40卷

著者
宋宇文懋昭撰
出版者
掃葉山房刊
巻号頁・発行日
vol.[4], 1797
著者
桜井 芳生
出版者
鹿児島大学
雑誌
人文学科論集 (ISSN:03886905)
巻号頁・発行日
no.51, pp.25-58, 2000

社会学(者)の視点から,昨今の非協力ゲーム論・進化ゲーム論の発展を高く評価し,感謝しつつも,それに不満を感じ,その不満の克服をめざすフレームワークを構想した。社会ゲーム論と暫定的に呼んでみる。ゲーム論に対する大きな不満の第一は,選好関数の所与性である。第二の不満は,意味的事態の軽視である。われわれは,この不満の克服をめざす過程において,通常のゲーム論とは,異なるフレームワークを採用することになった。これは,既存の人気のある社会学諸理論に対しても,あまり類似的でない。われわれのフレームワークはおもに以下のような主要仮説に基づく。「長期効用関数の存在」「社会状態の,非協力ゲーム(ないし,進化ゲーム)的メカニズム(ナッシュ均衡)(ないし,ESS)による,「かなりの程度」の決定」「しかし人間は,選好によるゲーム論的メカニズムでまったく安心してしまうほど「ふつきれた」マシンではない」「すなわち,人間のゲーム・マシンとしての非安心』性」「その非安心性による,いくつかの問題の生起」「問題1,選好の自己不明証性」「問題2,均衡の非一意`性」「問題3,教育における,一見自明な規律,の発生」「問題をごまかすための「自他弁証」としての「意味」の生起」「意味の相互承認としての「物語」の生起」「ゲーム論と社会ゲーム論との検証可能な差異」「短期効用関数のシフトによる,ゲーム論的「均衡」値の移行」「新均衡値へのたおやかな移行が,物語・意味によって,障害せられる場合の存在」「その場合における,新「意味」「物語」の構築作業としての意味間闘争」「世代間「意味・物語」ギャップの生起場合の存在」「世代間文化闘争の,「非論理的」「時間的」決着」。おもに以上である。
著者
松浦 昌孝
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.32, no.5, pp.418-421, 1984

「液晶」は, 1973年, 電卓用表示素子として初めて実用化され, 工業製品として誕生した。今日までわずか10年ほどの間に, 電卓, 腕時計, ゲームマシンを代表とする小型電子機器の表示素子として欠かせぬものとなってきている。本稿では, なぜ液晶がこれだけ急成長したのか, その背景と表示素子としての特長について述べよう。また, 液晶の代表的な表示素子(ツイステッド・ネマティック型液晶表示素子)を中心に, その動作原理の概要を述べよう。
著者
水元 均
出版者
日経BP社
雑誌
日経食品マーケット
巻号頁・発行日
no.11, pp.126-129, 2004-05

5月はGW(ゴールデンウィーク)や子供の日、母の日など再び祝祭日やイベントが増えるため、それに絡めて販促を展開することが基本になる。その際には新しい切り口の商品を投入し、売り場のマンネリ化を防ぐことが肝要だ。
著者
[正岡子規] [編]
出版者
正岡子規写
巻号頁・発行日
vol.[61], 1890